クロスアンジュ天使と竜の輪舞 ~黒百合~   作:誤字脱字

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こんばんは、祈願です
懲りずに新作を書いてしまいました

謝罪しかありません
クロスアンジュ…おもしろ過ぎです

まだ原作でも判明していない事が多いので自己解釈や推測が多いです。苦手な方はバックを…

それでもかまわないと言う方はよろしくお願いいたします


黒百合の誕生
第1話  墜ちた人柱


草も生えぬ大地一面を赤い海へと変貌させた何かは僕に語りかけてきた…

 

『333の男と333の女の血を贄に我と契約を交わした我が眷属よ。貴様の生に幸福などと言うモノはない。我と契約し身を落とした代償…その事を忘れるな』

 

長く荒れくれた角と蝙蝠を思い浮かばせる羽根を持つ何かは、地に響く様な低い声で僕に忠告を言い渡す

 

…幸福か

 

「僕の人生……もとから幸せって言うモノが存在しなかったからわからないけど、今までと同じって事だよね?」

『…然り』

「なら大丈夫だね?…いままで通り、気楽に来世を楽しむよ」

 

そういってあからさまに作り物だとわかる笑顔を僕は貼り付けた

 

『……我が眷属にして愚かな人間よ。貴公が来世で666666の命を捧げたあかつきに契約の元、かの星を緑の星に戻す』

「うん、お願いね?流石にこの人達も『何も起きませんでした』じゃ可哀そうだもんね」

 

指差す先にはゲームでよく見る奇術師のコスプレをした集団。ただこの場においてはその奇妙な恰好だけが目立ち残りは周りの人と同じく大量の血を首から垂れ流すばかり…

 

「……本当だったらこの人達に譲りたいけど駄目だよね」

『然り』

 

この人達も悪気があってここにいる人たちをゴミへと変えたわけではないとは重々理解はしているけど、ね

ふぅっと長く息を吸い、徐に顔を上げた

 

「うん、もういいよ。もう心残りはない」

 

視線を上げた先には血の海を包み込むほど大きく広げた蝙蝠の羽根

視界は暗闇に包まれていき、紅く染まる奴の目だけが灯りとなって暗闇を照らす

 

『我が眷属にて愚かな人間よ。死後の魂は我と共にあり。だが、忘れるな。我との契約は来世でも生きている事を……そして叫べ、本当に『力』を欲する時に。さすれば我は契約の元、『力』を貴公へ授けよう』

「うん、ありがとう。その時になったら呼ぶね?」

『ならば眠るがよい。そして来世で我に捧げるのだ。6666666の命と貴公の魂を……我、デミウルゴスに!』

「うん、少しずつ捧げていくよ。じゃぁよろしくね?」

 

失われていく意識の中で奴…デミウルゴスの目がよりいっそう光り輝くのであった

 

 

 

クロスアンジュ天使と竜の輪舞 ~黒百合~

 

一話 堕ちた人柱

 

 

 

「ふ~ん。それでその『地球』って星はどうなったの?」

「さぁ?…でも時は止まったままじゃないかな?…人類は自然の恵みを全て奪い取ったにも関わらず母なる星まで手にかけたんだから、僕が貢ぎ終わるまでその『時』と言う時間は止まり悪化も進行もする事はないと思うよ」

「……?」

「つまり、僕の一生は『地球』では瞬きの様な時間だったって言う事」

「う~ん、うまくわからないけどアキトが頑張んなきゃいけないんだね!」

「そうだよ」

 

テラスから差し込む日差しが心地よく、ウトウトとフネを漕いでしまうが、目の前で目を輝かせながら僕から話をせがむ赤毛の少女の期待を裏切る事が出来ずに話を続けていた

 

「でも、そのデミ君ってケチだね!いっぱいお願いしているんだから叶えてくれたっていいじゃない!」

「そこは悪魔の契約で―」

「そこがわからないって言う「ヒルダ、アキト君を困らせちゃダメよ?」ママッ!」

 

