遊戯王ARC-V 光紡ぐ意思   作:シューティング☆

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投稿サボって申し訳ありません、今年最初の投稿をします、シューティング☆です。


今回の話しにおいては、シャイニング・ビクトリーズで注目の、あのモンスターの使い手を出します。やっぱりかっこいいと思うのは出して使わせたくなります。



それでは、どうぞ。


第20話 相対する2体の竜

舞網チャンピオンシップ第2回戦…の第2試合が終わり、続く第3回戦…いよいよ遊華の番である。

 

『2回戦、続いて第3試合!LDSシンクロコース所属、数多の竜星を巧みに操り勝利を掴んだシンクロ使い、巳柳遊華!対するは、第1回戦にて圧倒的な勝利を掴んだドラゴン使い!南雲白選手―!!』

 

進行役のニコ・スマイリーの声が会場に響き、遊華と、その対戦相手がフィールドに入る。…茶髪の長い髪をした、青い目の少女。中々の美人であり、その胸は…大きいほうだ。

 

「!!(こ、この人…大きい…)」

 

思わず見てしまった遊華。…遊華の胸は………まな板。…そう、ない。女なら、それも遊華ぐらいの年ならもうあってもいい膨らみは………ない。なお、赤馬零奈とは貧乳同盟なるものを組んでいるが、それはまた別の話し。

 

「あんたが相手か……ふふふふふ」

「っ…な、何…何よ胸が大きいからってぜ、全然羨ましくないからね!」

「は?…まあいい。同じドラゴン使い、さあデュエルだ!」

「………?ドラゴン…使い?同じ?」

「恍けても無駄だ。お前がドラゴン族使いっていうことはデュエルを見てもう分かってる!さあデュエルだ!」

「いやデュエルするのはいいんだけど…私が使ってる竜星は、ドラゴン族じゃなくて、幻竜族!」

「は?」

 

……どうやら、この南雲白という少女、竜星がドラゴン族であると勘違いしているようだ。…竜星自体、別にドラゴン族であったとしても不思議ではない。無論ドラゴン族だったらいろいろ恐ろしい事態になるのは明白なので、幻竜族でいい。

 

「いや、竜星はドラゴン族じゃなくて、幻竜族。これ間違えたらダメだから」

「どう見ても、ドラゴンだろ?」

「いやドラゴン族っぽいけど、幻竜族っていう別の種族だから」

「は?嘘つけ」

「ああもう…とにかくデュエル!」

『何やらデュエル前から少々白熱していますが、この熱さにも勝る熱さをデュエルでもぜひとも見せてください!それではアクションフィールド、スターリバー・ブリッジ、セット!』

 

リアルソリッドビジョン投影機が起動し、フィールドが変わり…無数の星が流れ、その上をいくつもの光が架かる。その光の上に2人は立っている。

 

「さあ行くぜ!戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

「モンスターと共に、地を蹴り、宙を舞い!」

「フィールド内を駆け巡る!」

「見よ!これぞデュエルの最強進化系!」

「アクショーン…」

 

「「デュエル!」」

 

遊華 LP 4000

 

白 LP 4000

 

デュエル開始と共に、フィールドにアクションカードが散らばる。そして先攻は…。

 

「…それじゃあ私のターン!…手札からマスマティシャンを召喚!マスマティシャンは召喚したとき、デッキからレベル4以下のモンスター1体を墓地へ送る!デッキからレベル・スティーラーを墓地へ!」

 

マスマティシャン ATK 1500

 

遊華のフィールドに、小柄で長くて白い髭を蓄えた学者と思われる老人が現れる。そして墓地へ送られたレベル・スティーラー。レベル調整にもってこいのモンスターだ。

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

遊華 LP 手札2 LP 4000

モンスター マスマティシャン×1(攻)

魔法・罠 セットカード×2

 

「あたしのターンだ!ドロー!…おっ、さっそく来た!手札からチューナーモンスター、青き眼の乙女を召喚!」

 

青き眼の乙女 ATK 0

 

フィールドに現れたのは、長く白い髪に青い目の女性。間違いなく美人に入るであろうそのモンスター。服装は民族衣装のようである。

 

