舞翼です!!
お気に入りが500件超えたどー。
感謝感激お礼祭りだぜー!!
っと、失礼、取り乱しました。
頑張って書いたでー。
誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。
数分の飛行で、三人と
その洞窟は、ほぼ垂直に切り立った一枚岩を中心に、四角い穴が開いている。
入り口の周囲は、不気味な怪物の彫刻が飾られていた。
「この洞窟、名前はあるの?」
俺の問いに、リーファは頷きつつ答えた。
「《ルグルー回廊》って言うのよ。 ルグルーってのが鉱山都市の名前」
「へー、面白そうな洞窟だね」
俺たちは言葉を交わした後、洞窟の中へと歩き出した。
外から差し込む光もすぐに薄れ、徐々に視界が暗くなり始めた。
リーファが魔法で
「そう言えば、キリト君とユウキちゃんは魔法スキル上げているの?」
「あー、まぁ、種族の初期設定のやつだけなら……。 使ったことあんまりないけど……」
「ボクは種族の初期設定と、回復魔法とかは上げているよ。 あと、ボクが選んだ種族は、暗視が得意だから暗闇でも物が見えるよ」
「あっ、そっか。 ユウキちゃんはインプだもんね。 じゃあキリト君。スプリガンの得意分野の灯り術をお願い、風魔法よりいいのがあるはずだから」
「えーと……ユイ、ユウキ、分かる?」
頭を掻きながら俺が言うと、ユイとユウキに溜息をつかれた。
「もう、パパ、マニュアルくらい見ておいたほうがいいですよ。 灯りの魔法はですね……」
ユイに続いてユウキが口を開いた。
「ユイちゃんが発音した後にボクも続くから、キリトはボクの後に続いてね……いい?」
「……おう」
ユイとユウキが発声したスペルワードを、俺は右手を掲げながら
右手から灰色の波動が広がり、それがリーファの体を包んだ途端、リーファの視界が明るくなった。
続けて、自分にも暗視付与魔法をかけ、視界を明るくした。
「わぁ、これは便利ね。 スプリガンも捨てたもんじゃないわね」
「あ、その言われ方なんか傷つく」
「でも、使える魔法は覚えといたほうがいいよ。ボクは全部覚えたしね~」
「ユウキちゃんの言う通りだよ。 使える魔法は暗記しといたほうがいいわよ、いくらスプリガンのしょぼい魔法でも、それが生死を分ける事だってひょっとしたらあるかもしれないしね」
「うわ、さらに傷つく」
軽口を叩きながら、曲がりくねった洞窟を下っていく。
いつの間にか、入り口の白い光はすっかり見えなくなっていた。
♦♦♦♦♦♦♦♦
「うええーと……アール・デナ……レイ……」
俺は紫に発光するリファレンスマニュアルを覗き込み、
「つっかえていたら魔法が発動しないよ」
ユウキにそう言われ、俺は深い溜息と共にがっくりと項垂れる。
「まさかゲームの中で英単語の勉強みたいな真似をすることになるとは思わなかったなぁ……俺はもうピュアファイターでいいよ……」
「はいはい、泣き言を言わない。 ほら、最初からもう一回」
「…あい」
俺はしぶしぶ魔法の発音の練習を開始する。
俺とユウキの言葉のやり取りを見ていたリーファが心の中で呟いた。
「(お兄ちゃんは将来、木綿季ちゃんの尻に敷かれるね)」
洞窟に入って数時間が経過していた。
オークとの戦闘も難なく切り抜け、スイルベーンで仕入れておいたマップのお陰で迷うことなく、順調に洞窟内を進んでいた。
マップによればこの先に、広大な地底湖に架かる橋があり、それを渡ればいよいよ地底鉱山都市ルグルーに到着することになる。
突然『ルルル』と電話の呼び出し音に似たサウンドエフェクトが鳴り、リーファが足を止めた。
リーファは顔を上げ、俺たちに声を掛けた。
「あ、メッセージ入った。 ごめん、ちょっと待って」
「「ああ(うん)」」
リーファは立ち止まりウインドウを開くと、送られて来たメッセージに目を通す。
