恋姫†無双~DQNッ☆キチ○イだらけの三国志演義~   作:gtu

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第9話

 

 

「あれ?水野さん?何でその人達連れてきたの?」

 

桃香は偽の義勇軍を率いてきた勝成に言った

 

「桃香殿…実は…この連中に桃香殿の理想と目的をこの者達に話したところ、是非とも桃香殿の力になりたいと言い出しまして…私は危険だからやめたほうが身のためだと説得したのですが、どうにも聞き分けのない連中のようでしてね…桃香殿!!この水野勝成が御願いいたします!!この者達を旗下に加えることをお許しいただきたい!!」

 

こいつはいったい何を言っているんだ

義勇軍の兵達は思った

 

「水野さん…お願いするのは私達のほうです!皆さん力を貸してください!お願いします!」

 

「あぁ…もちろんですとも…なぁ、皆の衆!!」

 

「…………………」

 

勝成の呼び掛けに義勇軍はなにも答えなかった

脅されて無理矢理連れてこられた義勇軍のせめてもの抵抗である

 

「なぁ、皆の衆…」スゥ…

 

勝成は刀に手をかけてもう一度言った

 

「………お、おうー!!!!!!」

 

今度の呼び掛けには全員が答えた

これが劉備の言ういい人である

これでいい人ならきっと世界中聖人だらけなんだろうな

 

「…皆さん…本当にありがとうございます!!」

 

「ふーん、あんたらが森と水野か…桃香の言う通りの奴らみたいだな」

 

公孫賛が独り言のように呟いた

 

「あぁぁん!!?てめぇ誰だよ!!?」

 

長可が公孫賛に向かって言った

 

「あぁ、すまない私は公孫伯珪だ

この北平で太守をしている…2人とも話に聞いていた通りだな」

 

「おっと、これは失礼した…私は水野勝成と申すものです」

 

勝成の挨拶が終わると皆の視線は長可に注がれた

 

「…ほら、森さんも挨拶しなよ!」ポンッ

 

桃香が長可の肩を軽く叩いた

 

「ちっ、森長可だ…」

 

長可は桃香と雰囲気に負け、名乗った

DQNの肩を叩けるなんて劉備さんまじパネェっす

 

「…よし!これで自己紹介も済んだことだし、これからについて話をしようよ!」

 

桃香がそう言うのと同時に謁見の間の扉が勢いよく開き

青い髪をし、白を基調とした露出の多い服を着た美女が入ってきた

 

「おやおや、伯珪殿…私を除け者とはひどいですな」

 

「…お前が勝手にどこか行っていたからだろう趙雲…」

 

趙雲と呼ばれた美女は、あっけらかんとしながら言った

 

「おっと、それは失礼した…ところでこちらの御仁達は何者ですかな?」

 

「あぁ、私の友人の劉備と劉備の仲間達だ」

 

「ふむ、そうでしたか…それでは私も後れ馳せながら挨拶させていただこう…私は名を趙子龍と申します現在伯珪殿の元で客将をさせていただいております」

 

趙雲が名乗ると同時に謁見の間の扉が勢いよく叩かれた

 

「入れ…どうした?何があった?」

 

入ってきたのは先程の門番の兵だった

しかし、先程とは違い、顔面蒼白で肩で息をしながら叫ぶように言った

 

「申し上げます!!黄巾党が北平にも出現したとのこと!!すでに死人が一名この城市にて出ているそうです!!」

 

「………なんと嘆かわしい」

 

勝成は皆に聞こえるように呟いた

明らかにこいつが犯人である

 

「………私の民に刃を向けるとは…許せん!桃香!すまないがこれから黄巾党を討伐する!この城で待っていてくれ!」

 

「白蓮ちゃん…私達も連れていってくれないかな…?」

 

「…駄目だ…桃香…危険すぎる」

 

「そんなことないよ!愛紗ちゃん達は私より強いし、頭だっていいんだよ!」

 

「…桃香…そう言うことじゃないんだ…戦では、武力や知力だけではないそれを活かすには経験のある指揮官が必要なんだ…お前達にはいないだろ」

 

 

「…白蓮ちゃん…っ、そうだ!森さん!水野さん!戦で軍を率いた経験ってありますよね!」

 

桃香はすがるように長可と水野に言った

 

「ええ、もちろん…森殿に至っては鬼武蔵と周囲から恐れたほどの武将ですよ」ニコッ

 

「お願いします!兵を率いてください!」

 

桃香は勝成と長可に懇願した  

 

「ヒャハハハハ!!!もう一度戦ができるなんてなぁ!!いいぜ!!!やってやるよ!!!」

 

「もちろんですとも私は桃香殿の旗下ですからね」ニヤリ

 

「これなら、大丈夫だよね!白蓮ちゃん!」

 

「…桃香には、戦何て見て欲しくなかったんだけどな…まったく、言い出したら聞かないんだからな桃香は…よし!それじゃ一緒に賊を倒そう!桃香!」

 

「ありがとう!白蓮ちゃん!」

 

 

こうして、公孫賛とともに桃香達は黄巾党討伐へと向かった

 


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