『愛』はすべてに打ち克つ!   作:とかとか

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クリアウィング(ウルトラ)が単品で700円くらいで売ってあったので、とりあえずの意味を込めて買ったんですが、後日CROSを6パック買ったらクリアウィング(ホロ)が出ました。
箱買いでは出なかったのに……。


第37話『少しずつ変わる恐怖(ポジティブ)』

 とりあえず、気絶してるクイントさんを突っつく。

 ……返事はない。ただのクイントさんみたいだ。

 

「うっ……」

 

 コイツ……動くぞ!

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

第37話『少しずつ変わる恐怖(ポジティブ)』

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「あ……れ?……私」

 

 何て言うのか、生きてて良かったと言うべきか、ここでトドメを刺しておくべきと言うか、どうしようか。

 ……ふと思ったんだけど結局俺ってばただ避けてただけだった訳だし、ここで攻勢に出た方がいい……かも知れないけどやっぱりそれって端からみたら完全に悪役でイケメンがやればそこそこいいんだろうが、俺みたいなのがやっても格好悪いだけだよな。

 ならどうしろと?

 

「そ、そこまでです!」

 

 そんな時、息を切らせたリンディさんがやって来た。ソコマデデス?なんで来たんだ?

 

「って言うか、なにしに来たんです?まだライフは残ってますよ?」

 

「いえ、10秒以上ダウンしていたので」

 

 そんなルールがあるなんて知らなんだ。ルールは大事。古事記にもそう書かれている筈なんだが……俺それ聞いてない。

 

「あれ?……もしかして、私、負けた?」

 

 あ、クイントさんが起き上がった。

 とりあえずそうなんやで(ニッコリ)とだけした顔だけ向けておこう。クイントさんの顔がぐぬぬってなった。

 

「じゃあ、えっと……後は筆記試験だけですね」

 

 よし、逃げよう。

 後ろを向いて出口と言う名前の明日にダッシュ。だってここ(ミッドチルダ)の言葉って英語みたいなものやん?分かる訳わかめやん?逃げるしかないやん。

 しかし心配そうな顔をしているフェイトさんがこの部屋に入ってきた瞬間に俺の動きは止まる。

 

「あ!あおな!……大丈夫だった?」

 

 俺を不安げな瞳で見つめるフェイトさん。その瞳にはうっすらと光るモノが見え、頬もどこか紅潮しているように思えた。

 

「……もしかしてフェイトさん、俺の事を心配して……?」

 

「当たり前だよ!」

 

 フェイトさんの本気の剣幕に気圧される。……心配されてるって事は……嫌われてないって事でいいんだよね?

 

「だって……だってあおなは私にとって大切な……(……逹、なんだから……)

 

 んん!?

 ……今、フェイトさんはなんて言ったんだ?駄目だ。本格的にフェイトさんとこの耳の為にも補聴器を買った方がいいかも知れない。

 フェイトさんの声を聞き逃すとかwww。…………俺ってば最低ね!

 とにかくここは恥を忍んで、と言うよりは嫌われるかも知れない可能性を孕んでいるが、聞き返した方がいいだろう。『俺の耳が不甲斐ないばかりに……フェイトさんごめんなさい』……そんな事を心の中で謝罪しながら。

 

「えっと……今、なんて?」

 

「え!?……いや……えっと……あ、あおなは、ね?私にとって……その……大切な"友達"……だからって言ったんだけど……」

 

 え?……いや、待って。本当にフェイトさんが可愛すぎて辛い。この際友達って言われた事も嬉しいんだけど、友達の前に"大切な"って……あかん。ちょっと頭がぽっぽしてきた。なんだろう、今なら背中から『光の翼』を放出出来そうなくらい顔が熱い。

 フェイトさんもフェイトさんで恥ずかしかったのか顔を俯かせ、頬を赤くし、口をまるで幼子のように尖らせて……そんな姿もまた可愛い。

 

「……あ、えっと……アリガトウゴザイマス……」

 

 恥ずかしすぎてつい早口&カタコトになってしまった。

 

「あっ……うぅ……じ、じゃあ、筆記試験頑張ってね!……はぅ……」

 

 フェイトさんは顔を真っ赤にしたまま俺に激励を送ると駆け足でその場から去ってしまう。

 追い掛けようとするも、アルフさんに『ここは男は追わないモンだよ。……まぁ、あたしに任せといてくれ』と言われ、手持ちぶさたになってしまった。

 

「……さて、盾街あおな。あそこまで応援されたら、どうするかは、分かるよな?」

 