「チューナー…ってことは、シンクロを」

「それはどうかな。手札から装備魔法、ワンダー・ワンドを乙女に対し、発動!そしてワンダー・ワンドの発動にチェーンして、青き眼の乙女を発動!」

 

乙女の手に杖が現れるのと同時に、乙女が目を閉じる。…すると、何やら白いオーラが放たれ、白のデッキに吸い込まれている。…ちなみにワンダー・ワンドの効果で乙女の攻撃力が上がっている。

 

青き眼の乙女 ATK 0→500

 

「このタイミングで、効果を…?」

「青き眼の乙女はカードの効果対象になったら、手札、デッキ、墓地から、青眼の白龍を特殊召喚できる効果を持つ!さあ現れろ!!青眼の白龍!」

 

オーラがフィールドに移り、それにが形になる。…白い輝き、青い眼。それらを併せ持つ龍…伝説、場所によってはそう呼ばれるであろうそのモンスターが、この地に出現した。

 

青眼の白龍 ATK 3000

 

[さっそく来ました南雲選手のエースモンスター、青眼の白龍!この雄々しき姿!放たれる威圧感!そして美しさ!とても素晴らしいドラゴンだと思います!]

「い、いきなり攻撃力3000をデッキから…」

「それとワンダー・ワンドの効果で乙女の攻撃力は500ポイント上がっているが…メインはこっちだ!ワンダー・ワンドと装備モンスターを墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドロー!」

「え?!何その効果!!」

「って言っても、装備先は魔法使い限定だけどな」

「…そ、そう…」

 

そう言ってる間に処理は進み、ワンダー・ワンドの効果で2枚ドローした白。…手札を見て、ニヤっと笑う。

 

「いいカードが来た!手札から魔法カード、トレード・インを発動!手札のレベル8のモンスターを墓地へ送ることで、デッキから2枚ドローできる!この効果で手札の、白き霊龍を墓地へ送り、2枚ドロー!」

「またドロー…」

「…どうやらまだまだ続くみたいだな。魔法カード、調和の宝札を発動!手札の攻撃力1000以下のドラゴン族チューナーを墓地へ送ることで、デッキからカードを2枚ドローできる!手札のドラゴン族チューナー、伝説の白石を墓地へ送って2枚ドロー!さらに伝説の白石の効果!デッキから、青眼の白龍を手札に!」

「今度はドローに加えてサーチ…」

 

ガンガンデッキが減り、さらに手札を増やす白。…とはいえさすがに打ち止めのようで…。

 

「…うーん、ここまでか…ならバトル!青眼の白龍!マスマティシャンを攻撃だー!」

 

そういいつつブルーアイズに飛び乗る白。ブルーアイズの口に光が集まりそして…。

 

「滅びの爆裂疾風弾!!」

「永続トラップ、竜星の具象化を発動!1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが破壊されたら、デッキから竜星と名のつくモンスターを特殊召喚する!」

「げ!でも止まらないから仕方ない、やれ!」

 

ブルーアイズの口からブレスが放たれ、マスマティシャンは一瞬にして破壊され、遊華のライフを削る。

 

遊華 LP 4000→2500

 

「くっ…マスマティシャンと竜星の具象化の効果!マスマティシャンは戦闘で破壊されたときにデッキからカードを1枚ドローする!そして具象化の効果でデッキからチューナーモンスター、闇竜星-ジョクトを守備表示で特殊召喚!」

 

闇竜星-ジョクト DEF 2000

 

具象化の効果により現れたのは、定番のジョクト。…そこ、ワンパターンとか、言わないでください…。

 

[先にダメージを与えたのは南雲白選手!しかし巳柳遊華選手のフィールドには竜星の補助カードである竜星の具象化と、竜星モンスターの1体、ジョクトがいる!]