【やっぱり思ったとおりだった! 気をつけてs】
書かれていた内容はこれだけであった。
「なんじゃこりゃ」
思わずリーファが呟いた。
全く意味が解らない。 何が思った通りなのか、何に気を付けろというのか、そもそも文末の『s』と言うのは何なのだ。
「エス……さ……し……す……うーん」
「どうしたんだ?」
「どんなメッセージだったの?」
俺とユウキがリーファに聞いた。
リーファが俺とユウキに内容を説明しようとした、その時だった。
俺の胸ポケットからぴょこんとユイが顔を出した。
「パパ、ママ。 接近する反応があります」
「モンスターか?」
「もしかして、プレイヤー?」
「はい。 ママの言う通りプレイヤーです」
俺とユウキは、剣の柄に手を掛ける。
だが、ユイはふるふると首を振った。
「パパ、ママ。 人数が多いです。 十二人」
「じゅうに……!?」
リーファはユイの言葉に絶句した。
通常の戦闘単位にしては多すぎる人数だ。
「ちょっとヤな予感がするの。 隠れてやり過ごそう」
隠れようとしたその時、ユウキが思いついたように言葉を発した。
「あ、そうだ。 此処で返り討ちにしちゃおうよ」
「お、それもいいな」
「あ、そうでした。 パパとママなら可能でした。
リーファは、俺とユウキとユイの言葉に口をポカンと開けてしまった。
まぁ、そういう反応になるわな。 二対十二だからな。
リーファが参加すれば三対十二になるが。
「ちょ……ちょっと待って……ここは隠れようよ」
俺とユウキは少し迷った後、口を開いた。
「うーん、リーファちゃんがそう言うなら」
「なら隠れるか。 どうやって隠れるんだ?」
此処は長い一本道の途中で、幅は広いが身を隠せるような場所が無い。
「ま、そこはお任せよ」
リーファはそう言うと、俺とユウキの手を取り、手近な窪みに引っ張り込んだ後、左手を上げスペルを詠唱する。
すると、緑に輝く空気の渦が発生し、窪みの前に薄緑色の膜が張られた。
この魔法によって、外部からはほぼ完全に隠蔽されるのだ。
リーファは、俺とユウキを見ると小声で囁いた。
「喋るときは最低のボリュームでね。あんまり大きい声を出すと魔法が解けちゃうから」
「了解。 便利な魔法だなぁ」
「本当に便利な魔法だねー。 ボクもこうゆう魔法覚えようかな」
俺とユウキが風の膜を見回していたら、ユイがポケットから顔を出し、ひそひそと囁いた。
「あと二分ほどで視界に入ります」
俺たちは首を縮め、岩肌に体を押し付ける。
やがてザッザッという足音が微かに届いてきた。
俺は首を伸ばし、不明集団が接近してくる方向を睨んだ。
「あれは……何だ?」
「あれ?」
ユウキも首を伸ばした。
「あっ、あれだね」
ユウキも俺が見ている物に気付いたようだ。
「何、二人して。 まだ、何も見えないでしょ?」
「うん。 赤い、ちっちゃいコウモリが見えるの」
「あの赤いコウモリは、モンスターなのか?」
「!?」
リーファは息を呑んで眼を凝らした。
洞窟の暗闇の中を、確かに小さな赤い影がひらひらと飛翔し、こっちに近づいてくる。
あれは――
「やられたっ!?」
リーファは窪みから道の真ん中に転がり出た為、自動的に隠蔽魔法が解除される。
「お、おい、どうしたんだよ」
「どうしたの? リーファちゃん」
「あれは、高位魔法のトレーシング・サーチャーよ!! 潰さないと!!」
リーファは両手を前に掲げ、スペル詠唱を開始。
長めのワードを唱え終えると、リーファの指先からエメラルド色に光る針が無数に発射された。
この攻撃により赤いコウモリは、赤い炎に包まれて消滅した。
リーファは身を翻すと俺とユウキに向かって叫んだ。
「街まで走るよ、キリト君、ユウキちゃん」
「え、逃げるのか?」
「ボクは此処で戦ってもいいんだけど……」
とユウキは呟いていたが。
そんなに戦いたかったのか?
