ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

121 / 144
ども!!

舞翼です!!

今回はお食事会やで☆
楽しんでいただけたら幸いです(^^♪

では、後日談第26弾いってみよー(^o^)/
誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。


第121話≪バーベキューと小さな花火大会≫

二〇四〇年。 八月。

本日から三連休なので、俺たち家族は千葉にある稲毛海浜公園にまで車で行き、バーベキューに来ていた。

数件コテージも近くに新しく建築されたらしいので、俺は事前に予約し、このコテージを1日借りることにした。

ちなみに、俺も連休を取っている。 連休が終わったら、溜まりに溜まった仕事がお待ちしてると思うが……。 まあ何とかなるだろう。

連休のせいか、海浜公園を訪れる客は結構な数だ。

車を駐車場に止め、荷物等を持ってから皆で移動し、コテージの中に荷物を置き、俺と和真はバーベキューの指定場所へ行き準備をする。

 

「さて、火をおこすか」

 

「りょうかいしました!」

 

和真は、びしっと敬礼のポーズをとる。

木綿季と紗季と優衣は、食材を取って来てから合流するそうだ。

木炭諸々は、コンロの横に置かれていた。

まずは、着火剤をコンロの下に置き、円錐形のように木炭を並べていく。 小さな木炭をライターで着火させてから、下に敷いた着火剤上に乗せ点火させる。 周りの木炭も徐々に着火していったので、火おこしは完了だ。

 

「(少しだけ、団扇で煽るか)」

 

俺は和真に団扇を渡した。

 

「和真。 団扇で煽っていいぞ。 でも、強く煽りすぎるなよ。 危ないからな」

 

「わかった」

 

数分空気を送り、和真が網を置き準備完了だ。

それから数分後。 木綿季と紗季と優衣が、食材を大きなトレイに乗せてこちらに来た。 それをアウトドアチェアのテーブルの上へ置いた。

その数センチ横に、コンロが置いてある。

 

「さあ、食べようぜ」

 

そう言って俺は、テーブルに置かれたトレイを持ち、牛肉等々を焼いていく。

ちなみに、トレイは三つある。 肉類と魚介類、野菜類だ。

 

「パパ、紗季も焼きたい」

 

「オレもオレも」

 

俺は苦笑しながら、トレイを渡す。

俺が肉類で、おチビたちが野菜類と魚介類のトレイだ。

 

「優衣は、紗季のことを見ててくれないか。 火は危ないからな。 俺は和真を見てるから」

 

「了解です!」

 

紗季と和真は、トングを使いながら食材を焼いていく。

木綿季はアウトドアチェアに座り、紙皿や紙コップ、割り箸など、ドリンクなどを用意していた。

数分間焼き、食事の準備が整った。

各自の紙皿には、自身の好きなタレをかけ、紙コップにはドリンクが注がれている。

焼き上がった物を乗せ、全員が椅子に座り合掌する。

 

「いただきます」

 

「「「「いただきます!」」」」

 

木綿季の音頭を取り、俺、和真、紗季、優衣がそれに続く。

まあ、おチビたちがどんどん肉を奪い合っていたが。 さすが成長期である。

俺と木綿季と優衣は、それを見ながら笑みを零す。

 

「すごい食欲ですね」

 

「まあ確かに」

 

「紗季ちゃんと和真君は、たくさん食べて大きくならないとね」

 

優衣に続いて、俺、木綿季である。

焼いてきた食材が紙皿の上からなくなり、おチビたちは再びコンロで肉類を焼く。

 

「あー、それオレの肉だよ!」

 

「これは紗季のお肉だよ!」

 

てか、がつがつ食い過ぎだ。 おチビたちよ。

談笑しながらバーベキューを楽しみ、食事の時間が過ぎていった。

食事が終わった所で、参照したゴミ袋で、ゴミ類を分別して袋に入れていく。

うむ。 使ったあとは、綺麗にするのがマナーだからな。

 

食事が終わってから、借りたコテージの中で、五人で川の字になって一休み。

数分経過した頃、静かな寝息が聞こえてきた。

真ん中で横になっていた、和真、紗季が眠ってしまったのだ。

俺と木綿季と優衣は、むくりと上体を起こした。

 

