恋姫†無双~DQNッ☆キチ○イだらけの三国志演義~   作:gtu

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戦闘描写が上手く書けない…

あと、遅くなりましたがお気に入り15件も登録していただき、ありがとうございます!




第12話

 

 

 

 

「よしゃあ!上手くいったぜ!官軍の野郎共も大したことないな!」

 

黄巾党を指揮する男…波才は公孫賛軍の前線崩壊を確認すると嬉しそうに握りこぶしを空に突きだした

この集中攻撃は、敵に対する奇襲であると共に波才にとっても一つのかけであった

 

そもそも黄巾党の構成員がほぼ農民出身な時点で兵の質では遥かに劣り、装備に関してもボロい剣を持っているのがましな方で、ひどいのだと竹槍の奴もいた

馬も2頭しかおらず、とりあえず大将の分かりやすい証しとして、黄天當立の旗を、黄巾党軍の中でも、一番背の高い兵に背負わせ、その兵と共に馬に乗って、その兵には常に側に居るよう命じた

 

そんな一か八かのかけに出るしかない状態でしっかりと軍を統率した波才は優秀な将といっていいだろう

ゆえに、波才は奇襲成功の報の後すぐに本陣への攻撃の指示を出した

このまま本陣も後退してくれれば、勢いに乗じて敵の総大将を討ち取ることができるかもしれない

という思いとこの勢いを止められると逆にこちらが不利になることを知っているためであった

 

そんな、優秀であるはずの波才がなぜこのタイミングで決起をする事になったか…それは単純に民が身ぐるみを剥がされた状態で惨殺された死体を部下が見つけ、それを葬ってやろうとしているのをたまたま、見回りをしていた公孫賛軍の兵に見つかり、その部下が殺したと認識されてしまったためである

 

(このまま全て上手く行くとは思わないが、最低限本陣の敵を撤退させてから他の敵を相手にすべきだな…まぁ、もしヤバくなったら逃げよう…馬もあるしなんとかなるか…)

 

そのようなことを考えていると、隣にいる背の高い兵が話しかけてきた

 

「大将!敵の本陣から100ぐらいの兵が突っ込んで来ました!」

 

その言葉を聞くと、波才は敵軍の撤退であると予想し、歓喜した

 

「ああ!ならさっさとその100の兵蹴散らしてやれ!そして全軍に伝えろ敵本陣は撤退だとな!」(しかし、予備兵も常備しているとはな、さすが腐っても官軍か…ん?なんだ?)

 

そうして、波才は指示を出し終え、官軍の兵力を考えていると軍の動きが鈍くなっていることに気が付いた

すると、先程の兵が慌てた様子で言った

 

「大将!!!100に続けて、本陣からかなりの数の兵が突っ込んで来てます!!」

 

「なに!?逃げたんじゃなかったのか!?」

 

波才はこの報を聞き、まずいと思った

 

逃げに徹すると思っていた敵に反撃を受けたのだ

前線の兵は当然動揺するだろう

 

そうなれば、立て直すのに時間がかかってしまう

時間が勝負といっていい奇襲では立て直す時間などまずない

 

つまり、ここで勢いを止められるだけで致命傷になる

 

故に、波才は最前線に向かうことを決断した

 

本来であれば、大将が前線に出るのは愚行以外の何物でもない

 

だが、前線で一緒に戦ってくれる大将を見れば少しは士気の低下を防げるであろう

 

士気の低下を防ぐことができれば、ある程度戦線を維持できる

元々、敗色濃厚の戦である

こうなれば、波才の頭にあるのは、最小限の犠牲で撤退することだけであった

 

どのように撤退するかを考えながら前線に向かっているとなにやら走ってくる足音が聞こえてきた

 

「ん?なんだ?」

 

そう言って下を向き、瞑っていた目を開け、顔を上げた

 

ドシュ……!!!

 

顔を上げた瞬間であった

 

波才の心臓には槍で突かれた穴が出来ており、その穴から血が凄まじい勢いで出てきていた

 

波才は薄れゆく意識の中、自分を討ち取った相手を見た

 

顔付きは中性的で、背丈は一般の兵より頭一つ大きいほどであるが、眼光は鋭く、その身体は、槍を効率的に振るためのものに洗練されていた

 

美男子…波才の頭にはそんな感想が浮かんできた

 

そんな男は、顔付きからは想像できない悪魔のような笑みをしながら、下品な声で言った

 

「ヒャハー!!!…敵の大将!!この森長可が討ち取ったぜ!!」

 

そういって、その男は波才の首を槍で切り取り、その首を天高く掲げた

 


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