ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

一週間以内に投稿できました。作者、頑張った!
今回は、バハムートと対決ですね。いやー、戦闘回は難しいですな。
まあ、その戦闘も、チートが満載なんだが。てか、ご都合主義満載です。うん、まじで。しょっぱなからチートだからね(笑)

それでは、本編をどうぞ。


第131話≪神々の暴竜≫

奴は、俺たちを見て、もの凄い咆哮を放った。 その咆哮は、空気をピリピリと震わせるほどだ。

咆哮だけで、ダメージを食らいそうになるレベルだ。

だが、仕掛けてくる様子はない。

 

「皆、散開だ!」

 

「「「「「「「了解!」」」」」」」

 

俺たちは奴と一定の距離を取り、編成を崩さないように散らばった。

奴の攻撃力は未知数だ。 何もせずに突っ込むのは得策ではない。

 

「(……さて、どうするか)」

 

ちなみに、後衛からの支援魔法で、全てのステータスアップは完了してる。

その時、左方向から、アスナとランの声が届いた。

 

「わたしたちで、バハムートの足場を固めます」

 

「アイカちゃん、アオイちゃん。 準備して」

 

「「はい!」」

 

へ? いつの間に魔法の打ち合わせをしたんだ? まあ、四人で出かけた時だと思うが。

水妖精族(ウンディーネ)たちの詠唱が開始された。 この氷結魔法は、足止めには打ってつけだ。

――そして、最後の詠唱が完了した。

 

「「「「――ダイヤモンドダスト!」」」」

 

奴目掛けて吹雪が吹き荒れ、足場を固めたのだ。

 

「よし、俺たちも行くぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

少し予定とは違ったが、この形で良かったのかもしれない。

カズマとサキも、前衛に出たくてうずうずしてたし。

 

「グオォォォオオ!」

 

奴は、凍らされた足場から抜け出そうとしているが、バハムートは身動きが取れそうにない。

流石、最強を誇る水妖精族(ウンディーネ)の魔法だ。 魔法の威力が桁違いだ。

其処に、二人の背中を追う、アオイとアイカの魔法をプラスしてるので、ちょっとやそっとの事では身動きが取れないはずだ。

俺とカズマが左翼に、サキとユウキが右翼に回り込み、高速の四連撃を放つ。

 

「「「「はああぁぁぁ!」」」」

 

奴の両足に切り傷が刻まれたが、HPは僅かにしか削れてない。

俺たちは後方に跳び、剣を構え直した。 それと同時に、奴の怪力で足場の氷が砕けた。

 

「まじか、全然削れてないぞ」

 

「パパ、バハムートの耐久力が異常に設定されています。 通常攻撃では、厳しいかもしれません」

 

俺の胸ポケットに隠れたユイが、ひょこっと顔を出し助言をくれた。

 

「……てことは、ソードスキルしかないのか」

 

「いえ、属性を付与した剣、魔法なら通るはずです」

 

「なるほどな」

 

それなら、今のままのフォーメーションが適切だ。

その時、奴が俺とカズマ目掛けて、踏みつけのモーションを取った。

 

「カズマ!」

 

「わかってる!」

 

俺とカズマは、別れるように左右に跳んだ。

その踏みつけは、地響きを立て空振りに終わった。 あれをまともに食らったら、お陀仏かもしれない。

てか、俺たちもチートだが、こいつもチートだろ。

 

――閑話休題。

 

水妖精族(ウンディーネ)たちが、デバフをバハムートにかけた。 バハムートは、《ATK、DFE、クリティカル低下》、《毒》、《衰弱》のアイコンが点滅した。

 

「グオオォォォ!」

 

奴は、野太い咆哮を上げる。

 

「みなさん、あれ(・・)いきます!」

 

「ソードスキルの準備をしてください!」

 

アオイとアイカの声が、俺たち六人の耳に届く。

大人四人も、子供たちとの連携は可能だ。 なので、あれの意味を即座に理解した。

 

「了解した。――皆、大技いくぞ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

俺たち六人の剣は、ライトエフェクト+追加属性を纏った。

それと同時に、

 

「「――スリーピング・クラウド!」」

 

