Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia   作:ローレンシウ

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第百三話 Miscalculation

「まったく、レディをいきなり壁に叩きつけるだなんて……」

 

 キュルケは顔をしかめながら立ち上がったが、すぐに余裕に満ちた笑みを取り戻した。

 

 突風で壁に叩きつけられはしたが、所詮は態勢を整えるために高速詠唱で放たれた呪文であって敵を倒すことを目的にしたものではない。

 タバサが咄嗟に風を操って衝撃を和らげてくれたのもあって、大したダメージは受けなかったようだ。

 

「ルイズをたぶらかそうって割には女の扱いがなってませんわね、子爵殿?」

 

 そう揶揄されたワルドは、芝居がかった様子で手を広げながら唇をゆがめた。

 

「なに、ルイズのことは悪いようにはせんよ。何せ僕は、彼女と共に世界を手にするつもりなのだからね」

 

「……無理」

 

 タバサは冷たい目でワルドを見ながら頭を振った。

 

 この男は、おそらくルイズの『虚無』と、自分の力や才覚とをあてにしているのだろう。

 しかし、数千年前の伝説ひとつで一介の小国の衛視隊長が手に入れられるほど、世界とは安いものだろうか。

 少なくともタバサの感覚では、ほとんど妄想狂の域だとしか思われなかった。

 

「はは、無理などではないさ……。まあ、俗人の君らにはわかるまい」

 

 哀れむように彼女を見下して嗤うワルドの言葉を聞き流しながら、タバサは周囲の様子に素早く目を走らせて状況を確認した。

 戦いになった場合は主にディーキンがワルドと対峙し、自分たちは逃げられないように退路を断つという打ち合わせだったが、万が一の事態に備えておくに越したことはあるまい。

 

 ここは貴族向けの豪奢な宿の一室で、しかも大人数用の部屋だということもあって、広さにはかなりの余裕があった。

 これだけの広さがあればさほど空気も淀まず、大きく風魔法の力が落ちることはあるまい。

 まったく支障なく飛び回れるというほどではないが、『風』のメイジが得意とする機動力を生かした戦い方もそれなりにはできる。

 つまり、自分の力はそれほど制限されないが、それは相手のワルドの方も同様だということである。

 室内ゆえに可燃物が多く、『火』のメイジであるキュルケにとっては戦いにくいはずだ。

 ディーキンにしても、オルレアンの屋敷で見せた強力な炎のブレスはこんなところで吐くわけにはいくまい。

 ワルドを取り逃がさないために彼が黒だと確定した時点で直ちに踏み込んだわけだが、総合的に見て戦闘時の有利不利という点ではむしろこちらの方が不利益の大きい場所かもしれない。

 その程度のディスアドバンテージでディーキンが遅れを取りはしないだろうが、とはいえ相手にも相応の実力があるのは確かだし、何であれ油断は禁物なのだからひとまず頭の片隅に置いて用心はしておこう、と思った。

 

 そして、タバサがそんな分析を進めている間にも、ワルドは得々として話し続けている。

 

「……そちらこそ、3人がかりでなら僕に勝てるなどと言うのは甘い考えだよ。君らの命などどうでも良かったのだが、気付かれた以上は始末しておくしかないだろう?」

 

 この状況でも追い詰められているなどとは思ってもいないあたり、よほど自分の実力に自信があるらしい。

 

 惜しむらくは、この世に強者が自分しかいないかのように考えている視野の狭さであろうか。

 世界を手にするなどという大言を軽々しく口にできるのも、まだ見ぬ世界にも自分の想定以上の相手などいないと頭から決めつけているためか。

 

「特にお前は惜しいな、『ガンダールヴ』! 要らぬ詮索などしなければ、ルイズと一緒に長く飼ってやることもできたものを……」

 

「……ウーン?」

 

 ワルドから名指しされたディーキンは、首を傾げながら一歩前に進み出た。

 

