描写が下手で申し訳ないです。
さて、アニメの話ですが…
3話で1巻とはなかなか早いですね!
あっという間に追いつかれてしましました(汗)
戦闘すごいですね!あんなに迫力ある感じになるとは思っていませんでした!
これからも楽しみです!^^
「こんにちは!」
「あら、キリトさん!」
エイナとの買い物から次の日、ダンジョンに行ってからの帰りにキリトは豊穣の女主人に顔を出していた。
そこには夜の開店前に準備をしているシルがいた。
「これ、お弁当いつもありがとうございます!」
毎回ダンジョンに向かう際にもらっている弁当をシルに返す。
「いえ、もう習慣ですし。いつもうちをご贔屓してもらってますので。それにしても…」
シルはキリトを下から上までゆっくり眺めるとなんとも言えない顔になっている。
「あ、これですか?この黒コート似合ってませんか?」
おそらくこの間買ったコートをみてこんな顔になっていると感じたキリトは恐る恐るきいてみる。
シルはなんと言ったらいいのかというような顔で困りながらも声に出す。
「えっと…キリトさんにしか似合わないというか、なんというか。うん、真っ黒っていうのはいつものことですしね。」
出た言葉がいかにも似合ってない。センス悪いとしか言われてないように感じてキリトは泣きたくなる。
今日はヘスティアは例のバイトで忙しいらしく、夜ごはんはヘファイストスと済ますらしい。
なので、今日はこの豊穣の女主人で済まそうと考え寄ったのだ。
だが、まだ準備で忙しそうなのみて
「なにかお手伝いしましょうか?」
「いいんですか?それでは、掃き掃除をお願いします♪」
「反応早いですね…」
シルの反応の早さにもしかしたら自分からいかなくてもうまいことやらされてたかもしれない。
しかし、実際店が始まるまで暇ではあるので文句もあるわけではなく手伝うことに。
しばらくすると、働きながら余裕が出てきて会話を続けることに
「そういえば、街で騒ぎになってましたよ!あのシルバーバックを街から救った黒髪の冒険者って!」
「そんなほとんどまともにやりあってなかったですけどね。かなりギリギリで。」
「そんなキリトさんに見てほしいものがありまして…」
「へぇ〜なんです?」
「実はこの本なんです!」
「えーっと…『猿でもわかる魔法の本』?なんですこれ?」
「実はあるお客さんが、私がキリトさんと知り合いだって教えると是非この本をみせてやってほしいと頼まれまして。」
「俺は本とかも読みますけど、このタイトルはまた斬新ですね…。帰ってから読んでみたいんですけど、持ち帰ることはできますか?」
「ええ、構いませんよ。でも、それはうちでごはんを食べてから…ですよね?」
「ははは…もちろん。」
このシルのしたたかな笑顔にはどうにも逆らえる気がしない。
将来奥さんができたら、きっと尻にひかれるだろうなと考えてしまうキリトだった。
★☆★☆★☆
早めにダンジョンの攻略を切り上げて食事をしたので、外はまだ日が沈んだばかりで若干明るい。
帰ったら借りた本をすぐに読もうと考えていると、
「待ちやがれー!!!」
「きゃっ!」
「ん?おわっ!」
声がしたと思ったら突然ぶつかってきたものがいた。
その子は
「おい!そこの黒いの!そいつをこっちによこせ!」
「そう強制されて素直に渡す気はしないな。」
「なんだと?!テメェなめてんのか?!」
一触即発の雰囲気に屈強な冒険者たちは武器をとる。
それに応じてキリトも背中に収めてる《黒紫の剣》(名前はまだ考え中)の柄に手をおく。
「やめなさい。」
そんな雰囲気を一蹴させた人物はなんと豊穣の女主人で働いているエルフの女性。リュー・リオン。
シルとは仲がいいのは知っていたが、あまり話したことはなく知っていることはほとんどない。
それにしても、これほどのプレッシャーはただものではないことを感じさせる。
「彼は私の友人の大切な人です。わかったならさっさと失せなさい。」
「てめぇ、さっきから偉そうだな。こっちは3人。勝てると思ってるのか?」
彼女の力を感じ取れないなんて鈍感すぎる。
それぐらい俺たちとはかけはなれた力を持っている。
「ですからこうして貴方がたに言っています。もう一度いいます。失せなさい。」
「うっ…」
今度は自身威圧感をまったく抑えず彼らに向ける。
向けられていないのにもかかわらず冷や汗が出てくる。
「ふん…おい、いくぞ!」
ここでようやく男たちも力の差を感じ取ったのか引き上げていった。
しかし、今のを間近で感じたキリトはシルの親しい人とはいえ、気が抜くに抜けなくなっていた。
「そんな警戒しないでください。その…若干傷つきます。」
「そうですよ!リューは優しい人です!是非仲良くなってほしいです!」
「すいません。ただならぬ力を感じたので。」
シルが介入することでようやく緊張が解けた。
それを感じ取ったのかシルもご満悦な様子だ。
「それにしても、なんでここにいたんですか?」
「ちょうど、食材が切れているのを私が忘れていてそれを買うのに付き合ってもらっていたんです。」
「そういうことです。それにしてもクラネルさん、貴方は随分変わった武器を持っていますね。そんな色の剣初めて見ましたよ。」
「これは、神様がくれたものなんです。名前はまだなくて、《黒紫の剣》って呼んでるんですけど。」
「みたところかなり貴重な素材を使っていますね。ただ、その力を完全に引き出してはいないようです。おそらくはそのステイタスのような神聖文字が影響しているのでしょう。」
そのことはキリトも感じていた。
この剣がいつか本当の力を出せるように自分も頑張っていこうと心に決意する。
「ところで、クラネルさんはなぜ奴らに絡まれていたんですか?」
「キリトでいいですよ。えっと、
先ほどまでいた彼女はすでにどこにもいなかった。
多分先ほどの冒険者が怖くて逃げてしまったのかもしれない。
結局彼女はなぜ追われていたのだろうか?