「くっそー、厄介だな…カードを2枚伏せて、ターンエンド。行くぜブルーアイズ!」

 

白 手札5(青眼の白龍) LP 4000

モンスター 青眼の白龍×1(攻)

魔法・罠 セットカード×2

 

ブルーアイズに乗ってアクションカードを探す白。遊華もアクションカードを探しているが…中々見つからない。

 

「私のターン、ドロー!…ジョクトの効果発動!手札の水竜星-ビシキと、魔竜星-トウテツを墓地へ送って、デッキから秘竜星-セフィラシウゴと、チューナーモンスター、光竜星-リフンを特殊召喚!」

「レベル8か7ってところか。さあこいこいドラゴン!」

 

秘竜星-セフィラシウゴ DEF 2600

 

光竜星-リフン DEF 0

 

ジョクトの両脇にセフィラシウゴ、リフンが現れる。…だが、まだまだ準備の途中だ。

 

「手札からチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!ジャンク・シンクロンの効果!このカードが召喚に成功したとき、墓地からレベル2以下のモンスター1体を、効果を無効にして守備表示で特殊召喚する!墓地のビシキを特殊召喚!」

 

ジャンク・シンクロンが現れ手をかざし、ビシキがフィールドに現れる。…そして、フィールドが埋まった。

 

ジャンク・シンクロン ATK 1300

 

水竜星-ビシキ DEF 2000

 

[巳柳選手のモンスターゾーンが埋まったー!そしてチューナーはなんと3体!ここから連続シンクロが来るぞー!!]

 

「私は、レベル2のビシキに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!数多の英知を集め、その本に全てを記せ!シンクロ召喚!」

 

ジャンク・シンクロンが腰のレバーを引き、3つの歯車に変わり、その中にビシキが入り2つの星に変わる。歯車から光が放たれ、ハイパー・ライブラリアンがフィールドに現れる。

 

「レベル5、TG-ハイパー・ライブラリアン!」

「ちっ、ドラゴンじゃねえのかよ」

「…さらに私は、レベル6のセフィラシウゴに、レベル1のリフンをチューニング!禍々しい雷を纏い、暗闇より現れろ!シンクロ召喚!!」

 

リフンが飛んで1つの歯車に変わり、その中にセフィラシウゴが入り6つの星となる。歯車から光が放たれ、そこから赤い雷と共に、ガイザーが現れる。

 

「レベル7、黒き竜の星、邪竜星-ガイザー!」

「お、来たなドラゴン!」

「…幻竜族、だからね。…TG-ハイパー・ライブラリアンは、このカード以外のシンクロモンスターのシンクロ召喚に成功したとき、デッキからカードを1枚ドローする。そしてガイザーの効果!自分フィールドの竜星と名のつくカードと、相手フィールドのカードをそれぞれ1枚ずつ破壊する!私は、ガイザーと右のセットカードを選択!」

「んな?!いきなり呼び出したモンスターを!?ってそれよりもチェーンして選択されたカード発動!スキル・プリズナー!こいつは自分フィールドのカード1枚を選んで、そのカードはこのターンの相手、相手の対象を取るモンスター効果の対象になったら、その効果を無効にする!ブルーアイズを選択!」

 

ブルーアイズに仄かな光が纏われる。ただそれだけだが、ただ破壊されるよりかはましだろう。…そしてガイザーは、自らが放った赤い雷により、スキル・プリズナーと共に破壊される。

 

[巳柳選手、せっかく出したシンクロモンスターを破壊した?!いったい、どのような考えを…]

「答えはこういうこと!破壊されたガイザーと具象化、リフンの効果!自分フィールドでガイザーが戦闘か効果で破壊されたら、デッキから幻竜族モンスター1体を特殊召喚できる!さらにリフンは、自分フィールドの竜星と名のつくモンスターが戦闘、効果で破壊されたとき、墓地からこのカードを特殊召喚する!ということで、ガイザーの効果でデッキから幻竜族のチューナーモンスター、タツノオトシオヤを、具象化の効果でセフィラシウゴを、さらにリフンを自身の効果で、それぞれ特殊召喚!」

「んなあ?!さらに3体だってえ!?」

 

タツノオトシオヤ ATK 2100

 

秘竜星-セフィラシウゴ DEF 2600

 

光竜星―リフン DEF 0

 

フィールドに現れるセフィラシウゴ、リフン、そしてタツノオトシゴのようなモンスター、タツノオトシオヤが現れる。

 

[なななななんとぉ?!巳柳遊華選手のモンスターゾーンが再び埋め尽くされたー!いったい、何回モンスターゾーンを埋め尽くす気なんだー!!!]

