東方亡霊侍   作:泥の魅夜行

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加持丸さん、敵を知る

「いいか? あの入道を見上げるな。あれは見上げれば見上げるだけでかくなるんだ」

 

「それでは、どうやって戦えば良い? あの大きさでは見上げなければ戦えないぞ」

 

 見上げようとして、一輪に頭を叩かれる。

 仕方がないとは言え、結構痛い。

 

「見上げるな。つまり、相手と真正面でぶつかればいいのさ要は上を見なけりゃいい」

 

 難しいな。相手の視線を読むことである程度動きを予測出来るがそれが使えないと言う事だ。

 ただ、あの大きさだ。読んだとしても回避は無理か。

 

「分かった。見上げる事無く戦えばいいのだな」

 

 痛みが少し引いて来た。体に鞭打って立ち上がり刀を構えた。

 

「一輪……やはりあの入道を倒したいか」

 

「殺したい」

 

 殺気を滲ませて一息つかぬ間に返される。

 

「そうか」

 

「悪いね。こんな事に巻き込んで」

 

「気にするな。一輪、俺がもう一度引きつける。隙を見つけろよ」

 

 体を落として夜の森を駆け抜けた。

 復讐。殺し殺され。正しいのか何て分からない。

 これで良いのか何て分からない。

 ひょっとしたら、俺と一輪が間違っているのかもしれない。

 いや、妖怪と人間の正しい姿がこの現状だろう。

 先生は妖怪も人も平等に接している。

 でも、その先生だから俺は慕っているし、そんな先生だから俺は人に戻れたんだ。

 

「わかんねぇ……。でも、女子が、あんな汚れた布を着て殺気まみれなんて絶対に変だろがっ!」

 

 頭の悪い、答えが出せない頭でも分かる。それだけは違うと、間違っていると。

 

「行くぞ入道ぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 跳ぶ。

 木々を飛んで頭上を覆っているであろう入道へ一直線に近づく。

 

「――――!!」

 

 闘気を感じた。全身を震わし、血が猛る程の精練された闘気。

 馬鹿な。

 何故、この妖怪がこんな真っ直ぐで雄々しい闘気放てる。

 こんな。こんな闘気はまるで、

 

「寅丸様みたいじゃねぇか……」

 

 鉄拳が巨大な大岩とも思える拳が落ちて来る重圧に全身が粟立つ。

 

「にゃろ!」

 

 落ちて来る鉄拳を前に跳躍し、その腕に刀を突き刺した。

 

「……っと。この大きさ。蚊の気持ちが少し分かるな」

 

 刀を突き刺そうがこの体格差。それこそ蚊と人程の差がある。

 一息と同時にその腕の上を走り出す。

 雲のようで落ちるか心配だったが、今の所下に抜けて落ちることは無い。

 上は見ない。

 左右の森との距離を見ながら自分のいる高さを把握。

 地面が、腕が動き出した。

 上へと上へと昇って行く。揺れによって動くことが出来ず、振り落とされない様にしがみ付いているのが精一杯だ。

 

「あ?」

 

 腕の動きが止まった。

 そして、顔を上げた視線の先に道が出来ている。

 俺がいる手と肘の中間から、一直線に肩へ。つまり、いま入道は右手を真っ直ぐ伸ばしているのだ。

 

「どういうことだよ」 

 

 分からない。一直線に来いと言っているようなものだ。それとも、蚊のように潰すならこの直線が一番楽と言う事なのか。

 

「――――」

 

 入道と視線が合った。水平故に見上げることは無く、入道は大きくならない。

 

「お前は、一体何だ」

 

 此方を見るだけで攻撃もしてこない入道は一体何を考えている。

 その腕の上を俺が走り、頭部へ近づいて来ようとも入道は此方を迎え撃つ意思が感じられない。

 

「――――」 

 

