遊戯王ARC-V 光紡ぐ意思   作:シューティング☆

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どうも、シューティング☆です。いろいろと設定を変えたりその他いろいろな理由で投稿が遅れました、すみません。


それでは第10話です。どうぞ!


第09話 メカニック師匠

…ユーキが遊勝塾へと入塾して数日が経った……遊華はもう目覚めて退院し、いつも通りの日常を過ごしていた……とは、言い切れなかった。

 

「…はあ…」

「遊華、どうしたんだよ。あの日以来ずっと負けっぱなし。このままじゃ、舞網チャンピオンシップに出られないぜ」

「それに、あなたのデュエルを見ていたけど…何んだか集中できてなかったわ」

「さすがにここまで連敗が続いているのを見ていると、心配だよ」

「はあ……このままじゃ、ダメだよね」

 

そう、あの日から…デュエルで、勝てなくなった。理由は分からないが、なぜか集中できずにいる。連敗の影響か、いつもの子供っぽい明るさもない。

 

「…はあ……」

「…うーん…じゃあ、なんか食いに行こうぜ!遊華も一緒に!オレらの奢りで!」

「私はいいけど、あなたたちは?」

「うーん…まあ、ボクは問題ないけど刃、君は大丈夫かい?」

「…なんとか」

 

どうやら刃の懐事情は中々厳しいようだ。…だが、その刃の提案に対して遊華は…。

 

「ごめん…気持ちはうれしいけど…今日は、1人でいたいの…それじゃあね」

「あ、お、おい…」

「刃…今日は、そっとしておきましょう」

「あれは重症だね…いったい、あのときに何があったんだろ」

 

 

夕焼けがきれいに見える舞網市の河川敷…そこに、遊華は座っていた。自転車は近くに止めてある。

 

「…はあ……どうしちゃったんだろ、私…」

 

やはりあのときのデュエルが…不審者こと、黒咲隼とのデュエルの影響が、大きいのだろう。

 

「…デュエルって、楽しいはずなのに…どうして、楽しくないんだろ」

 

だがその答えは返ってこない。……そのはず、だった。

 

「うーん…飽きたっていうなら分かるけど、遊華はデュエルを飽きるとは思えないし…」

「…!?え……し、師匠?!」

「やあ、遊華」

 

遊華が師匠と呼んだ人物は……青い髪に、人懐っこい笑顔を浮かべた青年であった。その青年は、遊華の隣に座った。

 

「…どうしてここが……それに、なんで師匠がここに」

「遊華のお父さんから、最近遊華は調子が悪いみたいだって相談されてね。なんとかできないかなって思って。それに、ここならいるんじゃないかって、遊華のお父さんに聞いたし」

「…」

「まあ、何があったとかは聞かないでおくよ。…でも、とりあえずデュエルでもしようか」

「…え?」

 

そういうと、青年はデュエルディスクにデッキをセットした。

 

「で、でも…」

「まあいいから、いいから。時間も時間だし、ハーフルールでもいい?」

「…はい…」

 

遊華もデュエルディスクにデッキをセットして…。

 

「それじゃあ行くよ…デュエル!」

「デュエル…」

 

遊華 手札5 LP 4000

 

? 手札5 LP 4000

 

「遊華が先攻でいいよ」

「…それじゃあ、私のターン…モンスターを1体セット、カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

遊華 手札3 LP 4000 EX 15枚

モンスター セットモンスター×1

魔法・罠 セットカード×1

 

いつも通りと言ってもいい出だし。竜星ならこうなるのは必然的だろう。

 

「それじゃあボクのターン、ドロー。…速攻魔法、サイクロンを発動。そのセットカード、破壊させてもらうよ」

「あっ…」

 

竜巻が巻き起こり、遊華のセットカード…竜星の具象化が、破壊される。

 

