この超ポジティブまぬけがっ!   作:甚三紅

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これにて三部終了です。
ギャグはない。
段々駄文度が上がっていきます。誰か才能下さい。



DIOの世界。本物はこのおれだーッ!

「さて、偽物くん。いくつか答えて欲しいのだが」

 

承太郎と最後に戦った橋の上で、偽物の頭を踏みつけながらあえて穏やかに尋ねる。

偽物は既に血まみれで、そのくせ星のアザは消えていない。

ジョースター・エジプトツアー御一行様はジョナサンに少しだけ足止めを頼んでいる、どうしてもこいつと話がしたいと言って。

予想通り誰一人として死んでいなかった。自分の命が狙われているというのに始末も出来んとは呆れる。

 

聞きたい事を十分に聞くと少々遊び心が出てきた。足に力を少しずつ入れながら声に侮蔑を込める。

 

「今お前はこう思っているだろう。『なぜこんな目にあうのか、自分は何もしていないのに』と」

「当たり前だ!無闇に人は殺してない、仲間とだって仲良く…」

「ならばなぜその仲間とやらは助けに来ないのだろうなァ。仲良く、などとお前の勘違いじゃあないのか?」

「ッ…!」

 

ギリギリと歯ぎしりをしながら必死に睨みつけてくる偽物。

もう一押しか。

 

「ジョースター一行を誘惑しようとしていたようだが…残念だったな、ジョジョ達はおれのものだ。ハーレムが作れず無念だなァ、尻軽『女』」

「うるさい…うるさいうるさいうるさい!お前も成り代わりか!本物のDIOはこのおれだけだァァッ!!」

 

やはり中身は女か。こいつの言動から予想してみたが、見事当たりだったらしい。

わざと足の力を緩めると、偽物はその下から勢いよく抜けだしおれに向かって拳を振りかぶる。遠くにはジョジョ達が来ているのが見えた。いいタイミングだ。

ガードも何もせず拳を受けると腹に穴が空き勢いのまま地面に擦られ遠くに転がる。口の中に血液が上がってきて外にこぼれた。あまりにもうまくいき過ぎて笑ってしまう。

 

怒声を上げながら偽物に向かうジョジョ、ジョセフ、承太郎。顔を真っ青にしながらこちらに駆けてくる花京院。アヴドゥル、ポルナレフ、イギーは状況がよく飲み込めず立ち尽くしているようだ。

 

 

「ディオ!」

 

空いた穴から血が地面に広がり服や肌を濡らしていくのを感じながら立ち上がらずにいると、傍らに花京院が膝をつき自ら腕に傷をつけておれの腹に血を垂らす。穴が大きく時間がかかるが少しずつ再生していく様子に花京院はほっとしたようだ。

 

偽物はあっという間にちりに変えられおれとジョジョは朝日が昇らぬ内にと車に詰め込まれる。

 

橋の上で承太郎にDIOが倒される。ある意味やはり結末は変わらなかった。

 

 

身代わりご苦労。

 

 

その一点だけは偽物を誉めてやってもいい。

 

承太郎達も怪我をしていたためそのまま病院へとかつぎ込まれる。

おれとしてはその辺にいる人間一人で十分なのだが、流石にこの面子の前でそんな事が出来るはずもなく輸血用のパックで我慢している。

治療が終わったらしい奴らに説教をされるが面白いものが見れたので満足だ。

病院に着いてから、はっとしたのか知らないが、おれに攻撃しようとしたポルナレフが花京院に沈められたのも中々に愉快だったな。

 

 

 

- - - -

 

 

 

空港で各々別れ、自分達は日本に帰りホリィの無事も確認した。

部屋に帰りようやく落ち着いたところでジョジョと向き合う。

 

「それで、満足はしたのか?」

「うん、ありがとう。きみがあんな大怪我をした事には驚いたけど、焦燥感…とでも言うのかな。とにかく落ち着いたよ」

 

ジョジョは穏やかな顔で頷くと、こちらに背を向けワインの用意をし始めた。

 

「ておいこら、それはとっておきじゃあないか。もっと安物でも飲んでおけ」

「いいじゃないか、乾杯したい気分なんだ。ディオも飲むなら美味しい方がいいだろう?」

それはそうだが…、…まぁいいだろう。今日だけは特別に付き合ってやる。

 




六部までは続けたいなぁ、と思っています。
世界一巡したら学パロもやりたい。
ジョナサン、花京院、シーザーはここ仕様。ジョセフ、承太郎は元の世界(ただしBL)仕様でバトルしたい。

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