第二次スーパーロボット大戦Z Another   作:Dr.クロ

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突如現れたアキル。ZEXISは無事にANに戻せるのか……


第二十九話~狂気の殺戮者~

コーラサワー『准尉!少尉を連れて離脱しろ!そいつ等じゃあこいつに殺されるだけだ!』

 

ハヤテ『ここは自分たちが足止めしときますので早く!』

 

すぐさま指示するコーラサワーやハヤテのにルイスはは、はい!と答えてアンドレイのGN-XIIIを掴んで離脱する。

 

アキル『逃がすと思ってるんですかァ?』

 

それにゲシュペンストの背中のバックパックに付いてる2つのコンテナを射出するとコンテナが展開しミサイルが4発ずつの計8発がアヘッドとGN-XIIIへと迫る。

 

それにリ・ブラスタが割り込んでミサイルを撃ち落とす。

 

クロウ『そうはさせないぜ。キルっ子ちゃんよ』

 

ハヤテ『こっから先は通しません!』

 

アキル『ならまずはあなた達から真っ二つにしてあげましょう!』

 

その言葉と共に背中から何かを取り出す。

 

取り出されたのは巨大なハサミであった。

 

デュオ『おいおい…』

 

香鈴『デカイハサミだな…』

 

その大きさに絶句するが斬りかかって来たので慌てて避ける。

 

アキル『ぶった切りますよォ!』

 

香鈴『そんなのはごめんだ!』

 

そう言って振るわれたハサミを避け続ける。

 

アキル『斬られるのがイヤならこれならどうでしょうかァ?』

 

刹那『!気を付けろ!』

 

コマンド「何が来るって言うんだ!」

 

そう言って距離を取るゲシュペンスト・デスサイズに誰もが身構える。

 

AN・KILL『二刀モード!』

 

その言葉と共にハサミが分かれると二振りの刀の様になり、接近して峰部分でνガンダムを殴打しようとする。

 

咄嗟にνガンダムはシールドで防ぐ。

 

アムロ『ちい!』

 

アキル『飛びなさい!リッパー!』

 

続け様に両肩から2つの丸いメカを射出したと思ったら3つのヤイバを展開し、高速で回転して襲い掛かる。

 

香鈴『っ!』

 

クロウ『おおっと』

 

ハヤテ『はあっ!』

 

迫ったのをそれぞれ避けた後にハヤテがマシンガンで攻撃を仕掛ける。

 

アキル『そんなの当たりませんよ。遠距離ならこうでないと!』

 

避けながらミサイルを放ち、続け様に手に取り出したビームライフルで攻撃する。

 

シン『この!』

 

香鈴『こいつ、やはり強い…!』

 

攻撃しながら1体だけなのに有利に動いているアキルに香鈴は呻く。

 

アキル『さてそろそろ誰か落しましょうかねェ』

 

コマンダー「余裕もった言い方をしやがって……!」

 

余裕そうに品定めをしているアキルに誰もが顔を顰める。

 

シオニー『で、でもどうしましょう…本気でやったらANさん、死なないとはいえ……』

 

デュオ『ホントめんどくせぇ存在でもあるよな!!』

 

不安そうに攻撃をし続けるシオニーのにリッパーをビームサイズで切り裂きながらデュオはぼやく。

 

実際、もしもANに何かがあればシオニーのスフィアが暴走する可能性を秘めているからだ。

 

故に本気で撃墜出来ないのとANの体を傷つけない様に気を付ける事に気を使わないといけない。

 

ハヤテ『でもこのままやっていたらこっちが先にやられてしまうかもしれませんし…』

 

香鈴『こういう時ばかしはスタミナ無尽蔵なのが恨めしいな……!』

 

まだまだ行きますよとアキルの声が響いた後……

 

アキル『お次はこちらでぇす!』

 

その言葉と共に右腕のアーマーが展開して蟹バサミの様なのになる。

 

Aエクシア「見るからに捕まったら一巻の終わりなのじゃねえか!」

 

アキル『まずはそこの不幸で女装が似合う執事さんから!』

 

ハヤテ『ちょっと!?なんで不幸と一緒に女装のを付けてるんですか!!?』

 

そう言って挟もうとするゲシュペンストのを避けながらハヤテはツッコミを入れる。

 

AN・KILL『ん?実際あっているでしょ?ハーマイオニーさぁん』

 

なんでその名前を知ってるんですか!?とハヤテは絶叫する。

 

クロウ『ハーマイオニー……なんじゃそりゃあ?』

 

デュオ『もしかしてさっきの女装の関連か…』

 

ダブラスちゃん《可愛い名前なの!》

 

えー……と思わず呆れ顔になるクロウとデュオの後にダブラスちゃんがそう言う。

 

止めてください!と避けながらハヤテは絶叫する。

 

それにはティエリアも同情した。

 