「それじゃあ…相手フィールド上にモンスターが存在して、自分フィールドにモンスターが存在しないことにより、手札のアンノウン・シンクロンは、デュエル中1度だけ、特殊召喚できる。ということで、チューナーモンスター、アンノウン・シンクロンを特殊召喚するよ」

 

フィールドに現れたのは…アンモナイトのような姿の、謎の機械。渦巻き模様の中心部分には、目のようなものがある。

 

アンノウン・シンクロン DEF 0

 

「そして手札から、レッド・ガジェットを通常召喚。レッド・ガジェットは召喚、特殊召喚に成功したとき、デッキからイエロー・ガジェットを1体、手札に加えるよ」

 

レッド・ガジェッド ATK 1300

 

フィールドに現れたのは、赤い人型の、歯車のロボット。

 

「それじゃあ、レベル4のレッド・ガジェットに、レベル1のアンノウン・シンクロンをチューニング。モンスターレベル、調整OK。メインバス解放。パワーも安定。フラグメントギア、チェック終了っと。それじゃあ行くよ。シンクロ召喚!」

 

アンノウン・シンクロンが1つの歯車になり、その中にレッド・ガジェットが入り、4つの星に変わる。そして歯車から光が放たれ、現れたのは…。

 

「レベル5、シンクロモンスター、TG-ハイパー・ライブラリアン!」

 

TG―ハイパー・ライブラリアン ATK 2400

 

シンクロ使いにとっては結構欲しい1枚、ハイパー・ライブラリアン。

 

「いきなり、ハイパー・ライブラリアン…」

「それじゃあ、ボクがシンクロ召喚に成功したことで、手札のシンクロ・マグネーターは特殊召喚できる」

 

ハイパー・ライブラリアンに引き寄せられるように、手が生えた磁石、シンクロ・マグネーターが現れる。

 

シンクロ・マグネーター ATK 1000

 

「そして魔法カード、アイアンコールを発動。自分フィールドに機械族がいるとき、墓地のレベル4以下の機械族を、効果を無効にして特殊召喚する。この効果で、墓地のレッド・ガジェットを特殊召喚するよ」

 

レッド・ガジェット DEF 1500

 

フィールドに再び現れたレッド・ガジェット。そして、チューナーがいるこの状況…。

 

「また来る…」

「それじゃあ、レベル4のレッド・ガジェットに、レベル3のシンクロ・マグネーターをチューニング。モンスターレベル、調整OK。各パーツチェックOK、各動作、チェック終了っと。それじゃあ、シンクロ召喚!」

 

シンクロ・マグネーターが3つの歯車になり、その中にレッド・ガジェットが入り、4つの星になる。歯車から光が放たれ、現れたのは…機械でできた体、だが近代的なものというより、過去の機械…カラクリと呼ばれたものの体を持つ、将軍。

 

「レベル7、シンクロモンスター、カラクリ将軍 無零」

 

カラクリ将軍 無零 ATK 2600

 

「!う、無零…」

「それじゃあ、無零とハイパー・ライブラリアンの効果を発動するよ。ハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドローして、無零はシンクロ召喚に成功したとき、デッキからカラクリ1体を、特殊召喚できる。この効果でデッキから、カラクリ無双 八壱八を、特殊召喚」

 

無零が軍配を上げると、どこからともなく、武器を携えた僧侶の恰好をしたカラクリが現れる。

 

カラクリ無双 八壱八 ATK 2200

 

「く…」

「カラクリ将軍 無零の、もう1つの効果を発動。君のそのセットモンスターの表示形式を変更するよ」

「!…」

 

無零が軍配を上げると、どこからともなく、カラクリ人形が何体も現れ、遊華のセットモンスターを、ひっくり返す。…そのモンスターは…。

 

地竜星―ヘイカン ATK 1500

 

「今回はヘイカンか。…それじゃあ、バトル。無零で、ヘイカンを攻撃するよ。カラクリ零撃!」

「う…」

 

