第二次スーパーロボット大戦Z Another 作:Dr.クロ
前回の後、地上に向かうまでの間、ANは必死に作業していた。
メメントモリの最後っぺにより低軌道ステーションのアンダーピラーがパージされてしまい、地上へと落下を始めた。
落ちて来るピラーを地上へと向かわせない為に向かう中でANは飛べない面々を空中戦が出来る様に改修&改造を施しているのだ。
ハヤテ「ANさん、このパーツは何処に!」
AN「このパーツはあちらにお願いします!そっちのはこちらに!」
今はデスサイズヘル、サンドロック改のが完了し、ヘビーアームズ改、アルトロンにνガンダムと取り掛かっている。
破片掃討の出撃にはギリギリ間に合うとの事だ。
アムロ「…まさかνガンダムを飛べる様に出来るとは…凄い技術力を持ってるな」
シオニー「まあANさんですからね…」
ガールズあしゅら「でもその師匠であるSさんってのはもっとすごい技術を持っているんですよね」
それに感嘆の声をあげるアムロにシオニーとガールズあしゅらはそう返す。
デュオ「とにかく、これで俺達も空中戦が出来るって事だな…いやーマジで相棒が飛べるようになったのは嬉しい事だぜ」
ガラダちゃん「ガラダたちも飛べるようになって良かったな!」
ダブラスちゃん「カッコイイの~」
嬉しそうに言うデュオにガラダちゃんとダブラスちゃんも乗っかって続く。
Zちゃん「しっかし本当に面倒な事になったわよね…」
シオニー「まさかメメントモリが最後に攻撃を放ち、それが最悪な方向に行きかねない事態を齎すなんて…」
ハヤテ「このままだと地上が大変なことになりますよ」
ドモン「ハヤテ、手伝いは終わったのか?」
めんどくさそうに顔を顰めるZちゃんのにシオニーも顔を青くする中で話に入って来たハヤテにドモンは聞く。
ハヤテ「あ、はい。後はANが総仕上げするみたいです」
レイジ「成程な…しっかし、一応動ける奴を増やすってならこいつも動けばいいのにな…」
そう呟いた後にレイジは鎮座しているフェニックスガンダムを見る。
武者「我々の様に動ける筈なのになぜ動かないのだ?」
コマンド「さあな、寝坊助さんか…もしくは何かを待っているかだな」
ガールズあしゅら「何を待っているんでしょうか…?」
シオニー「気になりますよね…」
そう呟いたコマンドのに誰もが考えようとした中でANが改修完了!と声をあげる。
アムロ「……すまないAN、少し聞いても良いかな?」
AN「ん?なんですか?」
完了したのを見て少し無言だったアムロは声をかけて、やり切ったANは聞く。
アムロ「いや、俺の見間違いじゃなければ…背中のフィンファンネルが増設されて搭載されてる状態で翼の様な感じになっているのは気のせいか?」
相棒を見てのアムロの言う様にνガンダムの背中のバックパックが変わっていた。
左背面だけだったフィンファンネルが4基から12基に増えて右側にも装着される様になって翼の様な形状になっていた。
デュオ「おい、さり気無く改修するってあんた…」
AN「三倍にしてみました」キラーン
アムロ「み、短い時間で他のも並行してる中でここまでの改修を行うとは…舐めていたよあなたの腕を;」
半目で見るデュオにポーズを取ってテヘペロするANにアムロは冷や汗を流す。
ちなみにこれでもANは抑えた方である。
実はと言うとνガンダムもまた先の姿があるのを知ったからだ。
ただ、それをやる時間がないのでフィンファンネルを増設してのバリエーション型にしたのだ。
本音を言うとデュオたちのガンダム達もまた弄りたかったが流石に乗る期間が短すぎると考えてこれまた自重したのだ。
AN「(今は時間がないので此処までしかできませんがまた機会があればやってみたいですね)」
アイラ《皆、目標地点に到達したから出撃してとジェフリー艦長から連絡よ!》
そこにアイラの通信が入る。
レイジ「ようし!いっちょやるか!」
ハヤテ「全部破壊しましょう!」
その言葉と共にそれぞれの機体に乗り込む中でアムロは準備をしながら改修されてる間のカミーユからの通信を思い出す。
内容は刹那の事についてで彼に変化が起きている事がイオリアの計画の一部ではないかと言う問いであった。
それについてはアムロも同意だが推測に過ぎないのと誰かが手を加える様なものだとは思ってないからだ。
アムロ「(シャア、お前はどこにいる。この世界でも人が変わり始めているんだぞ…)」
ハヤテ『あ、あれを見てください!』
考えながら出撃したアムロはハヤテの言葉に彼が指さした方を見ると大量の破片が落ちて来るのが目に入る。