「まだまだぁ~!私はレベル6のセフィラシウゴに、レベル2の闇竜星-ジョクトをチューニング!煌めく光を纏い、天空より舞い降りよ!シンクロ召喚!!」

 

ジョクトが飛んで2つの歯車になり、その中にセフィラシウゴが入り6つの星になる。歯車から光が放たれ、黄金の光と共にショウフクが現れる。

 

「レベル8、黄金の竜の星、輝竜星-ショウフク!そしてショウフクの効果!シンクロ素材にした幻竜族モンスターの属性の種類まで、フィールドのカードをデッキに戻す!残ったセットカードをデッキにバウンス!そしてTG-ハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドロー!」

「くっそー…ブルーアイズを対象にしないってことは、そいつは対象を取る効果か」

「そういうこと。そしてさらにさらに!墓地のレベル・スティーラーの効果!ハイパー・ライブラリアンのレベルを1つ下げ、特殊召喚!」

 

TG-ハイパー・ライブラリアン 星5→4

 

レベル・スティーラー DEF 0

 

ハイパー・ライブラリアンからカードにある星が5つ飛び出し、そのうち1つがテントウムシになってフィールドに現れる。…そのテントウムシを…。

 

「そしてショウフクの効果!レベル・スティーラーを破壊し、墓地のジョクトを特殊召喚!」

 

普通に破壊し、再び現れるジョクト。さらなるシンクロを狙う気マンマンだ。

 

闇竜星-ジョクト DEF 2000

 

「.そしてレベル8のショウフクに、レベル1のリフンをチューニング!」

「さっき出したシンクロモンスターを素材に、さらにシンクロだとぉ?!」

 

リフンが飛んで1つの歯車になり、その中にショウフクが入り、8つの星に変わる。

 

「数多の星々輝く天より、鮮やかな光を受け取り、具現化せよ!シンクロ召喚!!」

 

歯車から光が放たれ、そこから七色の光とともに現れたのは、鳥のような幻竜、チョウホウ。

 

「レベル9、無数の色に輝く竜の星、幻竜星-チョウホウ!!」

 

幻竜星-チョウホウ ATK 2800

 

[巳柳遊華選手!ここでシンクロモンスターを素材に、さらなるシンクロ召喚を行ったー!]

「そしてハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドロー!それとチョウホウには、シンクロ素材にした竜星と名のつくモンスターの属性と元々の属性が同じ相手モンスターの効果の発動を封じる効果付き!結構ドローしていたから手札にあるでしょ、オネスト!」

「ギク!な、なんのことかな~」

 

明らかにオネストを手札に握っているであろう反応。…さらに言えば、白のデッキの主力級は光属性がほとんど。…とはいえ、エースの青眼の白龍は通常モンスターで攻撃力は3000、2800のままでは簡単に突破される。

 

「よ…っと。それじゃあタツノオトシオヤの効果!このカードのレベルを1つ下げ、タツノコトークンを1体特殊召喚する!」

 

チョウホウに乗った後、タツノオトシオヤの効果を使用した。するとタツノオトシオヤについている袋のようなところから卵のようなものが出てきて、それが成長し、小さなタツノオトシゴになった。

 

タツノオトシオヤ 星7→6

 

タツノコトークン DEF 200

 

「レベル1のタツノコトークンに、レベル2のジョクトをチューニング!シンクロ召喚!」

 

ジョクトが2つの歯車になり、タツノコトークンが歯車の中に入り、1つの星となる。歯車から光が放たれ、現れたのは…少しドラゴンっぽい、タツノオトシゴ。

 

「レベル3、シンクロチューナー、たつのこ!」

 

たつのこ DEF 500

 

「ハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドロー!そしてタツノオトシオヤの効果!レベルを1つ下げてタツノコトークンを特殊召喚!」

 

タツノオトシオヤ 星6→5

 

タツノコトークン DEF 200

 

「さらにシンクロ召喚したたつのこは、手札のモンスター1体もシンクロ素材にできる!」

「なっ!?手札のモンスターをシンクロ素材にできるだと?!」

「私はフィールドのレベル1のタツノコトークン1体と、手札のレベル4の炎竜星-シュンゲイに、レベル3のたつのこをチューニング!」

 