香鈴『……まあ、ドンマイだハヤテ』

 

X魔王「生きていれば良い事ありまって」

 

攻撃しながら香鈴とX魔王も慰めの言葉を贈る。

 

ちなみに後日、その話を聞いたゼロも心の底からハヤテに同情して頑張れと本気の激励を送るのは些細である。

 

閑話休題

 

アキル『はぁあ!!』

 

シン『くっ!』

 

次々と放たれる突きにデスティニーは避けながらガナリー・カーバーで攻撃を仕掛けて避けられる。

 

アキル『ハサミブーメラン!』

 

ガラダちゃん《うえ!?投擲してきた!?》

 

続け様に分離させた断ち斬りバサミの片方を投げ飛ばし、ブーメランの様に飛んで来るそれを避けるがリ・ブラスタの肩を掠って火花を散らせる。

 

クロウ『ちい!』

 

アキル『ちっ、掠りましたか』

 

ロックオン『本当に厄介な殺戮者だな』

 

上手く当たらなかったので舌打ちしながら避けるアキルに攻撃を仕掛けたロックオンは顔を顰める。

 

ハヤテ『はああっ!』

 

アキル『けけけ、そんなの当たりませんよ!』

 

連続で放たれるビームをゲシュペンストは避けながらリッパーを再び放つ。

 

デュオ『くっそ!動きがいちいち挑発してるな!』

 

香鈴『イラつくやつだ…!』

 

軽い感じだが、手玉に取る相手に誰もがどうすれば良いかと思った時……

 

アキル『あ、良い事考えました♪このタワーぶった切っちゃいましょう』

 

突然告げられた事に誰もが凍り付く。

 

そんな事すれば先ほどよりも大惨事になりかねないからだ。

 

刹那『させるか!』

 

ヒイロ『迎撃する』

 

ハヤテ『やらせません!』

 

アキル『断ち斬りバサミ・オールKILLモー…!?』

 

それに止めようと飛び出す3人にカモが来たとアキルは攻撃しようとして突如動きが鈍る。

 

アキル「(こ、このタイミングで来ましたかァァ!!?)」

 

それにアキルは呻く中で好機とダブルオーとウイングゼロ、アクエリアスは武装を使わず、トリプルキックを炸裂させる。

 

それによりゲシュペンストは地上に落下する。

 

アキル「(このっ!良いところで邪魔清んじゃねぇよ!)」

 

ほとんど操作に集中せずにアキルは自分の中に対して憎々しげに叫ぶ。

 

???「(そうは行きません。とっととオリジナルに身体を返したらどうですかと私は最終手順に入ります)」

 

アキル「(この……邪魔者ぉぉぉぉぉぉぉ!!)」

 

ドシーン!!!!

 

直後にゲシュペンストは地面に激突。

 

降り立った面々が見守る中で煙が収まると倒れたゲシュペンストが目に入る。

 

スメラギ《全員気を付けて、戻ってるか判断するまで気を抜いたら駄目よ》

 

刹那『了解』

 

ハヤテ『はい!』

 

誰もが警戒してゲシュペンストに近づくとコックピット部分が開く。

 

ドモン『!出て来るぞ』

 

香鈴『あれは…』

 

身構える中現れたのは……

 

AN「いや~すみません。迷惑かけてしまって…」

 

困った様に手を振りながらANが現れる。

 

シオニー『ANさん!元に戻ったんですね!』

 

それにシオニーがすぐさま声をかける。

 

AN「ええ、なんとか身体の主導権を奪還することができました」

 

彼女のお蔭ですとそう言ったANのにシオニーは首を傾げる。

 

シオニー『彼女…って誰ですか?』

 

AN『ああ言ってませんでしたね。私のサポート人格ですよ』

 

ティエリア『サポート人格だと?』

 

ガロード『そんなのあったのかあんた?』

 

通信で繋げて告げられた事に誰もが少し驚く。

 

AN『まあ詳しくは戻ってから話しますよ』

 

もうくたくたで……とぼやくANにシオニーはパールネシアの手を差し出し、その手に乗り、ヒイロと刹那がゲシュペンストを持ち上げて回収する。

 

ハヤテ『とりあえずなんとかなって良かったですね』

 

香鈴『ああ……だが、あのゲシュペンストはホントに厄介だな』

 

確かに……と運ばれているゲシュペンストを見てハヤテは同意する。

 

ガールズ男爵《あの機体どうするんですか?》

 

騎士「敵としては厄介でしたが……」

 

武者「味方であるならば心強いと思うのもある」

 

そう言われて誰もがむぅと唸る。

 

コマンダー「どうせだしハヤテの持ち機体的な感じで残しときゃあ良いんじゃねえか?遠距離のアクエリアス、近距離のゲシュペンスト的な感じでよ」

 

ハヤテ『あ、それ良いですね』

 

提案された事にハヤテも賛同してそうね……とスメラギも呟く。

 

