ソードアート・オンライン―黒の剣士ともう一人の少年―   作:出席する白ウサギ

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この話を予約投稿した時点ではクリスマスエピソードはこれといった反響もなかったので失敗……かな?
やっぱりキャラを可愛く見せるって難しいですね、上手くいきませんでした(´・ω・`)


黒い剣

肩の荷が全て降りたのか姉ちゃんの動きは昨日以上に良くなっていた。

そして僕も、家族の温もりに触れて、姉にも負けないぐらいに戦闘をこなす。

 

「ふぅ……アキ、お疲れ」

「お疲れ、そろそろ人もいるだろうし……」

「わかったわよ、アリスでいいんでしょ」

 

なんでうちの姉はこんなにも我が儘なんでしょうか?

というか少し不機嫌?なんでや!

おっと、電波が……抑えないと僕。

それにしても、ボス攻略戦に参加できなかったとはいえ、結構戦闘は自信があったんだけど。

 

「はっ!」

 

ソードスキル『リニアー』細剣で鋭い一撃を放つ技を繰り出してモンスターを倒す姉を横目に見る。

それを見て自信をなくす。

ステータスは高く、それなりに戦闘経験も積んだから自信はあった、あったんだよ……でも無くなった。

なぜかって?なぜなら僕はソードスキルの使い方がわからないのだ。

だから今まで一度も使ってない。

聞こうにも周りには基本的に誰もいなかったし。

当たり前のようにソードスキルを使いこなすのを見てるとなんか聞きにくいし。

 

「ん?どうかした?」

「いや、ボス攻略戦に参加してた人ってみんな姉ちゃんみたいに強いのかなって思って」

 

素直に聞けば良かったけど、聞けなかった。

小さいかもしれないけど、僕のプライドが許そうとはしないのだ。

 

「そうね……ほとんどの人は私よりも強いわね」

 

顎に手を当てて思い出してるらしい。

一人、なにかに納得しながら思い出してる。

ていうかほとんどが姉ちゃんより上なのか。

自信なくすわー、頑張ってたの無意味だし。

 

「姉ちゃんよりも強いって本当?」

「レベルも10とかあったんじゃないかな?特に私と一緒に組んでた人とか。

あ、森を抜けたみたいね」

「本当だね……はぁ……」

 

最前線のプレイヤー強すぎ、敵わないのではないのだろうか。

そう思うと落ち込む。

僕の落ち込みとは別に歩みは進める。

そして、言ってたからわかるように森を抜けた。

森を抜けた先には草原が広がり、その先には迷宮区が見える。

ていうか初めて見たけど上の階まで塔のように繋がってるから絶対あれだろう。

 

「あれ、迷宮区……だよね?」

「えぇ、アリス、一旦町に戻って情報を伝えるわよ」

 

懐から転移結晶を取り出しながら姉ちゃんは言う。

って転移結晶!?それ、ダンジョンとかの限定アイテムって聞いたけど。

 

「うん、わかった……って転移結晶なんて持ってるの?」

「この森で拾ったのよ、転移」

 

町の名前をコールし、転移する。

軽々しく拾ったってことに驚きながら僕たちは町へと引き返す。

 

 

 

 

エギルさんを僕は訪ねてこの情報を伝えた。

その時に姉ちゃんを紹介したら顔見知りだったことに僕だけが驚いた。

 

「驚くこたぁねぇだろ、俺だってボスを倒した一人だぜ?」

「エギルさん、それ最初に言おうよ……」

 

おかげで物凄い恥をかきました。

 

「でも、アリスとエギルさんが知り合いなんて意外だったわ」

「ま、こいつとの出会いは笑い話でしかないけどな、なんせ」

「エギル、それ以上言ったらお礼のつもりで持ってきた情報あげないよ」

「悪かったって、あぁー、そういうわけだから聞きたいときは本人に聞いてくれ」

 

少し睨みを効かせながらエサを足らせば喋らないでくれた。

あれは僕の黒歴史だよ。

 

 

 

 

その後情報を伝えて、僕たちはレベリングと装備の調整を行うことにした。

まだボスの情報が集まってないらしく、それまで待機なんだそうだ。

待機して7日後に情報はきた。

 

「どうやらボスはミノタウロス系のモンスターらしい、一層のボスも似たようなのだったから強化された固体かなんだろ」

「わかった、情報はこっちで回しておく。

っと、あいつらも来たな」

 

エギルさんの発言で話し相手をつとめていた黒いコートを着た剣士が振り返る。

 

「キリト、お前も知ってるアスナともう一人、アリスだ」

 

エギルさんに紹介され、キリトという人と初めて対面する。

やっぱ最初のイメージって大事だよね。

僕の姉ちゃんを助けてくれたって言うけどこれ以上手を出すなら潰さないとね。

僕は満面の笑みで接する。

 

「アリスって言います、第一層ではボス攻略会議の情報を聞き逃してしまってボス攻略戦には参加できませんでした。

が、戦闘には少々の自信があります」

 

お?いい感じ僕。

 

「第二層から最前線に参加ですが、みんなには負ける気がないんで、よろひゅく」

 

沈黙が流れる。

やばい、やらかした。

大事な所で噛んだ。

一人葛藤してると沈黙を破るように笑い声が響く。

 

「クックック……アッハッハッハッハ、決めてたのに最後に噛むかよ、普通」

 

ちょっと初対面の人に対して笑いすぎじゃないですかねぇ。

 

「エギルさん、帰る、オーケー?」

 

それだけでエギルさんは僕の心情を察してくれる。

やっぱ無茶苦茶いい人だわ。

 

「キリト、そのぐらいにしておけ……ブフッ」

 

前言撤回、エギル、てめぇは駄目だ。

 

「あとで、一発な」

「な!?ちょ!?そりゃないぜ」

「確か、圏内で攻撃したらHPは減らないけどノックバックなんかはくるんだってな」

「笑ってすまねぇって、それだけはやめてくれ」

 

初めてあった日の足踏みが地味にノックバックが強かったらしく顔を青くして断る。

ま、なんか奢ってもらって許すか。

 

「んん、んん……俺はキリト、さっきは笑ってしまってごめんな」

 

咳払いをして場を静める。

どうやら悪い人では無さそうだし握手をしておく。

 

「それで、二人も合流したしボスの情報をだな……」

 

その日は情報交換や親交を深めた。

聞く限りとても手強そうだ。

って思ってることを言ったらキリトにそう思ってるうちはましだって言われた。

そんなにやばいのか。

あ、エギルさんはあからさまに年上だから基本的に!基本的に!(大事な事なので(ry)さん付けで、キリトは同年代っぼいから呼び捨てにしてる。

二人からは呼び捨てでいいって言われてるけどね。

あと、変な誤解をされそうだったから二人には早々にアスナは姉ですって伝えている。

 




リアルの都合上、この話からスローペースになります。
それに忙しくなるので毎日更新もできなくなると思います。
ていうか明日は確定で更新は無理ですね……

まぁ、今までこれがわかってたから飛ばしてたんですけどね(苦笑
申し訳ありません

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