そして今回が、この小説での祝!初デュエル!となります。
それでは、どうぞ。
~~~ LDS ~~~
「え?社長が、ですか」
「ああ、そうだ」
…榊遊矢がペンデュラムを使ってから数日後…レオ・デュエル・スクール…通称、LDS…その建物。そこのロビーにて、白い髪をポニーテールにした少女と、スーツを着てサングラスをかけた男性…中島さんと呼ばれる人物が話しをしていた。
「社長が、お前に話しがあるとのことだ。すぐに社長室に行くように」
「ほ、ほんとに私ですか?」
「…巳柳遊華は、塾生は多くとも君だけだ」
「確かに……まあでも、今日は時間が空いていますのでいいですが…でも、いったい何のお話しで」
「行けば分かることだ」
中島さんにそう言われ、白いポニーテールの少女…巳柳遊華は、社長のところへ…レオ・コーポレーション社長室へと、向かう。
そしてなぜ、遊華が呼ばれたかと言えば、それは数日前…榊遊矢がペンデュラム召喚を行った頃に遡る。
「?…社長!」
「なんだ」
「ペンデュラムと思われる召喚反応が、微弱ながら他にも確認されました」
「何…場所はどこだ」
と、司令室のような場所にて社長と呼ばれた人物…赤いマフラーを身に着けたこの人物は赤馬零児。レオ・コーポレーションの社長である。未成年で社長、そしてプロデュエリストというのだから、凄腕であることは間違いない。
「はい。舞網市の住宅地と…高架下です。どちらも遠く離れています」
「住宅地…詳しい位置は分かるか?」
「少々お待ちを………モニターに出ます」
その声とともに、大型のモニターに、住宅地の詳細な地図と、おそらく召喚反応を示す印が点滅している。点滅している位置は家のようだ。
「…それぞれ召喚反応付近の、監視カメラの映像を映せ」
「はっ!……………民家、及び高架下の詳細な映像は映せませんが…」
「…高架下に関しては、監視カメラの増設を依頼しておこう…とにかく、映せ」
「はっ!」
…映像を見た結果、それぞれの位置からはそこにある照明では出せないような光が放たれ、うち民家のほうに関しては調査の結果、白いポニーテールの少女が住民で光の元が彼女の部屋であったことが判明した…………ん?なんで分かったのか?それに関しては、少女が毎朝、部屋の窓を開けて顔を覗かせていたからだ。
そういう経緯があり、赤馬零児は社長命令で、LDSの塾生である遊華を呼びつけた、という訳であった。そして呼びつけた本人は…社長室にて、静かに考え事。そんな考え事をしている最中、ノック音が聞こえた。
「…入れ」
「失礼します!」
入ってきたのは、白いポニーテールの少女、遊華。…緊張しているのか、動きがぎこちない。…そして、現在零児が座っている位置からは、少々離れた位置で止まる。
「…もう少し近くで構わない」
「は、はい!」
…やはり、緊張のせいか動きがぎこちない。右手と右足が一緒に動いている始末だ。
「…それほどまでに緊張してもらっても、少々困るが…」
「い、いえ!そ、その、呼ばれるなんてそんなにないので」
「できれば楽にしてもらえれば、ありがたい」
「は、はい…スゥー……ハァ~…スゥー…ハァ~……よ、よし」
よしと言っているが、彼女の緊張が解かれている…という訳ではない。少しマシになった程度である。
「…ではさっそくだが…榊遊矢を、覚えているか?」
「え?はい。ストロング石島とデュエルを行って、新しい召喚方法、ペンデュラム召喚を使ったデュエリスト…ですよね」
「その通りだ。そしてここからが本題だ。…君は、ペンデュラムカードを………このようなカードを、持っているか?」
というと、1枚のカードを見せた………それは、縁の色が、下が緑、上が橙となっているカード……そう、まさにペンデュラムカードである。
「?!しゃ、社長も?!」
「…その反応を見るからに、君も持っている…そう考えていいか?」
「は、はい…えっと………あ、これが、それです」
というと、遊華は自分のデッキから、2枚のカードを取り出した。…それは零児が見せたカードと、縁の色が同じであった。
「では、そのカードを入手した経緯…できれば詳しく、話してもらえるか?」