 クロノのその言葉にハッと我に返り、ニッコリ笑いサムズアップ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果だけ記すならギリギリ『合格』したとだけ。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 あおなから逃げるように部屋を出て、少しした所で私は立ち止まる。

 私は……いや、私の心臓は本当にどうしちゃったんだろう。それどころか顔や耳まで熱くなってくる気がする。

 ……確かに、あおなの事が心配で涙は出かけた。でも、あおなが無事って分かって、ひと安心して、あおなの事をはっきり"友達"って言った瞬間に胸に溢れた暖かな気持ちとズキッとした痛み……これはなんなんだろう。

 最近、本当に私はおかしい気がする。一昨日も不整脈かなって審査しても、結局なんとも無かった訳だし……。

 あおなと話すと何故かこうなる。

 あおなのフライパンを持ってた時にも……フライパンを見ながら溜め息がいっぱい出たし、教室で授業受けてる時もたまに、だけどあおなの事を考えてたりして、それが満足だったり……。

 

 この気持ちが分からない。……分からないから、怖い。

 

 こんなのに怖いの、ジュエルシードをアルフと別々に探していた時にも感じた事は無かったのに……。

 お姉ちゃんに聞こうにも、お姉ちゃんは今は眠ってるし……。

 それに最近、なんとなくだけどなのはのスキンシップも積極的になって来てるような気もするし……もしかしておかしいのって私だけじゃ無いのかな。いったい何が起きてるんだろう。

 

「おぅい!フェイトぉ!」

 

「あ、アルフ……。どうしたの?」

 

「どうしたもこうしたもあるかい。それはこっちの台詞だよ?……フェイトこそどうしたんだい。いきなり走り出して……顔、真っ赤だよ?」

 

 ……ここはやっぱり、素直に打ち明けるべき、なのかな……。いや、でも……。

 

「……はぁ。やっぱり、か」

 

「……?……やっぱりって、何が?」

 

「やっぱりフェイトって、鋭いのに鈍感だよなって話だよ」

 

 …………?

 それって矛盾してるんじゃ……。

 

「まどろっこしい事は嫌いだから単刀直入に聞くけどフェイトってさ、誰かを好きって思った事あるかい?……あぁ、皆好きって意味じゃあなくて……なんて言うのかなぁ……。ふと気付いたらその人の事を考えてたり、その人と友達でいるのに満足出来ない……そんな特別な感情を持ったことあるかい?」

 

「!?」

 

 その時の私は多分目が点になってたんだと思う。だって何も言ってないのに、アルフは私が打ち明けようとしてた事をはっきりと言ったから……。

 

「……う~ん。……やっぱりか。まぁ、ずっと魔法の勉強にあの鬼b……もといプレシアの下でずっと手伝いさせられてたんだから、知らなくっても仕方ないと言えば仕方ないんだろうけど……」

 

「……ねぇ、アルフ。……それっていったいなんなの?」

 

 

「それはきっと、『恋』って感情だよ」

 

 

 ……『恋』?

 知識では知ってる。……でも、なんなのかは分からない。

 『恋』って、なんだろう。いつ分かるものなんだろう。

 

「う~ん理解できないって顔をしてるねぇ。……まぁ、こればっかりは経験するしか無いよ。……走って滑って見事に転んで自分で分かっていくしか無いよ」

 

「そう……なんだ……」

 

 ……私は、あおなに『恋』をしてるのかな……。

 私はもっと知りたい。『恋』の本当の意味を……。そして、あおなの事を……。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 さて、筆記試験も終わり、地球に帰ることになった。本格的な管理局勤めになるのは義務教育を終えてかららしい。

 で、帰る最中のアースラ艦内にて、フェイトさんがなにやら思い詰めたようでいて、何かを決心したような顔をしていたので、悩みでもあるんだろうかと聞きに行こうとしたらアルフさんに腹パンされて地球に帰るまで気絶していた。解せぬ。

 地球に着いて、フェイトさん達と別れて家に帰ると、俺のアルバムを持ったしゅてるんがいい笑顔で俺を出迎えてくれやがった。

 まだフェイトさんにも見せて無いのに……。




~その後のフェイトさん~

(よし!まずは辞書を引いて調べてみよう!)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


フェイトさんが『恋』を知りました。

さて、ようやくBOA(未プレイ)とGOD(プレイ済み)を混ぜたような何か(オリジナルワンチャン?)を始める事が出来ます。

さて、感想、質問、批評、誤字、脱字報告待ってます。
次回もよろしくお願いいたします。









もうそろそろライバル(恋敵)ポジ出すべきでしょうかねぇ?

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