朱き熾天の精霊使い   作:テクニクティクス

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第3話

 

 

 

――魔法と科学が共存していた世界。

そこは人間、亜人、悪魔、精霊、神霊など雑多な種族が世界の一部に紛争地帯などはありつつも平穏な生活がおくられていた……。

ある時、大陸で一番大きく力を持っていた国の主要都市のど真ん中に突如それは現れた。

数時間で首都を占拠、住んでいた住人と機械群、魔力炉を糧に巨大コロニーを生成。

そのあまりの侵略の速さに人々は見ていることしかできなかった。

 

緊急事態として各国は手を組み、国際連合軍を創設する。

何度かその侵略者に対し首都奪還・殲滅作戦を試みたが、既存の科学兵器は効果がなく

魔術攻撃は若干の効果はあったが、数日後には耐性のある種が生まれ

打つ手のない連合国はこのままじわじわ滅びを待つ他無かった。

 

しかしある時、撤退してきた兵が偶然敵のコアを持ち帰ったことで状況は一変する。

実験の結果、ある周波数で妨害電波をぶつけると、進化・再生を止めることができることが判明。

それにより大規模な掃討作戦により、大陸内に限定的に封鎖することに成功するが

すでに、世界の2/3はヤツらによって荒れ果てて、人の住むことのできない土地になっていた。

 

コアの研究結果の末、DNA内に無数の呪文が書き込まれていることを知る。

そして、同じようにヒトに対して呪文を書き込むことができれば、奴らと同等に戦える可能性を見つけた。

 

研究チームは何度も実験を繰り返し、ついに自身のDNAに呪文を書き込んだ

彼らに対抗できる人間を作り出す。これを『現人神計画』と呼んだ。

第一号の人材を初の実戦投入した時ですら、今までの不利を覆すかなりの戦火をあげ

その成果に連合国はこぞって資金を大量に機関に投入。大々的に実験を推し進めた。

そして最終型として最高スペックを誇る『天津27祖』が誕生。

最後の闘いとして彼らを主にした師団を結成。敵の本陣であるコロニーに突入。

もはや歩く戦術兵器と言ってもいい彼、彼女らですら幾多の犠牲を払いつつ最深部のマザーコアに優一は到達。

致命傷を与えることに成功。

だが最後の力を振り絞り、マザーは転移門を起動。無間回廊にコロニーごと飲み込む。

気が遠くなるほどの果てしない時間を彷徨い、ふと気が付くと優一はこの世界に流れ着いていた……

 

 

 

「――と、まぁ分かりやすく纏めるとこんなところか」

 

いきなりの荒唐無稽の話に言葉が出てこない二人。だが、優一の話は嘘ではないと心のどこかで感じてしまう。

 

「つ、つまり……お前たちはこの世界で生まれたわけじゃない、異世界人ってことなのか?」

「そういうこと。何なら証明ってことでまた腕もぎ取って再生させてもいいよ?」

「バカっ!? こんなところでそんなことをやったら、大惨事なんてもんじゃないぞ!」

 

ただでさえ箱入りのお嬢様だらけの学園内で、血しぶきをあげて腕が舞うなんてことが起これば

阿鼻叫喚、最悪一生残るトラウマになるだろう。

しかし愉快そうにケラケラと笑う優一にクレアはぽつりと疑問を投げかける。

 

「ねぇ……その力って誰にでも身に着けることができるの?」

「無理だ」

 

すっぱりと言い切る優一。

 

「元々適性があるヒトを見つけるのですら難しく、その中でも過半数は力に耐え切れなかったり

 制御を謝り、暴走も珍しくない……その結果よくて廃人だ。

 更に言うなら俺は被験者であって施術をされた方で、遺伝詩へ置き換える方法なんて分からん。

 過ぎた力は身を滅ぼす。クレアは別の道を探せ。その方がお前のためだ」

 