この魔法は、対象の周りに紫色の霧を生み出し、眠りに誘う魔法だ。

ユウキは、OSS単発重攻撃《デットリー・ストライク》を放ち、ランは片手剣OSS《ファントム・レイブ》計六撃を放った。 カズマは、片手剣ソードスキル《ノヴァ・アセンション》計十連撃を放ち、サキは、片手剣ソードスキル《カーネージ・アライアンス》計六連撃を放つ。 俺は二刀流ソードスキル《ナイトメア・レイン》計十六連撃を放ち、アスナは細剣ソードスキル《オーバー・ラジェーション》計十連撃を放った。

様々なライトエフェクトが迸り、奴を切り刻んだ。

 

「グオォォオオオ!!」

 

バハムートは、苦悶の咆哮を上げた。

ソードスキル後の硬直時間が与えられるが、アオイとアイカの背後に光の球体が造られ、奴の顔目掛けて放たれる。それは奴の目の前で弾けた。

これによって、奴は目を擦る動作をする。

 

「今だ! 跳べ!」

 

六人は後方に跳び、仕切り直す。

だが、これを意味無くする攻撃が放たれる。 バハムートは首をS字に曲げ、ブレスを吐く動作をしたのだ。

これは全体攻撃だ。 距離を取っても意味がない。

――だが、

 

「「「「アイス・ウォール!」」」」

 

アオイとアイカの魔法で、氷の壁を形造った。

アスナとランも詠唱し、氷の壁を四重にした。

俺たち攻撃特化は、今の内に僅かに減ったHPを回復結晶で全快にさせる。

バハムートはブレスを吐いたが、その攻撃は氷の壁が阻んだ。

 

「よし、俺たちでまた突っ込むから、アオイとアイカはエンチャントを頼んだ!」

 

「「りょうかいです!」」

 

氷の壁が解けたと同時に、俺たち六人は、三対三でバハムート左右に回り込むように突進を開始した。

その間、体が淡い光に包まれ、全てのスターテスのアップが完了した。

俺たちは、寸分狂わないタイミングでスイッチし、物理攻撃に加え、魔法を付与した攻撃。 後方からは、フリージング・アローで支援攻撃だ。

 

「「「はああぁぁああ!」」」

 

「「「せえぇぇええあ!」」」

 

その時、背筋に悪寒が走った。

――何かくる!

 

「キリトさん、三時の方向です!」

 

「ユウキさん、カズマくん避けて!」

 

俺とユウキとカズマは足を屈め、凶悪な横殴りを回避した。 あれはおそらく、爪の追加ダメージもあると見ていい。

このままだと、奴が流れに乗ってしまう。 俺はスペルを詠唱し、目暗ましの魔法を放つ。

これは、対ユージーン戦で使用した魔法だ。

俺たち六人は、暗闇の中に飛び込み魔法を付与した斬撃を繰り出し、再び後方に跳んだ。

所謂、ヒット&アウェイだ。

それにしても、精神力がガリガリ削られる。

 

「グアアァァアア!」

 

奴が咆哮を上げると、それに気圧されるように黒霧が晴れていく。

だが、奴の鱗には殺傷が見られ、HPが目に見えるように減少していた。

そして戦闘時間は、二十分を経過しようとしていた。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「……こいつ、まじでチートがかってないか?」

 

「やっと一本だもんね」

 

「聖書に記されてる怪獣は、強いわね」

 

「倒すのに、何時間かかるんでしょうか?」

 

俺、ユウキ、アスナ、ランの順である。

てか、ランさん。 何時間って決定事項なのね。 まあ、俺も同感だけど。

その時、おずおずとアオイが話しかけてきた。

 

「わ、わたしとアイカちゃんの合成魔法で、短時間ですが、バハムートの動きを封じることが出来るかもしれません」

 

「か、完成したの!?」

 

このように、サキが興奮したように問いかける。

アイカが、唇に人差し指を当てながら答えた。

 

「まだ、完全に完成はしてないんだ。 上手くいくかは、五分五分かも」

 

どうやらこれは、アオイとアイカが趣味で始めたオリジナル魔法らしい。

魔法の効果は、雷属性(雷撃)と麻痺らしんだが、麻痺になり動きを封じられるかわからない。ということだ。

あと一つオリジナル魔法があるらしいが。

 

「いや、やってみる価値はあるぞ。 大きな変化が欲しい」

 

「で、ですが。 詠唱にはかなりの時間を有します」

 

「つ、通常魔法の倍はかかります」

 

アオイとアイカがこう言うが、俺は首を左右に振った。

 