 入道からの返答は無いが、入道は何かを知らせるような視線を俺に向けた。

 何が言いたいんだ。

 無抵抗では刀を振れない。敵意が無ければそれは戦いでは無い。

 俺は入道の肩で立ち止まった。

 

「おい、何なんだ? お前は何を言いたいんだ。お前は俺に何を伝えたい? 何故、喋らない」

 

 腕を掴まれた感触がした。

 自分の足の下。入道の肩から雲で出来た紐のような物が俺の手首に巻き付いた。

 

「これ……っは!!」

 その雲を通して俺の中へ幾つもの情景が濁流の様に押し寄せて来た。

 情景には信じられない出来事があった。

 そんな……。

 信じられなかった。

 だが、これならばこの入道が喋ることが出来ないのが納得できる。

 

「これは真実か」

 

「――――」

 

 入道が頷いた。

 頭に衝撃が走り、心の奥から怒りが込み上げて来る。

 これがこんな事が!!

 頭の中が真っ赤に染まる中で入道が雲で私の肩を叩く。

 流れ込んで来る意思、そしてその意志の流れが終わると私は寸分足らずで頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 崩れる入道。

 巨体は人より一回り大きい程に小さくなっていた。

 腕は切り落とされて、胴体だけがそこに横たわっている。

 

「加持丸!!」

 

 背後から一輪の声が聞こえる。

 走って来たのか息を乱して、私の横で膝に手を置いて呼吸を整えている。

 

「よかった、無事だったか。行き成り入道が真っ二つに割れたから驚いたよ」

 

「斬っただけだ。で、どうするのだ」

 

「殺す。絶対に生かして置けないからね」

 

「それがお前の意思か?」

 

「当たり前だろ!! こいつのせいで……!! こいつのせいで皆死んだ!! 殺された!!!!」

 

 胸元を掴まれその剣幕で俺に一輪は迫った。

 

「本当にそうか?」

 

「何だと……」

 

 真実ならば、これがあの情景が本当の事ならば、引くことは出来ない。

 

「本当にこいつが殺したのか?」

 

「……ふざけてんのか、加持丸。手伝ってくれたことには礼を言うけどさ」

 

 言っていい事と悪い事くらい分かってんだろ?

 殴られそうに鬼気迫る怒気だった。

 

「済まない。俺が悪かった」

 

 俺が謝ると、一輪が手を離す。

 

「いきなり訳わかんない事を言わないでくれよ」

 

「悪かった。俺がどうかしていたよ。君の仇は君が討てばいい」

 

「ああ、そうさせて貰う。悪いけど、刀貸してくれ。確実に殺すから」

 

 俺はそれに答え、刀を手渡した。

 

「なあ、加持丸。刀って凄いよな」

 

「そうか」

 

 刀を軽く振りながら一輪は唐突に呟いた。

 

「そうだよ。人ってのはさ。短くて命で小っちゃい癖に支配者気取りだ。訳解んねぇ、考え広めたり、自分たちで殺し合ったりさ。この刀も、敵を殺す為に作ってんだろ? おっそろしいよなぁ? こんな鉄屑よりも怖いもん何ていくらでもあるのによぉ!!」

 

 一輪が、手で振っていた刀を握り俺の首へ目掛けて斬りつけた。

 息を吸うように、それが当たり前のように首を狩りに来た。

 分かっていた。

 そう来ると分かっていたから反応出来た。

 上半身を逸らす事でその必殺を躱し、同時に足で刀の刀身をしたから蹴り上げた。

 刀が一輪の手から離れ、空を舞う。

 くるくると回転する刀、同時に入道が起き上がり、一輪のその体を拘束した。

 

「はぁ!? 糞が!! お前なんで動けてんだ、オイ!!」

 

「――――」

 

「何言ってるかわけわかんねぇんだよ!! 糞爺が!!」

 

「化けの皮が剥がれたな。いや、出て来たと言うべきか」

 

