第二次スーパーロボット大戦Z Another   作:Dr.クロ

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ZEXISのメンバーと出会い、ZEXISに入ったANとシオニー、メンバーと話す2人は長く戦う事となる者達と邂逅する。


第三話~長き戦いの始まり~

プトレマイオス2~ブリーフィングルーム~

 

AN「と言うことでこれからお世話になるANです。特技は聞いたり見た機体ならどんな構造かだいたい予想できることです」

 

少しして集まったメンバーにゼロとジェフリーにスメラギと共に来て挨拶するANに誰もが見ていた。

ただ、ANと言うより彼女の後ろに隠れてるシオニーを見ていた。

 

シオニー「ひう」

 

クロウ「…ある意味こう見てると違和感を感じるな」

 

エスター「そうなの?」

 

ガロード「ああ、俺達と戦った時はすんげぇ大威張りだったもんな」

 

ゲイナー「確かにそうだね」

 

琉菜「と言うか…」

 

フェイ「資料で見たのよりデカい」

 

ANに隠れる様にちぢみこむシオニーを見てそう洩らすクロウのから聞くエスターにガロードとゲイナーは答え、女性陣はシオニーの一部分を見て嫉妬や羨ましさのある目で見てそれにシオニーはさらに縮こまる。

 

AN「すいませんがあんまり注目しないであげてください」

 

シオニー「ANさん…」

 

そう注意するANにシオニーはうるうるした目で見て…

 

AN「辱めにするのは上司の私の特権です」

 

シオニー「そこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

葵「…ある意味変わった奴ね」

 

朔哉「確かにそうだな;」

 

続けて出て来た言葉に絶叫するシオニーを見ながら葵はそう述べて朔哉も同意する。

 

AN「それにしてもさっき見ましたがいろいろなロボットありますね」

 

ルナマリア「まぁ、確かに色々といるわよね」

 

タケル「こう改めて言われると確かに色んなロボットが集まってるな」

 

雷太「確かにそうだな」

 

来るまでの間に見ていたのかそう言うANにルナマリアやタケルに雷太も同意して他のメンバーも改めて言われて納得している者もいる。

 

そんなメンバーを見ながらANはちょっとデータを覗かせて貰ったので気になったのがガンダムエクシアとウイングガンダムであった。

見た時それぞれ別々の姿のがANの脳裏に映ったのだ。

 

AN「(ダブルオーライザーとウイングゼロ…両方ともいずれ造ってみますかね)」

 

まぁ、その前にまた別に映った可能性のを造ろうかなと考えていると突如警報が鳴りだす。

 

ロックオン「警報!」

 

正太郎「何かあったんでしょうか!」

 

それに誰もが驚く中で情報を聞いて来ただろうゼロが画面に何かを映す。

 

ゼロ「北米西海岸にインサラウムが出現し、巨大な建造物を設置したとの情報が入った。さらに映像もある」

 

説明を始めた後に現れた男、現聖インサラウム王国の統治者であるユーサー・インサラウムがインサラウムを復興する為に全ての国家への宣戦布告の映像が流れる。

それが終わった後にゼロは説明を始める。

 

ゼロ「ZONEと呼ばれる巨大建造物と精鋭部隊アークセイバーが奴らインサラウムの戦力と判明しているがこのZONEという巨大建造物の詳細がまだ判明していない」

 

AN「兵器というより装置に近い感じですねこれ」

 

ティエリア「確かに何かしらの装置に近いな」

 

見て思った事を述べるANにティエリアも同じだったのか同意する。

 

エスター「ユーサー・インサラウム…あいつがインサラウムの王様か」

 

デュオ「キングの一子と言ってたから、皇子様だろうぜ」

 

カトル「おそらく即位前なんだろうね」

 

画面に映し出されて映っていたユーサーを見て呟くエスターにデュオが言ってカトルがつけ加える。

 

AN「とりあえずまずはあの装置、ZOENの破壊方法と使用目的を知らないといけませんね」

 

スメラギ「そうね。破壊兵器ならあれ程の大きさならば被害が凄い可能性がありえるわ」

 

ZOENを見てそう言うANにスメラギも同意してから想像したのか厳しい顔で言う。

 

シオニー「あ、あの…これを見るからに連邦軍とかはどうなんですか?」

 

スメラギ「フェルト…連邦軍の動きは?」

 

気になったので聞くシオニーの言葉に同じ様に気になってたのかスメラギは聞く。

 

フェルト「周辺で警戒態勢のまま待機しています」

 

ゼロ「通常装備の正規軍では次元獣を擁するインサラウムと正面から戦うのは難しいだろう」

 