無零が、軍配を使ってヘイカンを殴る。そう、ただ単に、軍配で殴る、それだけである。

 

遊華 LP 4000→2900

 

「…ヘイカンの効果。デッキから、光竜星―リフンを、特殊召喚…」

 

光竜星―リフン DEF 0

 

ヘイカンの後続に現れるリフン。…そしてカラクリには、ある特徴がある。

 

「うーん…まあでも、どの道八壱八には、攻撃できるなら攻撃しないといけない効果があるからね。八壱八で、リフンを攻撃するよ」

「…リフンの効果。今度はデッキから…水竜星―ビシキを、特殊召喚します」

 

水竜星―ビシキ DEF 2000

 

「うーん…これ以上攻撃して、ジョクトを呼び出されてもね…メインフェイズ2に入って、八壱八の効果。バトルフェイズが終了したら、守備表示になる」

 

カラクリ無双 八壱八 ATK 2200 → DEF 1100

 

「そしてそうだね…永続魔法、機甲部隊の最前線(マシンナーズ・フロントライン)を発動してターンエンドだよ」

 

? 手札2(イエロー・ガジェット) LP 4000 EX 13枚

モンスター TG-ハイパー・ライブラリアン×1(攻)、カラクリ将軍 無零×1(攻)、カラクリ無双 八壱八×1(守)

魔法・罠 「機甲部隊の最前線」×1

 

フィールドの状況が、盤石に近いものになる。シンクロをしたらライブラリアンでドローし、機甲部隊の最前線(マシンナーズ・フロントライン)の効果で、ハイパー・ライブラリアン以外が戦闘破壊されたら、後続のモンスターを呼べる。…突破できる方法は、いくつかあるが。

 

「私のターン、ドロー…手札からチューナーモンスター、カメンレオンを召喚!カメンレオンの効果で墓地から、守備力0の地竜星―ヘイカンを、特殊召喚!」

 

地竜星―ヘイカン ATK 1500

 

遊華が召喚したのはカメンレオン。とりあえずカメレオンだ。

 

「レベル3のヘイカン、レベル2のビシキに、レベル4のカメンレオンをチューニング!古より恐れ崇められる、封じられし最強の龍よ…その封印は今解き放たれ、その猛威は世界の全てを飲み込む!シンクロ召喚!」

 

カメンレオンが4つの歯車に変わり、ヘイカンとビシキがその中に入り、合計5つの星に変わり、直列になる。そして歯車から光が放たれ、現れたのは…3つ首の龍。

 

「絶対零度の龍、氷結界の龍 トリシューラ!そしてトリシューラの効果を発動!」

「それはちょっと止めさせてもらうよ。手札のエフェクト・ヴェーラーの効果を発動。手札からこのカードを墓地へ送って、トリシューラの効果を、無効にするよ。それと、ハイパー・ライブラリアンの効果で、1枚ドローするよ」

 

氷結界の龍 トリシューラ ATK 2700

 

あっさりと無効にされてしまうトリシューラの効果。それに動揺を隠せない遊華。

 

「!そ、それなら、バトル!トリシューラで、無零を攻撃!」

 

トリシューラが冷気を放ち、無零を凍らせ、そして3つの首から放たれるブレスによって、粉々に破壊される。…だが。

 

? LP 4000→3900

 

「それじゃあ、機甲部隊の最前線(マシンナーズ・フロントライン)の効果を発動するよ。破壊されたカラクリ将軍 無零の攻撃力は、2600。よってその攻撃力以下で、同じ属性の機械族、マシンナーズ・フォートレスを特殊召喚するよ」

 

…ハイパー・ライブラリアンと無零、どちらも厄介だが、無零を残しておくと自分のモンスターをあっさり破壊される可能性があがるため、無零を破壊した…だが、機甲部隊の最前線(マシンナーズ・フロントライン)がある限り、後続の機械族を1ターンに1度、呼び出せる。そして呼び出されたのは、機械族の中でも強力で召喚しやすいモンスター、マシンナーズ・フォートレス。戦車型のロボットだ。

