この超ポジティブまぬけがっ!   作:甚三紅

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もうDIO様最強でいいよね!ジョルノの出番なくなったけど、DIO様活躍させたかったんだ!
まさに「勝てばよかろうなのだァァァ!!」

ザ・ワールドの射程10mって近距離パワー型にしては反則じゃね?


そいつの名はディアボロ。貧弱貧弱!

「なる程、時間を飛ばされるとこうなるのか。面白い」

「貴様ッ!教会で始末したはず…!」

 

ローマのコロッセオ、随分と愉快な姿になったポルナレフの背後にいる男の手を掴む。千切ってしまわぬよう、骨を砕く程度に優しく掴んでやると男は驚愕の表情から苦痛の表情へと変わる。

目の前の男の事は知っている、名前もスタンドもその能力も。

出会わなければ放っておいてやったが、二度も楽しみを邪魔されて黙っているなど出来んな。ましてやこのDIOの胸に風穴を空けたのだ、今まで生きていられた事に感謝すべきだ。

 

「飛ばすはずだった時間を止めてしまえばどうなるのか、わたしは興味があってね。ちょっと試させて貰いたいのだが、どうだろうか」

 

男…ディアボロはスタンドで殴りかかってきたがザ・ワールドで難なく受け止める。

キングクリムゾンが止まった時を強制的に流せるのか試してやろうじゃあないか。

 

「ザ・ワールド!」

 

全てが停止した世界で掴んでいた手を離す。動けるならば反撃するなり能力を使うなりする筈だが…少し待ってみても何の反応もない。

 

「つまらん。この程度で帝王だと?絶頂であり続けるだと?」

 

あまりにもつまらなさ過ぎて笑いが込み上げてきた。まるで道化ではないか。

貴様がしてきた事はこのDIOの前では…

 

「無駄無駄無駄無駄無駄ァァー!!!」

 

スタンドの拳を思い切り叩き込んでいく。今までの鬱憤を晴らす勢いで殴り続けると反動でコロッセオがちょっとばかり壊れたが別に構わないだろう。丁度いい具合に外に大型車が止まっていた、それをとどめに落としてディアボロを潰してやる。

そして時間が動き出すとコロッセオの壁や柱が新しく崩れた。先程の攻撃でヒビでも入ったらしい。

スタンド使いは変にしぶといからな、車のドアを引きちぎり車を退ける。ディアボロは車にひかれたカエルのようになっていたが、念のために引きちぎったドアを使い首と胴体を完全に切り離してようやく終わる。

承太郎の時のように時間をかけたりはしない、確実にとどめを刺すのは重要だ。

 

「パードレ!いったい何が!」

 

殴っている内に大分移動してしまったらしく、ジョルノ達が駆けつけてきた。

ヴェネツィアの時に見かけた人数より一人少ない。そして女以外は満身創痍、といったところか。

 

「観光の邪魔をされて苛ついてな。予想外に貧弱で少しやり過ぎてしまった」

 

誰も死体がある、という事に騒がない。見慣れているのだろう、女を含めてうるさくなくていい。

もっとも、それが誰であるか、という事には驚いているようだが。

 

女…名前は…そう、トリッシュだ。トリッシュが意を決した顔をして近づいてきた。ディアボロの娘とか言っていたな、自分の手で決着をつけたかったとでも言うつもりか?

 

「あの、パパって呼んでもいいですか?」

 

おれの手を掴んでトリッシュが言った。

 

「な…何を言っているんですか!」

「そうだぜ!何を」

「パードレはぼくのパードレです!」

「ちげーだろッ!」

 

ジョルノと帽子がコントのような掛け合いをしている。ジョセフとシーザーのようだ、と逃避してみたが現実は変わらなかった。

 

「だってピンチの時には駆けつけて守ってくれて、だからといって成長は邪魔しないし安心感があるし、何よりイケメンだし!あんな変態野郎より父親にしたいわよ!」

 

手を掴まれていた筈だがいつの間にか腕を絡められている。

変態野郎、の言葉に皆納得しているようだ。確かに変態(蛹から蝶に、などの意味で)していたな。

 

 

「だからあたしのパパになって下さい!こういうパパに憧れてたの」

「断る」

 

たった一言だけ告げて手を払おうとしたが意外に力が強い。加減しているとはいえ…おいこら、しがみつくな!

反対側にはジョルノがくっついてきた、何を対抗している!

払うのが面倒になってきたため二人をくっつけたまま進むとポルナレフが面白いものを見た、といった風な顔をして電話をかけようとしていた。絶対にろくな事にならなさそうだ、電柱のような髪の毛を掴んで止める。

 

「ポルナレフ、貴様誰に電話をかけようとした?」

「いや~、花京院と承太郎にかけようとか思っちゃいねーよ」

「……、承太郎に連絡を入れてみろ。この髪残らず引っこ抜くからな」

 

にやにやと笑うこいつを殴りたい。花京院は一緒に来ているのだからまぁ、仕方ない。承太郎は微妙に面倒なのだ、出来れば知られるのは避けたい。

一応釘をさして手を離す。二人はまだ離れないのか…しかも口げんかまで始めた。小さい子供かお前ら。

うんざりしてきたので何も聞こえない事にして宿へと帰る事にする。変に付き合って懐かれたり日が昇ったりしては困る。

残っていた男どももついてきたようだがもう知らん。




今更ですが、ジョルノのパードレ呼びは他の方々から滅茶苦茶影響受けてます。イタリアではパパ、とも呼ぶらしいですがパードレがしっくりきます。
トリッシュは何となくパパ、て呼びそう。

六部…六部は何だか無理そうです、DIO様無双の未来しか見えない。

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