ということで、どうぞ!
それにしても、なんでセルゲイ乱入させたんだあのとき…。
~~~ レオ・コーポレーション 司令室 ~~~
「…ん?」
「?どうかなさいました、社長」
「…6番のモニター、観客席の出入り口の辺りを拡大してくれ」
「はい」
舞網チャンピオンシップ真っ最中のあるとき…零児は何かを見つけたのか、モニターの映像の拡大を頼んだところ…。
「!なっ、柊柚子…」
「…いや、彼女はおそらく…」
…6番モニター、拡大したところには…柚子に瓜二つの顔を持つ、青い髪の少女がいる。ちなみにその会場でデュエルをしているのは、桜樹ユウ、相手はユーキである。
~~~ ユース選手権 会場 ~~~
「ジャッジメント・ドラグーンで、ダイレクトアタック!」
「うわあああああ!!!」
ユウ LP 1400→0
[決まったー!!誰が予想していたでしょうか!!去年のジュニアユース優勝者である桜樹ユウ選手、ここで敗れる!!勝者は今回のユースクラスのダークホース!ユーキ選手―――!]
その頃ユーキは、ワンキルしていた。…サーチしたバレバレのセットカードに魔導法皇ハイロンをエクシーズ召喚しただけのフィールドであり、ユーキの手札と墓地肥しの結果、簡単にワンキルできるような状態だったため、こうなった。
「はあ…」
ユース選手権会場の駐車場…桜樹ユウは肩を落とし、歩いていた。…すると…。
「お前が桜樹ユウだな」
「え?…まあ、そうだけど…」
「お前はエクシーズの残党か?」
セレナが、話しかけてきた。それも、後ろにゴツイおっさん、バレットを連れて。…セレナの質問に対し、桜樹ユウは…。
「エクシーズの残党?確かにボクはエクシーズ使いだけど、どういう意味だ?」
「…やはり違うようだな。…どこへでもいけ」
…エクシーズの残党、つまりエクシーズ次元の人間を探しているセレナ。今の彼女にとって、エクシーズの残党と確実に言える人物以外はエクシーズ使いでもあまり気にしない。先程のデュエルを見て桜樹ユウは違うとは思ったが念のために訊きに来ただけだ。
「どこへでも行けって…君ね」
「エクシーズの残党以外のヤツに興味はない。行くぞバレット」
「はっ」
セレナとバレットは後ろを向き、その場を去ろうとした…が。
「待て」
…その声に、バレットとセレナは止まり、桜樹ユウとともに声のほうを見る。……そこにいたのは、若干息を切らしているように見える零児だ。
「!社長!」
「桜樹、今回は残念だった。だが機会は決して残っていないわけではない。次に生かせ。…とりあえず、今はここから離れてくれ」
「え?は、はい」
特にここに留まる理由もない桜樹ユウは、すぐに離れる。…セレナとバレットもここに留まる理由は
「あなた方は待っていただけますか?アカデミアのお二人」
「少なくとも、こちら側は通すつもりはございません」
…ないが、零奈と南が立ちふさがる。…通す気はないとのこと。
「邪魔をするな。私はエクシーズの残党、そいつに会う」
「会ってどうするつもりだ」
「…そいつに、あのときのあいつの話しが、本当なのかを聞く。…あいつもエクシーズの残党とはいえ、2人分の証言があったほうが、より信憑性が増す」
「あのときの……君の期待に添えるかは分からないが、私と共に来れば、エクシーズ次元の人間とは話しができるぞ」
「セレナ様、騙されてはなりません。あのように言い、セレナ様を捕らえ、こちらの情報を聞き出すつもりです。緑霊楓の行方も知れず、誘いに乗るのは危険です」
その緑霊楓は絶賛レオ・コーポレーションの医務室にて拘束されディスクを取り上げられているのを、2人は知らない。
「だがここを通るには、私たちを倒してからだ」
「お前のさっきの言葉はいいと思う。だが、私は私の力で探す。邪魔立てするなら…」
といいプレートを展開し、ディスクを構えるセレナ。そして
「セレナ様、数が多い以上お手を煩わせてしまいますが」
「構わない」
「では、私は男のほうを、セレナ様は後ろをお願いします。こちらが片付き次第、すぐに加勢します」
