『愛』はすべてに打ち克つ!   作:とかとか

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携帯の、勝手に再起動(一日に多くて6回)、怖いでしょう……。


そう言えば、FGO六章始まりましたね。
最初はちょっときついかも知れませんが、なんだかんだ言って慣れるもんです。


第65話『空白な思考放棄』

 とりあえず、一応もう一人の俺はユーノ君が見張っててくれるというので、この家に来た目的であるユニコーンを取りに一旦家に入る。

 家の中は特に何も変わっておらず、彼が言った『突然転移させたれた』ってのもあながち間違いじゃないのかもしれない。……なんというか、自分を信じられないのかって突っ込まれそうな気がするが、内面ならともかく外面にあるあれは信じられそうにない。

 さて、件のフライパンであるユニコーンを見つけるといつものようにフライパンを入れる所にしまってあった。うん、普通に寝てんなこれ。

 なにも言わずユニコーンを手に取り、家から出る。扉が無いのは不便確実不用心きわまりないのでとりあえずトイレの扉を外してつけておく。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

第65話『空白な思考放棄』

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「お待たせしました。何もないようでしたらいいんですが、なんかありましたか?」

 

「用事、終わったんだね。うん。こっちは何も無かったよ」

 

 そう言えば、俺らしき奴を戒めてるユーノ君のバインドだが、ストラグルバインドって名前らしく、その本人にかかったバフ(強化状態)を解除する効能があるそうだ。魔力で体を構成してるしゅてるんとかにも効果的らしい。

 

「あぁ、とりあえず家の中にお茶入れたコップ置いといたんで飲んできて下さい。あいつの見張り変わります」

 

「ありがとう。あおな」

 

 ユーノ君の言葉を聞いて、縄に縛られ項垂れてる俺擬きの方へ目を向ける。(ちなみに奴さんのフライパンはユーノ君が持ってる)ジョジョ第7部を思い出しながら一定の距離を保ちつつ観察するが、やっぱり見れば見るほど俺と相違ない。

 あれだろうか、ヴィヴィオちゃん達みたく、これもアミタさんやキリエさんの時空移動の所為なのか。

 だけど、あれは未来からこちらに来たって話だし、もしかするとやっぱり平行世界からいらっしゃったとか……?それこそどこかにヴァレンタイン大統領がいて連れてきたとか?

 だが仮に連れてきたとしても需要が無いんだよなぁ……。

 もしも、これがフェイトさんだったらどうなってただろう。

 

「……なぁ、そこのオレに聞きますけど」

 

 フェイトさんが増えたとする。まず嬉しいって感情が出てくる。そこはいい。

 だけど、それは俺の知らないフェイトさんであって俺の愛するフェイトさんじゃない。助けてと言われなくても助けるけれど、俺の愛は俺の愛しているフェイトさんにのみ向けられる。仮に違うフェイトさんが現れても多分それは変わらないと信じたい。

 

「話聞かねぇなぁやっぱ。まぁいいです。そのまま聞いてください」

 

 やっぱ、俺フェイトさん大好きで、愛してる。独り善がりだなんだ言われてもそれは曲げない。フェイトさんに言われれば曲げるかもだけど。

 

こっち(この世界)にも、フェイトさんはいるんですよね?」

 

 ん?なんでフェイトさんを知って?しかもこっちってこたぁ……やっぱり別の世界の俺なんかなぁ。

 というか、別の世界だとしても俺を魅了するフェイトさんマジフェイトさん。

 

「その反応……やっぱいるんだ。なら、教えてくれません?」

 

「何故ですか?必要は無いと思いますが」

 

「ありますよ。あるんですよ。会う必要が。好きだから、大好きだから、恋してるから、愛してるから、心を奪われたから、――――だから、誰とも分からねぇ馬の骨には奪われたくねぇんですよ。例え世界線が違おうがフェイトさんはフェイトさんだ。なにも変わりはありません」

 