一縷の望みをかけていたクレアはにべにもなく切り捨てらてしゅんとなる。

もくもくと未だスコーンを頬張り続ける十香に対し、エストは言葉を投げかける。

 

「貴女も……彼と同じ、なのですか?」

「ん? まぁあたしも改造はされてるけど、戦闘員型にはされてない。

 優一専用にチューニングされたフォートレス・アーム型戦闘精霊。

 言うなら、要塞兼攻城鎚・前衛型ってことかな」

「……? よく分からないですが、何か私とは違う感じを強く受けます」

「こっちじゃどうかは知らないけど、私たちの世界じゃ精霊や亜人、神霊や悪魔もヒトとして扱われて

 異種族でも結婚してたり、子供産んでたりしてたからね」

 

ぽつぽつと疑問を投げかけるエストに対し、できるだけ分かりやすく噛み砕いて答える十香。

そんな中、重要な部分に踏み込むカミト。

 

「……で、結局のところ倒し損ねた敵の親玉が、この世界で優一を見つけ出したってことでいいのか?」

「んん……まぁ、そんなところだが正確に言うなら大きな道が繋がったから、前の続きを始めるつもりだってことだ。

 世界中を見回ったが、ヤツの末端は多く見かけても大本まで繋がるものは無かった。

 つまり、ヤツはこの世界には居ない。だが、多くの触手を伸ばして回廊の幅を広げていって、ついにデカい通路にしたんだろう。

 それで嬉しくなって俺に対して“遊ぼうぜ”ってお誘いをかけてきたんだろうよ」

「なっ、あ、遊ぼうって!」

「そういうモノなんだよ。ヒトの感情が動くさま、滑稽にもがく姿、憎悪も歓喜も、全てあいつにとっては娯楽でしかないのさ。

 だからこそ、自分が死に近付いているという状況ですら俺らに再会できたことに喜んでいるんだよ。また続きができるとね」

「そ、そんな……イカれてる」

 

あまりに常識とかけ離れた“存在”に対し血の気が失せる二人。

そんな中さらりと、また違う意味での衝撃が走る言葉を優一は発する。

 

「という訳で、俺はお前らとチームを組む」

「「は、はぁっ!?」」

「何を考えているかはさっぱりだが、ヤツもクレアにカミト、二人に興味を持ってるようだし

 いちいち護衛するのも面倒だ。ならいっそ一緒に行動してれば問題は少なくなるからな」

 

それじゃあよろしくと軽いノリで二人の手を取り握手をする。

未だ状況がつかめてなく、上の空状態の二人を置いて優一はその場を後にする。

その数分後、再起動をかけたクレアが八つ当たりじみた癇癪でカミトをローストしかけた。

 

 

 

 

薄紫の霧が立ち込める森の中、小高い木の上に一つの人影があった。

この霧の中でも、赤い外套を纏った少女の目は遠くをしっかりと見つめていた。

 

「どんな状況だい、十香」

「うーん、はっきり言うなら最悪。二人ともポテンシャルは高いけど連携がとれてない。

 そのせいで相手チームに良いようにやられてる……あ、終わった」

 

地響きを立ててカミトとクレアに押し寄せてくる魔獣の群れ。

勝負ありとしてフレイヤ教師が影のようにすっと現れる。

だが、試合終了の笛の音は響かない。

 

「向こうさんは、やる気なのか」

「だろうね。たかが、精霊使い一人に五人で挑むんだから楽勝だと思ってるんだよ」

「そうか。まぁ、ずっと気配を隠してて少し疲れた。身体を動かせるいい機会だ。行くぞ、十香」

 

木の上から降りてきた十香を身に纏い、今まで消していた気配を、全身から立ち上る神威と共に解放する。

猛烈な突風で木々が多いにざわめき、吹き飛ばされた薄紫の霧の代わりに朱い霧が周囲に漂う。

 

「さて、行くとしますか」

 