「大丈夫だ。 詠唱完了までの時間は、俺たちで稼ぐ」

 

俺は、胸ポケットに隠れたユイに話しかける。

 

「ユイ。 詠唱が完了したら、声をお願いできるか?」

 

「りょうかいです!」

 

ユイは飛び立ち、敬礼のポーズを取った。

そしてそのまま、アオイの背にちょこんと座った。

 

「――アスナとランは、二人の護衛を任せた。 もし、二人が標的にされそうになったら、言い方は悪いが、囮役を頼んだ」

 

「りょうかいしたわ」

 

「ええ、任せてください」

 

俺は頷き、覚えたての魔法の詠唱を開始する。

この魔法は、炎系統の捕縛を目的とした魔法だ。 俺は左手を突きだし――。

 

「クリムゾン・チェイン」

 

紅蓮の鎖が、バハムートを拘束した。

 

「よし、いくぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

俺を先頭にし、ユウキ、カズマ、サキが続く。

俺が斬りかかり、スイッチしてユウキが、カズマが、サキが続く連携を見せた。

バハムートのヘイト値も、俺たちに向けられている。

 

「パパ!」

 

ユイの声が、俺の耳に届いた。

詠唱が完了した合図だ。 俺たち家族は後方へ跳び、魔法に巻き込まれない位置まで移動した。

何でも、広範囲魔法らしい。

 

「「ジャッチメント・ブラスト!」」

 

奴の頭上に暗雲が立ち込め、雷撃が襲った。

なんつー規模の雷だよ。 水妖精族(ウンディーネ)たちの魔法は、アスナとランの魔法と肩を並べられるほどだ。

 

「グオォォォオォオッ!」

 

バハムートは、苦悶の声を上げていた。

この雷攻撃でHPが削れ、バハムートのHPの右側のゲージに黄色いアイコンが出た。

これは、《麻痺状態》だ。 どうやら、賭けには成功したらしい。

 

「アスナとランは、カズマとサキと連携して攻撃してくれ! アオイとアイカは、皆が退避した後に、オリジナルの魔法をぶっぱなしてやれ」

 

俺の指示で、各々が動き出した。

 

「ユウキ。 あれをやるぞ!」

 

「りょうかい!」

 

俺は二刀流ソードスキル《インフェルノ・レイド》計九連撃から、剣技連携(スキルコネクト)を使用し《カウントレス・スパイク》計四連撃に繋げる。 そしてここから、二刀流OSS《スターバースト・ストリーム》計十六連撃に繋げた。 剣技が終了し、硬直時間を課せられるが、まだ連撃は終了していない。

後方から跳んできたユウキが、黒麟剣OSS《ブラック・スパイラル》計二連撃を放った後に、剣技連携(スキルコネクト)を行使して、片手剣ソードスキル《スター・Q・プロミネンス》計六連撃に繋げ、片手剣OSS《エンド・オブ・ハート》三連斬+七連直突きを放ったからだ。

合計、四十七連撃だ。

周りを見渡すと、他の全員も大技を連発していた。 その証拠に、バハムートのHPが大幅に減っていく。

硬直が解け後方に跳ぶと、アオイとアイカの背後から無数の火球が放たれた。

おそらく、オリジナル魔法《クリムゾン・ロスト》だ。

 

「グオオォォォオ!!」

 

奴のHPゲージが二本目に突入し、動きが変化した。

――今まで使っていなかった尻尾を、カズマとサキ目掛けて振り下ろしたのだ。

俺たちは咄嗟に移動し、カズマとサキの前に立ち、振り下ろされた尾を剣で受け止めたが、徐々に膝が折れていく。 また、HPもじわじわと削られていく。

 

「(……なんつー重さだよ)」

 

STRにほぼ振り分けてる俺がこうなのだから、スピードタイプの三人は俺よりきつい筈だ。

だが、バハムートがノックバックをしたのだ。 その隙に、俺たち四人は後方に跳んだ。

何があったのかを確認すると、剣を振り下ろした子供たちが映った。

剣は魔法の光が包んでいた。 そう。 魔法を付与した斬撃(・・・・・・・・・)を飛ばしたのだ。

ちなみに、俺たち大人組も出来る。

また、俺たちが淡い光に包まれた。 これは、高位全体回復スペルだ。 ランとアスナ、アイカとアオイが四重にかけてくれたので、回復速度が通常の倍以上だ。

約三十秒で、HPが全快した。

 

