ブラック・ブレット -change the world-   作:プロジェクトE

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第00話 prologue

――――― 私は思い出す。―――――

 

 

もうかれこれ何年前になるだろう。

 

そう、わたしがあの人と出会ったのは。

 

あの人と出会ったばかりのわたしにはあの出会いなんて大したことのないちょっとした出来事くらいにしか思っていなかった。

 

でも、昔を振り返れる今だから言える。

 

あの人と出会っていなければ、きっと今の私はいなかったのではないかと思う。

 

思い返せば、今の自分がここにいることは奇跡かもしれない。

 

いろんなもしもが頭に浮かぶ。

 

もし、あのときあの人がいなければきっと私は死んでいただろうとか。

 

もし、あのときあの人がいなければ東京エリアはどうなっていただろうとか。

 

もし、あのときのあの人の判断がなければ、この世界もどうなっていたのだろうとか。

 

そんなことをいろいろ考えてしまうくらいには私も年齢を積み重ねることができたと思う。

 

だから、今こうやって私が生きていること、それ自体があの人のおかげだと思える。

 

私が今の私になれたのは、紛れ(まぎれ)もなくあの人のおかげで、私が人間として生きていくことができたのもやっぱりあの人のおかげで。

 

それでも、あの時の私にはあの人への感謝もうまく伝えられていた自信はない。

 

むしろ、頭でっかちだった私はあの人に皮肉ばっかり飛ばしていたような気もする。

 

そうあれからずいぶん時間がたったんだって分かってはいるけど、自分の中ではまだついこの間のことのように思える。

 

それでもやっぱり時間とともにあの人の輪郭が徐々に薄れていってるような気がする。

 

今の自分にとっては大切な忘れたくない思い出。

 

あの時の事を少しも忘れたくないから、覚えている今のうちに少しでも多くあの人について書き残しておこうと思う。

 

だから今、わたしが忘れていない、今この時に、あの人との思い出をこのノートに書き記そう。

 

向こう見ずで、無鉄砲(むてっぽう)で、意地っ張りで、やさしくて、自分のことなんかまったく顧みないで、私のために怒って、泣いて、戦ってくれた彼のことを。

 

いつでも、戦って、泣いて、戦って、泣いて、何度も何度も傷つきながら、それでも私を守ってくれていた、私の二人目の加速因子(プロモーター)のことを。

 

もしかしたら、私は――――――――――ううん、やめよう、これは書かないことにしよう。

 

伝えられなかった想いは書かずにしまっておこう。

 

それでも、忘れないために私は今までのことを書いていこうと思う。

 

いつか忘れてしまったその時に、これをみてまた思い出せるように。

 

 

― 千寿 夏世 ―

 

 




夏世ちゃんの日記調で始まりました、
ブラック・ブレット -change the world-ですが、
主人公オリ主です。

千寿夏世ちゃんは、
ヒロインではありますが、
主人公ではありません。

そこのところ、誤解なきよう。

今回はじめてこんなふうに書き始めてみましたが、
なんというか本文を投稿するための1000字の壁が厚い。
ストーリーを展開していくと、
あっという間に1000字くらいならかけるのですが、
このタイプの書き方は書き連ねるのが難しいです。

最初500文字くらいの文章で投稿しようとして、
本文が1000字以上にならないと投稿できなかったため、
頑張って膨らませました。

話は変わって、
とある魔術の絶対重力でおなじみのプロジェクトEですが、
読者の方は知っておりますね?
なんと、執筆が非常に遅い。
読者の方々には申し訳ありませんが、こればかりはどうにも。
できる限り、早く次話を投稿するように頑張るので読者の皆様も長い目で見守っていてください。

そのうち、挿絵もいれたいな~と思ったり思わなかったり。

また、作者ですが、
感想いただけると喜びます。
もしかすると、執筆速度にも影響するやもしれません。
できれば、評価と感想いただければ幸いです。

最後にこの作品。
主人公はオリ主です。
何度も言いますが、
主人公オリ主です。
大事なことなので、三回言いました。

では、次回が第一話になります。

みなさん、今後とも宜しくお願い致します。


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