アスラン『なんて数だ…!』
シオニー『あれを全部破壊しないといけないなんて…!』
ガラダK7「でもやるしかねぁだろ!」
ダブラス(右)「うむ、そうだな。皆でやればなんとかやれるかもしれぬしな」
ダブラス(左)「そうだそうだ!やればできる!」
ジェフリー《各機はピラー破片を攻撃!防衛ラインを突破されたら、破片は地表へと落下する!》
誰もが気合を入れる中でジェフリーの指示と共に防衛ラインである破壊不可能距離が表示される。
クロウ『なかなかにシビアだぜ、こいつはよ』
アポロ『こうなったら、落ちて来る奴を片っ端から叩き落とすまでだ!』
ハヤテ『どんどん来ますので複数攻撃できる人は沢山狙う様にしてください!』
AN『それなら私に任せてください!こういう時の為の砲撃形態です!』
呟いたクロウに対してアポロがそう返した後にハヤテが言い、ANが言う。
クロウ『成程、ノワール・ゼロの本領発揮か』
AN『全部撃ち壊してみせます…!』
その言葉と共にノワール・ゼロは飛び出してミサイルやガトリングで破片をことごとく粉砕していく。
デュオ『つくづくあの姉ちゃんが味方で良かったと思えるな』
ハヤテ『あははは…確かにそうですね;』
呆れた感じで撃ち漏らしたピラーの破片を渡されたビームライフルで壊しながら言うデュオにハヤテも苦笑して同意する。
誰もがこのままならいけると思った時…
フェルト《!?ピラーに交じって隕石が落ちています》
クロウ『なっ!?』
ガールズあしゅら《隕石ですって!?》
告げられた事に誰もが驚く中で確かに落ちて来る隕石を視認する。
ロラン『こんな時に…っ!』
ガロード『とにかく撃ち落とすしかねえよ!』
AN『ピラーに加えて隕石もなんてこれはちょっとヤバいですよ…!』
シオニー『でもなんでこんな時に隕石が…!?』
ジェフリー《確かに我々が戻るまで隕石のイの字も見えなかった…つまりこれは、人為的な可能性もある…!》
呻くANやシオニーのにジェフリーは厳しい顔で己の推測を言う。
ヒイロ『そんな事がやりかねない奴らは…』
AN『可能性が高いのはエルクたちですが。インサラウムもありえそうですね…』
カミーユ『俺達を潰すならと言う事ですか…』
そういう事ですとANはカミーユのに返しながら隕石とピラーの破片を壊す。
モニカ《ピラーの破片、第二波が来ます!》
コマンド「おいおい、まだピラーの破片は31個もあるぞ!」
ハヤテ『これにさらに第二波が来たらヤバいですよ!?』
切羽詰まった報告にコマンドとハヤテが驚く中で新たな破片が目に入る。
ミレーヌ『こ、このままじゃあ守り切れない!』
ガムリン『諦めては駄目ですミレーヌさん!』
シオニー『でもこのままだと戦力が足りません…!』
思わず尻込みしてしまうミレーヌをガムリンが叱咤するがシオニーも壊しながら叫ぶ。
AN『この辺の機体に協力は頼めませんか!?』
スメラギ《どうやらANさんも同じ考えみたいね…フェルト、このエリア周辺にはクーデター一派やカタロン、アロウズもいるのよね?》
フェルト《は、はい!》
そう言ったANのにスメラギは確認してそれなら良いわと言ってオープンチャンネルで通信を開く様に指示する。
Aエクシア「スメラギさん、あんた!」
ガールズあしゅら《もしかして呼びかけるつもりなんですか?!》
ダブラスちゃん《だ、大丈夫なの!?》
それに誰もがスメラギがやろうとしてる事を察した後に開きましたと言うフェルトの後にスメラギは呼びかける。
スメラギ《…周辺空域にいるあらゆる所属の機体へ…私はZEXISのスメラギ・李・ノリエガです。これよりピラー破片の落下データを送ります。この通りに破片が落下すれば、その下の人口密集区域は壊滅します。このままでは何千万と言う人々の生命が消えてしまいます。破片破壊に協力してください…お願い…!皆を助ける為に力を貸してください!》
今いる空域に存在する者達へとスメラギは強く願う。
クラン『スメラギさん…』
ミシェル『これで少しでも手助けしてくれる奴がいてくれれば…』
フェニーチェL「……どうやらその前に邪魔ものが来るみたいだぞ…」
ハヤテ『え?邪魔者って…』
顔に手を置いてそう言うフェニーチェLの言葉にハヤテが聞こうとした時…空飛ぶ次元獣を引き攣れたパールファングが現れる。
ロックオン『こんな時に次元獣だと!?』
X魔王「ホントこんなめんどくさい時に!」
ガラダちゃん《最悪のタイミングに来やがったな!》
マリリン『はぁい♥元気にしてた、ZEXIS?』
それに誰もが呻く中でマリリンは陽気に声をかけてくる。