「……やっと二本目が削れたな。――ん?」

 

俺がバハムートの腹部に目を凝らすと、古傷のような物が浮かんでいた。 だが、戦闘開始時には無かった。

――俺の勘が正しければ、

 

「皆、バハムートの腹部を見てくれ」

 

全員が、そこに目を凝らした。

データを参照したユイが、口を開く。

 

「あれは、骸骨のお爺さんがつけた古傷らしいです。 おそらく、あそこを重点的に攻撃すれば」

 

皆は、なるほど。と頷いた。

ユイの言う通り、あそこが弱点になりうる場所だ。

だが、その確証が得られない。……いや、ある。 子供たちと力を合わせれば可能だ。

 

皆の斬撃(・・・・)を、あそこ目掛けて放つ」

 

俺の言葉に、全員が首肯した。

各々の剣に魔法が付与され、準備が完了した。

 

「「はあぁァァああ!」」

 

「「「「やあぁぁァア!」」」」

 

各々は剣を振り下ろし、魔法を付与した斬撃を放った。

途中で斬撃が交わり、魔法が混じり合った一つの斬撃に変わりバハムートを襲う。

 

「グオオォォオォオ!!」

 

古傷に斬撃が直撃し、バハムートは咆哮を上げた。

どうやら、古傷の場所が弱点と見て間違えはないらしい。

 

「あそこが弱点で間違えない。 あそこを重点的に狙うぞ」

 

俺は全員が頷いたのを確認してから、

 

「よし。 俺とユウキ、カズマとサキで先行するから、その後方を、ランとアスナに頼みたい。 アオイとアイカは、脈動回復魔法と軌道阻害魔法も使いながら、支援攻撃を頼んだ。――いくぞ!」

 

「「「「「「「了解!」」」」」」」

 

俺たちが奴に向かって走り出す。

奴は横殴りしてくるが、それは俺たちの頭上に放たれ空を斬っていた。 アオイとアイカの軌道阻害魔法だ。 イレギュラーな攻撃以外は、全て見切ったといっても過言ではないし、背中を任せられるパートナーがいる。 なので、突撃した六人には一切の躊躇いがなかった。

突撃した六人は、絶えまない剣技でバハムートを斬り刻む。

気迫に満ちた動きに、バハムートが翻弄され、徐々に動きが鈍くなっていった。

時には、致命的な攻撃が放たれるが、攻撃は寸前で軌道を変え、空を斬る。

アオイとアイカの支援魔法のタイミングも完璧だった。 また、地面から剥ぎとれた破片でダメージを食らうが、脈動回復魔法で減った直後に回復している。

そして、――奴のHPが残り一本に突入した。

 

「皆、警戒するんだ。 何か違うアクションを起こすはずだ!」

 

六人は距離を取り、バハムートの出方を伺った。

 

「グオォォオオオ!!」

 

奴が、天井を見上げるように咆哮を上げると、部屋の中が怜気に包まれた。

俺はこの攻撃を知っている。 氷の居城《スリィムヘイム》の第一層のボスと同じ攻撃だ。

 

「これは氷柱攻撃だ。 カズマとサキは、アオイとアイカを守れ! 俺たちは、攻撃を継続する」

 

カズマとサキが、アオイとアイカの所に到着と同時に氷柱が天井から降ってきた。 カズマとサキは、頭上に降ってきた氷柱を剣で砕き、二人を守る。

だが俺たち四人は、二人一組になり、氷柱を弾く者と攻撃する者に別れ、攻撃を再開させる。 剣技の応酬で、HPを削っていく。

 

「グオオォオォォ!!」

 

奴はこれが予想外だったのか、驚いたような咆哮を上げた。

また奴は、首をS字に曲げようとする。

 

「パパ、火球攻撃です!」

 

そう。 ユイの言う通り火球攻撃なんだが、先程に比べ、火球の大きさも質量も桁違いだ。

俺たち四人を先に殲滅しようと考えたのだろう。

だが、俺たち四人は、避けるのではなく横一列に並んだ。

そして剣を振り上げ、

 

「「わたしたちを」」

 

「ボクたちを」

 

「舐めんじゃねぇ!」

 

火球が放たれたと同時に、剣を振り下ろした。

そして、眼前に迫ってきた火球が左右に割れた。 いや、――斬撃で斬り裂いたのだ(・・・・・・・)

