問題児達と錬金術師×2が来るそうですよ?   作:射水 終夜

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すごい·····すごいんですよ!
「?」
「何がすごいの?」
第二章第2話を投稿してからお気に入り件数が8件も増えたのですよ!
これが原作キャラの力か、アームストロング少佐の力なのかは分かりませんが
「流石」
「アームストロング万歳!ってね」
今後も楽しんでいただけるよう頑張ります!
それでは、本編をどうぞ


第3話 コーキの苛立ち

境界壁・舞台区画、美術展・出展会場付近の“ウィル・オ・ウィスプ”の店

 

「流石は“ウィル・オ・ウィスプ”のアクセサリー。どれも細工が細かくて綺麗だなぁ。カズマ、これ似合うか?」

レティシアは並べてある数々のアクセサリーの中からネックレスをとると着けてみた。

「似合ってると思う。これがコーキならもっと上手い誉め言葉を言うんだろうがな」

カズマは中々戻らないネコミミと格闘しながら言う。

「まあ確かに、あいつはよく口が回る。でも、カズマもそこまで口下手じゃないと私は思うぞ」

レティシアはネックレスを元の所に置きながら機嫌良く言った。

「そうか?でもやっぱり実際とこ――」

とカズマが言った時だった。

「ぎ、ぎゃああああああああああああ!」

つんざくような悲鳴が上がった。

そして、突如近くにある展示会場の洞窟からわらわらと参加者たちが逃げ出してきた。

「何かあったみたいだな」

「ああ」

さっきの楽しい雰囲気から一転、カズマとレティシアは冷静に状況を分析する。

カズマがネコミミを澄ましていると、展示会場の洞窟から逃げ出してきたらしい男と誰かの会話が聞こえた。

「おい!どうした!?中で何があったんだ!?」

「か、影··········!真っ黒い影と紅い光の群れが······!」

「影と紅い光だと?」

「そ、そうだ。その長い髪に赤いドレスの女の子と小さい精霊を追いかけて······」

そこでカズマは人獣から人型に戻ると

「おい、レティシア今の······」

「赤いドレスに長髪の女の子········まさかっ!?」

二人はそれ以上は言葉にせず、すぐに走り出し展示会場に入る。

レティシアは途中から翼を出して回廊を先に突き抜けて飛んでいく。

程無くして飛鳥と思われる声が聞こえてきた。

「········っていなさい。落ちては駄目よ!」

「飛鳥!?何がっ!?」

レティシアは言葉を切り、息を呑んだ。

そこには逃げ出そうとする者達と、何千、何万というネズミの群れとそれから小さな精霊を守り戦う飛鳥だった。

「レティシア、ここを閉じる!久遠を回収しろ!」

カズマは先を飛ぶ、レティシアにそう叫ぶとギフトカードから刀を取り出す。

「了解した!」

レティシアはリボンを片手で解くと、さらに加速して飛鳥の元に向かって行った。

その時、姿が少女から女性に、服装はメイド服から深紅のレザージャケットに変わっていたがカズマは気にしなかった。

