インフィニット・ストラトス 忘れ去られた恐怖とその銀龍   作:妖刀

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祝! 『ゴジラ、ギネス記録に登録』!!

凄いね、ついにあのゴジラがギネス認定されるんだから。次のギネス最新版は買わないと損しそう。

あとお気に入り500突破、やったね!


セカンド幼馴染登場

朝6時半。航は何か柔らかいものを掴んで目を覚ます。

 

(何だ……、この柔らかいのは……)

 

半球状の形をしてるッぽいが、その感触は今まで触ったことのない感覚であり、それをモニモニと揉みながら航はまどろんでいる。

 

(やわらけぇ……。これは、夢……か?)

 

こんなにやわらかいものを触ったことがない。航はこれが夢だと判断しようとするが、ここまで思考がはっきりしていると現実のようにも感じる。

 

(さてとりあえず動いてみるか……、あれ?体が動かねえ……。なんでだ?そして息苦しいし)

 

航は体を動かそうとするが、何かに拘束されたかのように動かない。だが、その自分を拘束するものが、とても暖かく柔らかいのだ。そもそも目の前が真っ暗だ。

とりあえず目の前を覆っているものを触ってみる。

 

(あれ、これさっき触ったような……)

 

「ふぅ、っ……ん……!」

 

「え゛!?」

 

この時航は冷や汗を掻き始める。この時自身を拘束するものの力が少し強まるが、これは人の力だ。同室相手は楯無。

これでいまの状況がはっきりとし始める。楯無が自分を抱きしめてるのだ。ていうことはこの顔にあたっているのも、さっき触っていたのも……。

 

「わた……る……。そこは……」

 

この時顔を上げると、そこにあったのは楯無の顔。そう、航は楯無の胸に顔が埋まっていたのだ。それを自覚した航の顔は一気に真っ赤になっていき……。

 

「うわぁぁ!?」

 

「きゃあ!?」

 

この時自分が触っていたことに驚き後ろに跳び下がる航。楯無はいきなり拘束が解かれたことに驚いていたが、

 

「うわぁ!!??」

 

「航!?」

 

 

ゴスッ!

 

 

「うぉ、うごぉぉ……!」

 

航はそのままベッドから落ち、頭を強打して蹲るのであった。

楯無は急いで航を介抱し、冷蔵庫から氷嚢を持ってき、患部に当てるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

朝7時、航は疲れた顔をして朝食を食べていた。

 

「航、そんな顔しないの。いいじゃない。こんな可愛い子が抱き付いてたんだから」

 

楯無はそう言いながら笑顔で卵焼きを焼くが、航は何も言う気力がないのか黙々と朝食を食べる。

 

(ちょっとやりすぎたかな……。航、自分が化け物って思ってるからこういうことされるの苦手だし……。でも、まさかあそこまで触ってくるとはね……)

 

楯無は少し考えた後、次第とニヤニヤとし始め、焼きあがった卵焼きを皿に並べる。そして航の前に置くと、航はそれを箸でつまんで食べ、

 

「美味いや……」

 

そのつぶやきが聞こえた楯無はクスッと笑う。その顔はとてもうれしそうであり、楯無も一緒に朝食を食べ始めるのであった。

 

 

 

 

 

「おっす航……、っておま、何だその疲れた顔は」

 

一夏は教室に入ってきた航を見て驚きとあきれた表情を浮かべる。航は目が半開きという感じになっており、口も少し開いたまんま。それで猫背になっているからとても疲れ切ったかのような感じになっているのだ。

 

「おはよ……一夏……。いや、いろいろあってな……」

 

「そ、そうか。何があったか言わなくていいぜ」

 

「すまんな……」

 

そしてフラフラと歩いて席に着き、すぐに項垂れる。周りは背中が普通に戻っていることに少し驚いていたが、それでも向けるは奇異の視線。

逆に一夏には昨日のこともあって期待や熱い視線を送る。だが一夏は全く気付いておらず、何か視線が多くなったな程度しか考えてなかった。

 

「ねえねえ織斑くん。今日2組に転入生が入ってきたんだって」

 

その時だ。一夏に女子が話しかけてきた。その内容に一夏は眉を顰める。

 

「転入生?この季節にか?」

 

「うん。何でも中国の代表候補生らしいよ」

 

