ハイスクールD×D 同級生のゴースト   作:赤土

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あけまして……と言いたいところですが
敢えて寒中見舞いと申し上げます。
理由? 活動報告をご参照ください。一応……ですが。

ペットロスも意外と後を引かず(2017/01/01現在)
こうして新年早々投稿が出来ました。

間もなく二周年。
今年も宜しくお願い申し上げます。


Prelude of "knight of holy lance"

「その命、神に返しなさい!」

 

崩壊した駒王町の一角で、小競り合いが行われていた。

外部から届けられた支援物資を狙って曲津組の送り込んだ悪魔と

蒼穹会(そうきゅうかい)伊草慧介(いくさけいすけ)とその弟子、ゼノヴィアが切り結んでいたのだ。

 

「神だぁ? なんで悪魔の俺が神に命を返さなきゃならねぇんだよ?」

 

「天魔覆滅。悪しき者の魂は、神の下で生まれ変わるべきなのだ」

 

「わけわかんねぇこと言ってんじゃねぇよ!」

 

「おっと、私を忘れてもらっては困るな!」

 

曲津組の悪魔は慧介に挑発的な言動を繰り返すが、その隙をついて

ゼノヴィアがデュランダルで斬りかかって来る。

悪魔が相手ともなれば、ゼノヴィアにためらう理由などどこにもない。

教会の悪魔祓いを追放された者と自主的に去った者との違いこそあれ

彼らは悪魔祓いを生業としており、ゼノヴィアには「斬り姫」と言う渾名があり

慧介も素行こそ問題があるものの凄腕のバウンティハンターである。

悪魔相手に後れを取る要素など、どこにもない。

 

「く、くそっ! 人間の分際でぇぇぇぇ!!」

 

「あっ、待て!」

 

慧介の挑発に乗った悪魔が、無謀にも突撃を敢行する。

しかし、冷静さを欠いた攻撃で倒せるほど彼らも脆い戦士ではない。

慧介の神器(セイクリッド・ギア)未知への迎撃者(ライズ・イクサリバー)」の刃が悪魔の身体を貫通。

光と共に悪魔の身体は消滅していく。

 

「くそっ、よくも!」

 

「おっと、君の相手は私だ!」

 

ゼノヴィアもデュランダルで、もう一人の悪魔を斬り捨てる。

パワーに秀でた聖剣であり、悪魔に対する威力は絶大である。

それで斬られたとあっては、ただでは済まない。

ここに、小競り合いは幕を下ろした。

 

――――

 

駒王町。ついこの間まで悪魔が支配していたこの町は

先日、国際的テロリストグループ「禍の団(カオス・ブリゲート)」による未曽有のテロ攻撃を受け

町としての機能が完全にストップしてしまっている。

それに対し日本政府は駒王町に対する支援を行うことを発表。

自衛隊による支援活動が行われている……のだが。

 

テロに合わせる形で禍の団所属のフューラー・アドルフによって

三大勢力――天使・悪魔・堕天使の存在が公にされてしまう。

その影響で、三大勢力の小競り合いが絶えず行われていた駒王町は

テロの影響もあって危険地域指定されてしまったのだ。

 

その混乱に乗じて、指定暴力団組織「曲津組(まがつぐみ)」が駒王町一帯を支配しようと台頭。

物資を占有しようと、契約した悪魔――ディオドラ・アスタロトの一派を使役しているのだ。

それに対し、「駒王警察署(くおうけいさつしょ)超常事件特命捜査課(ちょうじょうじけんとくめいそうさか)」は駒王町の機能喪失に伴い本拠を警視庁に移設。

「警視庁超常事件特命捜査課」として、こうした悪魔の活動と暴力団の台頭に対し

事件解決や治安維持などの警備活動を行っているのだ。超特捜課の協力組織である

NPO法人「蒼穹会」と協力、事件の鎮圧にあたっている。

 

そんな警察の行動を支援するように、陸海空の自衛隊や

日本神話の神々や日本に籍を置く仏らで組織された「神仏同盟(しんぶつどうめい)」も活動している。

駒王町は、そんな混沌の真っただ中にいるのだ。

 

「ゼノヴィア君、まあまあよくやった。65点と言ったところだな」

 

「そんな事より慧介。このところ悪魔の活動が活性化している気がするんだが……」

 

