作中の老婦人の名前は捏造ですのでご注意を。
誤字修正しました、ご報告ありがとうございます!
え、なになに、寝るまでの暇つぶしにボクの大親友であるディエゴ・ブランドーについて知りたいって?そんなのお安いご用さ!
ディエゴ…ディオはかっこよくて男前で…え、違う?昔の話?うえ、あんま思い出したくないんだけど…。わかったわかった、OK、話すよ。
ディオとの本当に本当の初対面は実は子供の時なんだ。父親が馬主でディオがバイトに来てた。初対面、と言っても遠くで見ただけなんだけど、馬を引く様子がちょっと気になったんだ。
次に会ったのは成長してからディオに勝負を挑まれた時。突然で驚いたけど、天狗になってたボクは馬鹿にする気持ちで勝負を受けた。あの時は自分でもいい走りをしたと思ったのに、最後の最後で持っていかれて凄く悔しかったなァ。
ちょうどその頃、ボクはちょっとあって一番である事に滅茶苦茶固執してて今度は自分から何回も勝負を挑んだ。公式非公式関係なくディオは受けてくれたっけ。ああ、勿論大切なレースがある時以外だけど。
んで、暫く経ったある日。彼女とデートしてたんだけど…その、かなり…みっともない事して…な、内容!?……、…割り込みして銃で撃たれかけた。
笑うなって!!確かに馬鹿だったけど!
それを助けてくれたのがディオなんだ。ヒーローみたいだろ?しかもボクを「叱って」くれた。すっげーいいパンチと一緒に。
あれは色んな意味で痛かったな。
ボクがあんなに懐く理由?そうそう、これがきっかけ。ディオってさ、真っ直ぐオレの事見てくれるんだよ。ジョニィ・ジョースターを見てくれてる。大親友ていっても口喧嘩したりするんだけど、その時的外れな事を言われた事はないくらいには。まぁ、その分的確に心をえぐられて最終的にはこっちが謝るんだけど。
だから笑うなって!ジャイロも一回経験してみれば分かる!
ディオについての黒い噂?そんなのボクに言わせれば、噂を信じる方がおかいしいよ。
何だかんだ言って勝負事には真面目だし、自信たっぷりなのもそれだけの努力をしてるからだ。
老婦人の?ジャイロ、よく知ってるね。確かに結婚したよ、名前はエリナさん。オレも直接会った事がある。
最初はボクも驚いて詰め寄ったさ、老人と結婚なんて正気か、て。そしたらディオは
「老人だから何だ、彼女の中身を知ってから物事を言え」
てさ。
直接会って話したりして、彼女はとても気品があって優しくて、立ち振る舞いもとても綺麗で、確かに老女だったけど母性溢れる美しい人だった。
それに、彼女といる時のディオはとても優しい慈しむような顔をしてた。それを言ったら本人は凄く否定して烈火のごとく怒ったけど。あの顔を見たら財産目当てなんて嘘でも言えないよ。
彼女は老衰で亡くなったんだ。暫くの間、ディオは馬と一緒の時間がぐんと増えてた。
ボクはディオとの時間が好きなんだ。ジョニィ・ジョースターが生きている事は間違いじゃない、て思わせてくれる。
確かに馬鹿だ阿呆だってよく言われるけど、裏も表も自分には見せてくれるしディオなりの愛情表現かな、て思ってる。
ちょっ、ボクはMじゃないからな!
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火の番をしながら自分の手、正確には爪を眺める。
ディオは恐竜になりかけた時、ボクに「逃げろ」と言った。完全に恐竜になった後も敵のスタンド使いを倒してくれた。
左眼だって、そりゃあとられたのは悔しいけど彼が持ってるなら安心できる。
ディオはまるでずっとずっと先にいるようで、追いつけない自分が情けなくなる。
いいや違う。情けなく思うなら必ず追いつく、もうボクは自分を貶めたりはしない。ディオがボクを見ていてくれてるんだ、無様な様子は見せられない。
それにしても、ディオの傍らにいた巨漢がディオのスタンドなのだろうか。ハートマークをモチーフにしたみたいな、でかいやつだったな。
エリナに似てたのでDIO様は老婦人を受け入れました。DIO様ちょっぴり寂しかったもよう。
「逃げろ」は自分の無様な様子を見られたくなかったから。スタンド使いを倒した(正確には食い殺した、恐竜のままだったので)のは、「このDIOを支配するだと?貴様ごときがこのDIOを!!」てな感じでブチ切れて支配振り切って倒しました。
スタンドとは精神の形、という事なのでDIO様のスタンドは勿論ザ・ワールドです。DIO様のスタンドはザ・ワールドだけだよね!