ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

うん。 投稿遅れてごめんね。
これが今書ける戦闘描写の限界だ。
これでも頭を抱えて考えたのよ。

あ~、文才が欲しいよー。

まぁ、言い訳に聞こえるよね。 すまん。

誤字脱字があったらごめんよ。

それではどうぞ。




第59話≪橋の上で戦争勃発!?≫

俺とユウキは数十歩歩き、剣を構えて隣に立つと言葉を交わした。

 

「行くか」

 

「ん、了解」

 

リーファはヒール役に徹する為、橋を遮る岩壁ぎりぎりの場所まで退いている。

目の前では、重い金属音を響かせながら接近してくる敵集団をはっきりと目視出来る。

先頭、横一列に並んだ巨漢のサラマンダー三人は、分厚いアーマーに身を固め、右手にメイスなどの片手武器、左手に巨大な金属盾を携えている。

俺は腰を落とすと体を捻り、巨剣を後ろ一杯に引き絞り、横一列に並ぶ重戦士に斬りかかる。

 

「――セイッ!!」

 

気合いと共に、重戦士たちに向かって横薙ぎに叩きつけたが、三人のサラマンダーは武器を振りかぶることもせず、右手の盾を前面に突き出して体を隠し、攻撃に耐え切った。

三人のサラマンダーのHPバーは、揃って一割以上減少している。

だがそれも束の間、後方からヒール詠唱が響き、三人のサラマンダーのHPバーを瞬時にフル回復させた。

大型シールドの後方から、オレンジ色に光る火球が次々に発射され、俺が居る場所で着弾する直前、俺の背後からユウキが飛び出してきた。

ユウキは、光る炎球に斬りかかった。

 

「はぁぁぁあああーー」

 

次いで、凄まじい爆発音。

ユウキは俺の眼の前で“魔法を切った”のだ。

剣を左右に振り払い、ユウキは俺の隣に立ち、武器を構え直した。

俺も武器を構え直す。

 

「大丈夫?」

 

「おう。 試したい事って魔法破壊だったのか」

 

ユウキは、のんびりした口調で言った。

 

「まぁねー、ぶっつけ本番で緊張したけど、成功してよかったー」

 

「俺も出来るようにしとかないとな」

 

「キリトはボクより技量が高いんだから、絶対出来るようになるよ」

 

「嬉しいこと言うじゃないか。 さすが俺の奥さん。 あ、関係ないか」

 

今戦闘に参加しているプレイヤー全員が、驚きのあまり呆然としている。

まぁ、そうなるのも仕方が無いはずだ、目の前であんな神業を見せられたら。

てか、俺とユウキは緊張感が無いよね。

うーん、何でこんなに人数を送り込んでまで俺たちを狙うんだ?

それに何時から対策されていた?

短時間ではここまでの対策が出来なかったはずだ。

もしかしてスイルベーンから出た時から、トレーシング・サーチャーが付けられていたのか?

うん。 考えても解らんな。

今はこの状況を何とかせんとな。

 

「さてと、じゃあ行くか」

 

「あ、そだ。 あともう一つ試したいことがあるんだ」

 

「おう。 じゃあ、俺の攻撃に続いて打ち込めよ」

 

「うん。 了解」

 

俺は猛然と重戦士の列に斬りかかる。

前列のサラマンダーは、すぐに我に返り、盾を前面に突き出して攻撃に耐えた。

ユウキが俺とスイッチして、強烈な突き攻撃を叩き込んだ。

あの技何処かで見たことがあるな……。 あいつ、あの技を模倣したのかよ。

それはSAOで使用していた剣技、《黒燐剣》最上位剣技『マザーズ・ロザリオ』計十一連撃。

 

「うわぁぁぁあああ」

 

前衛三人の重戦士は、俺とユウキの強烈な攻撃を盾越し受けたのにも関わらず、完全に体勢を崩した。

ユウキは攻撃を終え、俺の横に着地した。

メイジ隊は余りの出来事に体を硬直させてしまっていた。

すると、リーファの肩に乗っていたユイが大きな声で叫んだ。

 

「パパ。“あれ”を使ってください」

 

「おう!!」

 

俺は剣を掲げ呪文詠唱を始める。

 

「セアー・ウラーザ・ノート・ディプト」

 

今俺が詠唱した呪文は、ただ見た目がモンスターになるだけの幻影魔法だ。

この魔法で変化する姿は、プレイヤーの攻撃スキル値によってランダムに決定されるのだが、大抵パッとしない雑魚モンスターになってしまう上、実スターテスの変動がないということが周知されてしまっていて恐れる者がいない魔法だ。

詠唱が終了し、一際大きく炎の渦が巻き起こり、ゆっくりと鎮まっていく――

 

「わー、凄い。 グリームアイズみたいだよ」

 