「ああ。ならお前が加勢する前に終わらせる」
バレットもディスクを構える。相手は…。
「南、セレナの相手は頼んだ。男のほうは私が相手をする。零奈は他に誰かこないか見張っていてくれ。敵なら相手を頼む」
「了解しました、社長」
「はい、兄様」
零児もディスクを構える。そして南は………何やら両手を開き、掌を見せている。
「…?何のつもりだ」
「まあ見ていてください。スリー、ツー…ワン」
ワンと言った後、片手で片手を瞬時に覆う。…そしてその片手を退かすと……そこには、1つのデッキがある。
「!どこから…」
「種も仕掛けもある、いわゆる手品です。では改めて…よろしくお願いしますね」
「まあいい…デュエル中でさっきみたいなことをしたら許さない」
「そんな無粋なことをするつもりはございません」
「では、さっさと始めよう」
「ああ」
「「「「デュエル!」」」」
バレット LP 8000
零児 LP 8000
「先んずれば人を制す、私のターン!手札からダーク・センチネルを召喚!ダーク・センチネルは召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキからビーストボーグか獣闘機勲章と名のつく魔法か罠を1枚手札に加える。私はデッキから
ダーク・センチネル ATK 1500
ダーク・センチネル 機械族・効果 闇属性 星4 ATK 1500 DEF 1800
「ダーク・センチネル」の①の効果は、1ターンに1度しか使用できない。
①このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、発動できる。デッキから「ビーストボーグ」魔法・罠カードもしくは「獣闘機勲章」魔法・罠カードのどちらか1枚を手札に加える。
②1ターンに1度、相手フィールドのセットされた魔法・罠ゾーンのカード1枚を対象に発動できる。そのカードを確認する。
フィールドに現れたのは、監視カメラが戦闘機っぽくなったような小型の機械。その効果により、手札に加えたのは…名前からして、融合関連と思われる。
「そして永続魔法、
①1ターンに1度、自分のフィールド・手札から「
②このカードが魔法・罠ゾーンに表側で存在する限り、自分は通常召喚を行えない。
バレットは、自身が発動した永続魔法により、融合を行う。融合の渦に、ダーク・センチネルと鎧に剣と盾を持つ、紫色の豹の戦士、パンサーウォリアーが入る。
「さっそく融合召喚か」
「ああそうだ。獰猛なる黒豹よ、聖なる闇の番人と混じわり、新たなる雄叫びをあげよ!融合召喚!現れ出でよ、
フィールドに現れたのは…半身がダーク・センチネルと同じ色合いで、ダーク・センチネルと同じようなパーツを使われている機械の体、もう半身はパンサーウォリアーで、剣を持つサイボーグの獣人。
レベル4・地属性・獣戦士族モンスター+レベル4以下・闇属性・機械族モンスター
①1ターンに1度、自分フィールドの「獣闘機」モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
②このカードが相手モンスターとの戦闘及び相手のカードの効果で破壊された場合、発動できる。このカードの融合素材としたモンスター一組を自分の墓地から特殊召喚する。
「パンサー・プレデターの効果!1ターンに1度、自分フィールドの
「っ…」
パンサー・プレデターに赤いオーラが纏われ、そのオーラが剣へと集まり、剣を振り下ろしてそのオーラが零児へと放たれ直撃した。
零児 LP 8000→7200
「さらにカードを3枚伏せて、ターンエンド」
バレット 手札0 LP 8000
モンスター
魔法・罠 永続魔法「
「いきなり手札0枚にしてきたか」
「リスクがあろうとも、私は私のやり方をやるだけだ」
「…私のターン、ドロー。…私はカードを2枚伏せ、永続魔法、地獄門の契約書を発動。地獄門の契約書は1ターンに1度、デッキからDDモンスター1体を手札に加える。私はデッキからDDナイト・ハウリングを手札に加える」