レティシアは飛鳥の元にたどり着くと、影で飛鳥に襲いかかるネズミを全て肉の塵と変えた。

「飛鳥、出るぞ!」

「え?れ、レティシア!?」

飛鳥の戸惑いの声を無視して抱き抱え、飛ぶ。

すぐにカズマの頭上を越えていった。

カズマは刀抜くと、地面を弾いた。

すると、カズマの前にバシィ!と横一直線に蒼い稲妻がいくつも走る

そして次の瞬間には地面盛り上がり、洞窟を完全に塞ぐ壁が錬成されていた。

「····こんなものか」

壁の向こうではネズミの動く気配がしていたが、すぐに無くなった。

恐らくこれ以上は無駄だと思い手を引いたのだろう。

カズマが洞窟から出ると、元のメイド服のレティシアと飛鳥と飛鳥に半泣きになりながら抱き付く小さい妖精がいた。

「あすかっ!あすかぁっ······!!」

「ちょ、ちょっと」

「ああ、カズマご苦労様。ネズミ共はどうなった?」

「壁を越えるのが無理だと分かったら、逃げていった。あと、そのチビ妖精どうするんだ?」

「見ての通り、飛鳥にすっかり懐いている。日も暮れて危ないし、今日のところは連れて帰ろう」

カズマはそれに「そうか」と答え、飛鳥は躊躇いながら「そ、そうね」と頷いた。

そして、飛鳥を真ん中にして雑談を交えながら三人並んで“サウザンドアイズ”の店舗に戻るのだった。

その時、カズマが思い出したように「レティシア、お前フォルムチェンジ出来たんだな」と言ったら無言でドスッ!と蹴られたのはまた別の話である。

 

◇◇◇

 

「ふん!“ノーネーム”の分際で我々のゲームに騒ぎを持ち込むとはな!相応の厳罰は覚悟しているか!?」

(あ~、何この人?どんだけ見栄が大事なの?面倒なタイプだなぁ~)

コーキは少し不機嫌だった。

「これマンドラ。それを決めるのはおんしらの頭首、サンドラであろ?」

それが自分がしてないのに怒られているからではない。観光を邪魔されたからでもない。

カズマと別れた後、少佐がコミュニティに呼ばれたのでついていったら十六夜と黒ウサギにあった。

そしてあの後の顛末を聞いてただ説教をされるなら良かったが、マンドラの差別のような言い方が気に入らなかった。

カズマもそうなんだが、基本的にコーキは差別が大嫌いだ。

理由はイシュヴァールのこととか様々なこと。

ちなみにガルドの時は実力をまだ証明してないので特に何とも思ってない。

でも、今は違う。“フォレス・ガロ”を解散させ、“ペルセウス”を倒し、“サウザンドアイズ”に正式に仕事の依頼をされるまでになっている。

そこまで実力を証明しているのに差別されたように言われるのはさすがに腹が立つ。

それが、相手の実力を分かんないほどバカそうな人じゃないから尚更だ。

コーキはそんな苛立ちをテンプレ笑顔の仮面に隠す。ヘラヘラ、ニコニコと。

そして、何故そこまでマンドラが過剰に反応しているかを観察する。

「“箱庭の貴族”とその盟友の方。此度は“火龍誕生祭”に足を運んでいただきありがとうございます。貴方達が破壊した建造物のい「それならこやつらの仲間が元に戻しておるぞ」ってええ?」