スメラギ《これからの事を考えて戦力は多い方が良いわ……頼んだわよハヤテくん》

 

ハヤテ『はい!お任せください!』

 

管理をハヤテに任せる事を一任して、ハヤテも力強く頷く。

 

 

ARISIA艦内

 

コーラサワー「つーわけで宜しくな」

 

レイジ「いやいきなり宜しくってな……」

 

挨拶するコーラサワーにレイジは呆れて言う。

 

ガラダちゃん「まさかいきなりこっちに来るとは思いもしなかったよな」

 

アイラ「確かに敵対していたのにね……」

 

同じ様に呆れてるガラダちゃんとアイラのにおいおいとコーラサワーは困った顔をする。

 

コーラサワー「まぁ、俺だってマネキン大佐を守りたかったが…行く前に大佐にZEXISに行けと言われたからな」

 

ハヤテ「でもこっちに所属するとなると同僚さんたちと戦うことになるのでは?」

 

まあな……とハヤテの問いにコーラサワーは真剣な顔になる。

 

コーラサワー「だけど、今回の事を改めて聞いて確信した。アロウズは絶対に変えねえといけねえって……その為にも裏で手を引いてる奴をお前等とソレスタルビーイングと倒した方が良いってな……」

 

ハヤテ「コーラサワーさん…」

 

ドモン「お前もまた誰かの為に、平和を願って戦う者ならば心強い!」

 

決意を秘めた目にドモンもそう言うとフェニックスガンダムが甲高い鳴き声をあげる。

 

コマンド「だぁぁぁ!うっせぇ!不死鳥だからって鳥の鳴き声してんじゃねえ!」

 

香鈴「喋れないタイプなのか?」

 

怒鳴るコマンドの隣で香鈴は不思議そうに呟く。

 

そんなワイワイしてるのを離れた場所でANとシオニーは見ていた。

 

AN「いやー、皆さん楽しそうですねー」

 

シオニー「それで体は大丈夫なんですか?」

 

微笑ましそうに見ていたANはシオニーのに心配性ですねと笑う。

 

AN「大丈夫ですよ。あのアキルの奴はアサトちゃんが厳重に監視しているのでそう簡単には出てきません」

 

シオニー「アサト……ちゃん?」

 

AN「私のサポート人格、AN・ SUPPORT…略してアサトちゃんです」

 

首を傾げたシオニーは返された事にそ、そうなんですか……と目をパチクリさせる。

 

シオニー「一体どんな人(?)なんですか?」

 

AN「んーー……そうですね……」

 

顎に指を当てて少し唸った後……

 

AN「では実際に会ってみます?」

 

シオニー「…え?」

 

思わず出た言葉にハヤテたちも見る中でANに変化が起こる。

 

薄い青の所を緑色にして濃い青色の所を明るい緑色に変え、手足のアーマーも緑色のに変わる。

 

その後に髪の色も緑色になり、開けた目も緑色になる。

 

アサト「どうも、初めまして。アサトちゃんこそAN・ SUPPORTと私は自己紹介します」

 

シオニー「あ、あなたがアサトちゃん…?」

 

淡々と言いながら挨拶するアサトにシオニーは戸惑う。

 

コーラサワー「おいおい、また変わったのか!?」

 

タブラスちゃん「ま、また暴れるのなの!?」

 

アサト「いえいえ、私は暴れませんよ。と私は勘違いされた事に腹が立ってますが表情に出さずに言います」

 

Zちゃん「立ってるんかい!と言うか無表情で言われたの初めてなんだけど!?」

 

身構えるコーラサワーとタブラスちゃんのにそう返したアサトのにZちゃんはツッコミを入れる。

 

グレンダさん「あらあら、変わった人ですね」

 

ハヤテ「そ、そうですね;」

 

サポートさんも変わってるな……と自分の周りとかもそんな感じなのだがそれを棚上げしつつハヤテはそう思った。

 

そんな事があったAN達は……被害状況の確認の探索に出ていた刹那がアリー・アル・サーシェスに襲撃された事を聞かされたのは少し後の事であった。




キャラ説明

アサト
外見:薄い青の所を緑色にして濃い青色の所を明るい緑色に変えた水着を着て髪と目の色も緑色に変わったゼノサーガのKOS-MOSにIS(インフィニット・ストラトス)の緑色に染めた紅椿の両手両足のアーマーを付けた感じ
概要
ミセスSがANの人格プログラムに影響が出たとき修復のため代わりに行動するプログラムとして作り出した人格プログラム。
正式名称はAN・ SUPPORTそれを略してアサト
この時のANは無表情・無感情に変わる。
だが弄るのは変わらない。
喋る際に『と私は○○します』と某超電磁砲の妹の様な感じに最後に付け加える
常識知らずで天然で結構無表情で爆発発言したり人目を気にせずに着替えたりする。

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