「ええと、ちょっといい? 世界を手にするとかっていうのは、つまり……。あんたはやっぱり『レコン・キスタ』とかいうのの仲間ってことなんだよね?」

 

 最終的に戦いになるにしても、その前になるべく引き出せる情報は引き出しておきたい、と考えての質問だった。

 もちろんこの状況では話など無視して攻撃してくるかもしれないが、先程からキュルケやタバサとやり取りしていたあたりこの男は話好きというか自己顕示欲の強いタイプのようだから、応じてくれる可能性も無きにしも非ずだろう。

 

「そうとも、今さら言うまでもあるまい? いかにも僕は、アルビオンの貴族派『レコン・キスタ』の一員だ」

 

 案の定、ワルドは答えを返してくれた。

 さすがに警戒はしているようで杖を構えて相手側の動向に注意を払いながらだったが、こちらとしては今のところ話を続けて隙を突こうという狙いではない。

 ワルドがいつ話を打ち切って仕掛けてくるかもしれないので、こちらも不意打ちには気を付けておこう。

 

「要するに、大それた夢を見てご自分の国を捨てた反乱者ね」

 

 キュルケの皮肉めいた物言いを、ワルドは鼻で笑った。

 

「反乱だなどと近視眼的な見方はやめてもらおう。そも、始祖の時代の栄光を取り戻す気概すらない堕落した今の王族どもこそが始祖に対する反逆者なのだ」

 

 ワルドのその言葉を聞いて、今度はキュルケが鼻を鳴らす番だった。

 

 始祖の時代だの栄光だのといかにもトリステイン貴族らしく気取ったことをおっしゃっているようだけど、やってることは要するにただ革命軍に便乗して利益をせしめようってだけじゃないの。

 しかもずっと放っておいた大昔の婚約者をいまさら頼って、騙くらかして利用することでのし上がろうだなんて、ご立派な志ですこと。

 

 そんな彼女の内心の侮蔑など意に介さず、ワルドは自分に酔ったように、半ば演説めいた解説を続けていた。

 

「我々はこのハルケギニアの将来を憂い、国境を越えてつながった貴族の連盟さ。腐敗した王族を取り除き、ハルケギニアを再びひとつにし、始祖ブリミルの光臨せし『聖地』を取り戻すために……!」

 

「アー、ちょっといい?」

 

 ディーキンが手を上げて、ワルドの物言いを遮った。

 

「……ふん、なんだね? 何か言いたい事でもあるのなら最後に聞いてやろうか、『ガンダールヴ』」

 

「ディーキンはその、ガンダールヴっていうのじゃないけど――」

 

 そう断ってから、言葉を選んで話し始める。

 

「ディーキンは、あんたのことはよく知らないよ。……でも、世界のことなら、たぶんあんたよりは知ってると思うの」

 

「ほう?」

 

 ワルドは嘲るように唇を歪めたが、それは事実なのだ。

 ディーキンはまだ若いが、それでも冒険者として既に様々な場所を、異なる次元界も含めて旅してきたのである。

 トリステイン国内からろくに出たこともないであろうワルドよりは、間違いなく広い世界を見ているはずだった。

 

「世界はものすごーく広くて、大きくて……、驚くようなことがいくつもあるの。あんたの手はディーキンよりは大きいかもしれないけど、世界はもっと、ずーっと大きいよ。それをみんな手の中に収めるだなんて、無理だと思うな」

 

「ふん、何を今さら……。言っただろう、俗人には僕のことはわからぬと。ましてや、賤しい亜人などにはな!」

 

「じゃあ、仮に手に入るとして、あんたはそれで何をしたいの?」

 

「……何?」

 

「だって、世界中のお金を手に入れてもそれを使い切る事なんてできないし、世界中の本を手に入れてもそれを読み尽くすことができないの。世界中の道を手に入れても歩き尽くせないし、世界中の料理を食べ切ることもできないし。世界中の人をお辞儀させても、一人一人に挨拶して回ることさえできないでしょ? なのに、何のために世界をぜんぶ手に入れる必要があるのかがディーキンにはよくわからないよ」