そう報告するフェルトの後にゼロがそう言う。

 

シン「アロウズとOZは何しているんだ…!連邦軍の予算の多くは、あいつ等の装備に充てられているっていうのに!」

 

AN「? あのアロウズとはなんですか?OZはシオニーさんから聞きましたけど…」

 

ティエリア「『恒久和平実現』を目的として創設された政府直轄の独立治安維持部隊…と言ってはいるが『治安維持』の名の下に反連邦組織や連邦非加盟の国家などに対し、圧倒的な武力による弾圧や虐殺を行なっている存在だ」

 

憤慨して言ったシンの言葉の中にあった単語を聞くANにティエリアは説明する。

説明するティエリアの様子から碌な組織ではないというのがANには分かった。

 

AN「なるほど…治安維持が目的の彼等だからそれを理由に動かないのですね」

 

カミーユ「だろうな。アロウズの任務は治安維持だ。連中はそれを理由に動かないかも知れない」

 

そう言うANにカミーユも同意して憮然とした顔で言う。

 

ティエリア「OZの方はアロウズの出方をうかがっている。近くに部隊を派遣してはいるが、具体的な動きは見られない」

 

刹那「両者共、未知の戦力に対して、損害を出す事を恐れているか…」

 

ロックオン「もしくは救世主が来るのを待ってるんじゃないのか?」

 

ティエリアの後の刹那のにロックオンが皮肉げに言う。

 

AN・エスター「「救世主?」」

 

クロウ「俺達の事だろうよ」

 

ロックオンの言った事に首を傾げるANとエスターにクロウがそう言うと正解の様で言った本人は肩を竦める。

 

エスター「ZEXISにインサラウムを片付けさせようとしているのか…!」

 

クロウ「…仕方ないな。行くしかないだろう」

 

青山「さすが100万Gの男。この間とは打って変わって積極的だ」

 

気づいて顔を顰めるエスターにクロウが肩を竦めて言うと青山が茶化す。

 

AN「100万Gってもしかしてクロウさんの借金の額ですか?」

 

エスター「さっきね。来る時飛ばしてたから飛んでる際に起きた風ので色々と被害出ちゃったそうだからそれの弁償で出来ちゃったんだよ」

 

シオニー「ど、どうしたらそうなるんですか;」

 

気になったので聞くANにエスターはなんとも言えない顔で言い、シオニーも信じられない顔で漏らす。

 

エスターにしたら急いで来て助けてくれた事で出来た奴なのでホントになんとも言えないのだ。

 

クロウ「フ……おだてるなって」

 

デュオ「褒めたわけじゃねえよ!」

 

ニヒルに笑うクロウにデュオはツッコミを入れる。

 

AN「それぐらいの額で済んで良かったですね。私が知っている中では1億5680万4000円もの借金が最高額ですね」

 

一同「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

クロウ「い、1億5680万4000えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!?」

 

だが、あっさり言ったANの言った金額に誰もが驚き、クロウも壮大な金額に絶叫する。

 

シン「いやいやいや!?どうやったらそうなるんだよ!?」

 

AN「どうなってそうなったかは知りませんが親から押し付けらたそうですよ」

 

青山「おいおい;」

 

デュオ「クロウとは理由が違うけど親からかよ;」

 

クロウ「何と言うか会って話してみたいもんだな」

 

思わず聞くシンに返したのにクロウと付き合いの長い2人は冷や汗を掻き、クロウはそう洩らす。

 

AN「さて、話を戻しますが皆さんはどうしますか?」

 

赤木「それについては俺もクロウに賛成だ」

 

ワッ太「そうだよ!俺達の任務は人類の敵と戦う事なんだから!」

 

アポロ「良い機会だ。腰抜けのアロウズとOZに俺達の力を見せつけてやろうぜ!」

 

ガロード「そうと決まれば、すぐに行動だ!あのZONEってのがなんだか分からないが、急いだほうがいいぜ!」

 

本題に戻して聞くANに赤木が言い、ワッ太、アポロ、ガロードも同意する。

他のメンバーも同じでそれを見てスメラギはゼロへ顔を向ける。

 

スメラギ「決まりね、ゼロ?」

 

ゼロ「フ…こうなる事はあの皇子の宣言から分かっていたがな」

 

そう言った後にゼロは高らかに宣言する。

 

ゼロ「総員、出撃準備!これより我々は北米サクラメントへ向かい、インサラウムに挑む!!」

 

ロックオン「やれやれ…本気で救世主をやるとはな。とんだ貧乏クジだ」

 