「む、永続魔法のサーチカード…早々に除去しなければ」
「さらに私はクリバンデットを召喚」
クリバンデット ATK 1000
零児がフィールドに呼び出したのは………攻撃力1000の、悪魔族。黄色いバンダナに短い手足のついた毛玉のモンスターだ。
「ほう、クリバンデットとは…墓地アドバンテージが必要なようだな」
「私は私のやり方をやるだけだ。ターンエンド。エンドフェイズ、クリバンデットの効果発動。このカードをリリースし、5枚をめくる」
捲られたカード
DDD制覇王カイゼル
DDD壊薙王アビス・ラグナロク
魔神王の契約書
ダメージ・ダイエット
DD魔導賢者コルペニクス
「私は魔神王の契約書を手札に加える。さあ、お前のターンだ」
零児 手札4(DDナイト・ハウリング、魔神王の契約書) LP 7200
モンスター なし
魔法・罠 セットカード×2、「地獄門の契約書」×1
「だがお前のエンドフェイズにリバースカード、ダブルオープン!リビングデットの呼び声!そして白瞬の獣闘機勲章!墓地のダーク・センチネルを特殊召喚!ダーク・センチネルの効果で、デッキから
「ビーストボーグ・フュージョナーをさらにもう1枚手札に加えたか」
「この意味が分かるなら、中々の実力者だ。私のターン!私はビーストボーグ・フュージョナーの効果を発動し、手札の漆黒の戦士ワーウルフとフィールドのダーク・センチネルを融合!」
マントをつけた黒い狼の獣戦士と、ケンタウロスとも言える獣人と、ダーク・センチネルが融合の渦の中に入る。
「牙向く戦場の狼よ、聖なる闇の番人と1つとなりて、新たな野獣の勇者となれ!融合召喚!現れ出でよ、
フィールドに現れたのは…左腕以外の全身が機械になっているように見えるサイボーグ獣人。右肩には2門の穴が開いた機械…ミサイルランチャーのようなものが取り付けられている。
「さらにリバースカードオープン!永続トラップ、白刃の獣闘機勲章!そして」
「少し待ってもらおう。永続トラップ、
「!くっ…白瞬の獣闘機勲章が破壊されたことで、私のフィールドのモンスターの攻撃力は、元に戻る」
白瞬の獣闘機勲章 永続罠
「白瞬の獣闘機勲章」の②の効果は、1ターンに1度しか使用できない。
①自分フィールドの「
②1ターンに1度、相手が効果ダメージを受けた場合、発動できる。相手が受けたダメージの数値より低い攻撃力を持つレベル4・闇属性・機械族モンスター、もしくはレベル4の獣戦士族モンスターのどちらか1体を手札に加える。
「確認したところ、白瞬の獣闘機勲章は妙な効果を持っているようだから、破壊させてもらった」
「おのれ…だが仕方ない。パンサー・プレデターの効果!私はウルフ・ケンプファーを対象にし、攻撃力2200の半分、1100のダメージを与える!」
「墓地のダメージ・ダイエットの効果!このカードをゲームから除外することで、このターン、自分が受ける効果ダメージは半分になる!くっ…」
零児 LP 7200→6650
「何…(白刃の獣闘機勲章の効果は…使わないほうがいいな)」
白刃の獣闘機勲章 永続罠
①1ターンに1度、相手が100ポイント以上の戦闘もしくは効果ダメージを受けた場合、発動できる。そのダメージ100ポイントにつき、このカードに勲章カウンターを1つ乗せる(最大10個まで)。
②勲章カウンターが乗っているこのカードを墓地へ送り、自分フィールドの「
今度はウルフ・ケンプファーに赤いオーラが纏われ、パンサー・プレデターの剣にそのオーラが集まり、再び放たれる。今度は先ほどよりも大きかったがダメージダイエットの効果で受けたダメージは軽減される。
「…獣闘機勲章2枚、それにモンスターには獣闘機勲章をサーチする効果を持つモンスターも存在する…よほど勲章が好きなようだな」
「このデッキの特徴だけでなく、勲章は戦果をあげた証、数多の戦場を潜り抜けた歴戦の戦士の証だ。バトル!