「……まぁ、とにかく逃げるよ。 それに……さっきのは火属性の使い魔なの。ってことは、今接近しているパーティーは……」
「サラマンダーか」
「サラマンダーって、赤い人たちのことでしょ」
「赤い人って……まぁ、そうだけど」
俺たちがやり取りをしている間にも金属音の混じった足音が大きくなっていく。
「行こう」
「「おう(うん)!!」」
頷き合い、俺たち三人は走り出した。
一目散に駆けながらリーファがマップを広げて確認した後、俺たちに声を掛けてきた。
「この一本道はもうすぐ終わり、その先に大きな地底湖が広がっているの。 湖に架かっている橋を一直線に渡れば、鉱山都市ルグル―の門に飛び込むことができるわ。 門を潜れば安全よ」
「「了解!!」」
「(でも、どうしてこんなところにサラマンダーの大集団が……。今は、此処から逃げ切ることが先決ね)」
橋に入ると、周囲の温度が僅かに下がった。
ひんやりと水の香りがする空気を切り裂いて疾駆する。
「どうやら逃げ切れそうだな」
「うん。 行けそうだね」
「油断して落っこちないでよ。 水中に大型のモンスターがいるから」
俺たちは短く言葉を交わした直後だった、背後から二つの光点が高速で通過したのだ。
その二つの光点は、門の手前に落下した。
すると、重々しい轟音と共に、橋の表面から巨大な岩壁が高くせり上がり、行く手を完全に塞いだ。
「やばっ……」
「やっぱり逃がしてくれないよね」
「まっ、そうだな」
俺とユウキは逃げるのを諦め、壁の前で立ち止まった。
「この壁って壊せるの?」
「それボクも気になる」
「これは土魔法の障壁だから物理攻撃じゃ破れないわ。 攻撃魔法をいっぱい撃ち込めば破壊できるんだけど……」
「じゃあ戦うしかないわけか」
「そうだね。 戦おうよ」
俺とユウキはそう言って、武器を放剣した。
「うん。 戦うしかないんだけど、ちょっとヤバいかもよ……。 サラマンダーがこんな高位の土魔法を使えるってことは、よっぽど手練のメイジが混ざっているんだわ……」
「大丈夫でしょ。 それに試したい事があるしね」
「試したい事ってなんだ?」
「秘密~」
「……キリト君とユウキちゃんは、何でそんなに余裕そうなの……」
リーファの言う通り、俺とユウキは一度も焦りを見せていない。
「場数をたくさん踏んでいるからね。 この程度は序の口だよ」
「そうだな。 もっと加勢されても大丈夫だしな」
俺とユウキの言葉に、リーファは片手で頭を押さえていた。
「……そうなんだ。(キリト君とユウキちゃんが色々と規格外ってことがわかったよ)」
「むっ、何か失礼こと言われたような気がする」
「気が合うな、俺もだ」
そう言ってから、リーファを見る。
「あ、あはは、気のせい気のせい」
リーファは、両手を大きく左右に振っていたが。
「いっちょ殺るか」
「OK」
「私はヒールに徹するね」
これから、
オリジナル性、入れることが出来たかな?
次回は、無双? するのかな。
この小説のユウキちゃんはしっかり者だよね(笑)
つか、キリト君とユウキちゃんって、最強夫婦だよね(笑)
ご意見、ご感想よろしくお願いします!!