「中国、か……」

 

この時一夏は、何か懐かしそうな眼をしており、箒とセシリアは何か感づいたのか一気に一夏に詰め寄る。

 

「一夏さん!それより代表戦の方、だいじょうぶですの!?」

 

「一夏、そんなことよりISの方は大丈夫なのか!?」

 

「それなりに出来てるから。だから本番でへましない様にするさ」

 

こんな風に詰め寄るため、一夏はアハハと笑って場をごまかす。まあ、楯無にISの教官をやってもらってるから、代表決定戦の時よりはずいぶん成長している。当時それに満足していた一夏であったが、楯無がその慢心をバリバリ砕いたりしてるため、今となっては慢心はあんまりしない様になっている。

 

「勝ってね!織斑君!」

 

「デザートのフリーパスが待ってるから!」

 

「でも専用機持ってるのは1組と4組だけだし、余裕だね!」

 

そう言って盛り上がる女子達だが、この時開いた扉に音に反応してほぼ全員がそっちの方を見る。

 

「その情報、もう古いよ」

 

そこにいたのは身長が150ぐらいでツインテールにした髪の毛を持ってる女子であった。腕を組んでおり、仁王立ちをしてるが、何か似合わない。そんな感じだったが、彼女はそれに気づいていないようだ。

 

「鈴……、お前、鈴なのか?」

 

「久しぶり、一夏。あと航も……、って航、どうしたの?」

 

鈴が見たのはぐったりとしている航の姿。

 

「あぁ、鈴、久しぶりだな……」

 

「えらいテンション低いわね……」

 

「いや、男ならうれしいことが起きたんだけど、ちょっとな……」

 

そう言って外に目線を逸らして小さくハハハと笑う航。それを見た鈴は首を傾げるが、まあ男冥利に尽きることならいいのだろう。一夏の方に視線を戻す。

 

「一夏、夢は追いかけてる?」

 

「ああ、昨日から追いかけなおすことにした」

 

「そう。なら頑張りなさい。応援してるから」

 

そう言って笑顔を一夏に向ける。

 

(何だあの女は!一夏の自衛隊に入りたいっていうことを知ってるのか!?そもそも一夏は篠ノ之神社に来てもらう予定だ!だから自衛隊に入られたら困るのに!)

 

(何ですのあの女性は!一夏さんと異様に仲がいいってどういうことですの!?しかも夢の応援ってどこの青春ものですの!?)

 

箒とセシリアは一夏を頬を膨らませて睨みつけているが、その一夏は全く気付いていない。それどころか、鈴との話に夢中になっていた。

 

「じゃあ一夏。1998年に、アメリカに現れた大きいトカ「ジラ」……正解。やっぱり一夏にはかなわないわ。航がもっとすごいんだろうけど」

 

一夏の即答っぷりに軽く呆れる鈴。だがそれ以上に航がすごいことを思い出す。だが笑みがこぼれており、ここだけとても楽しそうな空間になっている。

だがそんな時間もすぐに終わる。

 

「きゃう!?」

 

いきなり鈴の頭に物理的な衝撃が走る。いったい何かと思って睨みつけてやろうと思っていた鈴だが、その考えはすぐに吹き飛ぶことになる。

 

「ち、千冬さん……きゃう!?」

 

この時先程と同じ出席簿で叩かれ悲鳴を上げる鈴。

 

「織斑先生だ。すでにホームルームの時間だから教室に戻れ」

 

「は、はい!」

 

そして鈴は急ぎ足で2組に戻るのであった。

 

「へー、鈴が転入生だったのか……。知らなかったな」

 

「一夏!あいつは何者だ!?」

 

「一夏さん!あのお方は何者ですの!?」

 

箒とセシリアは一夏に詰め寄るが、今の時間はホームルームだ。そうなると……。

 

「お前ら……、席に着け!」

 

「「きゃあ!?」」

 

箒とセシリアの頭に出席簿が叩きつけられる。そしてフラフラになって戻っていく二人。なお一夏は席に最初っから着いていたから叩かれることはなかった。

 

 

 

 

 

「お前のせいだ!」

 

「あなたのせいですわ!」

 

「何がだよ」

 