「!ぐお!」
零児 LP 6650→5050
「そしてウルフ・ケンプファーのモンスター効果!
「だがダメージ・ダイエットの効果で、ダメージは半分になる!くっ…」
レベル4・闇属性・獣戦士族モンスター+レベル4以下の闇属性・機械族モンスター
①自分フィールドの「獣闘機」モンスターが相手に戦闘ダメージを与えた場合、発動できる。相手ライフに500ポイントのダメージを与える。
②このカードが相手モンスターとの戦闘及び相手のカードの効果で破壊された場合、発動できる。このカードの融合素材としたモンスター一組を自分の墓地から特殊召喚する。
ウルフ・ケンプファーの肩にあるランチャーからミサイルが放たれ、零児の足元で爆発し、ダメージを与える。
零児 LP 5050→4800
「そしてウルフ・ケンプファーでダイレクトアタック!
「!ぐおっ!」
零児 LP 4800→2600
「そしてこの瞬間、白刃の獣闘勲章とウルフ・ケンプファーの効果!白刃の獣闘機勲章は相手がダメージを受けたら、そのダメージ100につき1つ、このカードに勲章カウンターを乗せる!お前が受けたダメージは2200、よって22個…と言いたいところだが、白刃の獣闘機勲章に乗せられる勲章カウンターは10個まで、よって白刃の獣闘機勲章に勲章カウンターを10個乗せ、ウルフ・ケンプファーの効果で500の半分、250のダメージだ」
「っ…」
白刃の獣闘機勲章 勲章カウンター 0→10
零児 LP 2600→2350
「私は、白刃の獣闘機勲章の効果を発動!このカードを墓地へ送り、自分フィールドの
<r獣闘機:ビーストボーグ>パンサー・プレデター ATK 1600→2600
「これでターンエンドだ」
バレット 手札1(
モンスター
魔法・罠 「
「私のターン、ドロー!…スタンバイフェイズ、私は地獄門、
零児 LP 2350→1350
「ほう、リスクを冒して利益を得る。その姿勢、勲章ものだな」
「勲章…?そんなものに興味はない。だが…このリスクを利益へと変えてみせよう。手札のDDD反骨王レオニダスの効果!自分が効果ダメージを受けた場合このカードを特殊召喚し、受けたダメージ分ライフを回復する!」
「何?」
紫色の瘴気により、ダメージを受けた零児のフィールドに唐突に現れた金色の鎧を纏った王。剣と盾という至ってシンプルながらも心強いモンスターだ。そのモンスターの盾から緑色のオーラが放たれ、零児のライフを回復する。
DDD反骨王レオニダス ATK 2600
零児 LP1350→2350
「だがライフを回復したところで、もう1枚の契約書が」
「レオニダスがフィールドに存在する限り、私への効果ダメージは全て、0になる」
「なんだと?!」
もう1枚の契約書の効果により、零児に紫色の瘴気がまとわりつくが、レオニダスの剣がその瘴気を払った。
「貴様、何故前のお前のターンにそのモンスターを手札に加えなかった!私をバカにしたいのか!」
「パンサー・プレデターの効果は攻撃力を参照にする。そうとなれば、攻撃力を上昇させるカードは必ず入る。たった1度のダメージを凌いでも、その後レオニダスを破壊されては意味がない。…とはいえ、ドローでこなかったらかなり厳しかったがな」
「くっ…」
「(もっともこなくとも、別の手段を使っただけだが)では続けさせてもらおう。私は地獄門の契約書の効果を発動し、デッキからDDD壊薙王アビス・ラグナロクを手札に加える。そしてスケール5のDDD壊薙王アビス・ラグナロクを、ペンデュラムゾーンにセッティング」
零児のフィールドに光の柱が現れ、その中に…椅子に座り、両肩と頭に角、体にはいくつものベルトをつけたフードを被る王が昇ってきた。
「ほう、それが風の噂に聴いたペンデュラムか」
「…そして手札からチューナーモンスター、DDナイト・ハウリングを召喚。DDナイト・ハウリングは召喚に成功したとき、墓地のDDを1体、特殊召喚できる。この効果で私は墓地のDD魔導賢者コルペニクスを特殊召喚する」