白いカーテンから焼きたてのアップルパイを持ってテラスへと出てきたのは少女と同じ赤毛で少女と血の繋がりを感じさせる女性だった

 

「ヒルダも友達とプレゼント交換するでしょ?アキト君はプレゼントを貰ったからお礼にお返しをしなくちゃいけないのよ?」

「そういうモノなのかな?」

「そういうモノなのよ。アキト君も食べるでしょ?アップルパイ」

「…いつもありがとうございます、おばさん」

 

少女、ヒルダの母親は彼女にアップルパイを切り分けると、同じように僕にもアップルパイを差し出してくれた

フォークで一口サイズに切り分け、口に入れる

口の中に広がる林檎の風味と甘さに、話疲れていた脳は喜びを覚え、もっと寄越せとばかりに命令を出し続けている

 

「でも本当に不思議なお話しだね!『チキュウ』とか『カンキョウハイキブツ』とか!」

「本当よね?アキト君の話はユーモアがあって面白いわ…人が未知のエネルギーで暮らす世界なんて」

 

僕は食べる事に夢中で耳を傾けようと、彼女達の会話には口を挟まなかった

無論、彼女達が話しているのは僕の『前世の世界』についてだ

 

2xxx年、環境破壊による天然資源の壊滅に世界は地球崩壊を危機した

限られた資源の奪い合いから戦争に発展するのは秒読みとも言われており、戦争を危惧した政府は、藁を掴む思いで打開策を取り上げ、実行してきた

宇宙へのテラフォーミング、火星への移住、新エネルギーの開発など考えられる事は全て行っていったが悉く失敗に終わり、後がないところまで時は進んでしまった

 

明日には隣国から『核』もしくは戦争の狼煙が上げられるかわからない状況下、政府の役人だけではなく大臣までもが頭を抱えついには―――――――悪魔の言葉に耳を傾けてしまった

 

オカルト信仰を掲げる団体に踊らされて政府は、環境修繕の為にと悪魔召喚の贄として666の人の命を大地に振り捧げたのだ

捧げられ方は色々、首を切り裂き噴水の様に出される者もいれば手間を省くために飛行機から突き落とされる者、最悪はケースは贄を逃がし戦闘機の上から追いかけられ『狩り』をされる者までいた

 

結果としては大地一面をブラットバスへと変え、デミウルゴスを召喚し『地球』を救える事を契約で結べはしたのだが代価が足りなかったようで、デミウルゴス曰く一番適性のあった僕に足りない分を殺して来い!と生き返らせられて転生させられた訳だ

 

……まぁ、当然の様に彼女達には『悪魔』や『贄』の事は話していない

だれが好んで流血事や非人道な話を聞きたがるだろうか?

彼女達にはクリーンな所までしか話してはいない

もっとも彼女達の認識で言うのであれば僕の『前世の話』は新作のおとぎ話であり、まだ純粋なヒルダちゃんは兎も角、おばさんは全くと言ってよいほど信じていなかった

 

…………なぜなら

 

「『マナ』のない世界なんて信じられないわ。」

「そうね、『マナ』のおかげで世界は平和だと言うのに……アキト君の話は『マナ』がなかったらって言う設定なのよね?」

 

マナ……

人類が進化の果てに得たとされる魔法のような技術で世界の根幹となっているモノ

念動力のように物質を浮遊・移動させたり、光や熱を発生させることもできし、RPGゲームよろしく拘束および防護用の結界を張ることも可能。また統合システムと呼ばれるアクセスによってマナ使い間での情報共有が可能であるため、相互理解を深め合うことが容易になった。これらマナ技術の発展により、戦争や貧富の差も消滅したとされる偉大な力…

 

どう狂ったかしらないが、この世界…僕の転生した世界には謎の力である『マナ』が日常の一部として使われているのだ

自身の意思だけでモノを浮かせたり、飛ばせることが出来る事が当たり前だと考えられている世界では僕の『前世の世界』はあり得ない世界のだろう…

 

