舞翼です!!
今回は、久しぶりに優衣ちゃんのターンですね。
上手く書けてたか不安ですね……(^_^;)てか、女の子視点は難しいです……。
美咲ちゃん、いいキャラしてるぜ。
では、投稿です。
本編をどうぞ。
私、桐ケ谷優衣は、大学二年生です。
もちろん、入学した学校は東京大学です。 この大学は、パパとママの母校でもあります。
ちなみに、専攻学科は科学部です。 また、一緒に入学した九条美咲ちゃんも同じ学科です。
今は食堂の二階。 カフェテラスでお勉強タイム。
「優衣~、この問題が解んないよ。 てか、このプリント難しすぎだよ」
正面に座った美咲ちゃんがテーブルに突っ伏して、私にそう言う。
この問題を作成したのは、明日奈教授でもあります。 明日奈さんは、この大学で知らない人はいません。 私のねぇねぇにも言える事ですが、全校生徒からの人気が凄まじいです。
「えっと、ここはを硝酸銀だと思いますよ」
上体を上げ、問題を見る美咲ちゃん。
「あ、ホントだ。 流石優衣」
「褒めても何も出ませんよ。――まあ確かに、明日奈さんが作成する問題は難しいですけど」
他の科学の先生もいますが、明日奈さんが作成する問題は化学の先生の中で一番難しいと思います。 復習をしとかないと、解けないレベルと言った所でしょうか。
ペンを回しながら、美咲ちゃんが口を開きます。
「そういえば、優衣と明日奈教授って知り合いなんでしょ?」
「そうですよ。 昔からの付き合いですね。 最近は、大学でしか会ってませんけど」
そう、私と美咲ちゃんは二人暮らしを始めたのです。 そのマンションは、完全なオートロック完備。 最初は、近場にあるアパートにしようとしましたが、これにはパパが猛反対。 オートロック完備のマンションが、パパの絶対条件でした。 家賃も、かなりの額になると思うんですが……。 ですが、パパが言うには『それなら問題ない。 金の事は気にしなくていいぞ。 優衣と美咲ちゃんの安全が第一だ。』とパパが言っていました。 優衣の自慢のパパです!
「何か羨ましいかも。 てか、大学生になれば出会いの一つはあると思ったんだけどな。 やっぱり、淡い期待だった……」
そう言い、項垂れる美咲ちゃん。
でも、私が思うには、美咲ちゃんは明日奈さんたちに劣らない美少女です。 なので、話かけるのが難しいだけ。だと思うんですが。
「ですが、わたしにも出会いはないです」
「それは、優衣が綺麗過ぎて話かけられないだけだよ。 優衣は、学年一の美少女かもしれないんだから」
と、その時。 次の授業の予鈴がなりました。
あれ、次は選択物理の授業だったような気がします……。
「み、美咲ちゃん。 わたしの記憶が確かなら、次って物理の授業ですよね」
若干顔を青くした美咲ちゃん。
「そ、そうだよ。 次は、選択物理の授業だよ。 あの授業、出席制だから休めない……」
「……休む前提ですか」
私は苦笑するだけです。 と言っても、美咲ちゃんはしっかり各授業に出てます。
もちろん、私もしっかり出てますよ。
私と美咲ちゃんは、課題等をバックの中に仕舞い二号館のホールへ急ぎます。
ホール前に到着した私たちは、扉を僅かに開け、中の様子を覗き込みます。
美咲ちゃんが小声で、
「抜き足差し足で入れば、バレないよね?」
「おそらく、大丈夫かと」
私と美咲ちゃんは、大ホールの後方の扉を静かに開き、物理の教授に見つからないように席に着席しました。
美咲ちゃんがひそひそ声で、
「何とかバレなかったね」
「はい、よかったです。冷や冷やものでしたよ」
「ごめんごめん、以後気を付けます」
美咲ちゃんは、舌をペロッと出しました。
「もう、しっかりしてくださいね」
「はーい」
その直後に、出席表が配られました。
出席表に名前を書き込み、長テーブルの端に置き、それを教授が回収していきます。
回収が終わり、教授が教壇に立つとマイクを持ちながら、
『では、教材の120ページの続きをします。』
私たちは教材の120ページを開き、教授がホログラムに映す重要点をノートに書き込きこみます。
講義が終わり、私は大きく伸びをしました。
「難しかったですね」
「うぅ、ホントに難しかった……。 優衣」
美咲ちゃんは、子猫のように私を見ます。
「しょうがないですね。 一緒に勉強しましょうか」
私は、美咲ちゃんに弱いんでしょうか?