DDナイト・ハウリング ATK 300
DD魔導賢者コルペニクス ATK 0
フィールドに現れるナイト・ハウリング。この効果により現れたのは………中央に炎の球体、その上部に大小様々で様々な色を持つ玉がいくつか浮いていたり、輪にセットされたりしている…全体的に見れば地球儀にも見えるよく分からないモンスターが現れた。
「DD魔導賢者コルペニクスの効果。デッキからDDか契約書を1枚墓地へ送る。この効果でデッキからDDネクロ・スライムを墓地へ」
「おろかな埋葬を内蔵したモンスターか…」
「そして私は、レベル4のDD魔導賢者コルペニクスに、レベル3のDDナイト・ハウリングをチューニング!闇を切り裂く咆哮よ、疾風の速さを得て、新たな王の産声とならん!シンクロ召喚!レベル7、DDD疾風王アレクサンダー!」
ナイト・ハウリングが3つの歯車になり、その中にコルペニクスが入り、4つの光になり、歯車から光が放たれる。現れたのは、疾風王アレクサンダーだ。
DDD疾風王アレクサンダー ATK 2500
「そして私は永続魔法、魔神王の契約書を発動し、効果。このカードは1ターンに1度、自分の手札、フィールドのモンスターを素材に悪魔族モンスター1体を融合召喚する。またこの場合にDD融合モンスターを融合召喚する場合、墓地のモンスターを除外し融合素材にできる」
「墓地のモンスターも素材にできるだと…」
「私はフィールドのDDD反骨王レオニダスと、墓地のDDD制覇王カイゼルを融合!勇猛果敢たる軍勢の王よ、世界を制覇せし王と合わさり、新たな世界を切り開け!融合召喚!出現せよ、極限の独裁神、DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク!!」
融合の渦の中に、レオニダスと半透明のカイゼルが入り…現れたのは、このデュエルでは出てきていない怒濤王シーザーのような色合いと顔つきではあるものの、アビス・ラグナロクの角全部、ボロボロのマント、そしてベルトのようなものが背中から延びている王が現れる。ちなみにイスに座っていない。
DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク ATK 3200
「さらにDDD疾風王アレクサンダーのモンスター効果発動!自分フィールドにDDモンスターが特殊召喚された場合、墓地からレベル4以下のDDモンスター1体を、特殊召喚する!私は墓地のDDバフォメットを特殊召喚!」
アレクサンダーの周りに風が渦巻き、その風に乗って、背中に鳥類の翼、左腕にはコウモリの翼、右腕は2つある悪魔が現れた。
「DDバフォメットのモンスター効果!自分フィールドのDDモンスター1体のレベルを、1から8の間のどれかのレベルに変更する!私はアレクサンダーのレベルを4にする!」
DDD疾風王アレクサンダー 星7→4
「!レベル4が、2体…エクシーズか!」
「その通りだ。私はレベル4となったDDD疾風王アレクサンダーと、レベル4のDDバフォメットで、オーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築!この世の全てを総べるため、今世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!生誕せよ、ランク4、DDD怒濤王シーザー!」
DDD怒濤王シーザー ATK 2400
フィールドに空いた穴の中に、アレクサンダーが黄緑、バフォメットが紫色の光になり、飛び込む。…穴からは、怒濤王シーザーが現れる。…カエサル・ラグナロクとシーザーが並んでいると、少し不思議な感じだ。
「そして私はランク4のDDD怒濤王シーザーをエクシーズ素材に、オーバーレイ!」