 

「…カードを1枚伏せて、ターン、エンドです」

 

遊華 手札2 LP 2900 EX 14枚

モンスター 氷結界の龍 トリシューラ×1(攻)

魔法・罠 セットカード×1

 

「それじゃあボクのターン、ドロー。…手札からイエロー・ガジェットを召喚して、イエロー・ガジェットの効果を発動するよ。デッキから、グリーン・ガジェットを手札に加えて、八壱八を攻撃表示にするよ」

 

イエロー・ガジェット ATK 1200

 

黄色くて胴体が大きい、人型の歯車ロボット、イエローガジェット。攻撃力は、1200と高いほうではない。そして八壱八が、防御態勢から攻撃態勢へと変わる。

 

カラクリ無双 八壱八 DEF 1100 → 2200

 

「バトル。マシンナーズ・フォートレスで、トリシューラを攻撃するよ」

「!マシンナーズ・フォートレスは、戦闘破壊されたら…」

 

トリシューラのブレスにより、マシンナーズ・フォートレスが放つ砲撃はあっさり氷漬けにされ、破壊される…が。

 

? LP 3900→3700

 

「そう。トリシューラはヘイカンをシンクロ素材にしているから、戦闘じゃ破壊できない。なら、効果で破壊する。マシンナーズ・フォートレスが戦闘によって破壊されたら、相手フィールドのカード1枚を破壊する。この効果で、トリシューラを破壊するよ。あ、それと機甲部隊の最前線(マシンナーズ・フロントライン)の効果も発動させて、デッキから攻撃力2500より低い地属性の機械族モンスター…うん、チューナーモンスターの、ブンボーグ001を、特殊召喚するよ」

「トリシューラが…」

 

フォートレスが氷漬けになる前に放たれた爆弾により、トリシューラが破壊され…後続に呼び出されたのは、小さな人型ロボット。シャープペンシルの芯のケースを模した武器らしきものを持ち、ビーム状の剣も持っている。

 

「ブンボーグ001は、自分フィールドの機械族の数だけ、攻撃力が500ポイントアップする。フィールドには、イエロー・ガジェット、八壱八、そしてブンボーグ001自身も含めて3体。攻撃力は1500ポイントアップするよ」

 

ブンボーグ001 ATK 500→2000

 

「それじゃあ、八壱八で、ダイレクトアタックするよ」

「…トラップ発動!強化蘇生!墓地の地竜星-ヘイカンを、守備表示で特殊召喚!」

 

地竜星-ヘイカン DEF 0 → 100

 

ヘイカンが現れたことで、攻撃が巻き戻る。…だが、八壱八は止まらない。

 

「それじゃあ、八壱八でヘイカンを攻撃」

「ヘイカンの効果でデッキから…炎竜星-シュンゲイを、特殊召喚!」

 

炎竜星-シュンゲイ DEF 0

 

「うーん、それじゃあ、ブンボーグ001で、シュンゲイを攻撃」

「シュンゲイの効果でデッキから、闇竜星-ジョクトを、特殊召喚!」

 

闇竜星-ジョクト DEF 2000

 

「それじゃあメインフェイズ2。八壱八は守備表示になるよ」

 

カラクリ無双 八壱八 ATK 2200 → DEF 1100

 

「そして、レベル4の八壱八とイエロー・ガジェットに、レベル1のブンボーグ001をチューニング」

「レベルは…9!」

 

ブンボーグ001がジャンプして歯車になり、その中に八壱八とイエロー・ガジェットが入り、8つの星になり、直列になる。

 

「モンスターレベル、調整OK。封印のロック、解除完了。対象の解凍、完了。全行程チェック終了っと。それじゃあ行くよ。シンクロ召喚!」

 

歯車から光が放たれ…現れたのは、三つ首の龍、トリシューラ。

 

