インフィニット・ストラトス 忘れ去られた恐怖とその銀龍 作:妖刀
2016年にゴジラが日本で再び作られるってことに嬉しく思いましたが、噂ではゴジラをCGでやるそうです。日本なら着ぐるみ使った特撮やれよ!って突っ込んじゃいましたね。
では話をどうぞ。
龍の胎動
ゴジラ上陸から2年ほど前、ここはとある研究所、白衣を着た男がいた。男は40代だろうか、それにしても黒髪に交じって白髪が多く、頬もこけている。だがそれとは反対に目はギラギラと輝いており、まるで狂気を宿してるようだった。
「ここに『G』のDNAを利用して作ったDNAコンピューターを組み込んでっと……。あとは……」
パソコンを使ってる男の近くに置いてあったのは色とりどりのコードが繋がれたそのIS……いや、コレはISと呼べるのだろうか。通常のISと違い全身装甲であり背中には放熱板のように背びれが三列でたくさん生えている。ここまでならギリギリISと呼べただろうか。だが、頭部はまるで竜のようであり、何より尻尾がある。その姿はまるで、約40年前の人なら忌み恐怖する姿を模していた。
「全く、ここまでするのは苦労したぜ……。なんせ自衛隊のいる基地に侵入したんだからな……」
男はそう言っているが、焦ってた様子もなく、どちらかというと楽しそうな感じだ。そして何かを呟きながらキーボードをすごい勢いで叩いて入力していく。
「まあ、まさかゴジラのDNAが保管されてる倉庫が放棄されるとは思わなかったな。女尊男卑様様ってか、くくっ……」
そう言って男は笑いを噛み殺す。そうでもしないとお笑いが止まらないのだろう。
IS登場後、自衛隊は女尊男卑で軍縮が行われ、権力乱用をした女が自衛隊で危険なもの等が保管されている倉庫を幾つか破棄することになったのだ。だがその中に『godzilla DNA』と書かれたケースが2つほど入っていたなど誰が思っただろうか。
そしてこのことはのちに政府で大問題となり、倉庫破棄を命令した女を速攻逮捕、そして政府は使える自衛隊隊員を使ってその倉庫を重箱の隅を楊枝でほじくる様に探したが出てこず、政府はこれが一般市民に広まれば大混乱を起こすと思ったのか、このことを秘匿するように言い渡す。
「政府の焦りっぷりは本当に笑ったな、くくく……」
男は捨てられた捨てられた倉庫にあった『ゴミ』を回収したに過ぎない。政府は本当に馬鹿だ。ここまで間抜けになってるとは一般市民も思っていないだろう。
途中で銃を持った男数人に追いかけられたが、特に問題なく逃げれた。その苦労はコレのためなら苦ではない。
「だがこれが作れるならそんな苦労どうってことはない」
男の頬は大きく上がり、狂気に染まったかのような笑みを浮かべる。
「この力さえあればISなんかもガラクタ同然だ。ははは、ひゃははははは!!!」
男が隣に置いてあったあちこちがコードまみれの全身装甲のISは何も言わず、ただそこに佇んでいたのであった。
「あ、後はこの前見つけた放棄されてたISコアを詰め込んでっと……」
そう言って男はコアを詰め込んでいくのであった。そして。
「完成だ」
そこにいたのは全身装甲で銀色、そして他のISの姿を逸脱したISであった。
「さーて、これを『適合者』に渡してっと……」
そう言って男はキーボードをすばやくたたくのであった。
そして見つけた『適合者』の写真を見て再び頬の口角が上がる。
「これでISの時代の終わり、再びIS誕生以前に戻る」
この言葉と共に部屋にあったたくさんのパソコンの画面が消えていき、男の姿は見えなくなっていく。そして最後のパソコンの画面が消えるとき、ニヤリと笑っている男の姿が見えたのを最後に部屋の中は真っ暗になって、男のすがたは見えなくなるのであった。
前回の終わり方からこの話からIS学園に入ると思いました?実際はこの次がIS学園編です。
次回は少なくとも2500文字以上はある予定なので(え、少ない?)、とりあえず待っていてください。機龍が早く出せるように頑張りますので。
そして川北監督、本当にお疲れ様でした。ご冥福を祈ります。