その斬撃は、奴の顔面に直撃し、

 

「グォアアァァア!!!!!」

 

と、苦悶の声を上げた。

また、目を閉じているので、攻撃が出来ないでいる。

その時、ユイが飛び立ち、

 

「カズ君、サキちゃん、アオイちゃん、アイカちゃん。 今です!」

 

「「「「OK!(了解!)(はい!)」」」

 

どうやら、魔法の詠唱を完了させていたらしい。

――これは、カズマたちが考案した魔法だ。 発動には、四人揃うのが必須条件らしい。

 

「「「「――エンド・オブ・ヴァーミリオン」」」」

 

と言い、カズマたちは膝を屈め、左手掌を床につけた。

バハムートの頭上に紅蓮の隕石が構築され、その隕石がバハムートの頭上に落下し炸裂した。

――HPは残り半分だ。

 

「最後は、俺たちで決めるぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

俺は走りながら二刀流OSS《ジ・イクリプス》計二十七連撃を、ユウキは片手剣OSS《マザーズ・ロザリオ》計十二連撃を繰り出した。

アスナは右から回り込むように、細剣OSS《スターライト・スプラッシュ》計十一連撃を放つ。 ランは左から回り込むように、片手剣OSS《エターナル・ストーム》計十三連撃を放った。

 

「「「「はあぁァああ!」」」」

 

この絶えまない剣技が、バハムートの弱点である古傷を斬り刻む。

バハムートは、これまで以上に苦悶な咆哮を上げていた。 反撃しようにも、体が動かすことが出来ないのだ。

俺たち四人の剣技が終了したと同時に、バハムートの体がひび割れ、爆散し、ポリゴン片の残滓が舞った。

そして、成功を知らせるCongratulatious!の文字が部屋の中央に浮かび上がった。

――暴竜との戦いに終止符が打たれたのだ。

 

「……お、終わった」

 

と言い、俺は尻もちをついた。

両手で握っていた剣も、落としてしまい甲高い音が響いた。

ユウキたちも、女の子座りをしながら、両肩を揺らしていた。

バハムートを倒しても、まだやることがある。

 

「骸骨の爺さんに、報告しに行かないと」

 

俺は剣を握りってから立ち上がり、剣を鞘戻した。

ユウキたちも、手を取り合い立ち上がっていた。

とまあ、全員はボス部屋を出て、骸骨爺さんの元へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

爺さんの元へ行き、俺が爺さんに話かける。

 

「お爺さん。 先程、暴竜を討伐してきました」

 

「お、おお、ありがとうございます! これで、この世界が救われました」

 

俺は心の中で安堵した。――ALO崩壊は回避出来た。

この言葉を最後にして骸骨の爺さんは姿を消した。代わりに俺の目の前に、Quest Clear! Congratulatious!の文字が浮かんだ。

 

「ふぅ、終わった。 疲れたー」

 

「それにしても、ボクたちチートがかってたね」

 

「そ、それって、オレたちも!?」

 

今声を上げたのはカズマだ。

てか、斬撃を飛ばせる時点で、カズマとサキ、アオイとアイカはチートがかってるぞ。

まあ、俺とユウキ、アスナとランは、チートに磨きがかかっていたが。

 

「ま、安心しろ。 カズマたちがチートでも、その上には、俺たちがいるから」

 

「どんなフォローだよ。 父さん」

 

「あれだあれ」

 

「いやいや、あれじゃわからないよ」

 

父親と息子の漫才を見ていた女性陣は、声を上げて笑った。

俺は咳払いをし、

 

「ログハウスに戻って打ち上げでもするか?」

 

「「「「「「「賛成!」」」」」」」

 

このようにして、過去最高難易度クエスト、《神々の暴竜》が終了した――。




お読みいただきありがとうございますm(__)m

まずね。葵ちゃんと愛華ちゃんの基本スペック高すぎ。和真君と紗季ちゃんにも言えることだけど。

いや、それにね。キリト君とユウキちゃんの47蓮撃とか、チートに磨きがかかってるでしょ(^_^;)
魔法のぶっぱハンパないね……。

てか、ユウキちゃんも剣技連携使えたのね。まあ、アスナさんたちはシステム外スキルの先読みが使えますが、ランちゃんは、トーナメント後に覚えましたです。
描写されてませんが、ユニークスキルも使っておりやす。
てか、斬撃も放てちゃうしね。

ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!

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