落ち葉を少し浮かせただけで、まるで最初から居なかったかのように姿を消す優一。

二分後、獣群精霊に憑依された魔獣の群れは屍の山となり、徹底的に破壊された祭壇の前に

折り重なるように相手チームの少女たちは積み上げられていた。

 

 

 

「――ッ!! 何でっ! 順位が下がるのよぉぉぉ!!」

 

学園内のサロン・カフェで頭から湯気でも立ち上るんじゃないかと、かっかしているクレア。

貴族たるもの常に優雅たれ――そんな言葉はどこへやら、目の前のパンをやけ食いする。

その姿を見て呆れるカミトに、やれやれと言った感じで頬杖をつく優一。

 

「仕方ないだろう。採点基準になるのはカミトとクレアだけ。

 二人が勝つか負けてからなら動いてもいいが、その前に何かしたら即無効試合だ。ヘタすりゃもっと下がるぞ」

 

精霊剣舞祭に出場できるのは、学内ランキングの上位三チーム。

だが、好成績を取るという意味では優一の存在が枷になる。

規格外な彼が戦うのであれば、すぐさま一位になってしまうのは自然の理。

そこで試合では、カミト・クレアが勝つか負けるかの判定を受けた後なら動いていいことになり

もし優一が勝利を収めたとしても、成績には反映されない。

相手側には挑んで、勝利を収めることが出来たなら更に成績を上乗せされるので、挑む者も多いが

逆に心を完膚無きまでにへし折られて、しばらく立ち直れない子達も居る。

 

「うぐぐ……でも、せっかく精霊剣舞祭に出れてもアンタが戦えないんじゃ意味ないじゃない!」

「その辺りはゴリ押しでもして無茶を押し通すんだろう」

「あの、みなさん昼食ですの?」

 

急に第三者の声が聞こえたのでそちらに視線を移すとリンスレットが立っていた。

腰に手を当てて、しゅっと姿勢を正している姿は彼女によく似合っている。

ただ、優一の前では若干硬い部分が感じられるのは仕方ない。

一緒にお昼を食べたいが素直になれないリンスレットに茶々を入れ仲間に入れるよう促すキャロル。

そんなドタバタをこなしながら六人は昼食をとる。

 

「そういえば、レイヴン教室に新しく編入生が来るそうですわね」

「うちの教室に? カミトに優一が入ったばかりなのに」

「ええ、それも二人。そのうち一人はさる高貴な身分のご令嬢なのだとか」

「ふーん……しかしレイヴンに二人ねぇ。何か詳しい情報はないのか?」

 

そうつぶやいた優一に対し、キャロルが胸元から手帳を取り出す。

 

「えーと、午前中に行われた実技試験では一人が<聖精霊>を使役し、もう一人は……二丁拳銃を使ったそうです」

 

【二丁拳銃使い】。その言葉を聞いてぴくりと優一は反応する。

 

「キャロル、その拳銃使いは俺と同じ外套を着てて、髪は短めだったりしないか?」

「え、もしかして優一さんの知り合いなんですか? 確かに恰好はそんな感じだったそうですよ」

「そうか。まぁ、他人の空似もあるだろうし会ってみてだな」

 

その後、チームの組めていないリンスレットに直球ストレートな言葉をぶつけて言い争いを始めるクレア。

更には騎士団長のエリスがカミトをチームに誘うが、どう聞いても愛の告白にしか聞こえない宣言をし暴走。

そして、もうクレアとカミトは俺とチームだが引き抜く? と底意地の悪い笑みを浮かべる優一に全員が引き気味になる。

カミトは欲しいが、もし優一を事を交えれば……考えるだけで足元から得体のしれない寒気が走る。

そんな中、サロンにやってきた女生徒からグレイワースに呼び出しを告げられ優一とカミトは執務室に向かう。

 

 

 