「そうだな。今まではアインストと言う怪物だったり暴力団が相手だったりしていたが

 ここに来て急に悪魔が活動を始めるようになったな……

 何を企んでいるのかまでは、俺にも分からん。

 それよりゼノヴィア君。禍の団が相手と言う事は、紫藤イリナと戦う事になるが……」

 

慧介の指摘に、ゼノヴィアは一瞬だけ顔を曇らせる。

紫藤イリナ。ゼノヴィアと共に行動していた教会の戦士――だったのだが

神の消失を知り、自暴自棄となったところを禍の団のカテレア・レヴィアタンに迎え入れられ

そのまま禍の団に所属し、既に天使長ミカエルに重傷を負わせ

聖剣アスカロンを聖魔剣に変異させた挙句擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)と共に持ち逃げしている。

そんな彼女だが、ゼノヴィアにとっては戦友でもあるのだ。

 

「……覚悟はできている。とは正直、言い切れない部分がある。

 だがイリナがこの町をこんなにした張本人である以上、私はイリナと戦わなければならないだろう。

 私は人を護るために剣を取ったんだ。それは何処にいても変わらない。

 

 ……まだ日本人の信心については慣れないがな」

 

「信心についてはともかく、迷いは剣を曇らせる。

 最低限、自分の命だけは自分で守りなさい。それが戦士の最低条件だ」

 

「……ああ、わかっている」

 

支援物資を守り抜き、慧介とゼノヴィアは拠点としている駒王警察署へと戻っていくのだった。

 

――――

 

「――なにぃ!? また物資が届かないってのか!?」

 

「へ、へい……何分最近人間どもばかりじゃなく悪魔まで邪魔をしてきやがりまして……」

 

ボロボロになった駒王町の一角に建てられたプレハブ小屋。

みすぼらしいが、悪魔召喚儀式などで使われる設備などは一式揃っている。

指定暴力団組織曲津組。彼らは悪魔――ディオドラ・アスタロトと契約し

勢力拡大を図っていたのだ。

普通の人間にとって悪魔の力は脅威足り得るが、警視庁もそれに対し

超特捜課を発足させるなどとして対抗、思惑を跳ね除けていた。

 

ところが、ここに来てテロ組織でもある禍の団と足並みを揃え

駒王町に混乱をきたす様になっていたのだ。町がこれほどの被害を受け

警察でさえ駒王警察署ではなく警視庁が直接指揮を執っている現状において

曲津組の被害が殆どなかったのは単に彼らが禍の団とグルだったからである。

つまり、彼らは初めからテロ行為の対象外だったのだ。

 

「どういうわけですかい、ディオドラの旦那」

 

「うるさいなぁ。悪魔だって一枚岩じゃないんだ。

 君たちは黙って僕の言う通りにしてればいいんだよ。

 そうすればあのやって来た女悪魔のうち、紅い髪と黒い髪は好きにしていいから。

 金髪にさえ手を出さないでくれれば、悪いようにはしないよ」

 

「ほ、ほんとですかい!?」

 

「じゃあ、アタシはイケメン坊やが欲しいかなぁ。女はどうでもいいし。

 あっちのツンツン頭はアタシの事変な目で見てきたから要らないけど」

 

「そっちもどうでもいいよ、好きにすれば?

 ただ、ツンツン頭は出来れば左手だけ切除してもらえると助かるかな。

 アレの左手は、悪魔――僕達にとって非常に有益だから」

 

彼らの行動理念は実に欲望に忠実である。

金・異性・権力。それらを得るためにこうして悪魔の協力を仰いでいるのだ。

ディオドラのちらつかせた餌に、分不相応と言う言葉などどこ吹く風とばかりに

テンションを上げる辺り、彼らは堅気のヤクザではなく

チンピラ上がりのヤクザである事を証明してしまっている。

 

「金髪……ロングとセミロングの二人がいますがどっちっすか?」

 

「バカ。セミロングはありゃ男だ。全然そうは見えねぇけどな」

 

「マジで!? じゃ、じゃあ私はセミロングの子貰っちまおうかね……ふふっ」

 