出来る範囲なら、何でも聞いちゃう気がしますね。
「これで物理のテストはクリアだ」
「もう、上手いんですから」
「優衣、帰る前にショッピング行かない?」
私たちが行くショッピングモールは、和真君と葵ちゃんが訪れた所です。
何と言っても、お店の数が多いです。 主婦の方、大学生にも非常な人気な所でもあります。
「いいですよ。 帰るついでに寄りましょうか」
「そうと決まれば、レッツゴーだよ!」
「み、美咲ちゃん。 まだ、ホールの中ですよ」
「あ……えへへ、やっちゃった。 でもでも、細かいことは気にしない気にしない」
細かい事なんでしょうか。
結構な人に、私たちの予定が聞かれてしまったような気が……。 あれ、私も言ってしまった気が……。――私は内気な性格なので、美咲ちゃんには助けられてばかりです。 いつもありがとうございます。 美咲ちゃん。
バックに教材を仕舞い、ホールを出て、大学のキャンパスを後にしました。
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二重ドアを潜り、ショッピングモールに入った私たち。 中に入ると、心地い怜風が汗を引いてくれます。
「優衣。 これ着て」
美咲ちゃんが私に手渡したのは、薄いパーカーと言えばいいのでしょか?
確かにこれを着ても、暑くはないですが。
「大学とかでは汗をかかないから大丈夫だけど。 外に出たら汗をかいちゃうでしょ。……えっと、その下着がね……」
確かに美咲ちゃんの言う通り、背部が少しだけ透けてますね。
「なるほど。 透けちゃうんですね」
「え、まさかのマジ返し。 恥ずかしがると思ったんだけど」
いやいや、恥ずかしいですよ……。
パパのポーカーフェイスの真似です。 上手く出来たようです。
パーカーを羽織る私と美咲ちゃん。
「これでOKですか?」
「OKOK。 ショッピングに行こうか」
私と美咲ちゃんが最初に向かったのは、レディース店です。
服が沢山あって、どれにしようか迷ってしまいます。
「優衣、これ着てみて」
美咲ちゃんが手に取ったのは、シンプルサマーワンピースですね。 色は藍色です。
大人の女性が着る。って感じがします。
「似合うでしょうか?」
「似合う。 絶対に似合うって!」
「じゃあ、着てみますね」
そう言いながら、私は試着室の中に入り、手渡されたワンピースに着替えます。
鏡で自身の姿を見たんですが、いまいち自分に合ってるか分かりません。
カーテンを開け、パイプ椅子に座っている美咲ちゃんに聞いてみます。
「ど、どうでしょうか?」
美咲ちゃんは硬直してしまいました。
そ、そんなに似合ってないんでしょうか。 や、やっぱり、大人の服です。 わ、私には早すぎました。
「み、美咲ちゃん?」
「あ、ごめん」
硬直から解けた美咲ちゃん。
「へ、変ですよね」
「いやいや、似合いすぎって言えばいいのかな。 大抵の男子はすぐに落ちるね。 わたし、色んな意味で心配になってきちゃったよ。――つ、次はこれ」
手渡されたのは、レディースの黒色のVネックTシャツにストレートデニムです。 着せ替え人形になった気分ですね。 明日奈さんも、このような感じだったんでしょうか?