「何!?」
「英雄の名賜りし者、深淵なる大義もて、この世の全てをいざ射抜かん!エクシーズ・チェンジ!ランク5、DDD狙撃王テル!」
フィールドに空いた穴の中にシーザーが飛び込み、現れたのは………何やら、上半身、腹から首下にかけてリンゴのようで、左上がかじられそこから矢の先端が3本飛び出ており、右腕は機械、そしてボウガンを手に持つ緑の髪の王が現れる。
DDD狙撃王テル ATK 2300
「狙撃王テルの効果!自分が効果ダメージを受けたターン、オーバーレイ・ユニットを1つ使い、相手モンスター1体の攻撃力、守備力を1000ポイント下げ、相手ライフに1000ポイントのダメージを与える!…(ここは…)…ウルフ・ケンプファーの攻撃力、守備力を1000ポイント下げる!」
「!ぐっ…ぬん」
バレット LP 8000→7000
テルの周囲を回る3つのオーバーレイ・ユニットのうち、水色のオーバーレイ・ユニットがテルのボウガンへと吸収され、エネルギーの矢になる。そして矢が3本放たれ、うち2本はウルフ・ケンプファーに、1本はバレットに刺さる。…自身に刺さった矢を、バレットは引き抜いたが…。
「さらに墓地のDDネクロ・スライムの効果!墓地のこのカードと、フィールドか墓地のモンスターを除外し、DDD融合モンスター1体を融合召喚する!私は墓地のDDD疾風王アレクサンダーとDDネクロ・スライムを融合!」
「融合などを使わず、墓地のみで融合だと?!」
「霊魂と交わり形を変える渦よ、猛き疾風と混ざり合い、新たな王を呼び覚ませ!融合召喚!現れよ、竜を破りし王、DDD剋竜王ベオウルフ!!」
フィールドに現れたネクロ・スライムが渦となり、その中に半透明のアレクサンダーが入る。そして現れたのは…いわゆる、人狼。黒と銅の鎧に赤茶色のズボンを穿いている。また、銅の部分にはトゲが一定間隔でついている。
DDD剋竜王ベオウルフ ATK 3000
「さらにペンデュラムゾーンのDDD壊薙王アビス・ラグナロクのペンデュラム効果!自分フィールドにDDモンスターが特殊召喚された場合、墓地のDDモンスター1体を特殊召喚し、1000ポイントのダメージを受ける!そしてこの効果を発動したターン、相手が受ける戦闘ダメージは半分になる」
「1000ポイントのダメージだと…今お前のフィールドにはレオニダスはいない。タイミングを誤ったな」
「私は墓地の、DDD壊薙王アビス・ラグナロクを特殊召喚し、1000ポイントのダメージを受ける…!ぐぅぅ…」
DDD壊薙王アビス・ラグナロク DEF 3000
零児 LP 2350→1350
「ぐっ…今特殊召喚したアビス・ラグナロクのモンスター効果!このカードは特殊召喚に成功した場合、墓地のDDD1体を特殊召喚する!私は墓地のDDD怒濤王シーザーを特殊召喚する!」
「!狙撃王テルの召喚に素材にしたモンスター…なるほど、テルの効果を発動したときに…」
「その通りだ。そして私はDDD壊薙王アビス・ラグナロクのもう1つのモンスター効果を発動。自分フィールドのDDモンスター1体をリリースし、相手フィールドのモンスター1体を除外する!私はシーザーをリリースし、パンサー・プレデターを除外!」
「なっ!しまった!!」
アビス・ラグナロクが、シーザーを自身から伸びているベルトで絡めとり吸収、別のベルトがパンサー・プレデター目掛け勢いよく飛んでいき貫き、パンサー・プレデターは除外される。
「…さっき、タイミングを誤ったと言ったな?だが、私としてはこれで別に構わない。私はリリースされたDDD怒濤王シーザーの効果を発動。このカードはフィールドから墓地へ送られた場合、デッキから契約書1枚を手札に加える。この効果でデッキから、
「その効果を発動するためにダメージを甘んじて受けたか。やはり勲章も」
「だから勲章になど興味はない。トラップ発動!