 その荒い口調は、勝気に感じつつも不快感の無い一輪のそれでは無い。

 ただ罵詈雑言を吐きだす、それはただ不快なものでしかない。

 だが、声は一輪であることが腹立たしかった。

 その悪意に塗れた言葉をその声で発するな。

 

「入道殿から、雲山殿から話は聞いたよ。貴様が一輪に憑り付いているとな」

 

「なぁ!? この爺は声が出ねぇ筈だ!! なんせ俺自ら潰したんだぞ!!」

 

 こいつがか。

 やはり、雲山殿が見せた真実は本当だったか。

 

「黒入道、入鉢阿子木。それが一輪の中に存在する貴様の名前だな」

 

 暴れ続け拘束を解こうしていた一輪の動きが止まった。

 

「……はははは!! おいおいおいおい、俺の名前まで分かるかよ。こりゃ驚きだ。びっくりだ!! 糞爺に何吹き込まれた? まあ、いいやー別にーどーでもっ! で、何? 君、どこまで知ってる? ねぇ、どこまで? このちょー可哀想な幸薄女の事も知ってる訳かな?」

 

 頭が沸騰仕掛けた。

 この見下し目に映る全てを馬鹿にし尽す言葉が、この中に潜む妖怪の性質を嫌が応にも分からせてくる。

 

「あ!! その反応全てかー!! ああ、そうそう!! きゃはははは!! 知っちゃたのね、そうなのね!? そうだよ! その通り!! 俺が、僕が、私が!! みーんな殺したんだよ。この女に憑りついて村の奴ら一人残らず、この手でねぇ! あ、この手って言うけど、俺の手じゃないよ? 憑り付いた一輪ちゃんの手でしたー!!」

 

 やめろ。口を閉じろ。喋るな黙れ一切合財金輪際口を開くな。

 今すぐにでも黙らせたかった。だが、阿子木は一輪に憑り付いている。無理にでも黙らせれば一輪の体を傷つけることになる。

 

「よしよし。じゃあ、あれだ。なんでこんな事になったのか、一から十までくわーしく教えてあげようか! むしろ聞け。むかーしむかーしな訳なく、半年前の事でした。私はこと入鉢阿子木はそれまで雑魚雑魚雑魚と呼ばれ続けて来た落ちぶれ入道でござりんした。それはもう、悔しくて悔しくてでも、何時の日か馬鹿にした奴ら皆殺しにしてやろうと頑張って血反吐を吐いて、恨みと憎しみを溜めてぇ、溜めてぇ、溜めまくってたのでした」

 

 力を溜める。だが、この声は嫌が応にも耳へ纏わり付いて来た。

 

「そして、神様は俺に力をくれました。山に迷い込んだ人間の餓鬼を甚振っていると、不思議と力が湧いて来るじゃありませんか。その時、俺は自分の力を知った。他者を絶望させ、恐怖させ、苦しみを与えれば与えるほど俺がそれを喰って強くなるって力だったんだよ!! それは大きければ大きい程強くなっていく。そうだよ、この女みたいにねっ!!」

 

「黙れ」

 

「僕は入道で妖怪だ。人に憑りつくなんて楽なもんさ。偶々目に入った。人として当たり前の生活をしている幸福そうな女。村の中で生きて、人と触れ合い、家族と過ごす。そんな幸せを自分の手でぶち壊す。いやだ、やめて! 体が勝手に動き出す! もうやめてよ! 私、皆を殺したくない! くーーーーひゃっひゃっひゃぁ!! 最っ高の絶望をくれたよ、一輪ちゃんはね。もう大好き! 愛してる!!」

 

「――――ッ黙れや!! この外道がッッッッッッ!!!!」

 

 刀に込めた言葉は『妖魔退散』。この刀で斬るのは妖怪、入鉢阿子木のみ。

 一輪の肉体を通過し、中に居るこの外道だけを切り裂く。

 