 

 ディーキンは心底不思議そうに、首を傾げながらそう言った。

 

 デーモンは世界のすべてを破壊したいと思っているし、デヴィルは世界のすべてを支配したいと思っている。

 いずれも完全な悪の存在であり、しかもそれを成し遂げ得るほどの力がある連中だ。

 しかし、人間には全世界など手に余るし、そもそも必要もないだろう。

 人間という種族が往々にして、世界のすべてが自分たちのためにあるかのように考えていることは否定できないが……。

 

「……」

 

「そんなことをするより、ディーキンの仲間にならない?」

 

「……何だと?」

 

「そうすれば、ディーキンは仲間になってくれたあんたの事を物語に書いて、歌にもしてあげる。かっこいいやつだよ」

 

 そういって、にっと笑って見せた。

 

「ディーキンはあちこちでその物語を歌って、本を配るの。あんたの名前を世界中の人が、この世界の外の人だってずーっと後の時代の人だって知ることになるの。ワルドって人はすごい英雄なんだ、ってね」

 

 偉大な英雄の名は、その英雄が死んだずっと後の時代でも、英雄が一生の間に出会ったよりも遥かに多くの人々から称えられ続ける。

 頭を押さえつけて他人を平伏させた者が本当に尊敬されることはないが、英雄の物語を聞いた人々は心からその英雄に憧れを抱いてくれるのだ。

 

「そっちの方が絶対に得なの、ディーキンは保証す、……オォッ!?」

 

 まだ話している途中にワルドが無言で杖を振り、風の刃を飛ばしてきた。

 ディーキンは、あわてて横に転がるようにしてその刃をかわす。

 

「……子供の戯言に付き合ったのが馬鹿だったな。僕の目的をお前が知る必要はないし、そのおめでたい頭では理解もできまい」

 

 ワルドが苛立ったように顔をしかめてそう吐き捨てた。

 余裕ぶって相手を見下すような態度が崩れたあたり、今のディーキンの言葉は彼の精神を逆撫でしてしまったようだ。

 

 そんな変化があったということは、まるで思うところがなかったわけでもないのだろうな、とタバサは思った。

 

 思えば、自分も以前ディーキンに決闘を挑んで精神的に打ちのめされるまでは、その言葉や態度に折に触れて身勝手な苛立ちを感じていたものだった。

 過酷な環境で鍛え抜いた自分の力に絶対の自信があって、彼の存在や言動はそれを否定するもののように思えたから。

 そう考えると、目の前の男と少し前の自分には似た面もあるのかもしれない。

 別に親近感などは感じないし、不愉快かつ不本意なことではあったが。

 この男は自分の大切な友人の信頼を平気で裏切って利用しようとする恥知らずであり、今また大切な恩人の好意に侮蔑と暴力とで答えた憎むべき敵でしかないのだ。

 

「……そうなの? 残念だけど、じゃあ、仕方ないかな……」

 

 顔をしかめて本当に残念そうにしているディーキンの姿を不快そうに睨んで、ワルドは頭を振った。

 

「話はもう終わりだ、貴様らを片付けて階下のルイズを連れていかせてもらおう!」

 

 きっぱりとそう言って杖を突きだし、呪文を唱え始める。

 

「ユビキタス・デル・ウィンデ……」

 

 タバサは、その呪文の正体にすぐに気が付いた。

 風系統の誇る奥義、『遍在』だ。

 詠唱を阻止しようとタバサとキュルケがすかさず風の刃や魔法の矢を繰り出したが、ワルドはそれらをまるで軽業師のようにひらりひらりとかわしながら、着実に呪文を完成させていく。

 

(阻止しきれない……!)