俺が幻影魔法で変化した姿は、頭部は山羊のように長く伸び、後頭部から湾曲した太い角が伸びている。

丸い目は真紅に輝き、牙を覗く口からは炎の息が漏れている。

漆黒の肌に包まれた上半身はごつごつと筋肉が盛り上がり、腕は地に着くほど長く、腰には鞭のようにしなる尾。

その姿を表現する言葉は、《悪魔》以外になかった。

その場の全員が魂を抜かれたように見守る中、黒い悪魔はゆっくりと天を振り仰ぎ――

 

「ゴアアアアアア」

 

轟くような雄叫びを上げた。

体の底から、原始的な恐怖が沸き起こる。

 

「ひっ! ひいっ!」

 

体勢を崩していたサラマンダーの前衛の一人が悲鳴を上げた。

 

「ボクも一緒に行くよ」

 

「ゴアアアアアア(おう、背中は任せた)」

 

「了解したよ」

 

次の瞬間、恐ろしいスピードで悪魔が動いた。

次いで、ユウキが悪魔の後ろに続く。

悪魔は鉤爪が生えた右手の指先で重戦士の体を貫くと、次の瞬間、赤いリメインライトが吹き上がって、サラマンダーの姿が消滅した。

悪魔の後ろから飛び出してきたユウキも、前衛に居たサラマンダーの一人を消滅させた。

 

「うわあああ!?」

 

一撃で仲間が倒されるのを見た残り一人の前衛は、恐怖の叫びを上げた。

すると、後方のメイジ集団から、リーダーのものと思わしき怒鳴り声がした。

 

「何をしている、奴らは二人しかいないんだぞ!」

 

しかしその声は戦士たちには届かなかった。

漆黒の悪魔は大音響で吠えながら大きく跳躍すると、右の戦士を噛み砕き、左の戦士を鉤爪で掴み上げた。

激しく振り回し、叩きつける。

ユウキは神速で動き、サラマンダーを次々に赤いリメインライトに変えていく。

これを見たリーダーと思しき男は「ヒィ!」と喉を詰まられたような悲鳴を上げた。

 

「た、退却! たいきゃ――」

 

それから後はもう、戦闘と呼べるものではなかった。

器用に逃げ回っていたリーダーが、最早これまでと見て橋から飛び降りた。

水中には大型のモンスターが棲んでいる。

直後、水音を残してその体が一瞬に水に引き込まれ、湖水の上に赤いリメインライトが浮かんだ。

とうとう最後になったメイジを悪魔が両手で高々と持ち上げ、その体を二つに捻じる勢いで力を込めていく。

 

「う~ん、あの人をちぎちゃうのかな?」

 

剣を収めたユウキが呟いた。

呆然としていたリーファは、そこでようやく我に返った。

ハッとして、大声で叫ぶ。

 

「あ、キリト君!! そいつ生かしといて!!」

 

『すごかったですね~』などと呑気な感想を述べるユイを肩に乗せたまま、リーファは駈け出した。

悪魔は動きを止め振り返ると、唸り声を上げながら、サラマンダーを空中で解放すると、リーファは右手の長剣を男の足下に突き立てた。

 

「さぁ、誰の命令か吐いてもらうわよ!!」

 

男も先程のショックから覚めたらしく、顔面を蒼白にしながら首を振った。

 

「こ、殺すなら殺しやがれ!」

 

「この……」

 

その時、黒い霧を撒き散らしながらゆっくりとその巨体を消滅させ、宙に溶けていく霧の中央から小さな人影が飛び出し、橋の上に着地した。

 

「いやぁ、暴れた暴れた」

 

「ボクも久しぶりに暴れたよ」

 

「いやー、まさか、魔法破壊(スペルブラスト)を成功されるとはなー」

 

「えへへ~」

 

と言葉を交わしながら二つの影がこちらに近づいてきた。

俺は剣を収めてから、サラマンダ―の隣にしゃがみ込み、肩をポンと叩く。

 

「よ、ナイスファイト」

 

「は……?」

 

「いやぁ、いい作戦だったよ。 俺一人だったら速攻やられていたなぁ」

 

あ、ユウキが溜息をついたぞ。

俺がこれからすることが分かったんだろうな。

まぁ、気にせず続けよう。

 

「さて、物は相談なんだがキミ」

 

俺はトレードウインドウを出し、男にアイテム群の羅列を示す。

 

「これ、今の戦闘で俺がゲットしたアイテムと(ユルド)なんだけどな。 俺たちの質問に答えてくれたら、これ全部、キミにあげちゃおーかななんて思っているんだけどなぁー」

 

「はぁー、やっぱりこうなるのね。 ボクのもあげるよ」

 

男は、死亡したサラマンダーがセーブポイントに転送されたのを確認してから口を開いた。

 

「……マジ?」

 

「マジマジ」

 

「うん。 マジだよ」

 

