この超ポジティブまぬけがっ!   作:甚三紅

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ごめんよプッチ神父。神父がいないと世界一巡させられないんだ。

いつも以上にダメダメです。面白さはザ・ハンドに削られました。

現実からの転生者、トリップ、成り代わりを潰すのが好きです。
それらが苦手、嫌いな方、駄文過ぎてうわ…て思った方はそっと忘れて下さい。



悪霊にとりつかれた男。とりつかれたのはディオじゃね?

暫くの拠点を日本にしてからも、時折アメリカに渡ってはプッチを探したが終ぞ出会う事が出来なかった。エンリコ(ロベルト)・プッチという人物がいるのは確実に確認出来ているにも関わらず、だ。

これはプッチとの出会いは些細な事で、世界の歴史に刻む事ではなかったが故の偶然か。それとも、このDIOと「似たような存在とプッチが既に出会っているから」なのか。

更に、中東には何をやっても近づけなかった。こうなると後者の可能性が高い。

 

ジョセフもスタンドに目覚めた。(そして相談しにきて騒いでいった)

花京院もエジプトに行った。(行きはしたが土産だけ買い早々に帰ってきた。異変は何もない)

承太郎もじきに目覚めるだろう。

ジョジョとシーザーがスタンドを得なかったのは、この二人は生きていた頃スタンドを持っていたという事実がないからか。

 

 

 

「…から、ディオは寝て…」

「大丈…、…しとの…か…」

 

折角気持ちよく寝ていたというのにガタガタとうるさい音と何かを言い争う声に無理矢理覚醒させられる。

時間を確認してから今日のこの時間ならば花京院が居た筈だ、と思い至ると再びベッドの住人となろうとした。その瞬間、部屋の扉が勢いよく開き帽子を被った老いぼれが顔を出す。

 

「ディオ、大変じゃ!!ホリィから連絡…うおッ!」

 

最高にイラついたので枕元の時計を思い切り投げつけたが…ハーミット・パープルで防いだか…ちっ。

 

「ジョセフ、今は何時だ?」

「ご、午後の二時じゃ」

「そうだな。貴様達の時間で言うと『午前二時』になる。何か言う事はないか?」

「う…悪かった。後でまた来る」

 

扉が閉められ完全な暗闇に戻ると再びベッドに横になる。

まだ眠い。

 

日が沈み改めてジョセフと会う。ジョセフの服が微妙に汚れていたが気にしたら負けだ。

リビングのソファに深く座り足と手を組むと、各々好きに座る様子を見てからうんざりとしたように息を吐き出す。

 

「それで?」

「ああ。ホリィから電話があってな、承太郎が「悪霊」に取り憑かれたと。それで牢屋から出て来なくなったとも」

「お前は既に知っている筈だが…」

「確かにそうじゃが、相談したいのはそっちじゃあない」

 

ジョセフが写真を一枚、軽く飛ばしてきたのでそれを掴み内容を確かめる。

写っているのは一人の男だ。筋肉のついたがっしりとした上半身は裸でこちらに背中を向けている。顔はよく見えないが、金色の髪、首の背中の付け根にある星のアザ、首にはつぎはぎしたような傷が見える。背景は真っ暗で場所の特定は出来なさそうだ。

これは…。

 

「これ、ディオに似てるね。雰囲気は全然違うけど」

 

おれの横から写真をのぞき込んだ花京院が独り言のように漏らした。

 

「スタンド能力を試すとそいつが写る。無論、その写真に写っているのがお前さんじゃない事は十分わかっとる。仮にそうだったとしたらジョナサンじいちゃんが黙っちゃおらんだろうからな」

 

どういう意味でだ?

と喉まで出かかったが飲み込む。

それよりも写真の男だ。どこをどう見てもジョジョの肉体をもった己にしか見えない。

 

指で弾くようにして写真をジョセフに返し視線だけで先を促す。ジョセフも心得たもので頷いて口を開いた。

 

「この星のアザがどうにも気になる。わしや承太郎にスタンドが発現した事と関係がある気がしてならん」

 

関係はあるだろうな、こいつらがエジプトまでくる原因となったのだから。それにしても写真の男は誰だ?別な場所から引っ張ってきたのか、それとも容姿だけそっくりな別人か…。

 

「ディオ?」

「…こっちでもこの男の事は調べてやる。さっさと承太郎を迎えに行け」

 

花京院の声にハッとしてジョセフに言葉を返す。

調べる、と言ってもあと二カ月は中東に近づけないだろう。人をやるしかないか。

 

「それなんじゃがディオも一緒に行かんか?ホリィも会いたがっとる、折角日本にいるのに中々会えんと寂しがっていてな」

「なぜおれが行かねばならん。お前一人で行け」「いいじゃないか、たまには会ってきなよ。今日は泊まるつもりだし、ちょっとした事ならぼくがやっておくから」

 

思わぬ援護射撃に後ろから攻撃された気分になった。ジョセフ一人でも面倒だというのに。

こいつら…にこやかな顔をしてぐいぐい押してくるな!

 

 

 

- - - -

 

 

 

「久しぶりね!中々会えなくて寂しかったのよ」

 

思い切り不機嫌なのを隠しもしていない筈だがホリィは全く気にした様子はなく抱きついてくる。こういうところはジョセフにそっくりだ。

承太郎がどうこう、マジシャンズレッドがどうこう、は興味がないためどうでもいい。早く終われ。

それにしても、知っていたとはいえ突然変異並みの変わりようだな。承太郎よ、どうしてこうなった。

 

「ホリィ、時々でいい、ちゃんと波紋は使っているか?」

「え?ええ、美容と健康にとってもいいんですもの。時々だけどちゃんとやってるわ」

「そうか」

 

はらはらしながら成り行きを見守っていたホリィに声をかける。少しばかり驚いたようだが答えは聞いた。

これでわざわざ折れてまで一緒に来た目的は果たした、向こうも終わったようだし腹でも満たしに行こう。

 

承太郎の意識がアヴドゥルとジョセフに向いている間にさっさと建物を出る。

情報は多い方がいい、ジョジョにも連絡をとってみるか。




なぜだろう。
DIO様(偽)一味のフルボッコな未来しか見えない。


こっそり付け足し。
ジョナサンの肉体に発現した、という事は知っていたので迷いましたが、頭つき(生きている)の状態では発現していないのでスタンドは無しにしました。(一部なので当然と言えば当然ですが)
何より甚三紅の残念な頭では扱いきれないので…ごめんよジョナサン。

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