「氷結界の龍 トリシューラ。無効にしておいて悪いけど、トリシューラのモンスター効果発動。フィールドのジョクト、墓地の…そうだね…リフン、そして手札1枚を除外するよ。あ、そしてハイパー・ライブラリアンの効果で1枚ドロー」

「そんな…」

 

トリシューラの3つの首から放たれた冷気のブレスにより、3枚のカードが除外される。…大ピンチだ。

 

除外されたカード

ジャンク・シンクロン

 

「…うん。手札のグリーン・ガジェットとイエロー・ガジェットを墓地へ送って、マシンナーズ・フォートレスを、特殊召喚するよ」

「また来た…」

 

マシンナーズ・フォートレス ATK 2500

 

「これでターンエンドだよ」

 

? 手札2 LP 3700

モンスター TG-ハイパー・ライブラリアン×1(攻)、氷結界の龍 トリシューラ×1(攻)、マシンナーズ・フォートレス×1(攻)

魔法・罠 「機甲部隊の最前線」×1

 

「…」

「…どうしたんだい遊華。もしかして…もう勝てないって、思ってる?」

「…だって、ハイパー・ライブラリアンがいたら、シンクロをするたびに手札が増やされて、呼び出したモンスターも、トリシューラやフォートレスで破壊されて、その2体より攻撃力の高いモンスターも、マシンナーズ・フォートレスの効果で、破壊される…勝てるわけなんて」

「…遊華。それは、まだ分からないよ。デュエルは最後まで何が起きるか分からない。最後の最後で、逆転できるかもしれない」

「そんな奇跡なんて…」

 

そう言いかけた遊華だが、その言葉は…青年の言葉に、止められる。

 

「…臆病になって、何もしないんじゃダメだ。前へ1歩進んで、…今の状況だと、デッキのカードを引いて。…もし負けても、今回のことを反省して、また考えればいい。そして次に生かして、それから勝ちに繋げればいい。…そして、カードを引いて、それで逆転できたらうれしいことだよ」

「…次に生かして」

「うん、それが大切なことだよ。まずはそのカードを引いてから。それからだ」

「……はい!…私のターン……ドロー!!」

 

彼女は引いた、そのカードを……首から下げたペンダントが、僅かながらに、虹色に光る。…そして、可能性が広がる。

 

「…!よし。手札から魔法カード、竜星の軌跡を発動!墓地からシュンゲイ、ヘイカン、ビシキをデッキに戻して、2枚ドロー!…行くよ、師匠!」

「うん…さあ、どうくるのかな?」

「まずは相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しないことで、手札の聖刻龍トフェニドラゴンを特殊召喚!」

 

フィールドに現れたのは、光り輝く黄色い龍。…だが、トフェニドラゴン、種族はドラゴン族…竜星デッキとの相性はどうかと思うが…。

 

聖刻龍トフェニドラゴン ATK 2100

 

「さらに手札から永続魔法、幻界突破を発動!1ターンに1度、自分フィールドのドラゴン族モンスターを1体リリースすることで、デッキからリリースしたモンスターの元々のレベルと同じレベルの幻竜族モンスター1体を、特殊召喚する!リリースするのはレベル6のトフェニドラゴン!そして呼び出すのは…レベル6の秘竜星-セフィラシウゴ!」

 

トフェニドラゴンが消え…黒い龍、セフィラシウゴが現れる。

 

秘竜星-セフィラシウゴ DEF 2600

 

「そしてトフェニドラゴンのモンスター効果!このカードがリリースされたとき、デッキからドラゴン族通常モンスター1体を、攻撃力、守備力を0にして、特殊召喚する!私はデッキから、レベル1のガード・オブ・フレムベルを特殊召喚!」

 

フィールドに現れた炎を纏う小柄な竜。…合計レベルは7、そして遊華は通常召喚を行っていない。

 

ガード・オブ・フレムベル DEF 2000 → 0

 