「3枚もドローした上で3000も回復するだと?!」
零児 LP 1350→4350
頼りなかった零児のライフが、デュエル開始時の半分にまで一気に回復。その上に3枚も手札が増えたのだ。できることはより多くなる。
「…では、始めよう。私はスケール10のDD魔導賢者ケプラーを、ペンデュラムゾーンにセッティング!」
零児のフィールドにもう1つ光の柱が現れ、その中にケプラーが昇ってくる。これで、ペンデュラム召喚が可能になった。
「これで私は、レベル6から9のモンスターを、同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力!この身に宿り、闇を引き裂く、新たな力となれ!ペンデュラム召喚!エクストラデッキからレベル7、DDD反骨王レオニダス!」
「これがペンデュラム召喚、というものか…」
2つの光の柱の間に振り子が現れ、柱の間を揺れる。そして天井辺りの空間に穴が開き、穴から紫色の光が落ちてきて…レオニダスが、現れる。
DDD反骨王レオニダス ATK 2600
「さあ、始めよう。バトル!行け、DDD反骨王レオニダス!ウルフ・ケンプファーを攻撃!」
「だが戦闘ダメージは半分となっている!この程度、痛くも痒くもないわ!!」
バレット LP 7000→6300
ウルフ・ケンプファーがミサイルで迫るレオニダスを攻撃するが、レオニダスは盾によりミサイルを完全ガード、そしてかなり接近したところでウルフ・ケンプファーが爪を振り上げ攻撃するが、それも盾で防ぎ、剣を持ってウルフ・ケンプファーを斬り、破壊。ダメージはアビス・ラグナロクのペンデュラム効果で半減した。
「そしてウルフ・ケンプファーのモンスター効果!このカードが相手モンスターとの戦闘、もしくは相手のカード効果によって破壊された場合、墓地の融合素材となったモンスター一組を特殊召喚する!墓地の漆黒の戦士 ワーウルフとダーク・センチネルを特殊召喚!」
バレットのフィールドに再び現れる漆黒の戦士 ワーウルフとダーク・センチネル。下手に破壊しても、
漆黒の戦士 ワーウルフ DEF 600
ダーク・センチネル DEF 1800
「…それを待っていた」
「何?」
「DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロクで、漆黒の戦士 ワーウルフを攻撃!そしてこの瞬間、DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロクのモンスター効果発動!1ターンに1度、このカードが戦闘を行う攻撃宣言時、フィールドのDDカードもしくは契約書1枚を手札に戻すことで、このカードと戦闘を行うモンスター以外の相手フィールドの表側表示のモンスター1体を、このカードに装備する!そしてその攻撃力分、カエサル・ラグナロクの攻撃力をあげる!私はDD魔導賢者ケプラーを手札に戻し、ダーク・センチネルを吸収!」
「何?だが、それではワーウルフを吸収すれば…!まさか、守備貫通か!」
カエサル・ラグナロクのベルトがダーク・センチネル目掛け勢いよく飛んでいって絡みつき、ダーク・センチネルを吸収した。
「その通り。といっても、貫通効果を持つのは、カエサル・ラグナロクではなく、ベオウルフ。そしてベオウルフがいれば、私のDDモンスターは全て、貫通効果を持つことになる」
「な、なんだと…」
DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク ATK 3200→4700
「改めて…ワーウルフを破壊しろ、カエサル・ラグナロク!ジ・エンド・オブ・ジャッジメント!!」
「ぐっ…ぬおおおお!!!」
バレット LP 6300→4250
「残りの攻撃可能なモンスターは、攻撃力2300のテル、攻撃力3000のベオウルフ。お前を倒すにはダメージが足りないのが、残念だ。テル、ベオウルフ、ダイレクトアタックだ!」
「ぬ…ぬぐああああああ!!!!」
バレット LP 4250→3100→1600
「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ」
零児 手札3(DD魔導賢者ケプラー) LP 4350
モンスター DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク×1(攻)、DDD狙撃王テル×1(攻)、DDD剋竜王ベオウルフ×1(攻)、DDD壊薙王アビス・ラグナロク×1(守)、DDD反骨王レオニダス×1(攻)
魔法・罠 セットカード×2