たつのこが3つの歯車に変わり、その中にタツノコトークンとシュンゲイが入り、5つの星に変わって直列になる。

 

「赤き闘志滾らせ、情熱の炎燃やして現れろ!シンクロ召喚!」

 

歯車から光が放たれ、現れたのは赤い鎧を纏った剣士。腰には緑色のマントをつけている。

 

「レベル8、赤き情熱の剣士、クリムゾン・ブレーダー!シュンゲイの効果でクリムゾン・ブレーダーの攻撃力は500ポイントアップし、ハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドロー!」

 

クリムゾン・ブレーダー ATK 2800→3300

 

[ここまでこのターンで行ったシンクロ召喚は5回を超えています!いったい後何回、シンクロ召喚を行うつもりなんだ~!]

「次でラストかな…タツノオトシオヤの効果!レベルを1つ下げてタツノコトークンを特殊召喚!」

 

タツノオトシオヤ 星5→4

 

タツノコトークン DEF 200

 

「おいおい…」

「タツノオトシオヤの効果は1ターンに3回まで、これで打ち切りだけど…私はレベル1のタツノコトークンに、レベル4になったタツノオトシオヤでチューニング!自らの亡骸を糧とし、新たな命を生み出せ!」

 

タツノオトシオヤが4つの歯車になり、その中にタツノコトークンが入り、1つの光に変わる。歯車から光が放たれ、現れたのはどこか禍々しいオーラを放つ黒い竜。その胸には死者蘇生に使われているアンクと同じ形の模様が浮かんでいる。

 

「シンクロ召喚!レベル5、転生竜サンサーラ!ハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドロー!」

 

転生竜サンサーラ DEF 2600

 

[え、えーっと…1、2、3……………え?!な、なんと巳柳選手、これで7回!このターンだけで、7回もシンクロ召喚を行っています!恐ろしい!]

「な、何回シンクロしてんだよ!つうかさっさとこっちのターン…あ。アクションカード」

「バトル!クリムゾン・ブレーダーで、ブルーアイズを攻撃!」

 

クリムゾン・ブレーダーは素早くブルーアイズに接近して斬りかかろうとする…が。

 

「アクションマジック、スターシールドをブルーアイズに対して発動!そのモンスターはこのターン、1度だけ戦闘及び効果じゃ破壊されない!」

「!うげ…」

 

 

スターシールド アクション魔法

①自分フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターはこのターンの終わりまで、戦闘及びカードの効果では1度だけ破壊されない。

 

 

星が1つ飛んできてクリムゾン・ブレーダーとブルーアイズの間に入り、クリムゾン・ブレーダーの攻撃が防がれる。そしてスターシールドはその後、その星は星が流れる川へと落ちていき、完全に混じった。

 

白 LP 4000→3700

 

「どうだ!他のモンスターの攻撃力は全部3000より低い!攻撃してきてもいいんだぜ?」

「う…(手札には攻撃力を変える効果のある速攻魔法も手札誘発もない…墓地にも)アクションカード……見当たらない…カードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

遊華 手札4 LP 2500

モンスター TG-ハイパー・ライブラリアン×1(攻)、幻竜星-チョウホウ×1(攻)、クリムゾン・ブレーダー×1(攻)、転生竜サンサーラ×1(守)

魔法・罠 「竜星の具象化」×1、セットカード×3

 

「あたしのターン、ドロー!…へへ、来たぜ来たぜ!手札から魔法カード、滅びの爆裂疾風弾!自分フィールドの青眼の白龍はこのターン攻撃できなくなる代わりに、相手フィールドのモンスターを全て破壊する!!」

「え?!う、うそ!!?」

「いっけー!滅びのバースト・ストリーム!!」

 

ブルーアイズから放たれる光のブレスが、遊華のフィールドのモンスターを破壊する。遊華はすぐに手近の橋に飛び移ったが、その一掃には清々しさも感じる。

 

「く…チョウホウと具象化、サンサーラの効果!チョウホウはシンクロ召喚されたこのカードが破壊されたとき、デッキからチューナーを1体手札に加える!そしてサンサーラは、相手によって戦闘か効果で破壊されたら、自分か相手の墓地のモンスターを特殊召喚できる!ジャンク・シンクロンを手札に!そして具象化の効果でデッキからヘイカンを、サンサーラの効果で墓地からシュンゲイを、守備表示で特殊召喚!」

 

地竜星-ヘイカン DEF 0

 

炎竜星-シュンゲイ DEF 0

 

[一瞬にしてあれほどいた巳柳遊華選手のシンクロモンスターが全滅だー!なんという強さだ、青眼の白龍!だが巳柳選手も負けてはいない!竜星の具象化により、すぐさま後続を用意したー!]

