大学→帰って溜まってたアニメ見る→展開を考える→消して一から→寝る→大学……
のループにちょっとはまってまして……。
私がそれを感じたのは、あおなを見送ってしばらくして、なのはとアリサとすずか達と一緒に『クリスマスパーティー』の準備をしていた時だった。
突然、あおなとなのはの家の方から結界が張られたって反応を感じた。
……そう言えば、あおなは今日はなのはの家に行く用事があるって隣の教室から話していた筈……。
確か、あおなは結界を張れなかった筈だし、
最悪な考えが頭を巡った瞬間、私はいてもたってもいられずに『ごめん早退する』とだけ残し、教室を出てなのはの家に急いだ。
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第40話『男のロマン』
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……それは本当に一瞬の出来事でした。
目の前からレヴィが消え、その姿が現れた時には既にあおなと共に塀に叩き付けられていました。
不覚を取った?……いえ、単純に私がレヴィの速さに着いて行く事が出来なかっただけでしょうね……。
全く……。あおなの見ている前で格好悪い所を見せてしまいました。
「あれ?しゅてるん、もう終わり?」
そう言ったレヴィの顔には嘲りが少々。普通の人ならば激昂して突っ込んでバラバラにされるのがオチでしょう。ですが私はそんな訳には行きません。だいたい、あおなの目の前でそんな姿を見せる訳にもいきませんし。
それに、ここで諦めたらあおなが死んでしまう事になる。ここで終わる訳が無いじゃないですか。
えぇ、ここで諦める訳がありませんとも。
「そんな事、ある訳がないでしょう」
再び『ルシフェリオン』を構える。はてさて……本当にどうしましょうか。
(私の心の)救いを求める為、後ろのあおなにチラリと視線を向けると、あおなは何を察したのかこくりと頷きました。
ですが、なにか嫌な予感がしたので、私が首を横に振ると、あおなは少しギョッとしたのち、小さく頷きました。……とにもかくにも、私は戦闘に集中するとしましょうか。
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……赤いってなんだろう。俺はさっきからそんな考えが頭をぐるぐると回っていた。……いや、レヴィちゃんの言った赤くなれば3倍も分かるんだけど……。レヴィちゃんの場合は確実に使ったらまずいって奴だったものなぁ……。
まぁ、そんな事を考えてたいたらしゅてるんと一緒に壁に激突したんですよ。めっちゃ痛かった。
でもそんな些細な痛みよりもフェイトさんに対する想いと『赤ってなんだ』って考えの方が強すぎて咳き込むくらいで終わった。
「初めてですよ……。赤くなる赤くなる詐欺なんて……ゴボッ」
なんか赤くてベチャッてしたのが口から飛び出したがそれこそ些細な事だ。
赤くなる……ねぇ……。もしもフェイトさんが通常の3倍速くなったとしたら……。絶対に誰にも負けないだろうなぁ……。あのリインさんだろうがナハトだろうが大魔王高町だろうが勝っちゃうんだろうなぁ……。それでいて美しさも兼ね備えているとは……。
…………ふと思ったんだが、絶対に思っちゃいけないことなんだろうけど、俺ってフェイトさんと不釣り合いな気がする。ぐぬぬ……頑張ってフェイトさんと釣り合えるような
まずは生身と布で
「………………」
…………ん?しゅてるんが辛そうな顔でこっちを見ている……?
あ、もしかして逃げろって事かな?だったらお言葉に甘えるべきなのか?いや、でもここで退くとか男としてどうなん?ってなる。……だが、もしかしたらしゅてるんとしては全力が出せないから離れろって事なのかな?もし本当にそうだとしたらこの場から全力ダッシュで逃下させて貰おう。
とりあえず肯定の意味で頷いて返したら首を振られた。
……逃げるなって事かいな。
……あぁつまり『見てないでオドレも動かんかい蜂の巣にすっぞゴラァ』って所かな?……好意を抱かれてるんだなって思ってたら脅されたでござるの巻。
いやまぁ助けてもらったし、多少はね?でもあんなにガン飛ばすのは僕、どうかと思うの。
いやまぁやりますよ?やりますけども。
とりあえずちゃんと、あまり気乗りはしないけども、頷き返してはおく。
そんでしゅてるんは謎の納得したような顔(無表情だったからそう見えた)をレヴィちゃんの方向に向けた。
……さて、仕事、始めよっか。
しゅてるんは基本砲撃型だ。詰まる所固定砲台がお好き。結構、なら俺は対ラデイッツ戦の悟空になってやらぁ。……痛くしないでよね?