執務室でカミトとグレイワースの交流(カミトにとっては嫌味にしか聞こえてないだろうが)の後に

奥の賓客室から二人の女生徒が現れる。

一人は艶やかな長い黒髪を持つ清楚な佇まい、もう一方は短く切り揃えられ、発する雰囲気から活発な印象を与える。

まったく正反対な美少女にカミトが思わず見惚れていると長髪の少女と目が合う。

彼女は怪訝そうな表情を浮かべてパチパチとまばたきをする。

 

「ええっと、あなたが……カゼハヤ・カミト君?」

「ああ、そうだけど――」

「でも、ずいぶん印象が……」

 

何だか知らないがショックを受けている少女。そんな中にこやかな笑みを浮かべている短髪の少女の方は

面白そうにカミトを見ていたが、その視線がゆっくりと優一の方へ向かう。

同じように微笑をうかべている彼と少女の視線が交わる。数秒にも満たないうちに少女の姿が音もなく消える。

そよ風にしか感じない大気の流れを感じカミトと長髪の少女がそちらに視線を向けると

一方は眼前に銃を突き付け、優一は少女の首元を掴んでいた。

 

「……ふ、ふふっ。腕でも鈍ってないかと思ってたけど悪くないわね」

 

ちょっと力を入れるのを間違えれば間違いなく互いの命は無くなっているだろうに

それでも朗らかに屈託のない笑みを浮かべる。優一も彼女の首から手を離して同じような笑みを浮かべていた。

 

「久しぶりだな、アサギ。どれだけ会ってなかったか?」

「少なくとも、二年は会ってなかったかな」

「お前ら……いきなりそんな挨拶をするやつがあるか。カミトもフィアナもあっけに取られてるぞ」

 

いきなり隣で殺し合い寸前と言っていいような状況になっていれば誰でも驚くだろう。

特にフィアナと呼ばれた少女は、まだ混乱の中に居るようで頭に?マークが飛び回っている。

咳払いをして、場を取り成すとフィアナとアサギの紹介を行うグレイワース。

特に目立ったこともない身分のアサギに対し、フィオナは第二王女、そして喪失の精霊姫ということに

カミトは驚きの連続で目を白黒させていた。

その後、ちょっとした手違いでのラッキースケベもあったが、特別任務の話に移りランキングを上げたいカミトは

任務を受けることにする。

 

フィアナに学園内を案内するためにカミトは優一、アサギと別れる。

優一は外にあったテントを畳んで、アサギと同室に移った。

本来なら、女子の部屋で男が寝起きするなど風聞もよくないのだろうが、前の世界ではそんなことを気にする余裕はないし

むしろ雨風をしのげるだけマシという状況に一週間も……という状況もあったほどだ。

そして、よからぬ噂が立とうとも逆手にとってやりこめることも、温室育ちのお嬢様相手なら容易い。

朱いコートを壁にかけて、ベットに腰かける優一。その向かいにアサギも座る。

 

「“図書館”から大体の話は聞いたわ。いよいよアレが本格的にやってくるって訳ね」

「ああ、まだここに全戦力をつぎ込んでくる気配はなかったが、それも時間の問題の様な気もするな」

 

追い詰められているはずなのに、二人の声は明るい。むしろ待ち焦がれたと言っていいくらいだ。

――元々、闘いに対する忌避感などを取り除かれた者たちだ。荒事や表に出せない仕事を請け負っても

かつての戦場ほど高揚するものはなかった。だからこそ、あの熱い滾りをもう一度……。

 

内に燻る火種を互いに理解しつつ、今までどこでどんな事をしていたか会話の花が咲く。

が、何かに感づいたように外に視線を向ける。これは戦いの気配だ――

アサギと優一は外套を纏い、窓から外へ飛び出し駆け抜ける。

木々の枝を踏み台にし、気配の強い方へと跳躍する。

優一の視界が、青白い雷光に吹き飛ばされ精霊狼に喉笛を噛み砕かれそうになるエリスを見つける。

瞬時に枝を踏みしめている足裏に朱い神威を凝縮し爆発させる。

そのままの勢いで狼に飛び蹴りをかまし、衝撃に耐え切れず精霊は霧散する。

エリスをかばうようにフード姿の人影の前に立つ。それに遅れてアサギ、カミト、クレア、フィアナが到着する。

 