昼休み、一夏はいつもの二人に詰め寄られていた。一夏は濡れ衣ていうこともあって軽く呆れており、それに気づいていない二人はいろいろ言ってくる。

そもそも二人が一夏と鈴の関係を考えていて、そこから一夏と結婚するという妄想をしていたが故に教師の話を聞いておらず、何回も怒られていたのだが。

 

「一夏、飯食い行こうぜ」

 

「わかった」

 

いつの間にか回復している航に声かけられ、立ち上がる一夏。そして二人が教室を出て行ってしまったため、セシリアと箒はそのあとを付いて行く。

そして食堂に着いたとき、目に入ったのは……。

 

「一夏、航、待ってたわよ!」

 

「やっほー、航。待ってたわよ」

 

そこにいたのは鈴と楯無であった。二人は他の人の邪魔にならないところに立っており、温かく二人を歓迎する。

そして全員は食券を買ってカウンターで昼食を受け取る。その後全員が座れる席に着き、最初に口を開いたのは一夏だ。

 

「それにしても鈴、久しぶりだな。向こうでも元気にしてたか?向こうでも大丈夫だったか?」

 

「一夏、いろいろ聞きすぎ。まあ、私が日本にいたときにいろいろあったから心配だったんでしょ?」

 

「あ、あぁ」

 

「なら心配しないでよ。生まれた国なんだからそれなりに大丈夫なんだから」

 

そう言って笑顔を見せる鈴。航と楯無も楽しそうに会話をしており、このメンバーの中で箒とセシリアは不機嫌そうな顔をしており、ついに箒が一夏に聞く。

 

「一夏、そもそもこの女とはどういう関係なのだ!?」

 

「鈴?鈴は幼馴染だ」

 

「何?」

 

箒は一夏の言葉に疑問を持つ。幼馴染は自分ではないのか?それが頭の中でぐるぐるとまわるのだ。

 

「あ、そういえば言ってなかったな。箒はファースト幼馴染で、鈴はセカンド幼馴染。なお航は男の幼馴染だ」

 

「何だよその分け方」

 

航は軽く呆れながらツッコむ。まあこんな分け方聞いたことないから、ツッコみたくなるのも無理ないだろう。

だが一夏は何かおかしいのか?ていう感じに顔を傾げており、航は一夏だからしょうがないと脳内で片づけるのであった。

 

「しっかりと紹介してなかったから紹介するよ箒。こっちは俺のセカンド幼馴染の鳳鈴音」

 

「よろしくね、箒さん」

 

「よろしくな鈴さん」

 

この時、二人の間に火花が散ったように見えたが、一夏が幻覚だろうと片づけて次の紹介に移ろうとするが。

 

「わたくしがイギリス代表候補生のセシリア・オルコットですわ」

 

「誰?」

 

「なっ!?わたくしを知らないですの!?」

 

「だって、他の代表候補生とか覚えてたら多すぎてキリがないし」

 

「なっ、ぁ……」

 

腰に手を当てて自己紹介するセシリアであったが、鈴の切り替えしにより見事に撃沈し、食堂の隅っこで落ち込んでしまう。全員は手を合わせてセシリアに合掌した後、再び話題に戻る。

 

「そういえば鈴ちゃんにちゃんと紹介してないから自己紹介するわ。私の名前は更識楯無。IS学園の生徒会長で、航の幼馴染であり同室相手でもあるわ。2年生だけど気にしないでね」

 

「え、同室相手!?そして2年生!?」

 

鈴は色々と驚くが、取とりあえず深呼吸をして落ち着く。そして落ち着きを取り戻し、楯無に幾つか質問をしていく。それに楯無はすらすらと答えていき、周りもへーってなっている。

その後一夏にISについて教えようかと言う鈴だが、楯無が師事してくれてることを伝えると、おとなしく引き下がる。

 

 

 

 

 

そしていろいろ話してる間に昼休みも終わろうとし、全員は解散して教室に戻っていく。この時航と一夏が異様に上機嫌だったが、その理由は明白だ。

なぜなら

 

次の授業は……怪獣学だ。




うん、実際に可愛い女性が自分に抱き付いて寝ていたら、驚いてベッドから落ちても無理ないんだと思うんだ。
これで驚かなかったら日常茶飯事すぎて慣れてしまったのか、ホモなのか考えてしまうし。

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