宣言を聞いて思わずかぶりをふるロックオンだがそんな彼の口は笑っていた。

 

クロウ「それがZEXISってもんだ。俺もお前もな」

 

ロックオン「で、その中で、さらに貧乏クジ役ってのがあんた等ってわけか」

 

青山「認めたくないがな」

 

デュオ「だがよ、ロックオン…。クロウにお仲間認定されたあんたももうその一員だぜ」

 

ロックオン「兄さんはそういう人間だったらしいな」

 

クロウ「別にお前は好きに生きればいいさ。だが、その名を敢えて継いだ以上、素質は十二分にありだ」

 

そんなロックオンにクロウが話しかけてデュオと青山もそう言ってクロウが締め括る。

 

ロックオン「そんな所は兄さんに似たくねえよ」

 

その言葉に4人はどっと笑う。

 

ミシェル「……」

 

そんなロックオンをミシェルは厳しい顔で見ていた。

 

ロックオン「どうした、S.M.Sのスナイパー君?」

 

ミシェル「…いや、何でもない…」

 

それに気づいて話しかけるロックオンにそう返すとミシェルは出撃の為に格納庫へ向かう。

 

シオニー「えっと…ANさん私はどうすれば?」

 

AN「皆さんと一緒に出撃してください。私はちょっとやることがあるので」

 

慌ただしく動く中で恐る恐る聞くシオニーにANは答えた後に驚いているシオニーをスルーしてモニターに写っているZONEを見る。

 

AN「さて、インサラウムをびっくりさせてあげましょうか」

 

そう不敵に笑うとANは腕が鳴りますねと呟く。

 

セツコ「ANさん、ちょっといいですか」

 

そんなANにセツコが話しかける。

 

AN「なんでしょうか?」

 

セツコ「あのもしかして貴方は…」

 

聞き返すANにセツコは聞こうとして何か躊躇う様に言葉を切る。

 

AN「…セツコさん、それは秘密でお願いします」

 

彼女の様子から自分が人間ではない事に気付いてるのに気付いてANはお願いする。

それにセツコはコクリと頷く。

 

AN「それでは私はこれで」

 

セツコにそう言ってANはどこかへと消える。

見届けた後にセツコはZONEを見る。

 

セツコ「………」

 

エスター「どうしたんです、セツコさん?」

 

セツコ「何でもないわ、エスター。心配させてごめんなさい」

 

そんなセツコに気付いて話しかけるエスターにセツコは安心する様に微笑む。

 

エスター「何かあったら言ってくださいね。あたしにできることなら力になりますから」

 

セツコ「ありがとう、エスター」

 

力強く言うエスターにセツコは御礼を言った後にエスターも出撃の準備に出た後に再びZONEを見て何か決意を固めた表情をする。

 

セツコ「(もしあのZONEと呼ばれているものが私の感じている通りのものだとしたら…)」

 

ギュっと手を握りしめてセツコは自分の愛機、バルゴラ・グローリーへと向かう。

 

セツコ「(急がなくては…)」

 

ギュっと手を握りしめてセツコは決意を秘めて乗り込む。

 

 

ARSIA~格納庫~

 

AN『さて、私はノワールのステルスモードでさっき言った事をしますのでシオニーは他の皆さんと共にお願いしますね』

 

シオニー『い、良いんですけど大丈夫でしょうか?』

 

目的地に向かう間にシオニーに伝えたANにシオニーは自分の機体に乗りながらそう聞く。

 

AN『そこら辺はゼロやジェフリーの皆様方には事前に伝えておりますので安心してください』

 

シオニー『は、はぁ…』

 

ゼロ《目的地に到達した!各員出撃せよ!!》

 

答えるANにシオニーは返事するとゼロの連絡が来る。

では…とANはノワールブラスタをステルスモードにして出て行く。

 

見届けながらシオニーは心臓がバクバクしていた。

 

ANと会うまで自分はただ指示(と言えるか分からないけど)を出していただけの存在。

 

それが今やスパルタにより一パイロットとして戦場に出ると言う事。

 

運命の悪戯かどうか分からないがシオニーは自分の心臓の音を聞きながら目を見開いて自らを鼓舞する意味も込めて叫ぶ。

 

シオニー「シオニー・レジス、いきます!」

 

その言葉と共に自分の機体を動かし出撃する。

 

クロウ『…おいおい、色々とあのお姉さんの腕に驚きもんだな』

 

出撃して来たシオニーの乗る機体にクロウは呆れ半分感心半分で漏らす。

彼女が乗ってるのはかつてガイオウとの戦いで共に戦った目の前のインサラウムの住民でアークセイバーのナンバー7である女性、マルグリット・ピステールが乗るパールネイルそのまんまだからだ。