「そうですね。数千年前あるいは更にその昔、『マナ』を発現出来なかった人類の世界はどうなっているかと思って考えました」

 

故に僕は、この親子に『前世の話』を躊躇なく話している。誰も信じてくれないし誰も『マナ』以上に便利な力はないと確信している世界において僕の知識など、何にも価値のないものだと理解してしまったのだから…

 

そんな『おとぎ話』でクリーンな話をお茶請け代わりに、二人に話し進める

ヒルダちゃんは、目を輝かせながら大きく頷き、おばさんは『おとぎ話』の出来の良さに感心しながら僕の話に頷いてくれていた

 

楽しい時間はあっと言う間に過ぎていくもので、気付けば日は暮れており帰宅しなくてはいけない時間へとなっていた

 

「あ、もうこんな時間ですね。そろそろ帰ります」

「「えっ!」」

 

僕の言葉に帰ってきたのは驚きの声であった

ヒルダちゃんは、まだ僕の話を聞きたいが為にだろうけど、おばさんは僕の家庭環境を知っているから驚いているんだろうな…

 

「え~!アキト泊まっていきなよ!まだお話ししたいもん!」

「そ、そうよ。遠慮する事はないわ。泊まっていきなさい」

「いえ、お気持ちはありがたいんですが……何も言わずに外泊すると、ね?」

「………」

 

おばさんは、一瞬顔を伏せるが、理解したとばかりにヒルダちゃんを言い宥める

おばさんの優しさが見え、心が暖かくなった。けど…いや、だからこそ、この親子に余計な厄介事と関わらせてはいけないんだ

 

「大丈夫ですよ、いざとなったら博士の所に逃げますから」

「ツキヨさんの……ツキヨさんの所もそうだけど嫌になったらいつでも言ってね?」

「はい、ありがとうございます」

 

頭を下げ、お礼を言い家の外に出た。

空は雲が無く、見渡す限りの星空が広がっており、世界は違えども星の輝きはどこも同じだと安心するが…これからおこる厄介事に僕の心は雲をさしたのであった

 

 

 

 

「何で帰ってきたッ!てめぇっ!」

 

怒声と共に投げつけられる酒瓶は、一直線に僕の額に当り傷をつけた

投げつけられた酒瓶の衝撃と額を斬り付けられた痛みに眩暈を起こすが、『マナ』の力を呼び起こす事で直ぐに痛みを引かせる事ができる……本当に便利な力だ

 

「…気に食わないね、その眼。何を考えているのかわからない恐ろしい眼だよ」

「はっ!流石は『悪魔付き』だ。きっと恐ろしい事を考えているんだろうな!」

 

ただ単に『マナ』の力について考えていただけなのに、人を悪魔付きとはよして貰いたいものだな。いや、確かに方崩しに悪魔の眷属になってしまったけど…

 

「目障りだっ!とっとと俺の前から失せろ!」

 

再び投げつけられる酒瓶を『マナ』の障壁で弾く

自傷行為に興味があるわけではないので当然の行為、自衛行為だ。…ただ僕の今世の両親は、その事が気に食わなかったのかヒステリックに叫びながら更に酒瓶を投げつけてきたのだ

 

「出て行け!悪魔っ!二度と帰ってくるんじゃねぇ!」

 

なおも続けられる言葉暴力と物理的な攻撃に嫌気が差し、外へと足を向ける

素直に出て行っていると言うのに止まない酒瓶の雨が、本当に居場所がなくなった事を語りかけているようであった

 

 

あぁ…僕、アキト・ミルキーウェイは、5歳と言う若さで親に捨てられた

想像していたより早い『子捨て』に笑みがこぼれるのであった

 

 

 

 

 

 

普通幼年期の子供が親に捨てられた場合、保護施設に助けを求めるのが常識であろう。いや、親に捨てられる事は普通ではないな…

 

いくら田舎町だとは言え保護施設は存在する。

事故や病気などで止む得なく親を亡くしてしまった子供の為に政府が運営しているのだ

僕も例に漏れず施設へと足を向ける筈なのだが…多分、いや絶対に受け入れを拒否されるであろう

 