サンドラは驚いて白夜叉が指す方を見ると、さっきまで破壊されていた時計塔が元に戻っていた。

これにはマンドラも驚いていた。

誰が直したかは言わずもがな。

サンドラは咳払いをすると続けた。

「ええ、建造物もちゃんと元に戻っていますし、今回の件に関しては私から不問とさせていただきます」

「へえ?いくら時計塔直したからって太っ腹だな」

十六夜が意外そうな声を上げた。

「うむ。おんしらは私が直々に協力を要請したのだからの。何より怪我人が出なかったことが幸いしたのだ」

黒ウサギはほっと胸を撫で下ろした。

「········ふむ。いい機会だから、昼の続きを話しておこうかの」

そう言うと白夜叉は連れの者達を下がらせ、サンドラも同じよう側近であるマンドラを残して同士を下がらせた。

コーキは下がる少佐に『またね~!』と手を振り、少佐も小さく手を振ってくれた。

書き忘れていたが、“サラマンドラ”での少佐の地位は側近であるマンドラの補佐である。

これでここに残ったのは、白夜叉、十六夜、コーキ、ジン、黒ウサギ、サンドラ、マンドラの七人。

サンドラは人がいなくなると、硬い表情と口調を崩し、玉座を飛び出してジンに駆け寄った。

「ジン、久しぶり!コミュニティが襲われたと聞いて随分と心配していた!」

「ありがとう。サンドラも元気そうでよかった」

ジンもサンドラも普通の少年少女のように笑顔で話をしている。

それをコーキは、和むにゃーと思いながら観察の合間の休憩をする。

「ふふ、当然。魔王に襲われたと聞いて、本当はすぐに会いに行きたかったんだ。けどお父様の急病や継承式のことでずっと会いに行けなくて」

「それは仕方ないよ。だけどあのサンドラがフロアマスターになっていたなんて·······」

「その様に気安く呼ぶな名無しの小僧!!!」

マンドラはいきなり帯刀していた剣をジンに向かって抜く。

ジンの首筋に触れる直前、その刃を十六夜が足の裏で受け止め、蹴り返した。

「いくらなんでも過剰反応し過ぎじゃない?いい大人が聞いて呆れるなぁ」

ここで初めてマンドラはコーキが後ろに居たことに気が付いた。

コーキはショットガンの銃口を片手でマンドラの頭に押し付けたまま肩を竦める。

「ふん!サンドラはもう北のマスターになったんだぞ!誕生祭を兼ねたこの共同祭典に“名無し”風情を招き入れ、恩情を掛けた挙げ句、馴れ馴れしく接されたのでは“サラマンドラ”の威厳に関わるわ!この“名無し”のクズが!」

マンドラは振り向き、ショットガンを払いのけるとコーキと睨み合う。

「これマンドラ。いい加減に下がれ·····コーキもだ」

それを白夜叉が呆れた口調で諫めた。

「アハ!ゴメンねー。いくらなんでもジン君を守るためでもやり過ぎたかなー?」

「実際に守ったのは俺だぜ」

「そだね。とりあえず、お話の続きをどうぞ~」

とコーキはピエロのようにおどけてみせた。

全くとため息をつくと白夜叉は一枚の封書を取り出した。

「この封書の中に、おんしらを呼び出した理由が書いてある。·······己の目で確かめるがいい」

怪訝な表情で十六夜が受けり、内容に目を通す。コーキはそれを横から覗き込んだ。

「········」

「あらら···、本当だったんだ」

内容を確認した十六夜からは普段の軽薄な笑みが消え、コーキからは緊張の色が見えた。

それを不思議に思った黒ウサギも手紙を覗き込むと、

「こ、これは········!?」

驚愕の声を上げた。

其処には只一文、こう書かれていた。

 

『火龍誕生祭にて、“魔王襲来”の兆しあり』

 

 

 




さぁさぁ、今回はすごいですよ!

コーキ:すごいってなにが?

久しぶりの感想+久しぶり協力者募集中☆ですよ

コーキ:確か、送り主は蒼鋼さんだっけ?あの人のお陰で今、僕は全力で衣装作り中だよ~

レティシア:いつ頃出来そうなんだ?

あっ、ゲストはレティシアさんです!それと、カズマさんはもちろん強制お休みです!
まだ、死ぬわけにはいかない

コーキ:そうだねぇ~、本編は魔王戦でちょっと忙しくなるから·····第二章最後の番外編あたりかな。数が数なだけに

ちなみにレティシアさん的に蒼鋼さんの衣装の中でイチオシはありますか?

レティシア:む、う~ん。どれもカズマに似合いそうだが、私はやはりウエディングドレスを推奨する!!!!

コーキ:結婚願望が見え隠れするチョイスだね!まあ、確かにカズマってウエディングドレス似合いそうだし、レティシアちゃんはレティシアちゃんで燕尾服とかタキシードとかの男装も似合いそうだもんね!(大人型)

しかも、大人型でしたら身長もレティシアさんの方が高いですもんね

レティシア:やっぱり、色は黒がいいだろうか?いや、待て。あえて白もアリだな!純白のウエディングドレスに身を包んだカズマか。·······フフ、フフフフ

コーキ:僕的には、艦これの榛名の衣装······まあ、ほぼ巫女服なんだけどそれがオススメだね。カズマって体のラインが出にくいのが似合うんだよね~。何だかんだ言って、男だし

そうですね。でも、この際女体化の話とかやったら面白そうですよね

レティシア:やってくれるのか、作者!(キラキラ

え、え、まぁ、その····考えておきます!それより、そろそろ時間なので終わりましょう!

コーキ:逃げたな!

逃げてません!
それでは、

作者・コーキ・レティシア:次回も見てください!

蒼鋼さんありがとうございましたー




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