そんな彼らは、ディオドラにとっては体の良い捨て駒である。

雑兵はいくらいても困らない、そう考えた彼は彼らの欲望を煽り

禍の団と歩調を合わせさせることでまんまと私兵として登用しているのだ。

実際、彼らの支配下に置かれた地域には欲望のはけ口とされた人々が大勢いる。

いずれも、テロで心が弱っているところを付け込まれた形だ。

テロの惨禍は、こうした人間同士の関係においても大きな爪痕を残しているのだ。

 

「あははははっ、僕はなんでもいいけどね。君達が働いてさえくれれば。

 でも悪魔って事は日中は出てこないんだろ? だったら日中を攻めればいいじゃないか」

 

「それが……サツも最近は物騒なものを振り回すようになっちまいまして……」

 

「……チッ。使えないなぁ、君たちは。

 あんまり使いたくはなかったけど、僕の眷属を貸すから

 それでその邪魔な悪魔や人間を始末してよ」

 

吐き捨てるようにディオドラが魔法陣を展開すると

その中から骨のような鎧に身を包んだ少女が現れる。

しかし、その姿を見た曲津組の構成員達は皆一様に戦慄する。

 

……何せ、彼女の腹には巨大な赤い球体がついており

その腕は巨大な爪となっており、骨の隙間から見える丸みを帯びたボディが

辛うじて元人間の少女であると認識できる程度なのだ。

……それも、元聖職者であることを示すかのように砕けたロザリオを首から下げている。

 

「……静寂を乱す者がいる。始末するんだ……」

 

ディオドラの左腕の腕輪から怪しい光が放たれるとともに

ディオドラは骨鎧の少女に命令する。少女は黙って頷き、魔法陣で転移する。

それだけ見れば悪魔なのだが、彼女は悪魔であるとともに――

 

異世界の怪物、アインストでもあるのだ。

 

「……じゃ、僕もやる事があるから。好きにすればいいけど

 あまりに騒がしいようだと……消すよ。僕は騒がしいのが嫌いなんだ」

 

曲津組の構成員を睨みつけながら、ディオドラも姿を消す。

その眼は赤く染まっており、彼もまた普通の悪魔ではない雰囲気を漂わせていた。

それに、曲津組の構成員が気づくことは無かったが。

 

――――

 

プレハブ小屋近くの小屋。

リアスらの拠点になるよう、ディオドラが曲津組を利用して用意させた場所だ。

しかし小屋とは名ばかりで、内部は高級コテージクラスの設備が整えられている。

勿論、周囲の避難民からは非難轟々であったがそれは黙らせている。

こうした一部のみに富が行き渡る方針も、曲津組支配下の地域における特徴である。

そう、みかじめ料の存在だ。曲津組に取り入った富裕層がこうした設備をいち早く利用し

それ以外の者は質素なテント住まいを余儀なくされ

結界など当然張られていないため、アインストやインベス、はぐれ悪魔などによって

明日には殺害されているかもしれないという世紀末じみた生活なのだ。

 

さらに質の悪い事に、ディオドラはリアスにその事を一切伝えていない。

伝える必要など、どこにもないからだ。

そのため、リアスの危機管理能力は一向に成長の兆しを見せない。

その証拠に、曲津組の組員が向けている下卑た視線にまるで気づいていない。

知っていて使っている人間の方が、ある意味質が悪いかもしれないが。

 

「あるところにはあるものなのね、部室並の設備は整っているわね」

 

「でも何だか悪い気がします……この外では夜も眠れない人が大勢いるっていうのに」

 

「アーシアは優しいのね。そうね、だったら私達で場所を確保して

 その人たちのために小屋を……」

 

「けれどリアス。その予算は何処から出すんですの?

 ご実家はどう考えても不可能ですし、もうこの町も支配下にないから

 どの道ご実家や魔王様の支援は期待できそうにありませんけど」

 

「……それを言われると痛いわね、朱乃。

 学校がない今、こうしてディオドラに拠点を提供してもらえたのはありがたいのだけど

 いつまでも甘えてばかりもいられないのも事実ね……ソーナはどうしているのかしら」

 

「うぅぅぅ……あの場所お気に入りだったのに……」

 

そう。拠点としていたオカ研の部室はもう無いのだ。

アインストと化したカテレアの暴走により、駒王学園は旧校舎含め校舎そのものが倒壊している。

当然、オカ研の部室や生徒会室と言った施設は諸共に崩壊している。

そして、先日のテロの影響もあり復旧も済んでいない状態だ。

 