「寝ちゃったな」

 

「きっと、お腹一杯になったんだよ」

 

「ぐっすり寝てますね」

 

俺に続いて、木綿季、優衣である。

俺は立ち上がった。

 

「さて、俺は食後の散歩に行ってくるな」

 

「ぼ、ボクも行く」

 

木綿季も立ち上がる。

優衣は、左右に首を振るだけだ。

 

「私はここでカズ君と紗季ちゃんを見てますので、私はまたの機会で」

 

「お、おう。 そうか」

 

「じ、じゃあ、ボクと和人で散歩に行ってくるね」

 

このようなイベントで二人きりは久しぶりだ。

俺と木綿季はコテージを出、海岸沿いに沿って歩き出した。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「久しぶりだな。 二人きりになるのは」

 

「だね。 いつもは、おチビちゃんたちがいるからね」

 

時刻は夕方になり、綺麗な夕焼け空が見える時間帯だ。

俺と木綿季は、海を見ながら浜辺側の階段に腰を下ろした。

 

「綺麗だな……」

 

「だね」

 

暫くの沈黙が二人を包む。

だが、心地よい沈黙であった。 周囲も静かであり、時より吹く風が心地良かった。

俺と肩と、木綿季の肩は自然に寄り添いあった。

それから数分間、肩を寄り添い合いながら、夕焼け空を見いっていた。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

コテージに戻ると、すでに紗季と和真は起きており、姉の優衣とトランプをして遊んでいた。

おチビたちと優衣は、こちらを振り向いた。

 

「パパ、ママ。 おかえりなさい」

 

「かえりなさーい」

 

「パパ、ママ。 お帰りなさい。 紗季ちゃんもカズ君も、静かにしてましたよ」

 

俺は紗季に歩み寄り、頭をくしゃくしゃと撫でた。

紗季は、目を細めて気持ちよさそうにしていた。

 

「そうか。 よく出来たな」

 

「パパ! 私は、もう小学3年生だよ」

 

紗季は、ぷんぷんと怒るだけだ。

この仕草は、木綿季が甘える時の仕草にとても似ていた。

すると、和真が俺の袖をクイクイと引いた。

 

「パパ、さっき近場のお店で花火が売ってたんだ。 海辺で花火しようよ!」

 

俺は顎に手を当てた。

 

「俺は大丈夫だ。 紗季たちは?」

 

「紗季は賛成ー」

 

「ボクもOKだよ」

 

「私も大丈夫です!」

 

とまあ、満場一致で小さな花火大会を開くことになったのだ。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

コテージを出てから、和真が言っていた花火屋で花火を買ってから、先程、俺たち夫婦が訪れていた海辺へ移動した。

 

「花火っ花火っ!」

 

「紗季走るなって、転ぶぞ」

 

和真が言った途端、紗季は海辺で転んでしまった。 和真は右手の掌を顔に当てた。

まあ、転んだ場所が砂の上なので、痛くはないだろう。

 

「ほらみろ、転んだだろ」

 

紗季は砂を叩いて立ち上がった。

 

「べーだ。 カズ兄、つかまえてみろー」

 

今の紗季の行動は、世間一般で言う、あっかんべーって奴だ。

 

「こ、この、つかまえてやる……」

 

和真も紗季の挑発?を受けて走り出した。

これを見ていた優衣も、慌てて二人のあとを追う。

 

「ふたりとも走らないの」

 

「きゃー、優衣姉も参戦だ」

 

「ちょ、待ちあがれ。 紗季」

 

俺と木綿季はこの光景を見て、微笑むだけだ。

また、二人の手が自然と触れ合い、ゆっくり繋いだ。

 

「ふふ、楽しそうだね」

 

「だな。 来てよかったな。 最近は、どこにも連れて行ってあげられなかったからな」

 

数メートル離れた所から、紗季の声が届いた。

 

「パパー、ママも一緒に遊ぼうよ」

 

俺と木綿季は顔を見合わせる。

 

「どうする?」

 

「ボクたちも混ざろっか?」

 