「は、はい…ちょうど、榊遊矢と、ストロング石島とのデュエルで、ペンデュラム召喚が行われたときに、なんですけど…テレビを見ていたら、急に…この石が光って…」
「ほう…その石が」
彼女の言う石とは…首から下げているペンダントについている、虹色の石。だが、不思議な形をしており、まるで何かの欠片にも見えなくもない…そんな形をしている。
「あ、このペンダントは、私の母がプレゼントしてくれたもので…この石が光って、その光が、デッキに入ったと思ったら、このカードが…」
「なら、できればそのペンダント、少し調べたいのだが…構わないか?」
「え?で、でも…調べるってことは、渡す、ってことですよね」
「できる限り早めに返すことを約束しよう」
遊華は悩んでいる。母からのプレゼント、ということもあって大切なものなのだろう。…数分考えて、遊華は答えを出した。
「…わ、分かりました…なんで光ったのか分かれば、それはそれでうれしいですし…」
「感謝する。…それともう1つ、頼みごとがある」
「?な、なんでしょう」
ペンダントのこともあって、心の中で思わず身構える遊華。だが零児から出てきたのは…無理難題、という訳でもなかった。
「私とデュエルをしてもらいたい」
「……え?でゅ、デュエル?」
「そうだ」
「…それなら喜んで!」
デュエルのこととなればテンションがあがる、デュエルバカなのだろうか…固かった表情が、一気に緩んで笑顔に。
「ならば、さっそく向かおう」
「はい!」
…なお、デュエルフィールドへ向かう道中、中島さんと合流し、遊華はペンダントを中島さんに預けたのであった。
そしてLDSのデュエルフィールド…メインコートに到着。
「それでは始めよう…私の都合でアクションデュエルとなるが、いいか?」
「いえいえ構いません!」
「そうか…アクションフィールドは君の自由で構わない」
「え?いいんですか?…それじゃあお言葉に甘えて……アクションフィールド、雲海大平原!」
ということで、アクションフィールドを決定した。メインコートの風景が一変し、白い大地が広がる青空へと変化した。上空には少々傾き気味だった太陽が、さんさんと輝いている。そう…この雲海大平原は、雲の上でアクションデュエルを行うのだ。
「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が」
「モンスターとともに!地を蹴り!宙を舞いー!」
「フィールド内を駆け巡る」
「見よ!これぞデュエルの最強進化系!!」
「アクション…」
「「デュエル!」」
YUKA LP 4000
VS
LEIZI LP 4000
練習しただろと言いたくなるぐらい息ピッタリな、アクションデュエルの開始前の定番口上。デュエルの声とともに、雲海庭園にアクションカードが散らばる。…アクションカード…アクションデュエルの重要要素の1つ。アクションカードは質量を持ったソリッドヴィジョン…リアルソリッドヴィジョンで構築されたカードであり、それを使うことで、スタンディング形式のデュエルより、幅広い戦術を行える。
「それじゃあ、先攻後攻は、社長からでどうぞ」
「そうか…では、先攻は私がもらおう。私のターン。…私は手札から、DDゴブリンを召喚!」
DDゴブリン ATK 1400
現れたのは、小柄な人型のモンスター…ゴブリンである。
「DD…さっきのカードと同じ…」
「そうだ。そしてDDゴブリンの効果!このカードが召喚に成功したとき、デッキから契約書を1枚、手札に加える。…私が手札に加えるのは、地獄門の契約書」
DDゴブリン 悪魔族・効果 闇属性 星4 ATK 1400 DEF 1000
「DDゴブリン」の①の効果は、1ターンに1度しか発動できない。
①このカードが召喚に成功したとき、発動できる。デッキから「契約書」カードを1枚を手札に加える。
「契約書…?」
「続いて永続魔法、地獄門の契約書を発動!このカードは自分のスタンバイフェイズごとに、自分のライフに1000ポイントのダメージを受ける」
「え?!ノーマルルールならともかく、アクションルールで、そんなライフダメージの大きいカードを…」