クロウ『マリリン…!何しに来やがった!』
AN『今忙しいんですから邪魔するなら帰ってください』
それに険しい顔をするクロウと呆れ交じりに壊しながらANはそう言う。
マリリン『残念!貴方達を潰すのに良い機会を逃す訳ないでしょ!』
クロウ『やっぱりそれかよ!』
ダブラスちゃん《まさかさっきの隕石も!?》
ロラン『あなたは!今はどういう時なのか、分かってるんですか!?』
そう返したマリリンにクロウは呻く中でロランが問う。
マリリン『そこのお鬚さんに答えるなら当り前じゃない。だから来たのよ…絶好のチャンスだってね!それと隕石は知らないわ。他の誰かじゃないの?』
シン『あんたって人は!』
ハヤテ『ちょっと待ってください。隕石があなた達ではないと言うことはまさか…!』
???「そのまさかさ!」
キラ「っ!?」
そう言ったマリリンの言葉にシンは怒るがハヤテが言った事にはっとなった後にキラが飛んで来たビームを避ける。
???→プロヴィデンス「やはり簡単に避けるか」
キラ『プロヴィデンス!』
アスラン『隕石はお前達の仕業か!』
AN『こんな厄介な時に両方来るなんて…!』
カラミティ達3人を引き連れて姿を現したプロヴィデンスに誰もが苦い顔しながら攻撃を避ける。
カラミティ「と言うか虫が良すぎるだろうが!」
レイダー「敵対してるお前等に手を貸す奴らなんているわけねえだろ!」
フォビドゥン「そんなので来たら世話しねえっての!」
レイジ『好き放題言いやがって!』
AN「(確かに普通ならそう思いますよね…ですが本当に平和を望む者達ならば…!)」
スメラギ《アロウズの指揮官が彼女ならば…カティ・マネキンなら、きっと来てくれる!》
???2「そんな考えでよく色んな奴らを相手にしたものだなZEXISよ!」
その言葉と共にターンXが現れる。
ロラン『ターンX!』
ガロード『あいつも来たのかよ…』
ハヤテ『また厄介なのが来ましたね…!』
またも現れたのに誰もが呻いた時、新たなモビルスーツが現れる。
それはタオツーであった。
グレンダさん《あら?また来たみたいですけど…》
アレルヤ『あのモビルスーツは!』
マリー『全領域型のタオツー!』
ハヤテ『も、もしかして…!』
セルゲイ『こちらは地球連邦軍のセルゲイ・スミルノフ大佐だ。これより破片撃墜に協力する!』
続けて現れてタオツーに誰もが驚く中で乗ったセルゲイが協力を申し出る。
マリー『大佐!』
セルゲイ『私の管轄で動かせる連邦軍も既にこちらに向かっている。周辺エリアでの破片破壊は彼らがやってくれる』
喜ぶマリーやZEXISへとセルゲイはそう伝えてからピラーの破片をビームで破壊する。
Zちゃん『やるじゃんおっちゃん!』
ガラダちゃん『お、さらに来たみたいだぜ!』
それにZちゃんは歓喜の声をあげた後にガラダちゃんがレーダーを見て言うとガンダムエピオンが現れる。
ミリアルド『ミリアルド・ピースクラフトだ。私も手伝わせて貰う』
ヒイロ『ゼクス…!』
ノイン『あなたなら来てくれると思っていました』
続けざまにジンクスⅢやアヘッドが現れる。
コーラサワー『大佐のご命令だ!破片は全て叩き落とすぜ!』
ルイス『………』
沙慈「(ルイス…)」
そう言ったコーラサワーの乗るジンクスⅢの隣にいるアヘッドを見て沙慈は複雑な顔をする。
コーラサワー『准尉、あっちに思う所あるだろうが民間人を守るのが軍人の任務だ!この下には人が住んでるんだぞ!迷ってたら撃ち逃すぞ!』
ルイス『は、はい!』
AN「(おお、来てくれましたか!ただ、ルイスさんは気にしてるみたいですね…)」
叱咤するコーラサワーに返事をするルイスを見ながらANは思った後にとにかく壊す事にしますかと気合を入れ直す。
アンドレイ「(私は生命を見捨てない…父とは違う生き方をする…!)」
ティエリア『アロウズも来てくれたのか…!』
キャシー《ここ以外のエリアでも、クーデター一派、カタロン、連邦正規軍、ナイトオブラウンズ、アロウズが破片を迎撃しています!》
ラム《イカルガとタワーも難民キャンプの避難の誘導をしながら現れたインベーダーと破滅の軍団と戦ってるそうです!》
香鈴『皆が力を合わせている…』
ガールズあしゅら《スメラギさんの思いが皆に届いたんですね!》
スメラギ《…ありがとう…ありがとう…皆…》
次々と告げられる報告にスメラギは来てくれた者達に感謝の言葉を出す。
アニュー《こんな状況で全てが1つに纏まって行く》
ラッセ『皮肉なものだな…だが、悪くない…!》