「そうすっか」

 

俺と木綿季は手を解いてから、三人を追いかける為走り出す。

月明かりの下で行われる、家族での追いかけっこは、一生の思い出になるのだった。

追いかけっこが終わると同時に、家族五人は砂浜に仰向けになって倒れた。

 

「ぱ、パパとママ。 早すぎ……」

 

「さ、紗季。 疲れたよ……」

 

「俺はまだ現役だからな、簡単には負けないさ」

 

「うん、ママもかな」

 

「もう、パパとママは、手加減というものをしてください」

 

優衣にそう突っ込まれ、うっ、と言葉を詰まらせてしまった。

俺も木綿季も、勝負ごとになってしまったら、手加減が出来なくなってしまうことが多々あるのだ。

それで、内心申し訳ない気持ちになってしまうのだが。

俺は上体を起こした。

 

「さて、花火するか」

 

「「賛成~!」」

 

俺の言葉に賛同してから、和真と紗季は立ち上がり、階段に置いてある水の入ったバケツと、手さげ袋に入った花火を持って来た。

これに応じるように、俺、木綿季、優衣も立ち上がった。

袋を開け、全員が、手持ちススキ花火の竹の棒部分を持ち、俺が先端にある花弁状の部分をライターで着火させる。

着火し、ススキの穂のような花火が前方に吹き出した。 この火を預けるように、和真や紗季、木綿季に優衣の花火の着火部分に火をつけた。

 

「わあー、綺麗だね」

 

紗季が感嘆の声を上げる。

和真が花火を見ながら、

 

「オレのは緑色」

 

「わ、私のは赤だね。――パパたちは何色!?」

 

「パパのは、オレンジかな」

 

「ママは、紫かな」

 

「私はピンク色ですよ」

 

それからは様々な花火で遊んだ、手持ちのスパーク花火や、手持ちの筒花火、ネズミ花火などだ。 紗季と和真は、ススキ花火を振り回して円を描いていたが。 まあ、本当は危ないんだけどな。

そして最後に締めの線香花火だ。 誰が最後まで火持ちをするか勝負したりした。

結果は、紗季が一番だったが。 線香花火の火の玉を一つに合わせて、どれだけ大きくなるとかもしていたが。

全員の最後の花火が終わり――。

 

「終わったな」

 

「終わったね」

 

「終わりました」

 

「終わっちゃったね」

 

「うん、終わった」

 

俺に続いて、木綿季、優衣、紗季、和真だ。

全ての花火をバケツに入れたのを確認してから、星空の下、俺たち家族はコテージへ戻った。 現在の時刻は、午後7:30だ。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「忘れ物はないか?」

 

「オレは大丈夫」

 

「大丈夫でーす」

 

と、和真と紗季は、ほぼ同時に言う。

優衣もバックの中を確認した。

 

「優衣も大丈夫です」

 

「ボクもOKだよ」

 

全員の確認が取れた所で、部屋を出てから扉の鍵を閉め、管理室まで鍵を返しにいく。

それから駐車場に移動し、車に乗った。

助手席には木綿季が座り、後部座席は優衣を真ん中にして、和真と紗季が座る。

帰るまでの数分間は後方から話声が聞こえていたが、

 

「寝ちゃったね」

 

「だな。 いっぱい遊んだからな」

 

バックミラーで後方を見ると、優衣の肩に頭を預け、和真と紗季がぐっすり眠っていた。

マンションの駐車場に到着すると優衣は眼を覚ましたが、和真と紗季はまだぐっすりだった。

俺が和真をおんぶし、木綿季が紗季おんぶをした。 優衣は、和真と紗季の荷物を持った。

 

「行くか」

 

「だね」

 

「帰りましょう」

 

俺、木綿季、優衣が言い、マンションの階段を上り、我が家である二〇一号室へ帰った。

今日という日は、家族全員の心に残る日になったのだった――。




バーべキューがどんな感じなのか曖昧なので、もしかしたら何か間違ってるかもです。
その辺は目をつぶってチョ(>_<)
リクエストがあったら、活動報告に書いちゃってください(*^_^*)

ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。