ライフに関して言えば、ノーマルルールとアクションルールの2つがある。ノーマルルールが8000、アクションルールが4000である。何故分けられているのかと言われれば…やはり、スタンディング形式よりも危険だからだろう。
「これでいい。地獄門の契約書には、もう1つの効果がある。1ターンに1度、デッキからDDモンスター1体を、手札に加える。この効果により、私はデッキから、DDリリスを手札に加える」
「サーチ効果…(レベル指定がない…)」
「続けて手札から魔法カード、ワンフォー・ワンを発動する。先程手札に加えたDDリリスを墓地へ送り、デッキからDD魔導賢者ケプラーを特殊召喚する」
DD魔導賢者ケプラー DEF 0
「!さっきのペンデュラムカード…」
先ほど見せたペンデュラムカード…いくつかの球体が本体となる部分を中心に回っているのを見ていると、恒星の周りを回っている惑星にも見える、そのようなモンスターがフィールドに現れる。
「DD魔導賢者ケプラーは召喚、特殊召喚に成功した場合、このカード以外の、自分フィールドのDD1体を手札に戻すか、デッキから契約書を手札に加える…その2つのうち、1つを使える。これにより私はデッキから契約書を手札に加える効果を発動し、魔神王の契約書を手札に加え、そのまま発動。この魔神王の契約書にも、地獄門の契約書同様のダメージ効果を持つ」
「!…このまま処理をしなければ、2000ポイント…」
「そしてこの魔神王の契約書は、手札、フィールドのモンスターを使い、悪魔族融合モンスターを、融合召喚する。DD融合モンスターの場合、墓地のモンスターを除外することで、融合素材にできる」
「融合の魔法カードなしで、融合を…」
「私が融合するのは、フィールドのDDゴブリンと、DD魔導賢者ケプラー。闇に蠢く小鬼よ、星を見し賢者よ!冥府に渦巻く光の中で、今ひとつとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!」
2体のDDモンスターが渦の中へと吸い込まれ、そして渦からは…茶色い鎧の体をし、赤い盾と剣を携えたモンスターが現れる。
「生誕せよ!レベル6、DDD烈火王テムジン!」
DDD烈火王テムジン ATK 2000
「そして私は、カードを3枚伏せて、ターンエンド」
零児 手札0 LP 4000 EX 16(ケプラー)
モンスター DDD烈火王テムジン×1(攻)
魔法・罠 「地獄門の契約書」「魔神王の契約書」×1、セットカード×3
「(セットカードが3枚…でもここは、ガンガン攻めてみよう!)よーし…それじゃあ私のターン、ドロー!…それでは手札から、カードガンナーを召喚!」
フィールドに現れたのは、キャタピラの上に人間の上半身を模したロボ部分が合体したモンスター、カードガンナー。
カードガンナー ATK 400
「ほう…墓地肥しか…」
「はい!カードガンナーの効果!デッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って、その数×500ポイント、攻撃力をアップする!墓地へ送る枚数は、3枚!」
墓地へ送られたカード
竜星の輝跡
竜星の極み
水竜星-ビシキ
よりにもよって汎用性の高い制限カード、死者蘇生が落ちるという事態が起きたが、遊華は、仕方ないと、心の中でつぶやいた。
カードガンナー ATK 400→1900
「それじゃあ…よっ、ほ!とっ!よっと…うん。アクションマジック、気流雲を発動!自分フィールドのモンスターの攻撃力を、500ポイントアップさせる!そしてこのカードが攻撃する場合、相手はこのカードに対してカードの効果を発動できない!」
「ほぅ…」
素早くアクションカードを入手し、発動した。そしてカードガンナーが宙に浮いた…のではなく、地面となっている雲の一部が、浮き出しただけである。
気流雲 アクション魔法
①自分フィールド上のモンスター1体を対象に発動できる。そのカードの攻撃力は、ターンの終わりまで500ポイントアップし、このターン攻撃するとき、相手はダメージステップ終了時まで、このカードに対しカードの効果を発動できない。
カードガンナー ATK 1900→2400