「さらに手札から、水竜星-ビシキを召喚!レベル6のセフィラシウゴ、レベル2のビシキに、レベル1のガード・オブ・フレムベルを、チューニング!」

 

ガード・オブ・フレムベルが1つの歯車に変わり、その中にビシキ、セフィラシウゴの2体が入り、8つの星に変わって直列になる。…レベルの合計は9、だがトリシューラは制限カード。トリシューラでは、ない。

 

「…数多の星々輝く天より、鮮やかな光を受け取り、具現化せよ!シンクロ召喚!!」

 

歯車から光が放たれ、現れたのは……細長く、鮮やかな鱗を輝かせる竜。頭の鱗はより鮮やかで、嘴もあって鳥にも見える。その翼も、鳥のものに近いが…こちらも鮮やかだ。

 

「レベル9、無数の色に輝く、竜の星…幻竜星-チョウホウ!」

 

幻竜星-チョウホウ ATK 2800

 

「いつの間にこんなモンスターを…でも、ハイパー・ライブラリアンの効果で、1枚ドローするよ」

「ええ。…そしてチョウホウの、第1の効!このカードのシンクロ素材にした竜星の属性と、元々の属性が同じ属性の、相手のモンスター効果の発動を、封じます」

「!素材にしたのは、水属性のビシキに、地属性のシウゴ…マシンナーズ・フォートレスの効果は、封じられるってわけだね」

「はい。では、バトル!チョウホウで、ハイパー・ライブラリアンを攻撃!彩竜天光流波!」

 

チョウホウの全身が輝きだし、その光がチョウホウの口に集まる。……そして、チョウホウから放たれたのは、いわゆるブレス攻撃。その攻撃は、ハイパー・ライブラリアンを飲み込み、破壊する。

 

? LP 3700→3400

 

「そしてチョウホウの効果!相手フィールドのモンスターが戦闘、または効果で破壊されたら、デッキから、破壊されたモンスターの元々の属性と同じ属性の幻竜族モンスター1体を、デッキから守備表示で特殊召喚する!ハイパー・ライブラリアンは闇属性、よって闇属性の幻竜族、魔竜星-トウテツを、特殊召喚!」

 

魔竜星-トウテツ DEF 0

 

「その判断、ナイスだと思うよ。ハイパー・ライブラリアンがいつまでもいたら、シンクロ召喚をするたびにボクの手札が増えるからね」

「はい。では、ターンエンド!」

 

遊華 手札0 LP 2900

モンスター 幻竜星-チョウホウ×1(攻)、魔竜星-トウテツ×1(守)

魔法・罠 なし

 

「それじゃあボクのターン、ドロー。うーん…地属性モンスターと、ついでに水属性モンスターの効果が発動できないか…」

「これでブリキンギョも使えませんよ」

「でも、安心するのはまだ早いよ。ボクは手札からチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚。その効果で墓地から、ブンボーグ001を、特殊召喚!」

 

ジャンク・シンクロン ATK 1300

 

ブンボーグ001 DEF 500

 

フィールドに現れるジャンク・シンクロン。そしてその効果で呼び出されるブンボーグ001。…そして、この状況…。

 

「それじゃあボクは、レベル7のマシンナーズ・フォートレスに、レベル3のジャンク・シンクロンを、レベル9のトリシューラに、レベル1のブンボーグをチューニング!モンスターレベル、調整OK。神秘のエネルギー、満タン。装備の強度、問題なし。それじゃあ行くよ。シンクロ召喚!」

 

ジャンク・シンクロンが3つの歯車に、ブンボーグ001が1つの歯車になり、3つの歯車の中にマシンナーズ・フォートレスが入り、7つの星に、1つの歯車の中にトリシューラが入り、9つの星になる。そして歯車から光が放たれ……現れたのは、巨大な獅子。それも、鎧を纏った獅子。

 