私はこの服装に着替え、再びカーテンを開きます。
「し、試着してみました」
「ほへ~。 メッチャ似合ってる。 優衣に合わない服とかあるのかな? わたしが男子だったら、結婚してるレベルだよ」
「お、大げさですよ」
「もう、優衣は自分に自信を持たないと」
「そ、そうでしょうか。 こ、今度は、美咲ちゃんがお人形さんに」
「や、やっぱりそうなる」
言葉に詰まる美咲ちゃん。
如何にか逃げようとする美咲ちゃんですが、私は逃がしませんよ。
「ですです。 わたし、見たいです!」
私は笑みを浮かべます。
「うっ、笑みは反則だよぉ。 断るにも、断れないもん。……よし、やってやろうじゃないか」
「それじゃあ、わたしが似合いそうな服を選びますね」
それからは、大学生二人によるプチファッションショーが開かれていました。
何故か、周りから視線を集めてしまいましたが……。 何ででしょうか?
試着した服の一つを購入した私たちは、夕食を取る為、パスタ店に入りました。
ちなみに、私と美咲ちゃん購入した服は、サマーワンピースです。 美咲ちゃんとお揃いですよー。
「うわー、結構混んでるね」
美咲ちゃんの言う通り、パスタ店は大変混雑していました。
今日は土曜日なので、学生さんが多いのでしょうか?
「いらっしゃいませ、二名様でしょうか」
「はい、二人です」
店員さんの言葉に私が応じます。 店員さんの案内で、残っていた奥の席に案内されました。
店員さんは、メニューを手渡してから戻りました。
「優衣は、何を食べる」
メニューを見終わり、美咲ちゃんに手渡します。
「そうですね。 カルボナーラにします」
「うーん。 じゃあ私は、クリームパスタにしようかな」
注文をし、数十分経過した事にパスタが届きました。
私たちは手を合わせ、パスタを一口。
「美味しいです」
「うんうん、何ともクリームの絶妙さが。 あ、カルボナーラも食べたい。 一口ちょうだい」
「いいですよ。わたしもクリームパスタが食べたいです」
次の美咲ちゃんの言葉で、私は僅かに取り乱します。
「あ、じゃあ、食べさせてあげるよ。 優衣もやってね」
「へ? いや、それは女の子同士でやるものでは」
こ、これでは、俗に言う、百合百合になってしまいます。 ど、どうしよう。
ですが、友情や強い絆を示すものでもあったはずです。 なら、問題なしですね。
「はい、あーん」
「あ、あーん」
……食べましたが、いまいち味が分かりませんでした。
次は私の番です。
「じゃ、じゃあ、あーん」
「ん、あーん」
モグモグと食べた美咲ちゃん。
「うん、美味しい」
美咲ちゃんは味が分かったようです。
ともあれ、このようにしてパスタを完食しました。
会計をして、私たちはパスタ店から出ました。 最後に、締めのソフトクリームを購入し、ショッピングモールを後にしました。
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ソフトクリームを食べながら帰路につく私たち。
口を開いたのは、美咲ちゃんでした。
ちなみに、右手には、購入した服が入ってる袋が下げられています。
「今日は楽しかったね」
「ホントに楽しかったです。 また、行きましょうね」
「もちろんだよ。 今度は、優衣のリクエストに答えよう」
「わかりました。 考えときますね」
私が微笑むと、美咲ちゃんも頬笑み返してくれました。――今日はホントに楽しかったです。 こんなに楽しい生活が送れるのも皆さんのお陰です。
そう、SAOから助けてくれたパパたち。 そして、私の真実を知っても手を取ってくれた美咲ちゃん。
私は幸せ者です。 これからもよろしくお願いします。 これが、とある優衣の日常でした――。
やっべー、この輪の中にメチャクチャ入りたいですねッ。
優衣ちゃんも美咲ちゃんも、絶対に美少女ですよ。
さて、今後も頑張って執筆します。
ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!