クロウ『…ってな訳だ。破滅の軍団。来ないって言ったお前等の負けだな。後、マリリンも、どうせそいつ等の様に来ないって思ってたろ』
それにクロウは笑ってからプロヴィデンス達とマリリンに笑って挑発する。
マリリン『ムカつく…マ・ジ・で!ムカつく!!』
クロウ『そいつはお互い様だ。来な、化け猫』
AN『破滅の軍団、あなた達も破片と纏めて片付けます!』
憤慨するマリリンへとクロウはそう返し、ANも突き付ける。
他のメンバーも気合をさらに入れて破片を撃ち落として行く。
香鈴『砕けろ…!』
ハヤテ『はあっ!』
破片はドンドン減って行き、隕石も降ってくる数が勢いを失くす。
ドモン『この調子なら!』
シオニー『な、なんですかあれ!?』
壊していたドモンはシオニーの言葉に彼女が見ている方を見ると大量の破片が落ちて来るのに気づく。
メシェー『今度は数が多いよ!』
ダブラスちゃん『多すぎるなの!』
ロラン『………皆さん、今からホワイトドールに近づかないでください』
ダブラスちゃんやメシェーが慌てる中でロランがそう言って∀を新たに現れた破片群へと動かす。
アイラ《何をする気!?》
ソシエ《ロラン!あんた、まさか…!》
ハヤテ『もしかしてアレを使うつもりですか…!?』
それにアイラが驚く中でソシエとハヤテはすぐさまロランがやろうとしてる事に気づく。
ロラン『ホワイトドールの封印を解きます!』
ターンX「(
シン『ロラン!』
カミーユ『お前…!』
AN『やるつもりなんですねロランさん…』
ZEUTHのメンバーとハヤテ、ANが見守る中でロランは∀に秘められたのを開放する為の手順をしながら破片群をみつえる。
ロラン「ディアナ様……僕は二度とあれを使わないと決め、今日まで封印して来ました…」
今は近くにいない親愛なる月の女王へとロランは呟いた後に決意を込めた目でそれを開放する。
ロラン「でも、僕は…!皆を救う為に月光蝶を使います!」
その言葉と共に∀は瞳を強く輝かせた後に背中から蒼く輝く粒子を放出、それは蝶の羽を模した後に破片群を通り抜ける。
すると粒子に触れた破片群は瞬く間に塵となった。
ティエリア『あれは!?』
レントン『凄い…!あれだけの破片が一瞬で!』
シオニー『粉々になりました…!』
ガラダK7「一体あの力は何だ!?」
キラ『月光蝶システム…』
∀がやった事に知らない面々が驚く中でキラが呟く。
Zちゃん《げっ、げっこうちょう?》
ガールズあしゅら《なんですかそれ…?》
ハヤテ『∀が持つ最強最悪の破壊兵器…文明を白紙にする程の威力を秘めてるから使い方を問われる物です』
アスラン『あまりの危険さから、あの機能は封印されたと聞いていたが…』
強張った顔で2人に説明するハヤテの後にアスランは呟く中でティエリアだけが戸惑いを隠せなかった。
ティエリア「(この奇妙な感覚…僕の中のどこかに…
AN「(これでかなりの数の破片を破壊しましたが…おかしいですね…)」
それで安堵した後にANはターンXを見る。
聞いた話によればターンXもまた月光蝶を使える。
なのに∀が使ったのにターンXは微動だにしなかったのだ。
AN「(まさかこのターンX、月光蝶使えなかったりして…なんてあのエルクがそんな手抜きな事をするわけないですよね…)」
ロラン『すいませんディアナ様。あなたとの約束を破って月光蝶を使いました。ですが、この力で誰かを助けられるのならば、もう1度あなたと会えた時、僕はどんな罰でも受けるつもりです』
刹那『ロラン・セラック…』
懺悔する様にこの場にいないディアナへと決意を告げるロランに刹那は驚いた後に気づく。
刹那『…何だ?歌…が聞こえる?』
沙慈『何を言ってるんだい刹那?』
シオニー『歌ですか…?』
バサラ『誰だ…?良い歌をじゃねえかよ』
AN『ですよね…しかも通信機を通して』
誰もが聞こえて来た歌に戸惑うとロランの方で通信が入る。
???《ロラン・セアック》
ロラン『ディアナ様!?』
その人物はさっきまでロランが出していたディアナ・ソレル本人であった。
ソシエ《ディアナ様が通信を送ってきているの!?》
メシェー《じゃあ、あの女王様もこっちの世界に来てるんだ!!》
ロラン『ディアナ様…僕は…』
月光蝶を使用した事を謝ろうとするロランにディアナは微笑みで返す。
ディアナ《良くやりました、ロラン》
ロラン『ディアナ様…』
お褒めの言葉にロランは驚く間にディアナは続ける。
ディアナ《あなたの事です。きっと私との約束を破った事で心を痛めているのでしょう…ですが私は、あなたがそれだけの覚悟を以って、月光蝶の封印を破った事を誇らしく思います。やはりあなたにホワイトドールを託したのは正しい選択でした》