「レベル10、シンクロモンスター、神樹の守護者 牙王!」

「あ」

 

神樹の守護者 牙王 ATK 3100

 

「そして装備魔法、メテオ・ストライクを、牙王1体に装備するよ」

 

…この攻撃力、地属性であるが、これは…終わった。

 

「バトル。メテオ・ストライクを装備した牙王で、トウテツを攻撃」

「し、師匠の鬼~!」

 

遊華 LP 2700→0

 

デュエルが終了して、2体の牙王が消える。

 

「…どう、遊華。元気出た?」

「…負けちゃいましたけど、はい!師匠、ありがとうございました!」

「うん。遊華は笑顔が一番だと思うよ。…あ、こんな時間…そろそろ戻らないと。それじゃあ遊華、いつでも遊びに来ていいからね」

「はい!」

 

そして去っていく、師匠。……だが、ほぼ同時刻…。

 

 

「バトルだ!ライズ・ファルコンで、攻撃!全ての敵を引き裂け!!ブレイブ・クロー・レヴォリューション!!!!」

「きゃああああ!」

「うわああああ!」

「ぐあああああ!」

 

北斗、真澄、刃の3人は、襲撃犯である隼にデュエルを挑み、倒されていた…が、その事実をユーキは知らず、また今回に限っては知らされておらず、そして3人の記憶が改竄されたため、遊華はその事実を知ることは、難しい。

 

 




どうも、シューティング☆です。

遊華「遊華です!…そういえばなんで師匠の名前言わないの?」

秘密にしておきたいから…かな。まあとにかく、さっそく始めよう、全力!デュエル塾!今日紹介するカードは…。


幻竜星-チョウホウ 幻竜族・効果/シンクロ 星9 光属性 ATK 2800 DEF 2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①S召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はこのカードのS素材とした「竜星」モンスターと元々の属性が同じモンスターの効果を発動できない。
②S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキからチューナー1体を手札に加える。
③1ターンに1度、相手フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された時に発動できる。
そのモンスター1体と元々の属性が同じ幻竜族モンスター1体を自分のデッキから守備表示で特殊召喚する。


幻竜星-チョウホウ!

遊華「どちらかといえば除去が多い竜星のシンクロの中でも補助的効果を持つシンクロモンスター。効果は、素材にした竜星モンスターと同じ属性の相手モンスターの効果発動を封じるのと、破壊されたらデッキからチューナー1体を手札に加える、
そして1ターンに1度、破壊された相手モンスターと同じ属性の幻竜族モンスターを守備表示で特殊召喚する」

発動封じはフィールドとかの指定はないから、手札や墓地のモンスターに対しても有効。リフンやショウフクを素材にすれば、エフェクト・ヴェーラーや超電磁タートル、地属性の竜星を素材にすれば幽鬼うさぎの効果を封じれる。

遊華「チューナーをサーチする効果は、ジャンクシンクロンやカメンレオンといったチューナーをサーチできる。レベル指定がないからいろんなチューナーを呼べて便利!」

S召喚で呼び出されたヤツなら、破壊は誰なのかを問わないからな。そしてデッキから幻竜族を守備表示で呼び出す効果。竜星は属性が多い分、多くの状況で活躍できる。それと幻竜族ならなんでもOKだから、どんなにレベルが高くても、属性さえ合えば問題ない。

遊華「ただし発動封じは月の書とかの裏守備にする効果には弱いから要注意。まあ、竜星にはホロウとビシキがいる分、魔法と罠には強くできるけどね」

素材にした竜星以外の属性のモンスター効果では突破される可能性は大いにある、そしてあくまで発動を封じるだけだから、永続効果に対しては無力」

遊華「一応、素材指定は特にないから他のデッキでも使えるけど…まあ、竜星で使うのが一番かな」

それでは、今回はここまで!

遊華「次回もまた読んでねー!…えーっと、次回予告次回予告…次回、迫る大会」


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