ソードアート・オンライン―黒の剣士ともう一人の少年― 作:出席する白ウサギ
と、考えてるのでもう少しこのペースで書いていくと思います。
ある程度話数が伸びたら予約投稿で定期的にさせれたらさせます。
エギルさんからの情報によれば二層に来てすぐに準備を整えてフィールドにでたらしい。
SAOって下の階層ほど横に広いからな……何が言いたいかって最下層より一つ上の層だからってそこでのあてもない人探しは砂漠で石ころを発見するレベルで……いや、もう少し楽だけど、こんな感じだろう。
最悪なことに日は落ちかけ、探しにいくとしても道中は険しいと思われる。
ステータスは十分だと思われるし勿論夜でもお構い無しに探索するけど。
一応町に戻ってきたというすれ違いの発生は避けるためにエギルさんとはフレンドになっている。
だからそういったことに気づかないなんてことはないと思われる。
「うし!いっちょ頑張りますかね、僕!」
気合いを入れ直し圏外へ行く。
夜は少し敵が手強い等は一層で経験してるから油断はしない。
こんなところで死ねないし。
案の定、二階層なだけあってでてくるのはレベルが上がったイノシシと町外れになるほど出現率があがる狼だけだった。
ステータスが上がろうと攻撃パターンは同じ。
一層の時と変わらずにカウンターを決めて沈める。
それにしても……適当に進んでるけど人いるのかな……不安になってきた。
それもそのはず、目の前には森が広がってるだけだからだ。
「…………いや、流石にここはないよな……」
見た感じ森は深い、いきなりここへと足を踏み入れるはずが……
「きゃあぁぁぁぁ!!」
フラグ回収しちゃった、やらかしたってそんなことを考えてる暇はない。
声の方向に僕は走り出す。
お願いだから手遅れってだけはやめてほしい。
実はまだ、人が死ぬ瞬間を見てないからそれだけは困る、精神的に。
ガサガサと草木を掻き分けて進む。
ある程度進むと気配を感じる。
あ、補足説明しておくけど気配探知スキルを僕は鍛えてるからね、効果はそのまんま名前の通り。
モンスターにも人に対しても効果あって便利。
「ちょ……近寄らないで……ひぃぃぃぃ」
いきなり飛び出しても危険だからまずは影から状況を確認する。
って……人が倒れこんでるだけ?
「近づかないでって言ってるでしょぉぉぉぉ!!」
持ってる武器はレイピアかな?
暗いからよく確認はとれないがレイピアと思わしき剣を地面に突き刺して落ち着いたらしい。
ていうかこの人怖っ!何に怯えてたかわかんないけど最終的に攻撃仕掛けてたし。
「っ!!……そこ、誰かいるでしょ!でてきなさい」
向こうも気配探知かな?見つかったなら大人しくでよう。
「あー、攻撃を仕掛けるつもりも獲物を横取りもする気はない、ただ人探しをしてる者だ」
「人探し?こんなところにいるわけない……わ……」
こちらを見るとフードを被った人は言葉を止めた。
「あのー、どうかしました?」
「あ……あ……」
「あ?」
ふむ、あ……って繰り返し呟いてるけどなんなんだ?
あ、カオ○シは結構です。まだ神隠しにあいたくないので。
心の中で冗談を言っていると目の前の人物は自分からフードをとった。
「アキトぉ!怖かったよー!」
「ふべっ!?って、ちょ、姉ちゃん!?やっぱり姉ちゃんだったの!?」
フードの人物はぼくのよく知る顔、結城 アスナのものだった。
ちなみに飛びかかられたので勢いをもろに受けて頭打ちました、痛いです。
ていうか圏外だからHP減ったよ、マジで!
「一応ここ!フィールドだから!敵でてくるから!そんなに近づかれたら動けないから!」
一向に離れる気がないようで困った……
どうにかSTRにものを言わせて無理矢理引きずって森の中の圏内に移動する。
正直物凄く疲れた。
道中モンスターがいない道を気配探知フル活用で移動したもん。
はいそこ!アスナ引きずるとかないわーとか引きずんなって言わない!これも生きるためなの!
「とりあえず、ここなら安全だよって、まだ泣き止んでないのか……」
たま~に、本当にたま~に姉ちゃんは僕に泣きつくことがある。
今みたいに。
そういうときはとりあえず姉ちゃんを抱き締める形で落ち着くのを待つ。
そうでもしないと話もできない。
「で、少しは落ち着いた?」
「う、うん……ごめんね、いきなり。
でも物凄く心配だったから……、最前線で戦うんだーって言ってたのにボス攻略戦にはいなかったし、デスゲームだって言われた時も探したのにいなかったもん……、本当に心配したんだよ」
すんません、マジすんません、僕のメンタルが姉ちゃんの純真な気持ちだけでゴリゴリと音をたててマッハで抉れてます。
だから、今の僕ができる最善の手を打とう。
「心配かけてごめんなさい!!」
そう、これが……人類の最終兵器。
土下座だ。
やっとアスナ登場!
ちょっとこんなアスナどうだろうか?ってイメージしました。
これアスナじゃないって思うアスナファンの方々ごめんなさい。