「バトル!カードガンナーで、DDD烈火王テムジンを攻撃!」
「ならば永続トラップ、戦乙女の契約書を発動!このカードも地獄門、魔神王の2枚の契約書と同じダメージ効果を持つ。そして発動時に発動できる効果があるが、それは使わない…そして戦乙女の契約書は、相手ターン中は悪魔族モンスターの攻撃力が、1000ポイントアップする。烈火王テムジンはもちろん、悪魔族モンスターだ」
「え?!な、なら…」
DDD烈火王テムジン ATK 2000→3000
攻撃力がカードガンナーを超えたことにより、600のダメージを受け、モンスターを破壊される…カードガンナーの場合、特典としてデッキから1枚ドローができる。だが…このままやられるほど、彼女は弱くはない。周辺を見て、アクションカードを見つけ、一直線に突っ込み、手にした。
「…!よし!!アクションマジック、かみなり雲!相手モンスター1体の攻撃力を、800ポイントダウンさせる!」
かみなり雲 アクション魔法
①相手フィールド上のモンスター1体を対象に発動できる。そのカードの攻撃力は、ターンの終わりまで800ポイントダウンする。
テムジンの上空に積乱雲が発生し、雷がテムジンに落ちる…人間に落ちたら助からないであろう雷だが、テムジンは破壊されるといったことはされず、黒焦げにはなった。
DDD烈火王テムジン ATK 3000→2200
「よーし、そのまま突撃―!!」
「…」
だが、零児も瞬時に動いた。すでに目をつけていたアクションカードの元へと素早く移動し、そして回収し、発動する。
「アクションマジック、奇跡。これによりテムジンは破壊されず、私が受ける戦闘ダメージは、半分となる」
奇跡 アクション魔法
①自分フィールドのモンスターが、相手モンスターと戦闘を行う場合、発動できる。自分のモンスターはその戦闘では破壊されず、その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは、半分になる。
零児 LP 4000→3900
「あー、破壊できなかった…カードを3枚伏せて、ターンエンド…そしてこの瞬間、カードガンナーの攻撃力上昇効果は全て終了」
カードガンナー ATK 2400→400
遊華 手札2 LP 4000 EX×15
モンスター カードガンナー×1(攻)
魔法・罠 セットカード×3
「では私のターン、ドロー。そして私はトラップカード、ダメージ・ダイエットを発動。このカードを発動したターン、私が受けるあらゆるダメージは、半分になる」
「半分…ってことは」
「スタンバイフェイズに受けるはずだった合計3000のダメージはその半分となり、1500に減少する」
零児 LP 3900→2400
本来なら3000という、凄まじいほどのダメージが半分になり、一気にダメージが減る。
「…そしてメインフェイズ…地獄門の契約書の効果を発動し、デッキから…DDナイト・ハウリングを手札に加える。そして私はリバースカード、オープン。トラップカード、契約洗浄。フィールドの契約書全てを破壊し、破壊した数だけカードをドローし、その数×1000ポイント、回復する」
「げ!は、破壊した枚数って…さ、3枚?!」
零児 LP 2400→5400
「…行くぞ。私は手札からチューナーモンスター、DDナイト・ハウリングを召喚し、ナイト・ハウリングの効果発動!墓地のDDモンスター1体を特殊召喚する。ただしこの効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力、守備力は0となり、破壊された場合は1000ポイントのダメージを受ける」
「チューナー…ってことは!」
「何もないなら、続けさせてもらおう。DDナイト・ハウリングの効果により、DDリリスを、特殊召喚する!」
フィールドに現れたのは、ヘビのように細長い下半身を持つ女性型のモンスターが現れる。…そして、ナイト・ハウリングはチューナーだ。
DDリリス DEF 0
「そして私は、レベル4のDDリリスに、レベル3のDDナイト・ハウリングをチューニング!闇を切り裂く咆哮よ。疾風の速さを得て、新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!」
