恋姫†無双~DQNッ☆キチ○イだらけの三国志演義~   作:gtu

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更新遅れてすみません

今回はDQN成分控えめです


第13話

 

「いやー、やはり救援は必要ありませんでしたね…森殿…」

 

戦が終わり、後処理に追われる兵達を横目に幕舎に寄りかかりながら、勝成は長可に言った

 

「あぁ!!?ったりめーだろうがよ!むしろ、救援なんぞに来てたらぶっ殺してたとこだ!!」

 

「ハハハ…それは怖いですな…しかし、敵に策もなく特攻とは、驚きましたよ森殿」

 

「んなもん要るかよ…勢い殺すには、敵の大将討ちとんのが一番手っ取りばえーだろ」

 

長可はそんなことも分かんないのか…というバカにした態度で勝成に言った

 

「…ふむ、降伏を促したのも同じ理由と…ですが、降伏した敵兵達はどうするおつもりですかな?」

 

「なにいってんだ?せっかく500人近く捕らえたんだ…殺すに決まってんだろ…」

 

「それを聞いて安心しました…」ニコ

 

「水野さーん!!森さーん!!ゆっくりしてないで手伝ってくださいよー!」

 

長可達が話していると、忙しなく戦後処理に勤しんでいる兵の中から桃香が長可と勝成に声をかけた

 

「えぇすぐに行きますよ…では、森殿、楽しみにしておりますよ」ニッコリ

 

そう言うと、勝成は長可との話を打ちきり、桃香と2、3言葉を交わすと一刀達があせくせ後処理をしているであろう本陣の方に歩いて行った

 

桃香はそんな勝成を見送ると、長可が寄りかかっている兵舎に向かっていき、長可の隣に座り込んだ

 

「手伝えつった本人はやんねぇのかよ…」

 

長可は呆れたように言った

 

「…あはは、疲れたからちょっと休憩ですよーと」

 

そう言うと、桃香は長可のことをジッと見つめる

戦のときに勝成が言っていた長可を討ち取ったという言葉が桃香は気になっており、長可からなにか情報聞き出そうとしていた

 

「…………」

 

しかし、素直に森さんは水野さんに殺されたんですか?など聞けるはずもない

故に、桃香は言葉を慎重にえらんでいた

 

「………んだよ!!!あぁん!!」

 

案の定長可はキレる

DQNは待つことが大嫌いなのだ

だから、タバコの銘柄間違えるくらいでキレたりするのである

 

「あの、えっと、森さんは水野さんと知り合いだったんですか?仲良さそうですし」

 

桃香はとりあえず当たり障りのない話でお茶を濁す

 

「あ!?んな訳ねぇーだろ!!…野郎は

俺を知ってるらしいがな…つーか雑魚を一々覚えておくほど俺は暇じゃねぇんだよ!」

 

「…いや、水野さんは凄かったですよ…戦の時もなんか

、こう、将って感じがでてましたし」

 

桃香は両手を動かし、勝成の雰囲気を表現しようとした

 

「はん、俺からしたら雑魚だ…そもそも将なんだから将って感じが出てなきゃおかしいだろがよ…てかんだその変な動きは?」

 

「……ははは…変な動き……あ!そうだ!ご主人様が言ってましたが、森さんって大きな戦に出てたんですよね!その時のこと今後の為に聞かせてくださいよ!」

 

桃香は少しショックを受けつつ、真相に近づけそうな話を思いつき、長可に振った

 

「でけぇ戦?…あぁ長久手か…つっても長久手の最中に、こっちにいつの間にか来てたんだよなぁ」

 

「………へーそうですか……えっと、その、因みにその時の戦の相手ってどんな人だったんですか」

 

桃香は宛が外れ、苦し紛れに敵の話を聞くことにした

 

「あん?家康…あー、んと水野の従兄にあたる奴なんだが…胡散臭い野郎ってことしか知らねぇな…水野そっくりだ」

 

「え!じゃあ…森さんと水野さんは敵同士だったってこと!?」

 

 

「あー…そーなんな…つってもそこまで珍しくもねぇだろ…昨日まで敵だった奴が味方になることもあるし、またその逆もしかりだ…大切なんは今どうだかだろ」

 

「…そっか」(もしかしたら、水野さんが森さんを討ち取ったと思っていて、実は森さんは生きていたってことなのかな…?だとしたら、水野さんにも話を聞いてみて、もし、森さんを狙っているようなら止めなくちゃ!)

 

桃香がそう決心し、横にいるはずの長可を見るといつの間にか長可の姿は無く、慌てて前を向くと、遠くに歩いていく長可の姿が見えた

 

「あれ?森さんどこ行くの!?」

 

「あ!!?本陣もどんだよ!!」

 

「なら私も一緒に行くからちょっと待っててください!」

 

そういって桃香は立ち上がり、尻についた砂を払った

そうして、長可の方に向きを変えると、長可が待っててという言葉を無視して、歩いているのが見え、桃香は走って長可に追い付き、横に並んだ

 

「もー待っててくださいって言ったじゃないですか!」

 

「知るか!てめぇが勝手に言ったんだろが!つーかなに横にいんだよ!どっかいけ!糞が!」

 

「行くとこ一緒なんですからいいじゃないですか!」

 

「ちっ、勝手にしろ」

 

「はーい…勝手についてきますよー」

 

こうして、長可と桃香は2人並んで本陣に戻っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長可と桃香が本陣に戻りだす少し前、勝成は本陣に到着し、本陣幕舎にいた一刀と愛紗と鈴々に話掛けた

 

「皆様戻りました」

 

「水野のお兄ちゃんおかえりーなのだ!」

 

「水野さん、おかえりなさい」

 

「水野殿おかえりなさい、どこに行かれていたので?」

 

「いや、森殿と油を売っていたら、桃香殿に怒られてしまいましてね」ニッコリ

 

「なんと、しっかりしてください水野殿!」

 

「ははは、面目ない」ニッコリ

 

そういうと勝成は幕舎に見かけない二人の女性というには幼い少女が2人椅子に座っていることに気づいた

 

「おや?彼女達は?」

 

勝成は愛紗に問いかける

 

「はい、なにやら我らの義勇軍に参加したいというもの達です…私としましては幼い彼女らに戦に出てほしいとは思わないのですが…」

 

「そうですか…」

 

そう言うと勝成は自分の膝を曲げ、その少女の目線に自分の目線を合わせた

 

「初めまして、私は水野勝成と申します…宜しければ貴殿らの名前を頂戴したいのですが…」ニコッ

 

すると、ベレー帽のような帽子を被った金髪の少女が答えた

 

「はわわ……えっと、姓は諸葛、名は亮、字は孔明と申します…よ、よろしくお願いします…」

 

続けて魔女のような帽子を被った薄い水色の髪の少女が答える

 

「あわわ………その、せ、姓はホウ、名は統、字は士元と申します…よ、よろしくおねがいしまちゅ…あぅ…噛んじゃった…」

 

2人の自己紹介が終わる

 

「………………へぇ」ニヤリ

 

今まで見たことのないほどの嫌らしい顔をする勝成であった

 

 


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