ロラン『ディアナ様…』
自分を信じ、自分の事を慰めてくれる月の女王にロランは思わず涙が出る。
ディアナ《胸を張りなさい、ロラン・セアック。最も大切なものが何かを分かっているあなたなら、ホワイトドールを正しく使ってくれるでしょう。女王ディアナ・ソレルの名の下、改めてあなたに月の蝶を預けます》
ロラン『はい。確かにお預かりしました!』
改めて∀を託すと言うディアナにロランは力強く頷く。
それにディアナは嬉しそうに微笑む。
ディアナ《あなた達といつか会える日を楽しみにしています》
その言葉を最後にディアナは通信を終える。
ロラン『ディアナ様…ありがとうございます』
ターンX「いやはや、なかなか楽しい物を見せて貰ったぞ兄弟」
通信を終えたディアナへと言ったロランにターンXが拍手をしながら言葉をかける。
ロラン『ターンX!』
ターンX「いやホントに良かったぞ…お蔭で…
シン『何!?』
ハヤテ『また使えるってどういう…!』
出て来た言葉に誰もが驚く中でANはある予測を立てる。
AN『ま、まさかロランさんが月光蝶使うことがあなたが
ターンX「半分当たりで半分不正解だ!俺を作ったエルクは同じ様に最初から月光蝶を使える様にしようとした。だが俺は拒否した。なぜならば…パチモンで月光蝶など愚の骨頂!オリジナルと同じのを使ってこそ真の月光蝶とも言えるのだ!だから変わりに学習能力を追加した」
問うANへとターンXはそう返した後に全身を広げる。
ターンX「見よ!これが俺の月光蝶であるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
その言葉と共に∀と同じ虹色の蝶の羽が出現し、そのままコーラサワーの乗るジンクスⅢへと襲い掛かる。
ターンX「まずは貴様からだ!!」
コーラサワー『んな!?』
ハヤテ『マズい!』
慌てて助けに回ろうとしたハヤテだがプロヴィデンスのドラグーンで牽制されてしまい…
コーラサワー『うわぁァァァァァァァ!?』
月光蝶に触れたジンクスⅢは各所を火花を散らして爆発四散する。
アンドレイ&ルイス『少尉!?』
それにアンドレイとルイスが叫ぶ中で直後に爆風からコーラサワーが生身で飛び出す。
だが、パラシュートがなかったのかそのまま落ちて行く。
コーラサワー「お、落ちるぅぅぅぅぅぅぅ!?」
アイラ《生きてた!?》
レイトン『それよりこんな高さで落ちたら!?』
シオニー『今度こそ死んじゃいますよ!?』
誰もが慌てて助けようと動こうとするが迫るピラーの破片や隕石に合間を縫って攻撃を仕掛ける次元獣やカラミティ達のに近づけない。
ルイス達の報も同じで届かない。
コーラサワー「(ここで俺は終わるのか…そんなの……ごめんだ…俺は…大佐を…大切な人を守るって……)こんな所で、終われるかよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
落ちて行く中でコーラサワーは目を見開いて叫んだ時…
アイラ《え、ちょ、何?出撃シークエンス!?》
驚いた様子のアイラの声の後にARISIAから何かが飛び出す。
そのまま攻撃を潜り抜けてコーラサワーへと近づいて行くと何かのビームを放ち、コーラサワーは光の球体に包まれる。
コーラサワー「な、なんだ?」
突然の事に戸惑うコーラサワーは戸惑いながら顔を向ける。
コーラサワーを助けた存在…それは、鳥の様なMSでコーラサワーの近くまで行くと変形してフェニックスガンダムとなる。
刹那『あれは!?』
デュオ『全然動かなかったガンダムじゃねえか!?』
ハヤテ『なんで今動いたんですか…!?』
AN『あ、まさか不死身つながりでコーラサワーさんの思いに反応した?動かなかったのもコーラサワーさんがいなかったから?』
誰もが驚く中でフェニックスガンダムは一部分を開いてそこにコーラサワーを収納した後に甲高い鳥の様な鳴き声をあげた後にまた変形して今度は破片へと向かって行くと翼部から高温の特殊金属を放出することで機体に炎を纏って破片や次元獣を貫いたと思ったら機体肩部から翼のように伸びた部分を前に展開した後に砲身から巨大なビームを放ってさらに薙ぎ払う。
マリリン『うっそぉーん……』
クロウ『な、なんてガンダムだ…あんなにあった破片や隕石にあげくの果てに次元獣を一瞬で…』
シオニー『強すぎませんかあれ…?』
ハヤテ『す、凄い…』
コーラサワー『すげぇ…すげぇよ鳥のガンダム!お前すげえよ!』