「んで、何でこんな話をしてるかって言うとね? 君らと同じ時間稼ぎだよ」

 

 刹那、雲山殿が崩れ落ちた。

 一輪の肉体が自由を取り戻し、予備動作無しの跳躍で上空の木へと跳んだ。

 

「なっ!?」

 

 慌てて刀を振る腕を止める。

 

「あひゃひゃ、君の力で俺だけを斬るんでしょう? いい案だけど時間掛け過ぎだね。何? あの話で集中出来なかったの? あーあ、何やってのさ。なんで一輪ちゃんごと斬らないかな? あ、無理かぁ君じゃあーねー」

 

 見下す様に一輪の顔が愉悦に浮かぶ。否、阿子木の笑みだ。

 一輪の身体から黒い、夜の闇とは違う、月にも反射しない黒の煙が噴き出している。

 

「ああ、そうだ。君にお知らせして置くよ。一輪ちゃんねずーっと意識だけで今までの事見続けて来たんだ。泣いて泣いて恨んで恨んで、もうさ傑作だよ? だって、そのおかげで俺は強くなるんだからさぁ。で、今一輪ちゃんなんて言ってると思う? 「加持丸さん、お願い殺して」だってさ! さっき俺ごと斬ってあげれば一輪ちゃん幸せだっただろうなぁ……。ねえ、そこんところどう思う?」

 

 自分の中の何かが切れた音がした。

 我慢の限界だった。

 すみません、先生。すみません、寅丸様。

 罪を重ねます。仏様の様な悟りなんて出来ないし、こいつを調伏する力すらないただの男です。

 先生なら、どうにか出来たかも知れない。

 でも、俺はこいつを生かしておきたくない。

 俺は人を救う為に殺します。人を救う為にこの外道を斬ります。

 

「手前みてえな外道が世の中にいるんだな。先に言って置く……」

 

 一輪、主は死にたいと言ったな。

 悪いが死なせない。君が死んでいいはずが無い。君は何も悪くない。

 俺の意思で君を救う。その外道を斬り外す。

 

「殺すぞ、糞野郎」

 

 嗤う。外道が高らかに嬉しそうに俺の宣言を笑う。

 

「やってみろよぉ、加持丸ちゃぁぁぁんんん!! 殺せるもんならねぇ!」

 

 黒い雲だった。

 見るだけで不快感を醸し出し、悍ましい臭気が周囲の広がって行く。

 肌が冷たく冷めて行く。全身で感じるそれは胸を締め付け倦怠感を付加されていく。

 哀しみ、悲嘆、絶望。

 人の限りない負の感情があの一輪を覆う雲であり、外道、入鉢阿子木に他ならない。

 これ程のになるまでこいつは何をした。

 一体、どれ程の苦しみと悲しみを人に与えて来た。

 体の奥底から全身に広がる熱は怒りだ。

 冷めて行く体は怒りによって沸騰する。

 

「希望は伸ばしても届かない。絶望は足元に転がってんのよねぇ。ああ、本当に神様って残酷だ。怒れる君より俺はずーっと強いからねぇ」

 

「あああああぁぁぁぁ!!!」

 

 跳んだ。一瞬で黒い雲の一角を切り裂いた。

 

「無駄なんだよねー。君の刀じゃ、君じゃ俺は斬れないよ。ざーんねん」

 

 言葉など聴く気も無い。

 斬る。

 袈裟から逆袈裟。

 中段で薙ぎ払い、下段で肩と腕を裂き、上段から頭部叩き割る。

 息を止めて、連続で、斬って斬って斬り続ける。

 

「無理、なんだよ。その刀に退魔の力宿してんだろう? でも、俺に効きませーん! 何故でしょう?」

 

 突きを放つ。

 風を切り裂き、一輪の肉体の横の空間を穿つ。黒雲が発生した風によって散らされる。

 だが、一輪が地へと降りると黒雲も彼女を追って再び集まった。

 