「くっ…(私のライフが、たった1ターンで6400も…こいつ、強い!)私のターン!…くっ(ダメだ、効果ダメージはレオニダスで封じられている、例えモンスターを出しても次のターンには、アビス・ラグナロクで除外される。アビス・ラグナロクを突破するには攻撃力が3000を越える必要がある。例えレオニダスのほうをどうにかしても、1ターンで4000ものライフを削る手段は…この手札に…ない…)…ターン、エンド」
バレット 手札2(
モンスター なし
魔法・罠 「
「…諦めたか。だが、私は遠慮も容赦もしない。私のターン、ドロー!スタンバイフェイズ、DDD剋竜王ベオウルフの効果!フィールドの魔法・罠ゾーンのカードを全て破壊する!やれ、ベオウルフ!」
「!!ぬぅ…」
ベオウルフが息を吸い、吸い、どんどん吸い…吐き出すと同時に凄まじい咆哮を轟かせる。その咆哮により、バレット、零児のカードが全て吹き飛ばされる。
零児の破壊されたセットカード
誤封の契約書
DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク ATK 4700→3200
「では、バトル。やれ、カエサル・ラグナロク!ジ・エンド・オブ・ジャッジメント!!」
「ぐ…ぬおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
バレット LP 1600→0
カエサル・ラグナロクの攻撃による衝撃でバレットは吹っ飛ぶ。そして…零児が、勝利した。
零奈「さすが兄様、容赦ないです」
香「それにしても今回はバレットが相手、社長のDD相手にバーンデッキ、バーン対策が基本のDDにとってはそこまででもないですね」
ビーストボーグはどんな形でOCG化するだろうか…というわけでさっさと行こう本日の全力!デュエル塾!今回のキーカードは…」
DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク 悪魔族・効果/融合 星10 闇属性 ATK 3200 DEF 3000
「DDD」モンスター×2
①1ターンに1度、このカードが戦闘を行う攻撃宣言時に、このカード以外の自分フィールドの「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻し、このカードと戦闘を行うモンスター以外の
相手フィールドの表側表示モンスター1体を選んで装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
②このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
零児「DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク、DDD2体を融合素材として融合召喚を行う、強力なDDDの中でも強力な1体だ」
零奈「素材がDDD2体なため、スワラルスライムやネクロスライムを使って融合召喚はできないので、DDでは魔神王の契約書での融合召喚が基本になるでしょうか」
香「魔神王の契約書なら墓地のDDDも素材にできるので、出しやすいですね」
零児「さらにDDDはペンデュラムモンスターが多い、ペンデュラムモンスターを使いフィールド融合を行うなら、アドバンテージをできる限り抑えることが可能だ」
効果は相手モンスター1体を吸収すること、ただし攻撃宣言時に戦闘を行うモンスター以外のモンスターを吸収するから、相手フィールドに2体以上いないとこの効果は発動できない。
零児「無論、発動条件である契約書やDDカードがない場合も、当たり前だが同様だ。まあ、発動コスト自体は困ることは早々ないが」
零奈「融合召喚後なら、魔神王の契約書が残っていると思いますし、ペンデュラム召喚を行うならペンデュラムゾーンにカードがありますからね」
香「ペンデュラムなら、相性がいいのは名前の一部にもなっている、DDD壊薙王アビス・ラグナロク。このカードなら、1ターンでフィールドに素材が2体揃います」
問題なのはやっぱりDDD2体を融合素材とすること。素材が結構重いほうだから、テムジン、ダルク、ベオウルフよりも出しにくい。まあその分強いけど。
零児「出しにくい理由は、上記の通り2体のDDのスライムが使えないということも大きいだろう。だが、装備モンスターとして相手モンスターを吸収する効果、やはり強力だ」
それでは今回はここまで!
香「さて、次は…融合次元。…それでは、次回も読んでくださいね」
零奈「では、よろしくお願いします」