凄く嬉しかったので学パロを上げます。餌に弱いです。
ジョセフも承太郎も好きですよ!と主張してみる。
DIO様ラスボスの主人公が承太郎だったので、記憶持ちだと突っかかる役が承太郎とジョセフしかいなかっただけで…。
ジョジョと再び
「やっと見つけた!」
そう言って突進してきたのは、実に遠い昔そのままの姿をした超ポジティブなまぬけだった。
さて、こうも何度も人生をやり直しさせられるのはあの異物、もとい遺物の呪いなのだろうか。お祓いをして貰おうと真剣に検討している。
今回のスタートは十五、高校生。ディエゴになった年くらいか。時代と場所は平成の日本、悪くないチョイスだ。
入学式が終わり帰ろうとした時に最初の言葉をかけられた。ここでもおれとジョジョは…
「ディオを見つけられて良かった、急に訳の分からない世界にいて心底驚いたよ。光を浴びた時は死ぬかと思った」
ああ、こいつはおれのジョジョだ。
ん?おれは今何を思った?
「それにしても懐かしい姿だね。あ、新入生の挨拶、かっこよかったよ」
「ふん、当然だな。それに懐かしいと言うならお前もだ」
何が嬉しいのかにこにこと笑いながら話すジョジョ。
太陽の下でこいつと話す、か。まぁ、嫌いじゃあない。
「やっぱりディオは笑ってる方がいい」
「何か言ったか?」
「何でもないよ。それよりも一緒に帰ろう」
何か呟いたのは分かったがただの人間の聴力では聞き取れなかった。尋ねてみるもはぐらかされ、追求する気にもなれなかったためそのまま一緒に帰る。
中々に新鮮な体験だった。
入学式のジョジョとの出会いがきっかけだったらしく、それから立て続けにシーザーと花京院に会う。シーザーが一年、花京院が二年違いだ。
会った時には二人ともおれを知っていた。曰わくある日突然思い出したらしい。
これもジョジョとおれが出会ったせいかもしれない。
ジョセフ以下五人、ジョジョと同じ家に住んでいると言っていたが会わないまま一年、二年と時間だけが過ぎていく。
正確に言うなら「会えないまま」か。こういう展開には覚えがある、無駄な事はせずに三人を構いながら暮らす事に決めた。
高校はディオのいる学校に、と言うのでシーザーと花京院の勉強をみてやる。当然二人は合格した。
- - - -
学食にて、キャーキャーと騒ぐ女子生徒、ざわざと話をする男子生徒。
目の前ではジョセフと承太郎がおれに対して思い切りメンチを切っている。
ここでは初対面のはずだしジョジョと同じところから来たのであればもっと違う反応のはず。ならばこいつらは最初のやつらか?
「「なんでてめーがここにいる!」」
いきなり喧嘩を売られた。おれの存在否定か、貴様ら。
隣に座っているジョジョの方へゆっくりと顔を向けると、やつはうちひしがれたように机に突っ伏している。
「あー…ジョジョ…?」
「頼むから何もきかないでくれるかい」
絞り出すような声で返してきたのがあまりにも哀れでつい背中を撫でてしまった。
承太郎とジョセフの言葉に信じられないと目を見開き固まる花京院とシーザー。(ジョジョ、シーザー、花京院の三人と一緒に学食にきていた)
二人が震え始めたかと思うとがたいのいい二人が吹き飛び椅子やテーブルが倒される。シーザーがアッパー、花京院がストレートか、いいパンチだ。
「承太郎、ディオに何をして貰ったのか忘れたのか!」
「貴様ディオさんを誇りに思っていただろう!」
花京院とシーザーは正に怒り心頭とばかりに二人を睨みつけている。
この一連のやり取りに周りのざわめきが大きくなる。これでは食事どころではないな、こいつらはもう放っておいて購買にでも行くか。何か残っていればいいが…。
深い溜め息をついて立ち上がった瞬間、嫌な感じがしてとっさに身を伏せると頭上を越えて机が後ろへと吹き飛ぶ。その際重たい何かを引っ掛けたが気にする余裕はない。承太郎が何かを蹴り飛ばした体勢で舌打ちをしていた。そのまま体を横にずらすとアメリカンクラッカーがおれの後ろに落ちた机に激突する。
「あ、ごっめーん!手が滑って~」
クラッカーが飛んできた方を向くと、目が笑っていない笑顔でジョセフがわざとらしく両手を軽く上げていた。
ざっと辺りを見回すと遠巻きに生徒達がこちらの様子を窺っている。ジョセフと承太郎が殴られた時点で避難していたようで怪我人はいないようだ。
「いや、気にしなくていい。他の生徒が怪我をしなくて何よりだ」
何か言いたそうにする三人の前に立つ事で言葉を止めさせ、ネクタイ(制服はブレザーだったりする)を直しながらわざと優しく言ってやる。するとジョセフは面白いくらい顔を歪めた。
「ところで、わたしはきみたちにこんな事をされる覚えはないのだが…」
悲しげに目を伏せて息を吐き出すとそれだけで周囲の目は同情的になる。が、ジョセフと承太郎は逆に怒りが増したようだ。
「覚えだと?てめーの存在そのものが悪だろうが!」
「そーゆー事。シーザーちゃんも花京院も、そんな奴の側から離れなって!」
言葉も荒くそろっておれを指差す二人。段々面倒になってきた、無視して帰っては駄目だろうか。空腹のまま午後の授業には出たくない。
「二人とも、いい加減にしないか!今だってディオはぼくを庇ってくれた、何度も言ってるだろ?ディオはきみたちが言うようなやつじゃないって!」
とうとうジョジョが堪えきれず、といった風に声を大にする。怒っているのを隠さず二人に近づいていくとジョセフと承太郎はたじろいだようだ。
「けど兄貴」
「けどもだけども聞かないよ。食堂をこんな風に…ジョセフは道具まで出して」
がっちりとジョセフと承太郎にアイアンクローを決めるジョジョ。こいつの馬鹿力は人間の時から凄かった、と今更ながら思い出す。
三人はほぼ同じ身長のはずなのだが、ジョジョが二人を引きずりながら歩き出した。仕置きとかいう単語は聞こえていない。
…ところで、この惨状はおれたちが片付けるのか?
おれの周りの机や椅子は壊れ、上に乗っていた食事はばらまかれて食器も割れている。
……、下僕でも呼ぼう。
活動報告のコメントにてリクエスト(ぽい?)のを頂いたので、それを盛り込もうとしたら番外編と被ってしまったのでこうなりました。せっかく頂いたのにすみません!
ポジティブまぬけのDIO様の精神年齢が高すぎて喧嘩にならない。おかしいなー…。