 

 タバサは歯噛みした。

 今は3対1の状況だが、作り出される遍在の数によってはこちらの方が数の上で不利になってしまう。

 

 ディーキンはしかし、その様子を冷静に窺いながら、自分も呪文を紡いでいた。

 

「《ジクマダー・アーケイニス・ジェンニルト》……」

 

 確かに、この男の<防御的発動>の技術は大したものだ。

 しかし、この世界の呪文については十分予習しておいたし、風の遍在を使われた場合の対処法も既に考えてあった。

 

(『ガンダールヴ』が、呪文だと? 先住魔法を使えたのか?)

 

 ワルドは困惑したが、詠唱を止めることはなかった。

 いかに先住魔法と言っても、愚かな亜人の子に使えるレベルならたかが知れていよう。

 我が『風』の系統を最強たらしめるこの奥義に対抗できるはずがない。

 

 そしてついに、ワルドの呪文が完成する。

 

 それと同時に彼の体はいきなり分身し始め、本体も含めて合計4体ものワルドがその場に出現した。

 ディーキン、キュルケ、タバサをそれぞれ相手取っても、まだ1体余る計算だ。

 これで負ける道理はないとワルドは唇を歪め、タバサとキュルケは思った以上の数の遍在が出現したことに若干の焦りを覚えた。

 

 しかしその直後に、ディーキンの呪文も完成した。

 

 部屋の中で不可視の魔力が炸裂し、4体のワルドたちをまとめて呑みこんだ。

 たちまち遍在の体を構成する魔法の糸がほつれ、ばらばらに解かれていく。

 一瞬後には3体の遍在はすべて元の風に戻り、涼風となって部屋を吹き抜けて消えていった。

 

 これこそがハルケギニアにおいては『虚無』に分類されるであろう呪文のひとつ、《上級魔法解呪(グレーター・ディスペル・マジック)》である。

 

「なっ!?」

 

 ただ一人残った本体のワルドが、驚愕に目を見開いた。

 彼は何が起こったのかもわからぬ間に遍在3体を掻き消されてしまい、それに注ぎ込んだ多大な精神力を失ったのである……。

 

 

 

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 ――……ピィ~~ッ……――

 

 

 

「あの音は……」

 

「む……」

 

 その頃、ラ・ロシェールの街中を『女神の杵』亭へと急ぎ足で向かうロングビルとコルベールは、その途中で鳥の鳴くような音が響くのを聞いていた。

 

 それは、見張りにあたってくれているガデルという傭兵からの合図だった。

 音の種類と聞こえてきた方向からすると、どうやら先程後にしてきたアジトの方に傭兵が向かっているらしい。

 おそらく、いつまでたっても連絡がないことに痺れを切らした傭兵たちが様子を見に動いたといったところだろうか。

 アジトの場所を知っているとすれば、敵の組織に直接仕えている精鋭とかなのかもしれない。

 

 2人は思わず顔を見合わせた。

 

 ワルドとかいう衛士隊長が学生たちに対して何をしでかすかは心配だが、かといってアジトの方に向かった傭兵を無視すれば、せっかく閉じ込めた遍在を解放されてしまう危険がある。

 そうなれば、事の次第を聞いた傭兵たちが遍在と組んで何をしでかすかわかったものではない。

 

「……無視するわけには参りませんわ。私が戻って様子を見てまいりますから、ミスタ・コルベールは先に生徒たちの元へ行っていてくださいな」

 

「ミス・ロングビル! しかし、あなただけでは……!」

 

「大丈夫です。様子を見て厳しそうなら、私一人で無理はいたしませんわ。それに、これを借りていますから、むしろ一人の方が上手くやれるかと……」

 

 ロングビルは、ディーキンから借りた不可視化の魔力を持つ指輪を示して微笑んでみせた。

 

 

 しばらくの後、狡猾な傭兵が相手では危険過ぎると言って渋るコルベールを説き伏せて、ロングビルはアジトの方へと引き返した。

 

(ただの教師じゃあないようだけどね……。あんたみたいなハゲ親父にいちいち心配してもらうほど、この『土くれ』のフーケも落ちぶれちゃいないさ!)