 急に饒舌になったことに軽く引くが、恐らく俺も端から見たらこんな感じなんだろう。だが、それがどうした関係ない。愛してるんだから仕方ないとまでは言わないが、フェイトさんの迷惑にならないくらいにしとかないと本気で嫌われる。

 

「フェイトさんは確かにフェイトさんでしょうが、俺ならともかくフェイトさんは貴方を知らないでしょ」

 

「あー……。こっちの俺が正気を保ってるってことは……フェイトさんは、ふむ」

 

 おうこら話無視すんなや。

 

「やっぱり、会う必要が出来ましたよ」

 

 やっぱコイツなんも聞いてねぇや。ただまぁ、フェイトさんの事に対して盲目になるのは仕方ないよ、うん。実際初めてフェイトさんと出会った時だって俺もそうなったんだし。

 

 

「こっちの世界だと、どうやらオレ(盾街 あおな)はそれほど警戒されてないんだ。なら充分フェイトさんを殺sぶぐっ!」

 

 

 言葉が出るより先に足が出てた。しかも脛の部分が歯に当たったから結構痛いが、正直そんなこたどうだっていい。

 奴が吹っ飛んでコンクリの壁に頭を打ったとか、本当にどうでもいい。

 

「……てめぇ。今なんて言いやがりましたか?フェイトさんを、どうすると?」

 

「ぶ、が……。ころすって言ったんですが?なにか」

 

 悪びれなく俺と同じ声で正気を疑うような事をほざきやがった。

 

「ふざけるのはいい加減にしてくださいよ。そもそもあんたはこの世界の人間じゃねぇだろが」

 

 ユーノ君のバインドを引っ張り、こちらへ引き寄せる。

 

「なんで殺す必要があんだよ。おい。てめぇがそれをする意味がわかんねぇよ!」

 

 許せなかった。なによりも自分と同じ顔立ちの奴にそう言われるのが嫌だった。

 

「意味?ありますよ……たっぷりとね!」

 

「ぐぁッ!?」

 

 顔を近付けていたからか、鼻っ面に頭突きを食らう。目の前が一瞬真っ暗になり、その後鈍い痛みが顔面に広がり鼻から暖かい液体が流れる。

 

「好きだからこそ、だ!好きだからこそずっと手元に置いておきたいんだよ!オレの想いを知りながらアイツを選んだフェイトさんをオレは絶対に許せないんですよ!だからそのままのフェイトさんと一生一緒に過ごす為にやるんだ!」

 

 それだけ叫ぶとそいつは簡単にバインドを破り、右手を上に突き出した。すると家の中からナニかをぶつけるような音が響く。

 乱雑に開けられた扉の中から黒いフライパンが出てきた。必死にそれを抑えようとしているユーノ君と共に。

 

「邪魔です」

 

 ユーノ君に加勢しようにもフライパンが飛び回る所為か狙いがつけられない……!

 だが、フライパンは奴を通り過ぎる。と同時に奴がフライパンの柄を握るユーノ君の土手っ腹にアッパーを叩き込んだ。鈍い音と共にユーノ君が吹っ飛ぶ。

 俺はユニコーンを叩き起こし、ユーノ君の方に投げる。ユニコーンは軽くえづくユーノ君を優しくキャッチ。ひとまず安心。

 安心、は出来たが、はてさてどうやって奴を倒すか。

 倒さないとフェイトさんが危ないから確実に倒さなくちゃいけない。奴の実力がどの程度かは知らないが、やらなきゃフェイトさんも、俺も殺られる。

 その意図を知ってか知らずか、目の前の(盾街 あおな)はフライパンを赤熱させながら、

 

 

「さぁってと、第二ラウンドですよ。オレ(盾街 あおな)

 

 こちらを睨んできた。




~その頃の徳三四姉妹次女~

(盾街君、まだ学校来ないのかな……。姉さんぶちギレてるけど)


◆◇◆◇◆◇◆◇


とりあえずD-HEROの強化が嬉しい今日この頃です。

さて、感想、質問、批評、誤字脱字報告待ってます。
次回もよろしくお願いいたします。

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