 

後続の準備は万全。…さらに言えば、遊華にはセットカードが3枚。迂闊に攻撃をしかけようものなら、簡単に返り討ちだ。

 

「さらに魔法カード、融合を発動!手札とフィールドの青眼の白龍の2体を融合!」

「え!融合!?」

 

シンクロ使い、もしくはチューナーを使うデッキ、そう思っていた遊華は驚かされた。LDS以外での融合、シンクロ、エクシーズ…特にエクシーズに関してはまだまだ普及している、とは言えない。使っているところもあるがやはり数は少ない。

そしてそんな遊華のことはお構いなしに融合の渦が現れ、2体の伝説の龍が入っていく。ブルーアイズに乗っていた白は、ブルーアイズが渦に入る前に高く跳び上がった。

 

「強靭にして美しき2体の白き伝説よ!その力合わせ新たな伝説となれ!融合召喚!来い、青眼の爆裂双龍!!」

 

渦から飛び出してきたのは、双頭の青眼の白龍。だがその体には模様のように水色の線が走っているのが分かる。そして白は、その双頭の片方の上に着地した。

 

青眼の爆裂双龍 ATK 3000

 

[ここで南雲白選手!融合召喚だー!!2体のブルーアイズが合体した、双頭の龍!いったいどんな力を秘めているー!!]

「あ、出てきたところ悪いけどトラップ発動、激流葬。相手がモンスターを召喚、特殊召喚したらときに発動できて、フィールドのモンスターを全て破壊する」

「な、なにぃ?!簡単にやらせてたまるか!速攻魔法、禁じられた聖衣を、爆裂双龍に対して発動!このカードは対象モンスターの攻撃力を600下げる代わりに、対象モンスターは効果で破壊されなくなり、カード効果の対象にもならない!そしてこのカードの効果は、ターンの終わりまで持続する!」

「!あちゃー…」

 

青眼の爆裂双龍 ATK 3000→2400

 

爆裂双龍の前に白い民族衣装のようなものが現れる…が、明らかに大きさを合わせたような大きさで、それを普通に着る。そしてフィールドには通常なら、波が押し寄せるのだが、今回はフィールドがフィールドだからなのか、星が押し寄せてきた。

 

「とお!!…っとっとっと!…と。ふ~…破壊されたヘイカンとシュンゲイの効果!デッキから…シュンゲイとリフンを特殊召喚!」

 

炎竜星-シュンゲイ DEF 0

 

光竜星-リフン DEF 0

 

ヘイカンとシュンゲイが破壊され、後続にはシュンゲイ、リフンが現れる。ちなみに遊華は、星の波が届かない位置にある橋に飛び乗った…が、危うくバランスを崩して落ちかけた。ギリギリのところで落ちずには済んだ。

 

「まあともかくだ…こいつで滅びの爆裂疾風弾のデメリットは無視できる!じゃあ行くぜ、バトル!青眼の爆裂双龍で、リフンを攻撃!滅びの双爆裂疾風弾!!そして手札から速攻魔法、ハーフ・シャットを、リフンに対して発動!」

「は?!なんで?!」

 

光竜星-リフン(守備表示) ATK 0→0

 

「そいつはな…こういうことだ!爆裂双龍の効果!こいつが相手モンスターを戦闘で破壊できなかったら、そのモンスターを除外する!」

「え?!ハーフシャットは対象モンスターに戦闘破壊耐性をつけるカード…そして竜星は破壊じゃなきゃリクルート効果は使えない!!」

「そういうことだ!思いっきりやれ、爆裂双龍!!」

 