とにかくレヴィちゃんに切迫し、(何故か驚いたような顔をしていたしゅてるんを傍目に)無言で眉間に拳をねじ込………………めない!
ならば今度は足技!脛を狙って踏みつ…………けれるわけがない!
いや、幾ら別人だって分かっててもね?無理だよ。
フェイトさんとそっくりな人を殴るの?殴らないの?って聞かれたら首吊って死ぬと笑顔で即答できるくらい無理だ。
「あおな………貴方という人は……」
oh……幻滅サレテーラ。
◇◆◇◆◇◆◇◆
…………まさか、予想外でした。あおなが、
……こうなれば、私もあおなの為に全力を出す他ありませんね。
大丈夫、イメージはしっかりと装填されてます。……始めてみたあおなの顔……始めて出会ったあおなの匂い……あおなの昔のアルバム……そして、あおなのこの思い!
「『ルシフェリオン』!カートリッジロード!」
この思いを……無駄になんて出来る訳が無い!
既にあおなから頂いた
今なら……撃てます!
「モード『V.Chanon』!」
《
私の『ルシフェリオン』に砲台が追加されました。あぁ……あおなに見せたい。私のこの姿を……。
《
『ルシフェリオン』に現れたエネルギーゲージに魔力……いえ、違いますねこの場合いは、『あおなへの愛』が装填されて行きます。
《
更に、『ルシフェリオン』より、まるでカメラを固定するような足が延び、地面へと突き刺さりました。
《
目の前に五つの丸い球体が出現しました。
それに+して、本来なら必要はありませんが、スコープが出現しました。……ほほう。これはあおなに当てないように努力しろ、との挑戦と受け取りましたよ。
《
五つの丸い球体が回転を始め、もうそろそろ撃てそうな所まで来ましたね。
スコープを覗き、狙うはレヴィ一人のみ。
砲台が回転を始め、『ルシフェリオン』全体に熱が込もって来たように感じました。
《
「ぶちかます!」
私は、『あおなへの愛』を込めて引き金を引く。
それと同時に、光の波が直線上に射出され、あおなに集中しており、こちらに全く注意を向けていなかったレヴィに直撃しました。ちなみに、あおなは紙一重で避けていました。
流石に、この攻撃が直撃したのです。レヴィはただでさえ装甲が薄いため、また再構成のし直しでしょうねぇ。
まぁ、例えレヴィであろうとなかろうと、この砲撃は全てをぶち抜きますから。
そう、慢心していた時の事です。唐突に首根っこを掴まれ、まるで母ライオンにくわえられている子ライオンみたいになりました。
何事かと、そちらに目を向けると、
「シュテル………。ちと、やり過ぎぞ?」
小脇にレヴィを抱えた
~その頃の王様~
(シュテルの奴……。あんな砲撃を……。流石の我も死ぬかと思ったぞ…………)
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出典は『ANUBIS Z.O.E』より、『ベクターキャノン』です。
いや、レヴィちゃんはコジマ(感想欄より)ですし、どうしよっかな……って友人の手も借りつつ悩んだ結果がこれです。
ちなみに、王様はもう決まってたり。
原作のモノとは威力、その他諸々が違いますが、この作品の中でのものなので、余り気にしないでいただければありがたいです。
そもそも、原作みたいなロマンを一個人が出せるとは思えませんし。
さて、感想、質問、批評、誤字脱字報告待ってます。
次回もよろしくお願いいたします。