原因は明白。僕は普通の子供と違うからだ

前世の知識や成熟した精神を持つ僕は5歳児らしからぬ言動や行動を無意識的にやってしまう。……年相応の対応をすればこんな事にはならなかっただろうが、世間渡りとは無縁の『人柱』として生かされていた経験しかない僕には到底無理な話である

案の上、村の住人からは奇妙に思われるようになった

 

まぁ、そこまでならマセガキと言う事で通ったのだが、生憎と僕はもう一つやらかしてしまった

 

…『マナ』の使用

5歳児とは思えない程に巧みに『マナ』を操作し大人顔向け。いや、それ以上に上手く扱う事が出来るのだ。…『マナ』と言う未知の力を手にした僕は新しい玩具を手に入れた子供の様に『マナ』にのめり込み、長時間に渡って練習した結果と言いたい

 

『マナ』を根本に置く世界において『マナ』の操作に長けている事は後々、生きていくにあたって大きなプラスになるとも考えたのだ。

幼い頃から『マナ』を巧みに使える天才児!これが僕の描いた人生プランであったが……どう転んだのかわからないが、町人達は僕の事を『天才児』ではなく『悪魔付き』と呼び、結束して交際を絶つってきたのだ。俗に言う村八分だ

 

今現在も外を歩けば大人には陰口を叩かれ、子供に至っては石を投げつけられる次第だ

とことん上手く行かないモノだ。これが前世でデミウルゴスが言っていた『幸福がない』と言う事ならば僕は言っておきたい事がある

 

「これは『幸福』うんぬんの前に僕自身の『存在』を否定しているのではないのかな?」

「来て早々に何をいっているのだ、君は?…頭は大丈夫か?」

 

ウッドチェアに腰を下ろしながらキセルを吹かせる女性に呆れながら頭の心配をされるのであった

 

 

 

 

 

 

「はははっ!ついに捨てられたか!いつか捨てられるとは思っていたがこんなにも早くとは我が姉は想像以上に期待を裏切らないでいてくれる」

「笑いごとではないと思うんですが…」

 

親にも捨てられ、施設にも受け入れを拒否される運命である僕が頼った先は、同じく町人から『変わり者』悪く言えば『頭中がおかしい奴』と呼ばれる今世の母の妹、俗に言う伯母、ツキヨ・ミルキーウェイの所であった

 

彼女はミスルギ皇国お抱えの研究員にして博士号を持つ天才科学者であったが、なにをトチ狂ったのか25と言う若さでありながら退職金を使いながら隠居を決め込んでいる変わり者である

 

そして僕の『おとぎ話』を『おとぎ話』としてじゃなく『前世の記憶』として理解しているただ一人の理解者だ

 

「いや笑うさ!今世紀最高にて最強の『マナ使い』の君を世に捨てる我が姉の愚かさに笑わずにいつ笑えと!?腹筋が崩壊しても良い程の笑い話だ!思わず生理が来てしまったのかと思ったぞ!」

「…生理とか歳を考えて言ってください。女性の下ネタほど引くものはありませんよ」

「気にするな、私は気にしない」

「はぁ…」

 

ケラケラと笑う彼女の傍らで差し出された珈琲に口をつける

口の中に酸味と苦味が広がり、味覚を刺激してくる……珈琲の味に良し悪しの判断を付けるのならば決して美味しくはない味だ

 

「……力があり過ぎてもダメ、無さ過ぎてもダメ。世の中って難しいですね」

「そういうモノさ、世の中は。…人より優れたモノを持つモノは人一倍の恨みや嫉妬を買う。君の場合は才能があり過ぎて『悪魔付き』と呼ばれているがな?」

「そう、ですね」

 

実際、悪魔に憑かれているから何とも思わないけど、『マナ』に関しては練習の賜物だから才能と言う言葉だけで済まして欲しくはないんだけどな…

 