双頭から放たれる2発分の滅びの爆裂疾風弾、2つが混ざりあった威力は凄まじいもので、破壊されないはずのシュンゲイが、光が消えた後には、いなかった。

 

「リフン…」

「爆裂双龍は1度のバトルフェイズに2回攻撃できるけど…シュンゲイに攻撃しても意味は薄い。このままターンエンド。そしてこの瞬間、禁じられた聖衣の効果は終了する」

 

青眼の爆裂双龍 ATK 2400→3000

 

白 手札2 LP 3700

モンスター 青眼の爆裂双龍×1(攻)

魔法・罠 なし

 

青眼の爆裂双龍の着ていた服は自然に消え、その双頭から咆哮を轟かせる。

 

[僅か1ターンで状況が逆転!手札では巳柳遊華選手のほうが有利だが、フィールド、そしてライフでは南雲白選手のほうが有利!このまま南雲白選手がその強さでデュエルを制するのか、それとも巳柳遊華選手が逆転し、勝利を手にするのか!!]

「くっそ~…私のターン、ドロー!…あ。いけるかも」

「え?」

「手札からチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!ジャンク・シンクロンの効果!墓地からレベル2のビシキを特殊召喚!」

 

 

ジャンク・シンクロン ATK 1300

 

水竜星-ビシキ DEF 2000

 

 

フィールドにはジャンクシンクロンとビシキ、そしてシュンゲイ。…レベル3のジャンク・シンクロンと、レベル2のビシキ、そしてレベル4のシュンゲイ………お分かり、いただけるだろうか。

 

「私は、レベル4のシュンゲイと、レベル2のビシキに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!古より恐れ崇められる、封じられし最強の龍よ…その封印は今解き放たれ、その猛威は世界の全てを飲み込む!シンクロ召喚!」

 

ジャンク。シンクロンが3つの歯車になり、シュンゲイとビシキがその中に入り、6つの星になって直列になる。…そして歯車から光が放たれるのと同時に、膨大な冷気も放たれ……双頭を越える、三頭の龍が、降臨する。

 

「へ、ヘクション!!れ、レベル9、絶対零度の龍、氷結界ヘックション!の、龍…ううう…トリシューラ!」

 

氷結界の龍 トリシューラ ATK 2700→3200

 

「な、なんだなんっ!?さ、さむ!?何?なんで!?」

「ううう…トリシューラの効果!相手フィールド、手札、墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ除外する!」

「はあ?!させるか!そいつにチェーンして墓地のスキル・プリズナーを除外して効果!爆裂双龍を守る!」

「トリシューラの効果は対象には取らない!よって対象を取る効果からヘクシュ!うう…対象を取る効果からカードを守れるスキル・プリズナーも、これは防げなヘクシュ!防げない!」

「なんだとぉ?!ヘクション!」

「私は、手札1枚、フィールドの爆裂双龍ヘクシュ!墓地の青き眼の乙女を選択!」

 

トリシューラの3つの頭から放たれた圧倒的冷気がフィールドを飲み込み、白の手札、フィールド、墓地を凍らせる。

 

除外された手札

オネスト

 

[なんということでしょう!フィールドが、一瞬にして氷漬けになりました!さらになんという寒さ!私のところにまで届いてヘクシュ!]

「さっさと終わらせヘクシュ!終わらせる!永続トラップ、強化蘇生を発動ヘクシュ!ぼ、墓地からシュンゲイを特殊召喚!」

 

 

炎竜星-シュンゲイ 星4→5 ATK 1900→2000 DEF 0→100

 

 

「バトル!トリシューラで、ダイレクトアタック!」

 

観客席の最前列にまで届くこの冷気。…トリシューラが、3つの頭の口に溜めていき…一気に解き放つ。

 

「寒すぎだろぉぉおおおお!!」

 

白 LP 3700→500

 

「シュンゲイで、ダイレクトアタヘクシュ!」

 

最後は、シュンゲイの口から吐き出された炎によって、白のライフは0になった。

 

白 LP 500→0

 

[うう寒~…はっ!け、決着ヘクシュ!最後は一気に巳柳遊華選手が逆転!勝者は巳柳遊華選手だー!!…うう、皆様、風邪をひかないよう、ご注意を…]