ナイト・ハウリングが飛んで透明となり、3つの歯車に変わる。その中にリリスが入り、4つの光に変わる。そして歯車の中から光が溢れ出し、そこから現れたのは、白銀の鎧の体に緑のマントを身に纏い、銀色の剣を携えたモンスターが現れる。
「生誕せよ!レベル7、DDD疾風王アレクサンダー!そしてDDD烈火王テムジンのモンスター効果発動!DDモンスターが特殊召喚されたとき、墓地のDDモンスター1体を、特殊召喚できる!現れろ!DDゴブリン!」
DDD疾風王アレクサンダー ATK 2500
アレクサンダーの風により、テムジンの炎が勢いを増す。そしてテムジンが剣を掲げ、勢いの増した炎が剣から放たれ、零児のフィールドに広がる。…そしてその炎が一点に集まり、DDゴブリンが現れる。
DDゴブリン ATK 1400
「そしてDDD疾風王アレクサンダーのモンスター効果発動!DDモンスターが特殊召喚されたとき、墓地からレベル4以下のDDモンスター1体を、特殊召喚する!現れろ!DDリリス!そして、DDリリスが特殊召喚されたことにより、効果を発動する!」
DDリリス DEF 2100
ここは雲の上…雲の成分は水であり、ソリッドヴィジョンも先ほどのテムジンの演出の影響か、一気に上昇気流が吹き上がり、雲が巻き上がる。その雲がリリスの形となり、リリスとなる。
「DDリリスって特殊召喚されたときに効果が発動するんだ…」
「ああ。DDリリスには召喚、特殊召喚されたとき、墓地のDDモンスター1体を手札に加えるか、エクストラデッキのDDペンデュラムモンスター1体を手札に加える効果がある」
「え?……あ、そういえばなんでペンデュラムモンスターは、エクストラデッキに?」
「試験の際、フィールドから墓地へ送ろうとした際、エラーが出た…様々な場所に置いた結果がエクストラデッキだ。だがそれは、フィールドから墓地へ行く場合の状況だけだった。おそらくだが、ペンデュラムカードは、フィールドから墓地へ送られる状況の場合は、代わりにエクストラデッキに表側表示で置かれるのだろう」
「なるほど…」
「では、続けよう。私が手札に加えるのは、エクストラデッキのDD魔導賢者ケプラーだ」
フィールドで融合素材となっていたため、ケプラーはエクストラデッキに置かれた。そしてフィールドのモンスターは……………レベル4のモンスターが、2体。
「私は、レベル4のDDゴブリンとDDリリスで、オーバーレイ!」
「!オーバーレイ…ってことは!」
「2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!この世の全てを総べるため、今世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!」
DDゴブリンとDDリリス、その2体が紫色の光となり、フィールドに現れた穴の中へと飛び込む。そして穴から光が溢れ…膨大な水とともに、テムジン、アレクサンダーの2体よりも大きい、紫色の鎧の体をし、巨大な剣を携えたモンスターが現れた。
「生誕せよ!ランク4、DDD怒濤王シーザー!」
DDD怒濤王シーザー ATK 2400
「…1ターンで、シンクロにエクシーズを…」
融合、シンクロ、エクシーズ…これらを同時に使えるデッキは、数少ない。そしてDDが例え複数の召喚方法を行うことを得意としていても、こういうことは早々にできないであろう。…それを、零児はやり遂げた。
「すごい…」
そんな零児に対し、遊華は尊敬の念を強める。若くしてプロデュエリストに加え、社長にまでなった人物…そして自分の目の前で、融合、シンクロ、エクシーズをやってのけた。そんな人物に対する尊敬の念が、弱まるはずもない。
「でも…負けません!!」
次回へ続く
遊華「という訳で、初デュエルは2話分に分けて行われる…って、どんだけ長いのよ!」
いやー、改行してたらこうなった。
零児「無計画としか言いようがないな」
う……ま、まあとにかく!今回から、後書きを使って、あるコーナーをやろうと思います!