その光景に敵味方誰もが呆然とする中でコーラサワーが褒めまくるとフェニックスは当然と言わんばかりに胸を張るポーズを取った後にターンXを見て威嚇の様に再び鳴いた後に羽ばたく様な動作をすると12個の何かが飛び出した後にターンXへと向けてビームを放ち、フェニックスも取り出したビームライフル2丁で追撃する。
ターンX「ぬぉぉぉぉぉぉ!?」
不意打ちだったのもあってターンXはビームをもろに浴びて体中から火花を散らす。
アムロ『今のは…ファンネルか!?』
カミーユ『あのガンダム…ファンネルも使えるのか!?』
AN『あー、そう言えば、作ってる時に何かなーと思ってましたがファンネルだったんですか…』
デュオ『って、分かってなかったのかよ!』
驚くアムロとカミーユの後のANのにデュオはツッコミを入れる。
ターンX「ちい!やるな鳥のガンダムよ…今回は兄弟の月光蝶でのを得る為のだったからな…サラバだっ!」
プロヴィデンス「ようしお前等帰るぞ」
レイダー&カラミティ&フォビドゥン「うぃ~す!」
そう言い捨てるとターンX達はその場から離脱する。
ロラン『ターンX…くっ、ディアナ様から預かった矢先に…!』
シオニー『ロランさん…』
ハヤテ『脅威が再び…ですか…』
顔を歪めて悔しい思いで呻くロランにシオニーとハヤテはどう声をかければ良いか分からず、ソシエとメシェーもまたロランと同じ思いで声をかけられなかった。
クロウ『ピラーの破片は!』
Aエクシア「さっきの攻撃でこの周辺のは全部排除されたぜ」
ダブラス(左)「これで残ってるのはお前たちだけだねー!」
ダブラス(右)「邪魔してくれた分、たっぷり返してやるぞ」
マリリン『あらやだ、マリリン大ピンチかしら!』
おどける様に言うマリリンはそう言った後に距離を取り、追跡しようとした面々の前に次元獣が立ち塞がる。
マリリン『とりあえずは任務完了っと。後は再調査したZEXISのデータを届ければ、万事OKね。ホント今回は良かったわ』
クロウ『逃げる気かマリリン!?』
AN『逃げれると思っているんですか?』
フェニックスガンダムを見て言うマリリンに回り道をしてクロウとANがそれぞれ武器を突き付ける。
マリリン『がっつかないの、フラフラちゃんに発明好きさん。どうせあんた達とは本気でやり合う事になるんだから…今の皇子様は、ちょっと怖いわよ~これからはさらに楽しくなりそうネ♥』
その言葉と共に右手に開くと強烈な光が放たれ、2人は思わず目を守った後に収まるのを待ってから目を開けるとパールファングの姿はなかった。
クロウ『フラッシュグレネードか…はなっから俺達を潰すのもそうだが実力調べがメインだったか…』
AN『まあこれで、ここでのピラー破片の破壊は無事に終わりましたね…』
苦い顔で呟くクロウのにANはジェフリー達の会話を聞きながらそう返した後に…戦闘空域にジンクスが出て来るのを見かける。
そのジンクスにセルゲイの乗るタオツーが近づくのが目に入る。
AN「(…なんでしょう、なんか嫌な予感がしますね…)」
それにANは気付かれない様に近づいて通信を傍受する。
???『こんな事が…こんな取返しの付かない事が…』
セルゲイ『認めろ、ハーキュリー……これがお前の戦いの結果だ…』
すると聞こえて来て、ジンクスに乗る者はハーキュリーと言う名前みたいだ。
ハーキュリー『あの方は…こうなる事を知っていたのか…だとしたら…』
AN「(あの方?それって一体…)」
セルゲイ『あの方…?クーデターの首謀者はお前ではなかったのか?』
ハーキュリーは茫然としていたから口から出た言葉にANは眉を顰め、同じ様に気付いたセルゲイが問うがハーキュリーは無言になる。
これにはANはもしや…と考える。
クーデターをハーキュリーに起こさせたのは…邪魔者を始末する為ではないかと…
AN「(と言う事はまさか…!)」
アンドレイ『そこの機体!大人しくこちらの誘導に従え!』
危惧すると共にアンドレイの声が聞こえる。
どうやら気づいて近付いて来た様で、その近くにアヘッドやフェニックスガンダムも来ている。
AN「(っ、これはマズイ…!)」
それに慌ててANは動く。
ハーキュリー『その声…アンドレイ・スミルノフか!』
セルゲイ『アンドレイ…!』
アンドレイ『ハーキュリー大佐!それにあんたは…!?』
それにより振り返る2人の声を聞いてアンドレイは驚いた後に怒りを露わにする。
アンドレイ『何をやってるんだ、あんた達は!!』
そう言ってGNランスの切っ先をハーキュリーが乗るジンクスⅢへと向けようとし…
ガキン!!