 

違うと言えばパールネイルの白い所を水色に変更して、目の色は緑に変わっているところだろう。

 

その機体を見てパレス・インサラウムのほうでも…

 

ユーサー「なっ!?あれはパールネイル!?」

 

マリリン「あら?お姉さまったら何時の間にかデータを提供して私のとは別の姉妹機を造って貰ってたのですか?」

 

アンブローン「そうなのかマルグリット!!」

 

マルグリット「い、いえ!私も知りません!!それに彼らが再現出来る程の技術を持ってるとは思えません!」

 

ZEXISの所属する戦艦から現れた水色のパールネイルに驚くユーサーの後に意外とばかりな顔で漏らしたマリリンの言葉に怒鳴る様に聞くアンブローンへマルグリットは否定する。

 

ゼロ《我々はZEXIS!この世界において人類の敵と戦うために結成された部隊だ。我々を前にして戦う気があるか、否か?それを最後に聞かせて貰おう!》

 

そんなユーサー達を知らずにゼロは出方を伺う為に問う。

 

ユーサー「それは…」

 

アンブローン「殿下!ZONEを打ち込んだ今、もう後戻りは出来ないですぞ!」

 

戸惑う様に口ごもりそうだったユーサーをアンブローンが強く言う。

 

ユーサー「わ、わかっている…!」

 

それに少し詰まった後にユーサーはZEXIS全員へ伝わる様に答える。

 

ユーサー《ZEXIS…。そなたらの勇名はこの余にも届いている。まずはそれに崇敬の言葉を贈ろう。だが、そなた等の問いは無意味だ。余はインサラウムの統治者…その口から出た言の葉は全てが真理!我が騎士アークセイバーが必ずやそなた等を打ち倒し、この地に新たなインサラウムを築くであろう!》

 

ワッ太『偉そうにさ!要するにこの地球を寄越せって事だろ!』

 

ゲイナー『破壊の王に滅ぼされたインサラウムはこちらの世界を侵略する気なのか…!』

 

そう宣言するユーサーにワッ太は怒鳴り、ゲイナーは顔を顰める。

 

正太郎『でも、なんのためにです?あの人達の世界には、あの人達の国があるはずなのに…』

 

エスター『理由なんて二の次だよ!世界を寄越せって言われて、ひょいっと渡す程、あたし達はお人好しじゃないんだ!』

 

疑問を抱いて呟く正太郎にエスターはそう言う。

 

ゼロ《ユーサー・インサラウムよ。貴方の交戦の意思は確認された。よって、一切のためらいなく我々はあなたの騎士を討ち滅ぼそう!》

 

そしてゼロも宣言し、それを聞いたユーサーは叫ぶ。

 

ユーサー《各機は攻撃を開始しろ!アークセイバーの力を軽んじた愚者にそなた等の力を見せてやるのだ!》

 

アンブローン「本艦は守りを固めよ!殿下の居城を落としてはならんぞ!」

 

命令と共にアークセイバーの乗るロボット達は構える。

それに対しZEXISのほうでは…

 

スメラギ「いきなりの突撃指揮…。あの皇子…戦術を考えてないの?」

 

シオニー『多少数が勝っているだけで勝てると思ってたら痛い目を見ますのに…』

 

ユーサーの指示にスメラギは思わず呆れ、シオニーも自分の時(黒歴史)を思い出して同意なのかそう言う。

 

クロウ『どうやらそう言う戦いの極意を教えられずに育てられたみたいだな』

 

ジェフリー『だが敵の士気は高い。それに加えて、次元獣を含む彼等の戦力は強大だ』

 

推察するクロウの後にジェフリーがそう言う。

 

アルト『だけどやるしかない…!』

 

甲児『行くぞインサラウム!侵略者は俺達が相手をしてやる』

 

それにアルトが言い、甲児も同意してそう言う。

 

ゼロ《各機はアークセイバーを迎え撃て!前線の部隊を叩いて、敵の総司令官であるユーサー・インサラウムを討つ!》

 

クロウ『そっちが先に仕掛けて来たんだ。俺の借金の足しにさせてもらうが、文句を言うなよ…!』

 

シオニー『(初めての戦い…様々な混乱を起こしてしまった私にとっては一歩進む為…)そんな私と共にお願いします!パールネシア!!』

 

ゼロの指示とクロウの言葉と共にシオニーは自分の愛機となるロボットの名前を言うと共に戦いが始まった。


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