さて、今回のパックですが、一箱で私が欲しかったオッ雷が2枚(シクとウル)当たった、ですかね。
フュージョンもレモンスカッシュも当たらないとはこれいかに……。
――再び開かれた。
そこは、よく見覚えのある海鳴の街が見下ろせる丘だった。
……
まぁ夢だろうがなんだろうが構いやしないさ。
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第53話『されど歯車は回り出す』
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とりあえず俺が視察をした後に起こった事をありのまま話そう。
視察したのち三女に隣のクラスがフェイトさんの可愛さ+βくらいの強さで責めてたって教えてたらいきなり空が変な雲で曇ったと思ったら風が強くなった上で雷アーンド大雨が降ってきたので放送がかかってきて荷物持って体育館に全員集合したら『学校で一時的に待機したのちバスでそれぞれの家に送る』とのことを校長が俺達に緊急で力説した。
……流石に一息は疲れるなぁ。
あの普段は紅茶を飲みながら生徒達と遊んでいるのほほんとした校長が『本気で真剣』と書いてマージマジマジーノと読めるくらいには全力で『責任を持って皆さんを送りマース』と言うくらいだからどれだけ外の天気がヤバイのかは伝わる。実際、体育館の上の方にある窓がガタガタ音が鳴ってる訳だ。……まぁ、今は校長が目にも止まらぬ影分身で窓を補強してるが。
「……ほんと、いきなりだったわね」
ポツリと徳三四姉妹の長女が俺の後ろ(出席番号男女混合順)から話し掛けてくる。……どこか眠そうなのは気のせいか。
「そうですね。……先程まで、冬にしては珍しい快晴でしたし……」
実際、俺が
「……あおな君?なにか心当たりでもあるの?」
隣のクラスの列から俺の脳内での
すると脳内にしゅるしゅるとしゅてるんとかしゅてるんとかしゅてるんとか出てくるけど、んな訳ないよなって勝手に解釈。
「……あの、逆に心当たりがあったら怖いと思うんですが」
「あ、うん。確かにそうだよね」
ふぅこれでよし、と考えていると右斜め後ろからフェイトさんが俺の肩をつんつんと突いてきた。……何故フェイトさんだって分かるかって?企業秘密さ。
「はいなんですか?フェイトさん」
後ろを振り向かなくてもフェイトさんだと分かるが、振り向かないとフェイトさんに対して失礼に当たるので後ろを振り向く。するとそこには峰麗しいフェイトさんがおるじゃろ?心が満たされていくんじゃよ……。
「ねぇ、あおな。もしかしたらレヴィ達がなにかしたのかな……」
……まぁ、高町は知らないだろうが、フェイトさんは既にマテリアルズの事はご存知になってたからやっぱりこうなる。
でも、フェイトさんには悪いとは思うけど、あのしゅてるんとかレヴィちゃんとかヤガミモドキとピンク頭さんが天候操作出来るとは思えない。
「……あ・お・な・くぅん?」
あらま、高町が凄い形相でこちらを睨んできてる。簡単にされど具体的に言うなら歩きタバコからの道端にタバコをポイ捨ての二連続コンボした奴を見るような目だ。
「……確かに、フェイトさんの言う通りかも知れませんね……」
「ちょっ!あおな君、無視っ!?」
だからとりあえず高町の事は放って置いてフェイトさんの話に同意する。
「ですがフェイトさん、何故しゅてるん達は
「多分……多分だけど、この状況はもしかしたら副次的なモノ……なのかも」
……副次的。なるほど、確かにそんな事は思い浮かばなかった。確か……えっと……砕けない……砕けない……。
ダメだ。『ダイヤモンドは砕けない』しか出てこない。フェイトさんの先程の巫女姿のインパクトが脳内にダイナマイッだったから必要ないって思われた(もしくは感じられた)情報が全部脳内から海外に高飛びしやがったよ。