「答えない? おいおい、面白くないなぁ。正解は……君の力不足だよ。山火事が掌で掬った水が消えると思うかい? 無理だろう。そう言う事だよ」

 

 地へ着地と同時に、刀へさらに退魔の言葉を重ね掛ける。

 効かないなら、力を上げればいい。手前に効くまで力を上げてやる。

 

「さて、じゃあ俺も動くとするかな」

 

 一輪の腕が懐から何かを取り出した。

 輪だ。鉄の輪を一輪は握り絞めて向かってくる。

 

「一輪!!」

 

「……」

 

 返答は無い。ただ無反応で、だが確実に俺を撲殺しに来ている。

 厄介だ。操られている。意思が無い故に殺気を感じ取れず、反応が遅れてしまう。

 

「そらそら! どうしたよぉ!!」

 

 阿子木の黒雲が集まり拳を作り襲ってくる。

 此方は阿子木の意思が介在している分、予測しやすい。

 特に足や顔と言った部位を積極的に狙ってくる。

 この外道の性格がよくわかる攻撃箇所だ。

 だが、こいつは俺へさらに怒りを重ねて来た。

 

「――――」

 

 一輪の横腹に黒雲の拳が撃ち込まれた。

 後ろへ一歩下がり、黒雲の飛来する拳を躱した時だった。

 俺を追って一歩進んだ一輪のその拳は撃ち込まれた。

 

「ありゃりゃー。ごめんね、一輪ちゃーん、ま、いっか。どうせそろそろ替え時と思ってたし」

 

「手前!!」

 

「怒るなよー。つーか、君が躱さなきゃいい訳じゃん! ああ、そうか! そうれはいいなぁ!」

 

 周囲の黒雲の拳が一斉に動く。狙いは俺じゃない。

 

「一輪!!」

 

 走る。

 黒雲が動く。

 間に合え! 間に合え!! 間に合えっっっ!!

 

「一輪――――!!」

 

「はい、残念。はい、馬鹿」

 

 軽い口調の阿子木に反応するように黒雲の動きが突如、俺へと向きを変えた。

 嵌められた。俺が助けに来る前提でこいつは一輪に拳を向けた。

 俺が全力疾走をしないと間に合わないから。走ることに意識を傾け、防御を疎かにさせる為に。

 

「ごぁっがああぁ――――――!!」

 

 全身を殴打された。

 砕ける音と破裂する音が耳に届くが、その耳を殴られる。

 倒れる瞬間に、髪と肩を掴まれて無理矢理に立ち上がらせられる。

 

「一輪ちゃんから守ってくれたお礼だよー?」

 

 鉄の輪が腹へとめり込む。

 もう一撃、脇腹へと叩き込まれ骨が砕ける音がした。

 

「ぎ……! ぁ、ぐ……て、めえ……っっ!!」

 

「痛い? 痛いですか? 痛いよねぇ!? だよねぇ、僕だったら泣いちゃうよー」

 

 一輪が腕を振りかぶる。

 不味い。全身が動かない。特に足が動くのかすら分からない。

 血が流れ、口から落ちて草花を濡らす。

 死ぬのか。

 救うと言って置いてこの様か?

 まだだ。死なない。一輪を助けるまでは。

 

「必ず……助ける」

 

「――――」

 

 危険な、この状態すら忘れ俺は一輪を見た。

 涙が。

 彼女の意思無き瞳から一筋の涙が零れた。

 その涙は、悲しみの涙。

 俺の謝っているようだ。

 そして、それは助けを求める涙では無い気がした。 

 まるで、殺してくれと懇願するような。

 瞬間、眼前が真っ暗になった。

 視界が黒く飲まれ、体中の感覚が消えて行く。

 俺は―――。

 俺は――――――。




「心配し過ぎですよ、星。あの子は強いんですから」

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