アンドレイ『!?』
飛んで来た銃弾でGNランスが弾き飛ばされる。
その後にノワールゼロがジンクスⅢとタオツーの前に立つ。
AN『すみませんが此処で彼らを死なせる訳にはいきません』
アンドレイ『なぜ邪魔をする!?その2人はこの惨状を引き起こした者だ!』
はぁ?と思わずアンドレイの言葉にANは呆れる。
AN『理由もなくこんな惨状を引き起こしますか?それに先ほど悪いと思いましたが通信を傍受した所、彼は誰かにそそのかされた様ですのでそれを聞く為にZEXISで拘束させて貰います。勿論、そこのセルゲイと言う方も事情を聞く為に同行して貰います』
アンドレイ『そんな事信じられるか!一緒にいた事が証拠だ!』
ああ、もうこの人、頭でっかち過ぎ…とANは頭を抱える。
コーラサワー『ちょっと待て少尉、ひとまず落ち着け、スミルノフ大佐まで疑うのはまだ早いと思うぜ』
AN『あなた、なんでそんなに興奮しているんですか?一緒にいたと言いますが、セルゲイさんはともかく、ハーキュリーと言う方は今さっき来たばかりです。一緒にいたと言うのには当て嵌まりません』
それにフェニックスガンダムがアンドレイの乗るジンクスⅢの肩を掴んでコーラサワーが宥めにかかり、ANもそう言う。
アンドレイ『部外者にコーラサワー少尉は黙っててくれ!クーデターの首謀者と共にいた事が許せない!』
コーラサワー『だから落ち着けって!今のあんたを黙って見てられるかよ!』
そう言って振り解くアンドレイにコーラサワーは叫び、フェニックスも甲高く鳴く
AN『ああ、もう。これは少し相手をした方が良いでしょうか…?』
コーラサワー『………准尉、わりぃが少尉を連れて行ってくれ……俺はマネキン大佐からの個人命令でこいつ等と行く。それと共にセルゲイ大佐の護送をする」
ルイス『え!?』
頭を抱えたくなったANの後にコーラサワーが言った事にルイスは驚く。
アンドレイ『何を言ってるんだ少尉!?』
コーラサワー『頭を冷やせよ……マネキン大佐もいたらそう言うと思うぜ…ほら、行こうぜ、連れて行くんだろ』
叫ぶアンドレイにコーラサワーはそう言ってからハーキュリーの乗るジンクスⅢを近寄ってから掴みつつANへと戦艦へ行く様に促す。
AN『あ、はい。ではこちらに……』
そう言って行こうとした時……突如フェニックスはセルゲイの乗るタオツーとハーキュリーの乗るジンクスⅢを力強く掴んだと思ったら向かっていたリ・ブラスタとデスサイズへと投げ飛ばした後…
コーラサワー『どわっ!?』
クロウ『!?おい、ANさん、何してるんだ!?』
突然の行動にクロウやデュオ、一緒に来ていたハヤテとドモン、アポロは驚く。
AN?『…コード、K、I、L、L。起動…!』
ハヤテ『ANさん…?』
ドモン『!気を付けろ!気配が変わった!』
アポロ『なんだこのどす黒い嫌な臭いは!?』
戸惑うハヤテの後にドモンとアポロが叫ぶ。
彼らの言葉を示す様にノワールゼロは腕をだらりとさせ、カメラアイから光が消える。
その直後、ノワールゼロのハッチが開いた後にANが飛び出して来る。
だが、服が薄い青の所を赤色に、濃い青色の所を暗い赤色に変えた水着になり、髪の色を赤色に染まり、付けている鎧も形が変わっていた。
伏せていた顔があげられると…その顔は狂気の笑みで歪んでいた。
コーラサワー『な、なんだ?雰囲気がさっきと違う…!?』
ドモン『……貴様、何者だ?』
AN?「わたしですかぁ?わたしはAN・KILL、略してアキル!人類嫌いの女ですよ!ホント感謝しますよ!そこの男が差別し続けたお蔭でこうやって出て来れたんですから!!」