まぁ、それほどフェイトさんが美しいって事だからね。しょうがないさ。
「名前は確か……『砕け得ぬ闇』……だったよね?」
「『砕け得ぬ闇』?フェイトちゃん、それ、なに?」
「あっ、えっとね?」
…………あ、そうだ。そんな名前だったなそう言えば。
思い出した所で顔をあげるとそこではフェイトさんが高町に説明していた所だった。
何故か高町には教えたくは無かったが、フェイトさんの説明を邪魔する訳にはいかないし、俺は俺でなにか別の事でも考えておこう。
……そういや、『砕け得ぬ闇』って他にも『システムU-D』って名前でも呼んでたっけ。意味的には同じ訳だが。
これがもしも『NT-D』だったとしたらさっさと渡して『可能性に殺されるぞ!そんなもの捨てちまえ!』って言って別れて終わりってな事になってただろうに。
「そんな事があったんだ……
おい高町。顔が本来の姿に戻ってんぞ。
「とりあえず……リンディ提督とクロノ、後ははやてに連絡しておくとして……私達はどうしよう……」
止めてくださいフェイトさん。そんな、そんな捨てられた子犬のような不安げな目でこちらを見ないでください……。守りたくなっちゃう(なお既に)。
「今この現状は何か危険なモノが入ってるかも知れない箱に対して『箱の中身はなんだろな』ゲームを仕掛けるようなモノです。ですから俺達は待機でいいんじゃないでしょうか」
俺のその言葉にフェイトさんは少し迷う。……あぁ、その悩んで少し下を向いている思案顔も俺の口から溜め息がボフゥと溢れるくらい美しい……。
「……うん、そうだね。確かに何も分かってない状況で無闇矢鱈に動くのは危ないし……ここはあおなの言う通り待機してた方がいいね」
「私もそれに賛成、かな。……
ちなみにここまで長女の話題が無かったが、長女は長女で立ったまま寝るという偉業を成し遂げてます。やっぱり寝てた。
……おっと、フェイトさんと(一応高町と)話し込んでいたらどうやら校長の話は終わったようだ。そんで、教室に物を取りに行くのは駄目らしく、体育館で体育座りになった俺達はステージに注目のさせられた。
するとそこでは校長の娘の四姉妹がバンドを組んだらしく音楽を演奏するとか。なんでも、バスの用意が出来るまで俺達を飽きさせないためにあの校長四姉妹が進んで申し出たらしい。
……確か名前は……ヤベェ愛称しか覚えてねぇや。6年の紅茶先輩にこれまた6年のカレー先輩、更には大丈夫さんに姉貴さんだったかな?丸っきり接点が無いから名前が分かんねぇ。
『ヘーイ!みんなー!暇してるぅ?』
そんな事を考えてたら紅茶先輩がマイクを持って叫ぶ。皆がそれにノッて『うぉぉぉぉ!』とか『ypaaaaaaaa』とか『ミネバァァァァ』とか騒いでらぁ。
……かなり響くなぁ……。ちなみにここから見た感じだとギター、ベース、ドラム、キーボード、と見えるが……正直バンドとかには詳しくないので説明は出来ない。
『今日は暇なみんなの為に、時間が許す限り歌っていくヨー!まずは一曲目――』
曲が始まると同時に、全然ノリにノレてなかった俺もフェイトさんに釣られノッていき――
――そこから先はバスが来るまで俺も覚えていない。ただ、喉が死滅しかけてるって事から結構声出したんだなってのは分かる。
~その頃のはやてさん~
(あ、天気悪ぅなっとる。早めに洗濯物しまわなあかんな~……)
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実はこの物語、最初は高町さんとあおな君は超が付くほど仲を悪くしようかなって考えてたり、stsから開始してあおな君はフェイトさんのボディーガードとなり、それでフェイトさんに惚れるって設定にしようかなって考えてましたが、私の妄想が色々と膨らんだ結果が今の状態となってます。
さて、感想、質問、批評、誤字脱字報告待ってます。
次回もよろしくお願いいたします。