「ちきしょう……禍の団の奴らめ……学校だけじゃなくて俺んちまで……

 絶対許さねぇからな……」

 

『白いのも禍の団に入っている事を考えれば、近々また戦うことになるだろうな』

 

「そんなのはどうでもいいんだよドライグ。ちきしょう……どうしてこうなったんだ……」

 

そんな中、ショックでうなだれている者がいた。イッセーだ。

自宅の倒壊に両親の実質死亡ともいえる消息不明報告を立て続けに聞かされ

相応にストレスを抱えていたのだ。

 

「イッセーさん……まだ、お父様もお母様もご遺体が見つかったわけではないですし……」

 

「そうだね。聞けば自衛隊の人達が瓦礫の除去作業を進めているそうじゃないか。

 それを待ってからでも……」

 

「それはわかってるけどよ! 自衛隊じゃ悪魔やアインストにどう立ち向かうっていうんだよ!?」

 

それもあってか、つい木場の言葉に反応してイッセーは声を荒げてしまう。

アーシアに当たらなかったのは彼の性質によるものなのか、ただ単に木場が好青年だから

妬んでいるだけなのか。

 

「イッセー君。今は警察だって悪魔と戦えるし、何よりセージ君達は向こうにいるんだ。

 その辺で心配することは無いよ」

 

「ふん、やけにセージの肩を持つじゃないか」

 

「別に。ただ事実を述べただけさ。実際僕らはセージ君に負けているからね。

 彼にだって相応の力があるのは間違いないはずさ」

 

……後者であろう。事実、ある意味悪魔よりも性質の悪いアインストに対し

超特捜課や蒼穹会だけでなくセージや白音、黒歌の姉妹が加わったことは

彼らの戦力の底上げにつながっている。

 

「てめぇっ! 俺達だって何もしてないわけじゃねぇだろ!

 少なくとも俺はあいつをぶっ倒すために冥界で特訓してたんだ!

 いつか絶対あいつをぶん殴って部長の下に引きずり出してやるからな!」

 

「……イッセー君。熱く語っているところ悪いけれど、僕らの敵は誰だい?

 セージ君じゃないだろ。禍の団にアインストだと、僕は思うけどな」

 

「てめぇっ、木場!」

 

「……やめてください! イッセーさんも祐斗さんも喧嘩してる場合じゃないですよ!」

 

アーシアの悲痛な叫びに、爆発寸前だった空気は一変する。

イッセーにしてみれば、眷属でありながらリアスに逆らい

勝手な行動を今なお繰り返すどころか眷属仲間である小猫――白音まで引き抜いた

セージの行動は、許し難いものである。

対して木場は、セージは決して駒王町に害を成していない。

戦うべきは、駒王町に害を成す禍の団にアインストである、と主張を曲げない。

地上での本来の拠点を失ったことは、見えない形でストレスを残していたのだった。

 

「イッセー。あなたの気持ちは嬉しいけれど

 今はセージよりも禍の団をこの町から追い出して、駒王町を復興させるわ。

 確かに私はもう統治者でもなんでもないけど、だからって見過ごすわけにはいかないわ。

 その為にイッセー、あなたの力を貸してちょうだい」

 

「勿論です部長!」

 

「朱乃、祐斗、アーシア、ギャスパー。あなたたちにも協力してもらうことになるわ。

 その時はよろしく頼むわね」

 

多少強引ではあるものの、リアスが場を収めたことで最悪の事態だけは免れることが出来た。

しかし、彼らの足元はとても緩く、不安定だ。

 

……彼らに拠点を提供している者こそ、彼らが討たんとしている禍の団なのだから。

 

――――

 

「……それは本当ですか!? ゲートが、クロスゲートが作動したって……!」

 

ある日の夜。神仏同盟とアポロン、超特捜課を交えた作戦会議中に

ゲート偵察の報告が入り、とんでもない事実が伝えられた。

 

――クロスゲートの作動。

 

今までアインストはここから現れるとされていたが、クロスゲートが作動している現場には

未だ遭遇していない。ゲートは小康状態ともいえる状態にあったのだ。

しかしここに来て、ゲートに動作の予兆がみられるようになってきた。

そんな中、セージはある事を思い出す。

 

「……あ、ああっ! どうしてこんなことを忘れていたんだ……こんな大事なことを!!」

 