「ふふ、不に落ちないか?だが『ノーマ』じゃないだけ有難く思った方がいいぞ」

「『ノーマ』…」

 

『ノーマ』マナの力を持たない人間を指す蔑称。

原因は不明だが「女性にしか発生しない」とされ、マナ社会の崩壊を招く危険な存在として圧倒的大多数の人々に畏怖・嫌悪の対象として忌避されている。

マナによる干渉も受け付けないので、結界などによる直接的な捕縛はできないが、マナで動かした物による拘束は行うことはできる為、日々検疫官がその存在を取り締まっている

 

「……『マナ』の恩恵を得られないだけで差別の対象になるなんてどうにかしてるよ」

 

愚痴ながらも珈琲を一口飲みこむ、この苦さは味だけでなく気持ち的にもやるせないモノだろうな

 

「そう腐るな。君は前世の記憶があるから疑問に思うだけで、この国の創立と共にある『マナ』は絶対的なモノ、根本的にあって当たり前と考える人間の真理は覆す事は出来ないのだよ」

「……博士だって『ノーマ』の扱いに不満があるじゃないか」

「そうだとも。だからこそ私は君の話には興味があるのだよ!『マナ』と言う原因不明の不思議パワーに頼らずに文明を発展させてきた『チキュウジン』の文化にッ!さぁ!この間の続きた!まずは『カリョクハツデン』から詳しく聞かせてもらおう!」

「はぁ……いいですよ。まず火力発電は―――」

 

事の初めは、うっかり『電気』の話してしまった事が原因だ。ちょっとした意見の食い違いからどんどんと推測されて問いだされ泣く泣く話す事になってしまったのだ。しかし、博士に、この世界にない技術を話す事は、当初抵抗があった

『電力』もそうだが、『原子力』や『核』など非人道的なモノが多く存在していた前世では、これらのエネルギーを生活や環境修繕の為に使われた事がほぼほぼ無く、使い道は戦争の道具と言う虚しいモノだけ……・この緑あふれる世界に『原子力』や『核』を広めてはいけないと、枯れた地球から転生してきた僕は心より思っていたのだ

 

だけど…博士はしつこかった。まさに最強のストーカーであった

朝日を迎える頃には何故か僕のベッドの中に潜み、一日中後をつけて何処と構わずついてくるのだ。例えトイレの中であろうとお風呂の最中であろうと……

 

そんな日々が一か月も続き精神的に追い詰められた僕は、博士が何故そこまで未知のエネルギーを求めるのか理由を聞く事にしたのだ。どうせろくでもない事だと思うし、その内容にあった話を適当にすれば満足すると思って……

 

だけど、博士の理由はくだらないモノではなかった。ただ純粋に……

 

『ノーマの親友と過ごせる様に、ノーマでも扱えるモノを作るためだ』

 

人の為を思った行動であった。

詳しくは教えて貰えなかったが、検疫官に捉えられた『ノーマ』は直ぐには処分されず世界とは隔離された孤島にて世界の人々の為になる仕事をしているのだと…

その仕事は死と隣り合わせの仕事らしく、いつ親友が死ぬかもしれないかわからないのだとも…

 

僕は、その事を聞きこの世界にどうしようもない怒りと言う感情を抱き、そして博士の研究の助けようと決めたのだ

 

博士なら…ツキヨ・ミルキーウェイなら『悲しい力』をみんなの幸せの為に使ってくれると信じて……だから―――

 

「博士、がんばってね」

「ふ、勿論だ」

 

例え『悪魔』や『化け物』と言われようとも僕は『前世の記憶』を隠す事を辞めたのだ

そして『ノーマ』でも住みやすい世界に変えるべく本格的に動き出したのであった

 

 

 

 

 

 

 

「あ、博士。帰る家がないから住まわせて」

「ん?あぁ、いいぞ。好きにしろ」

 




デミウルゴス
本来なら『神様』であるもの
しかし、主人公は悪魔の召喚で現れたので悪魔だと思っている

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