ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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今回ユウキの出番少ないです。

ごめんなさいっ‼

頑張って書きました。

それではどうぞ。


第2話≪第1層ボス攻略会議≫

突然≪はじまりの街≫の中央広場が真っ白に光に包まれた、周りからは罵声や悲鳴、怒気など言った負の感情が渦巻いている。

 

「出来るわけないだろうが!!」

 

「おいっ!! ここから出しやがれ!!」

 

「これから約束があるんだ!! 早く現実に返しやがれ!!」

 

5時間前には、母親と話していた、飯も食べていた、妹と話していた。それが出来なくなったのか、元の生活には戻れないのか、第100層なんてクリア出来るのか?

βでも10層まで上るのに1ヶ月かかったんだぞ。HPが0になれば現実で『死』なのか……?などと言う事が頭の中でループし続けていた。

このような事を考え戸惑いつつも、俺は≪手鏡≫を覗きこむ。

そこには黒髪に黒曜石のような瞳、中性的な顔立ちがあった。

 

「これ俺だよな……。 お前、誰」

 

俺は今の状況を一時的に忘れる為、隣にいた男性プレイヤーに声を掛けた。

 

「おまえこそ誰だよ」

 

この言葉を発したのは、隣に居る男性プレイヤーだ。

赤いバンダナを巻いた山賊に近い誰かだった。

 

「もしかしてお前クラインか!?」

 

「じゃあ、お前はキリトか!?」

 

言葉を交わしていたら≪手鏡≫を落としてしまった。

パリーンと音が鳴りポリゴンと変わった。

俺は茅場のプレゼントの意味を知った。

作ったアバターが現実世界の自分になっていると。

すると斜め横から声が聞こえた。「これボクの顔だよ!!」と何処かで聞いたことがある声だったので俺はクラインに待っていてくれと伝え、早まる心臓の鼓動を押さえつけながら急いで声の発生源へと走り始めた。

 

「お前ユウキか?」

 

「そうだけど。 なんでボクの名前知ってるの?」

 

声が少し怯えていた。

それはそうだろう。いきなりデスゲーム宣言され、見たことがないプレイヤーに話しかけられたら。

 

「もしかして、キリト?」

 

「うん」

 

「とりあえず、クラインの所に行こう」

 

「わかった」

 

クラインとユウキがそろったところで俺はこれからの事を提案する。

 

「いいか。 よく聞け。 茅場の言う通りなら自分を強化しなくちゃならない。 この街の外に居るフィールドモンスターは全て狩られてしまうだろう。 レベルを上げ自分を強化する為には、この街から一刻も早く出た方がいい。 危険な場所はβテストの時に把握しているから安全に次の街へ行ける。 俺はすぐに次の街に行く。 クライン、ユウキ一緒に来い」

 

「悪い……。 俺は行けない。 俺は他のMMOで知り合ったダチが居るんだ。 そいつ等も、この街の中の何処かで不安に駆られているはず、だから一緒には行けない。 俺は大丈夫だ。 お前から伝授してもらったテクでうまくやってみせるさ。だからお前は、次の街に行ってくれ」

 

「そうか……。 ユウキはどうする?」

 

ユウキはこれからの事を考えているのだろう。

 

「ボクはキリトと一緒に行くよ」

 

「わかった……。 行くぞユウキ!!」

 

こうして俺は、自分を苦しめる選択を取った。

別れの際、クラインの言葉が耳に入ってきた。

 

「キリトよ! お前、遠くから見ると結構カワイイ顔してんのな! ユウキちゃんもカワイイ顔してるぜ。 俺は結構好みだぜ!」

 

「クラインは元のアバターよりそっちの顔の方が似合ってるよ」

 

「お前は、その武士ヅラの方が何倍も似合ってるぜ!」

 

「よかったの?」

 

「……ああ」

 

俺は街から聞こえる悲鳴や怒気にも耳を塞いだ。

“俺達”はこのデスゲームを生き残る為に、次の街まで必死に走り続けた。

 

 

♦♦♦♦♦♦

 

ゲーム開始から1ヶ月過ぎた。死者は二千人。

まだ、第1層はクリアされていない。

あの後、街では自殺したプレイヤーも居たらしい。

その為、街に残ったプレイヤーが落ち着きを取り戻すには、数日以上掛かった。

日が経つに連れてプレイヤー達は自分の身の安全の為、今後の方針を決めていた。

1つ、パーティーを組み続ける者。

2つ、どこにも所属しないソロプレイヤー。

3つ、街から出ないプレイヤー。と大きく分かれる事になっていた。

俺とユウキは、この中に該当しないコンビを組んでいる。

 

「ねぇ、キリト。 今日は第1層のボス攻略会議があるんだよね?」

 

「……ああ」

 

「参加するの?」

 

「……ああ」

 

「もぉー、キリトは暗いよ。 もっと元気よくしなくちゃ」

 

俺は頑張って作り笑いをする。

 

「うん。 やっぱりキリトは笑っていた方がいいよ」

 

ユウキはこんな状況でも笑い掛けてくれる。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦

 

攻略会議が始まった。

現れたのは片手剣使いのディアベルという青年だ。

 

「今日は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう。 俺はディアベル…職業は、気持ち的に騎士やってます!!」

 

周りが盛り上がっているな。

 

「今日、俺達のパーティーが第1層のボスの部屋を発見した」

 

この言葉で皆息を飲んだ。

 

「俺達がボスを倒して≪はじまりの街≫のみんなに希望を与えるんだ。 このゲームがクリア出来ると、それが今のトッププレイヤーの義務だ!!」

 

「ちょっと待ちやナイトはん」

 

会議に乱入してした男は言葉を続ける。

 

「会議の前に言いたいことがあるんや。 わいはキバオウっていうもんや。 この中に居るんやろ。 元βテスターが。 元βテスターはビギナーを見捨てて街を出たんやろ。 出てこいや」

 

この言葉に俺は身を縮めてしまう。

 

「キリト大丈夫? 何があってもボクはキリトの味方だから」

 

ユウキは優しく慰めるように言ってくれので、俺はこの状況に耐える事が出来た。

 

「発言いいか? 俺の名前はエギル、キバオウさん。 あんた、このガイドブック持っているだろう?」

 

「それがどうしたんや!!」

 

「このガイドブックを配布しているのは、元βテスターだ」

 

「うぐっ」

 

「いいかな……。 それじゃあ、会議を再開する」

 

俺はエギルの発言で助かったと思ってしまったのだ。

俺はユウキ以外のビギナーを見捨てた卑怯者だから。

 

「じゃあ、最大6人でパーティーを作ってくれ」

 

なにっ!!

 

「キリト今回もよろしくね」

 

「おう。今回もよろしくな」

 

ボス戦での2人パーティーは危険すぎる。

ここでユウキを失うわけにはいかない。

ユウキはこのSAOの希望になる存在だ。

どうしようと思っていたところに1人のローブを着たプレイヤーを発見した。

 

「あんたもあぶれか?」

 

「違う。 ああして仲良くやってるのが気に入らないだけ」

 

それをあぶれって言うんだよ。

と俺は心の中で呟いてしまった。

 




こんな感じかなー。

初投稿なので面白く書けているか不安でいっぱいです。

感想、ご意見よろしくお願いします。

優しくお願いします。

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