「……んで、何が起こってるのか教えてもらいたいんだけど」

「き、君たちには関係ないことだ。ここは騎士団に任せて下がっていろ」

「そういう割には君しか残ってないようだけど、打開策はあるの?」

 

アサギが周りを見渡すと、騎士団の団員たちが累々と倒れ伏している。

幸い命に別状はないようだが、これだけの人数を相手に立ち回れるとなると相当の手練れのはず。

 

「へぇ……あんたが男の精霊使い、カゼハヤ・カミトにオミナエ・ユウイチか」

「ほぉ、俺の名を知るか。まぁ、知ってる奴はそこそこ居るがどこでそれを知った?」

「答える必要はねぇだろ」

 

どことなく癪に障る声を発する者は、おもむろにフードを取り去る。

全身に刺青を施した褐色の肌に、輝く紅い目の、少年だった。

驚愕するカミトたちに対し、どこかつまらなそうな表情の優一。

 

「この倒れてる生徒たちは、お前が倒したのか?」

「ああ、だが殺しちゃいないぜ。ぬるい箱庭で育った殺す価値もない連中だ」

「なんだとっ!」

 

激高しかけるエリスをなだめるカミトに対し、ひらひらと馬鹿にしたように手を振る少年。

 

「なぁ、今日のとこは見逃してくんねーか? いまはアンタと戦う気分じゃねーし、これを持ち帰る必要も――」

「ああ、帰れ帰れ。お前みたいな三下、相手にしてられん」

「あぁ!?」

 

今度は逆に興味を失ったようにしっしと虫でも追い払うようなしぐさをする優一。

怒りを露わにした少年は、闇の中へと身を躍らせ……一瞬で優一の背後に回り首めがけてダガーを突き込む。

とった――そう笑みを浮かべる少年に対し、そのダガーを突き刺す速さよりも早く振り向く優一。

闇に一筋の朱い閃光が走る。悪鬼のような笑みを浮かべ血より濃く暗い色を湛える眼光に少年は数刻ひるんでしまう。

その速度のまま回し蹴りを叩き込まれ、地面を数回バウンドし転がる。

怒りに満ちたその表情を侮蔑の視線で見つめる優一。

再度、勢いをのせ突撃し、手に青く輝く大振りの剣、剣精霊の精霊魔装を発現する。

 

「三体目の契約精霊だと!?」

 

エリスが驚きの声をあげる。

同時に二体の精霊を使役する精霊使いは稀だが存在する。だが三体以上の精霊を使役する精霊使いなど聞いたことがない。

 

「……何体使役できようと、扱いきれてないんじゃあ恐れる必要はないけどね」

 

アサギがそう呟く。優一は籠手の拳部分に神威を集中し突きを放つ。

少年の精霊魔装をたやすく粉砕し、カウンターを叩き込まれ、先程と同じように無様に地面を転がされる。

激高し、ダメージが抜けず立ち上がれないまま罵詈雑言を口早に捲し立てる少年。

 

「ふざけんな! ふざけんな! ふざけんな!! この魔王を継ぐジオ・インザーギが、負けるわけねぇんだ!」

「もういい、それ以上しゃべるな」

 

今までの中でも、聞いたことのない重く冷たい優一の言葉。

足取りは遅いが、一歩一歩が地獄からの使者を感じさせる重圧を伴っている。

その自分より朱く黒い瞳が心臓を鷲掴みにし、全身から血の気が引く。

この悪鬼は確実にここで己の命を刈り取る――。

インザーギは寸でのところで、雷光を放ち皆の目が眩んでいるうちにこの場を逃げ去った。


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