「どうしました?」

 

「……申し訳ありません、伝えるのが遅くなりました。

 これは白金龍(プラチナム・ドラゴン)から聞いた話なのですが……

 

 ……クロスゲートは、自律移動が可能だと言う事でした……」

 

セージの発言に、その場にいた天照、大日如来、テリー柳、白音と黒歌の姉妹は

動揺を隠せなかったが、一人アポロンだけは冷静であった。

 

「……やはりな。俺が『視た』クロスゲートと特徴が一致している。

 確証が持てなかったから俺も今まで黙っていたが、グレートレッドに匹敵するというらしい

 白金龍もそういうのであれば、それは間違いないだろう。

 状況を考えて、白金龍がそこの彼に嘘をつくとも思えないからな」

 

「自律移動が可能な次元転移装置か……また厄介なものが出てきてくれたものだな。

 アポロンよ、破壊する、あるいは制御する方法はあるのか?」

 

「それが……無いのだ。と言うより、俺にもわからんのだ。

 制御方法もはっきりしたことはわからん、ただ異なる次元、異なる世界、異なる時間を繋げる

 門のようなもの、と言う事しか俺にもわからんのだ。故に俺は『クロスゲート』と名付けたが……」

 

「確かに、あのような異形の者はこの世界にはおりませんものね」

 

クロスゲートを制御する方法、破壊する方法は……現時点では存在しなかった。

それはつまり、クロスゲートから現れるアインストに対しては

場当たり的な対応しか取れないことを意味する。

人的被害を多くもたらす者に対しその対応しか取れないという点において

アインストは禍の団よりも厄介であると言えよう。

 

「警視! 並びに神様、仏様、失礼いたします!

 たった今、禍の団のフューラー・アドルフより声明が発表されました!

 

 ……これより駒王町に対し攻撃を仕掛けるとの事です!」

 

「場所の指定はあったのか!?」

 

「現時点では何も入っておりません!」

 

一人の警察官からもたらされた報告。それは、禍の団による攻撃が

駒王町に対し行われると言う物であった。

しかし、それに対しディオドラは何ら関与していない。

フューラーの独断である。この事から、フューラーは禍の団の行動については

完全に独自の路線を貫いていると言える。

 

「聞いての通りだ、町内の警戒態勢を厳とし、避難住民や

 一般市民に対しては外に出ないよう呼び掛けてくれ」

 

「分かりました。神仏同盟、推して参ります!」

 

「では俺は防護結界の維持に努めよう。天照、マハヴィローシャナ。後は任せたぞ」

 

駒王町に土地勘のないアポロンは警察署にて待機、結界を展開する。

緊急出動の入った神仏同盟、超特捜課、蒼穹会のメンバーは

それぞれ駒王町へと駆り出していく。

 

その上空に点在している鍵十字の描かれた輸送船からは

旧ドイツの軍服と軍帽に身を包み、右手に槍を握った仮面をつけた女性の軍団が

パラシュートで駒王町めがけ降下してくるのだった……




次回、アインストに加えて聖槍騎士団が乱入?

今回は年明けと言う事で総集編程度を意識したつもりです。
それぞれが現在置かれている状況。
そこに重点を置いたつもりです。

>曲津組
堅気のヤクザじゃなくてチンピラ上がりのヤクザになっちまいました。
世紀末じみてるとこういうヒャッハー系を書きたくなる罠。
オカ研メンバーが全員性的な意味で狙われてます。イッセー以外。
イッセーを性的な意味で狙うって原作と変わらないので。

>クロスゲート
出典元では破壊の可能性が示唆されましたが
こっちでは破壊する方法はまだありません。アレないですし。
異なる世界、次元、時間を繋げるためアインスト以外も
このゲートから出てくる可能性があります。
出典元同様、碌なものじゃないって見解を示してます。
神仏同盟、超特捜課、オリュンポスあたりは。

……全く、誰がこんなものを駒王町に設置したんだか。

>上空の輸送機
愚か者、ここは戦場だ!(CV:遠藤綾)
と言うわけで今回キャラ造詣はどこぞのドイツ戦艦。
つまりMG34がSKC34に……
ま、まあ似たような存在でシースパローぶっぱした輩もいるわけですし。
プラス電撃ハメと異能封じ。洋服崩壊だって封じます。

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