 

 心の中でそう言ってほくそ笑む彼女は、既にかつての怪盗の顔に戻っていた。

 

 敵の傭兵たちは、まだ来てはいないようだ。

 フーケは指輪の魔力を起動した後、念のためにアジトの傍にある別の建物の柱の影へ隠れた。

 今宵はスヴェルの月夜で明るいが、『暗視』の呪文も一応使っておく。

 

 優秀な『土』のメイジである彼女には、傭兵たちが姿を現す前に地面の振動で彼らの接近してくることがわかっていた。

 その数は、十名弱……。

 中にメイジが含まれているとしても、不意打ちをかければ仕留められない数ではないはずだ。

 

 ややあって、危険な雰囲気をまとった男たちの一団が姿を現した。

 

 全員がひどく汚れた革製のコートを身にまとっており、周囲を圧する剣呑な雰囲気を発している。

 おそらくはコートの下に各々の獲物を隠し持っているのだろう。

 歴戦の傭兵団、と言った感じだった。

 

 特に、先頭を歩むリーダーらしき男が目を引いた。

 

 それは筋骨隆々とした体格と、顔の左半分を覆う火傷の跡が特徴的な男だった。

 白髪で、顔立ちからすれば歳は四十ほどかと見えるが、鍛えぬかれた肉体は年齢を感じさせない。

 腰に鉄の杖を下げているところからすると、この男はメイジらしい。

 その杖がまた飾り気も何もない鉄製の杭のような武骨な代物で、おまけに気泡だらけで表面があばたのようになったひどい出来のものだったが、何か禍々しい雰囲気を放っていた。

 

(こいつだけじゃなく、もしかしたら全員がメイジなのかも知れないね……)

 

 だとしたら厄介なことになったと、フーケは顔をしかめた。

 仕掛けるには危険過ぎる。

 かといって放っておけば、傭兵メイジの一団はわけもなく地下に閉じ込めた遍在を解放してしまうだろう。

 

(いっそ、こいつらが全員中に入ったのを見届けてから岩ゴーレムで建物ごとぶっ潰してやろうか?)

 

 フーケが柱の陰に隠れたままそう思案していると、突然先頭の男が彼女の方を向いた。

 

 彼女は咄嗟に息を殺して体を堅くし、完全に身動きを止めた。

 透明化していても、微かな気配を感じ取るくらいのことはあり得るだろう。

 優秀な『土』のメイジは地面の振動を敏感に感じるし、『風』のメイジならば空気の流れで周囲の様子をおおまかに把握できる。

 実際、先刻地下に閉じ込めた遍在も一度は彼女の気配に気が付いたと見えて足を止め、振り返った。

 

(なあに、このままじっとしてれば、さっきの遍在と同じで気のせいだったかと思うはずさ!)

 

 それに最悪気取られても、すぐさま逃げだせば姿が見えず、正確な位置のわからない相手を追うことはできまい。

 フーケはそう考えたが、次の瞬間あることに気が付いてぎょっとした。

 自分の方を向いた男の眼球が、完全に白濁していることに。

 

「これはこれは、なんとも焼き甲斐のありそうないい女だな。それで隠れているつもりか?」

 

 男はいやらしく唇を歪めると、嘲るような声を上げて杖を引き抜いた……。

 




ディスペル・マジック
Dispel Magic /魔法解呪
系統:防御術; 3レベル呪文
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+1術者レベル毎に10フィート)
持続時間:瞬間
 術者はこの呪文によって現在継続中の他の呪文を終了させたり、魔法のアイテムの魔法能力を一時的に抑止したりできる。
術者はディスペル・マジックを1つの目標だけに対して使うことも、半径20フィート以内の空間にあるすべてのものに対して作用させることもできる。
また、他の呪文の使い手の呪文に合わせて放つことで、その呪文を相殺しようとすることもできる。
 作中でディーキンが使用した《上級魔法解呪(グレーター・ディスペル・マジック)》はこの呪文の上位版で解呪判定の達成上限値がより高く、また呪いなどの類も解呪することができる。

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