俺とサラマンダーの男は笑みを交わしながら、ユウキは溜息をつきながら取引が成立した。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦

 

サラマンダーは、話し出すと饒舌(じょうぜつ)であった。

 

「今日の夕方かなぁ、ジータクスさん。 あ、さっきのメイジ隊リーダなんだけどさ、あの人から携帯メールで呼び出されてさ、入ってみたらたった三人を十何人で狩る作戦だっつうじゃん、イジメかよオイって思ったんだけどさ、昨日カゲムネさんをやった相手だっつうからなるほどなって……」

 

「そのカゲムネさんってのは誰なの?」

 

「ランス隊の隊長だよ。 シルフ狩りの名人なんだけどさ、昨日珍しくコテンパンにやられて逃げ帰ってきたんだよね。 あんたらがやったんだろ?」

 

俺とユウキとリーファは視線を交わした。

おそらく昨日撃退したサラマンダー部隊のリーダーのことだな。

 

「で、そのジータクスさんは何でボク達を狙ったの?」

 

「ジータクスさんよりももっと上の命令だったみたいだぜ。 なんか、《作戦》の邪魔になるとか……」

 

「作戦って?」

 

「サラマンダーの上のほうで何か動いてるっぽいんだよね。 俺みたいな下っぱには教えてくれないんだけどさ、相当でかいこと狙ってるみたいだぜ。 今日入った時、すげぇ人数の軍隊が北に飛んで行くのを見たよ」

 

「北……」

 

サラマンダーとユウキの会話を聞いていたリーファがポツリと呟いた。

リーファは唇に指をあて、考え込んだ。

アルブヘイムのほぼ南端にあるサラマンダー領の主都《ガタン》から真っ直ぐ飛ぶと、現在通過中の環状山脈にぶつかる。

そこから西に回ればこのルグルー回廊があるし、東に行けば山脈の切れ目の一つ《竜の谷》がある。

どちらを通過するにしても、その先にあるのは《央都アルン》、そして《世界樹》だ。

 

「……世界樹攻略に挑戦する気なの?」

 

リーファの問いに、男は首を横に振った。

 

「まさか。 さすがに前の全滅に懲りたらしくて、最低でも全軍に古代武具級の装備が必要だってんで金貯めているとこだぜ。 ま、俺が知っているのはこんなとこだ。―――さっきの話、本当だろうな?」

 

後半は俺とユウキに向けられた言葉だ。

 

「取引でウソはつかないさ」

 

「はいはい、ウソはつかないよ」

 

俺とユウキはトレードウインドウを操作した。

トレードが完了するとサラマンダーの男は、元来た方向に消えて行った。

 

「あ、えーと……。 さっき大暴れした悪魔、キリト君なんだよねぇ?」

 

リーファにそう聞かれ、俺は視線を上げて答えた。

 

「んー、そうだぞ」

 

ユウキは先程の戦闘を振り返るように、言った。

 

「あの悪魔、グリームアイズに似てたよ。 色は黒だったけど」

 

「俺があの第74層のボスになったのか。 うーん、素直に喜べんな」

 

あのボスとの戦いでは色々あったからなー。

 

「あ、そういえばユウキちゃん。 聞きたいことがあったんだ」

 

「んー、どうしたのー?」

 

「えっと、さっきの突き攻撃って何なの? あんなの見たことないよ。てか、魔法破壊なんて凄すぎだよ!! あんなの誰にも出来ないよ」

 

うん。 解らない人はみんな疑問に思う技だよな、あの神業は。

魔法破壊も、現状ユウキしか出来ない技だろうな。

俺も魔法破壊を出来るように練習しないとな。

 

「えーとね、あの技はね、ボクがSAOで取得したユニークスキル(黒燐剣)の最上位剣技、『マザーズ・ロザリオ』を模倣したんだよ。 魔法破壊は、やってみたら出来た」

 

「へ、へー(キリト君とユウキちゃんはやっぱり規格外だね。 てか、あの戦闘中、私何もしてないしね)」

 

「まぁ、先を急ごうぜ」

 

「うん。 そうだね」

 

「先を急ごうか」

 

俺たちはサラマンダーとの戦闘を潜り抜け、鉱山都市に足を向けた。

 




土の壁魔法は術者が消滅すると消えたということで。

ユウキちゃん、最早チートだよね(笑) 世界樹一人で攻略出来ちゃうんじゃね(笑)
出しちゃいました『マザーズ・ロザリオ』。
うん。 ユウキちゃん、凄すぎだよ。

戦闘描写上手く書けるようになりたいなー。

ユウキちゃんと怪物になったキリト君の会話は愛の力が可能にしたということで。

今回の投稿は突っ込み所満載やね(笑)

てか、ネタが思いつかん。 まだスランプ継続中かも……。

次回の投稿大丈夫かなー(>_<)

ご意見、ご感想よろしくお願いします!!

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