☆★☆★☆★
ホームに着くと早速シルから借りた本を読んだ。
が、なんだかよく分からない問いばかりであまり楽しい話ではなかった。
なんでも、魔法に対するイメージを答えよなんてものばかりだった。
キリト自身魔法を一度も使ったことがないので、どんなものなのかは分からない。
ただ、漠然とイメージできるのは剣から火や氷を出して相手を斬るなんてものだ。
斬った相手は炎で燃え、氷で凍りつく。
なんて、
「キリトくん、こんな場所で寝てると風ひくぜ!」
「あれ?神様?お帰りなさい。」
本を読んでからいつの間にか寝ていたらしい。
ヘスティアはいつの間にか本を手に取っていた。
「へぇーキリト君は本を読むのか。感心、感心!ん?」
「どうかしたんですか?」
「これ、
「ぐ、ぐりもあ?ってなんです?」
「
「はい、それってなんですか?」
キリトがヘスティアに教えを請うと、ヘスティアは咳払いをコホンと一つ。
そして手を腰に当て、胸を張って答える。
「
「え?それだけですか?」
「そ、それだけ?!今それだけって言ったかい?!その本を読んだら必ず魔法が発現するんだよ!」
「あははは、すいません。確かにすごいと思います。」
英雄の
「しかし、なぜこれがこんなところにあるんだい?」
「それは…」
キリトはその本を借りた経緯を伝えると、ヘスティアはなにやら考え込む。
「一回ステイタスを更新してみよう。」
一度ベットに移動してキリトの背中に
キリト・クラネル
Lv.1
力:D501→D532
耐久:E482
器用:F389→F394
敏捷:E432→E442
魔力:0
片手剣:D532→D540
体術:E487→E494
《魔法》【】
《スキル》
【剣芸ソードアート】
・武器に応じた剣技を発動できる
・各々の技の熟練度によって威力が増す
・使用武器のアビリティが追加され、熟練度によって使用可能な技が増える
(あれ?)
魔法の欄に新しく増えたものはない。
まだ発言していないのか、もしくは…
「どうやら、その魔法書はすでに効力を失っていたみたいだね。魔法のスキル欄にはなにもふえていない。」
「そうなんですか?まぁ、一応読みましたし明日返してきますよ。」
キリト自身魔法に関してはあまり期待してはいない。
自分に合っているとは思っていないからだ。
ただ、それだとあの夢は一体なんだったのだろうか?
☆★☆★☆★
「シルさん、これ昨日借りた本です。」
「あれ?もう読んだんですか?」
「この本実は…」
ヘスティアから聞いた話をするとシルは驚いた様子でその本をまじまじと見始めた。
そして、その本が特別なスキルがないと作製できないこと、購入するとかなり高価なものであることを昨日あの後ヘスティアに教えてもらったことを伝える。
「そんな高価のものをキリトさんに譲るなんてよっぽど気に入られたんですね。それじゃあ、魔法を覚えたんですか?」
「それが、その本実はすでに効力を失っていたみたいで魔法は出なかったんですよ。」
「それはおかしいね。」
「ミアお母さん?」
キリトがシルに魔法が出なかったと話していると、豊穣の女主人の店長ミアが話に入ってきた。
そして、魔法発現についておかしいという。
「なにがです?」
「その本はシルが渡す前はしっかり効力を持っていたということだよ。お前さん、その本を自分で読む前に誰かに読ませたんじゃないかい?」
「そんなことはなかったはずですけど…」
「とにかく、効果を失ったその本はガラクタ同然さ。それは私が処分しておくから、あんたはさっさとシルから弁当もらってダンジョンに行きな!」
そういって、キリトの肩をバンと叩く。
彼女は気合を入れてもらおうしていることだろうが、内心かなり痛がっているのは黙っておく。
「それじゃあ、今日もがんばってくださいね♪」
「ありがとう、いってきます。」
★☆★☆★☆
「変ね…」
「あいつは昔から変なやつだよ。今回魔法が出なかった理由は皆目見当もつかない。」
「そろそろ魔法があってもいい頃だと思ったのだけれども…これじゃあ今後厳しくなるでしょうね。」
フレイヤ自身キリトに厳しい試練を与えて殺したいわけではなく、それによって輝く彼の魂とそのかっこいい姿をみたいのだ。
それでもし彼が死んだときは…
(そのときは魂になったあの子をしっかりと愛でてあげるわ。)
「そんな心配しなくていいと思うがな。」
「あら?声に出てたかしら?」
「別に。声に出さなくたってわかるさ。」
(あんたがキリトを見るときの表情で考えてることはすべてな…)
遠目からキリトをみてみる。
すると、大きなバックパックを持つ小さな女の子がいた。
(あいつは今回はどんなトラブルに巻き込まれるのかな?)
小さく微笑みながら彼はその場から離れるのだった。