問うドモンのに対してAN、いや、アキルは名乗ってからアンドレイの乗るジンクスⅢを見る。
アンドレイ『わ、私だと?』
アキル「ええそうです。いやーホント滑稽で愚かしくて、愉悦ですよ愉悦!ただ相手が悪い!自分が正しいとばかりなその姿勢…本当に楽しませてくれましたよ!だからわたしは嫌いですよ』
戸惑うアンドレイにアキルはおどけて楽しそうに、だが鋭く冷たい目で言う。
デュオ『おいおい、こいつ…』
アポロ『とことん歪んでやがる…』
クロウ『そんだけ人がきれぇ…って事かよ』
ハヤテ『徹底した人間嫌いですね…』
その語り方や雰囲気に誰もが警戒度を上げる。
アキル「だからわたしはそんな人間たちを虐殺するのが大の好きでしてねぇ。前に人間たちが作った機械を操って虐殺した時はホント最高でしたよ!」
ハヤテ『貴方って人は!』
デュオ『カトルが暴走してた時に皆を逃がそうとした時のモビルドールの行動はお前が原因だったってわけかよ!」
肯定して愉快そうに笑うアキルにハヤテとデュオは怒る。
クロウ『お前等、こいつを拘束して元に戻すぞ』
ドモン『無論だ。ほっておけば何をするか分からん』
ハヤテ『ANさんを返して貰います!』
アキル「やれるものならやってみてください。さあてそろそろわたしの機体を作り上げますか!」
身構える面々にアキルはそう言うと手を上に翳す。
するとアキルから複数のパーツが飛んで来る。
刹那『なんだ!?』
Aエクシア「あ、あれは!なんかわかんねえけど何時の間にか置かれてた部品じゃねえか!」
アキル「さあ降臨しなさい!ゲシュペンスト・デスサイズ!!」
異変に気付いて来た刹那とAエクシアが驚いているとアキルの言葉と共にパーツは合わさって行く。
それは悪魔の翼を感じさせる肩に生えてる角は刃となっていて、背中に大きい鋏を搭載した漆黒のロボットであった。
デュオ『おいおい、俺のデスサイズと同じ名前を持ったロボットかよ…』
アキル「名は同じでも性能は違いますよ」
呻くデュオにアキルはそう返した後にゲシュペンスト・デスサイズに乗り込む。
アキル『さあ虐殺を始めましょう!』
その言葉と共にゲシュペンスト・デスサイズの目が不気味に輝き、ZEXISへと牙をむく。
突如現れたアキルにZEXISはどう立ち向かう。
キャラ設定
アキル
外見:薄い青の所を赤色にして濃い青色の所を暗い赤色に変えた水着を着た髪の色を赤色に染めたゼノサーガのKOS-MOSにIS(インフィニット・ストラトス)のシュヴァルツェア・レーゲンの両手両足のアーマーを付けた感じ
概要
ミセスSが興味本心で様々な狂気的犯罪者のデータを元に作り出した殺人人格プログラム
正式名称はAN・KILLでそれを略してアキル
かつてその起動実験でミセスSを殺したが機械の体になって復活したミセスSに対抗の人格プログラムをインストールされてプログラムの奥底に封印される。
人間がとてつもなく嫌いで特に人間の差別的行動が嫌い。
そのため人間を全て殺して同じ死体にしようと考えている。
機体設定
フェニックスガンダム
外見:Gジェネに出たのと変わらない
概要
ANがパトリック・コーラサワーとの会話で突如浮かんだ事で誕生したガンダム
作ったのは良いがAIを搭載したのになぜか動かなかった。
武装に関してはGジェネにて出た能力解放のと変わらない。
「不死鳥降臨(原作スパロボでの散りゆく光の中で)」にてターンXの月光蝶により機体を爆発寸前にされて脱出したが空中に放り出されたパトリックを助け出して彼をパイロットとして完全に動き出した。
彼とは中のモニターで文字を表示して会話する。