 

デュエルが終了し、フィールドが元に戻る…が、気温まではすぐには戻らない。

 

「ううう…やっぱりトリシューラ抜こうかな…」

「つ、つええけどこんなことになるなら、あたしなら使いたくないヘクシュ!」

 

 

…この後、LDSのほうから毛布が観客に渡されたり、大勢の人が温かいものを求め出店や売店、自販機へと向かったり、遊華が中島さんから怒られたりしたのは、また別の話し

 

 

「あ~負けた負けた負けた…ヘクシュ!うう、早いところ体暖めないとな…」

 

デュエルフィールドから入退場用の通路を通っている白。…その傍らに、半透明の女性が浮かんでいる。

 

『白、ホントに大丈夫ですか?かなり寒かったですけど…』

「とりあえず体を温めるしかないだろ…」

 

どうやら半透明の女性と会話をしているようだ。………そしてこの女性、先ほどのデュエルで白が出した…青き眼の乙女そっくりである。

 

『風邪にはならないように注意してくださいね』

「気にはするけどひくときはひくしな…」

『それにしても、やはり私の扱い酷くはないでしょうか…いつもすぐ墓地へ送られますし…』

「それについては仕方ないって割り切ってくれ…それにしても…あー、今回もいろいろ出せなかった~」

 

 




柚子「遅い!!」

すみません…。

柚子「遅い遅い遅すぎ!なんでこんなに遅くなったのよまったく」

なんだかモチベーションが上がらなくて…スランプか、それともただただやる気がでなかっただけか…ともかく、申し訳ございません…。

柚子「まったく…ただでさえ読んでいる人少ないんだから、さっさとしないともっと少なくなるわよ!」

はい…。

ユーキ「ま、まあまあ今回はそのくらいにして。後でこってりシューティングスターさんを締め上げるとして」

締め上げる?!

柚子「それぐらいされて当然。…それじゃあさっさと行くわよ、全力!デュエル塾!今回のキーカードは…」


青眼の白龍 ドラゴン族 光属性 星8 ATK 3000 DEF 2500
高い攻撃力を誇る伝説のドラゴン。
どんな相手でも粉砕する、その破壊力は計り知れない。


青眼の白龍!

柚子「レベル8、攻撃力3000の、ドラゴン族の通常モンスターよ。最近いろいろとカードが増えて、大幅に強化されたのよね」

うん。青き眼の乙女に滅びの爆裂疾風弾(バースト・ストリーム)に、最近出てきた爆裂双龍。他にもいろいろ出てきてさらには巨神竜復活Rの登場でさらなる強化となったんだ。

ユーキ「このカード自体の特徴としては攻撃力3000、守備力2500と通常モンスターとしてはトップクラスの性能を持ちます。通常モンスターだから、通常モンスターのサポートも使えます。ドラゴン族のサポートも使える分、様々な使い方も可能ですね」

柚子「どういうカードを入れるかによって戦略も大きく変わるわけね」

それでも基本的に蘇生系のカードとトレードインを始めとする墓地へ送るカードは外せない。高レベルな分、普通に呼び出すより特殊召喚のほうが圧倒的に早い。

ユーキ「通常モンスターでドラゴン族、レベル8な分、墓地肥やしに蘇生手段は豊富。さらに青き眼の乙女によってデッキからの特殊召喚も可能と、いろんなところから呼び出せるわけですね」

そう。通常モンスターとしてはトップクラスのステータスの最上級モンスターでありながらも、決して呼びにくいモンスターじゃない。それがブルーアイズだ。

柚子「デメリットとしては、手札に来て、トレード・インや手札抹殺といった手札交換カードが手札に来ないと悲惨、特殊召喚手段もないとさらに悲惨になることね」

ユーキ「最上級モンスターの、悲しい定めですね…それじゃあ、今回はここまでにして…」

え?ちょっと、な、なんでディスクを構えているんですか?え?ちょ、ゆ、ユーキサン?

ユーキ「柚子さん、後任せました」

柚子「え?あ、うん…次回、星を司る戦士VS偉大なる英霊と精霊…星を司るってことは…とにかく、次回も読んでくださいね」


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