遊華「どんな?」
それは…全力!デュエル塾!!…とまあ、簡単に言えば、その話しにおけるキーカード(オリカ除く)の考察、用語説明などをやります。
零児「では、今回は何をする」
今回は初回、ということで…キーカード考察と、簡単な用語説明をします。
遊華「へー。それじゃあ、今回のキーカードは?」
では、今回のキーカードは…このカード!
地獄門の契約書 永続魔法
「地獄門の契約書」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①自分メインフェイズに発動できる。デッキから「DD」モンスター1体を手札に加える。
②自分スタンバイフェイズに発動する。自分は1000ダメージを受ける。
地獄門の
零児「地獄門の契約書。1ターンに1度、デッキからDDモンスター1体を手札に加えられるが、デメリットとして自分スタンバイフェイズに、1000ポイントのダメージを受けるデメリットを持つ、DDデッキには必須となるカードだ」
最後まで言わせてくださいよ!…まあ、原作アニメみたいにサーチ効果を、レベル4以下とはいえ何度も使わされるほうがマシか、こっちがマシかは分かりませんが…
遊華「原作のほうがマシかも…デメリットがより大きくなるし…」
零児「だが、その分他のカードと組み合わせることで、より力を大きくできる。…契約洗浄の効果も、契約書が多ければ多いほど」
遊華「わー!やっぱりどっちもどっちー!」
…契約書に関しては、全部1000ポイントのダメージを受ける効果はあるから、今回のようにダメージを軽減したりするカードとの組み合わせが必須となりますね。
零児「今回のように、ダメージ・ダイエットとの相性は、決して悪くない。ダメージ・ダイエットは墓地からも発動できる分、ダメージ軽減、という目的だけを見れば、2回効果を発動できるこのカードとの相性はいいだろう」
遊華「レインボー・ライフと言ったカードもありますし…あ、マテリアル・ドラゴンもいける!」
零児「どのカードを使うかは自由だが、このカードを含めた契約書の弱点は、相手ターンでも発動可能な、魔法カードを破壊できるカードだ」
遊華「カード発動にチェーンされて破壊されると、効果発動する隙もないですし…これが永続系の定めというヤツですね…」
零児「後はM・HERO ダークロウなどのサーチメタになるだろう」
…えー、オッホン。それではキーカードから、用語説明に入ります。今回説明するのは、セフィラの欠片です。
遊華「あ!それ私も気になる!」
零児「確かに気になるな…」
と言っても、簡単にですけどね…セフィラの欠片はいくつかあり、虹、青、緑、黄色、黒の、合計5つあって、このセフィラの欠片から放たれた光によって、それぞれのカードが、セフィラのペンデュラムカードに変化した。…とまあ、今はこれぐらいです。
遊華「…」
零児「序盤ではそのぐらいしか話せないのは仕方がないことだろう」
では、後書きはあまり長くするのもどうかと思うので、今回はここまで。それではまた次回!
遊華「では、また次回も読んでねー!」
零児「…では次回、遊戯王ARC-V 光紡ぐ意思 第02話 繰り出される竜の星々」