ゆっくりとゆっくり隊長   作:koth3

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ゆっくりたちが遊んでいたところあるものに急に襲われた。彼らは逃げ切る事が出来るのか?


ゆっくりとゆっくり隊長と紅い館 前編

 ハァハァ。息が苦しくなってきた。でも逃げないといけない。ゆっくりたちですら敵わないあれから。早く、早く逃げないと。

 

 「急にどしゃ降りになるなんて!!」

 「ゆっくり晴れていってね!!」

 

 ゆっくりたちも慌てて走る。びしょびしょに濡れていて肌に服がまとわりついて気持ち悪い。とにかく大きな木々を探していたんだけど、

 

 「大きなお屋敷だ」

 「ゆっくり」

 

 真っ赤な大きいお屋敷が僕たちの前に見えてきた。

 

 「すみません。誰か……、眠ってる!!? こんな雨の中!?」

 

 誰かいないかと思って叫んでみたけれど、まさかいるなんて。というより、こんな雨の中眠っているこの人は大丈夫なんだろうか?

 

 「ハッ! 眠っていません! 眠ってなんかいませんよ、咲夜さん!」

 「え? 僕咲夜じゃない」

 「あ、アレ? 君は確かゆっくりの。って、雨? いつの間に?」

 「ハックッシュ」

 「ああ、雨で体が冷えているんですか。そうですね、雨宿り位ならお嬢様もお許しになるでしょう。紅魔館でしばらく雨宿りをしていってください」

 「良いの?」

 「ええ。少し待ってください。今門を開けますから」

 

 ? 門を開けるのに何で拳を握りしめているんだろう?

 

 「チョイサー!!」

 「ええ!!?」

 

 けりで門を開いちゃった……。これって大丈夫なのかな?

 

 「さあ、行きましょう」

 「あ、は、はい」

 

 と、とにかく一旦この大きなお屋敷に入らせてもらおう。

 

 「ゆっくり」

 

 

 

 エントランスの中も真っ赤だ。目が痛くなりそう。

 

 「じゃあ、少しだけ待っていてください。今お嬢様に事情を話しに行ってきますから」

 「その必要はないわ、美鈴」

 「え? あれ、メイドさん?」

 「ええ、そうよ」

 

 青いメイド服を着たメイドさんがいつの間にか目の前にいた。

 

 「咲夜さん。必要ないって如何いう事ですか?」

 「お嬢様には私から事情を話しておいたわ。お嬢様曰く『私の命を狙った愚か者ならまだしも庇護を求めてやってきた客を歓迎しない程スカーレットは愚かではない。歓迎してもてなしてやれ』との事よ。さっき巫女への連絡もしておきましたからこの雨がやむまでごゆっくりしてください」

 「あ、ありがとうございます。(話が難しすぎて何言っているのか殆ど分からなかったよ)」

 「良かったですね」

 「ゆっくりしていってね!!」

 

 他のみんなは分かっているみたいだけど、まあ、とにかく此処に居て良いみたいだから此処に居させてもらおう。

 

 「ハックッシュ!」

 「あら、大丈夫ですか? 今お風呂を沸かしますからぜひ入っていってください」

 「え? 良いんですか?」

 「ええ。大丈夫ですよ」

 「じゃあ、お願いします」

 

 うう、寒かったからお風呂に入れるのはうれしいな。

 

 

 

 

 「あれ? 服が乾いている?」

 「ゆっくり?」

 「ああ、大丈夫だよ。でもなんでって、ああそうか」

 「ゆっくり」

 

 目の前には黒い翼に白いマントを羽織ったゆっくりお空がいた。きっと、この子が乾かしてくれたんだろう。

 

 「ありがとね」

 「ゆっくり♪」

 

 ばさばさと翼が引っ切り無しに動いて喜んでいるようだ。でも。

 

 「それ以上やったら羽で散らかっちゃう!」

 「ゆっくり?」

 

 絶対この顔は分かっていない。口がwってなっているもの。

 

 「まあ、良いや」

 「ゆっくり」

 

 いまだばさばさと翼をはためかせているゆっくりお空とゆっくりたちを連れて案内された客室へ向かう。それにしても広くってここがどこだか良く分からないよ。今いるのが図書館の階段を下っている所だから、地下へ向かっているのかな?

 

 

 

 「お嬢様、大変です!!」

 「あら、どうしたの咲夜?」

 

 珍しいわね、咲夜が慌てているなんて。そう思ってティーカップを口に付けて、

 

 「あのゆっくりたちの主が、妹様の部屋の中に!!」

 

 ぶぅうう!!

 

 「ゲホゴホ! ま、まっで、ざぐや。こうじゃがのどに!」

 

 うう、思わず紅茶を噴き出しちゃったじゃない。って、そんなことを言っている場合じゃないわ! 早くフランから離さないと危険すぎるわ!

 

 そう思って、フランの部屋に急いできた私たちだけど目の前の光景に、

 

 「「何があったの!!?」」

 

 そう言うしかなかった。

 

 

 

 うう、ここ何処?

 頑丈そうな扉の前で僕たちは完全に迷い込んでしまってにっちもさっちもいかなくなっちゃった。

 

 「誰かいるの?」

 

 この部屋の中に誰かいるのかな?

 ! この部屋に人がいるのなら客室へ案内してくれるかもしれない!!

 

 「貴方は誰ですか?」

 「私? 私はフランドール・スカーレット」

 「長くて覚えられないよ……」

 「そう? ならフランで良いわ。ところで何でこんな所にいるの?」

 「迷っちゃって」

 「そう。なら咲夜か誰かが来るまでこの部屋で待っていると良いわ」

 

 重たい扉が開かれて中が見える。この部屋は赤だけじゃなくて黒いみたいだけど何の色なのかな?

 

 「ゆっくり!」

 「え? 如何したの?」

 

 血のにおいがする?  




後編へ続きます。

今回のゆっくり紹介 (遅れてごめんなさい)

ゆっくりお空
親 名無し
能力 核融合を操る程度の能力
地位 乾燥機兼みんなのペット
好物 ウラン、プルトニウム

作者注
本当はおキューちゃんを出したかったのです。黄昏フロンティア様の魔理沙と六つのキノコで出てきたボスのおキューちゃんの可愛さにやられた人ですので。しかし、今作はあくまでもゆっくりたちが主役! ですので泣く泣くお蔵入り。

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