ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!
戦闘描写に手間取り、投稿が遅れましたm(__)m
てか、戦闘描写難しすぎだよ(>_<)
今回もご都合主義が満載です!!

さて、今回は《絶剣vs閃光》です。
それでは、後日談第11弾いってみよー(^o^)/

誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。


第106話≪ALO統一デュエルトーナメント 西≫

大歓声が響く中、控え室から出てきて、闘技場の真ん中で脚を止めた《絶剣ユウキ》と《閃光のアスナ》。

互いに手を差し出して、握手をする。

 

「よろしくね! アスナ。 良い試合をしようね♪」

 

「うん、よろしく。 ユウキちゃんとデュエルするのは、二回目だね」

 

「そうだね。 えっと確か、第56層ボス戦会議で揉めた時だね」

 

そう。 ボクとアスナは、第56層ボス戦の作戦会議で、血盟騎士団の案を採用するか、ソロプレイヤーの案を採用するかで揉めた時に一度デュエルをした事があるのだ。

血盟騎士団からはアスナが、ソロプレイヤーからはボクが代表として戦い、勝利した方の案を採用する事になったのだ。

結果は、ボクの勝利でソロプレイヤーの案が通ったのだ。

 

「それでどうしようか?――どういう形式で戦う?」

 

握手を解いた後、ボクは腰に下げた剣の柄を右手で軽く叩いた。

 

「ボクはこれだけで戦いたいかも。――どうかな?」

 

「私も剣だけでいいよ。 それに、魔法を使った所で、魔法破壊(スペルブラスト)されちゃうからね」

 

ボクもキリトと同じく、こちらに飛んでくる魔法の破壊が可能なのだ。

 

「――じゃあ、魔法なし、翅なしの地上戦。 あ、ジャンプはありで。 これでどうかな?」

 

ボクは首を傾げてアスナに聞いてみた。

すると、アスナは笑顔で答えてくれた。

 

「うん、それでOKだよ。――デュエル申請するね」

 

アスナが左手で手を振り下ろし、視界にウインドウを出してから、デュエル申請をすると、ボクの視界に【Asunaから 1vs1 デュエルを申し込まれました。 受諾しますか?】と表示される。

ボクは《完全決着モード》に設定してからOKボタンをタッチし、ボクとアスナは翅を使い一定の距離を取る。

ボクはコウモリの翼に似た形状の翅を畳み、そして消していった。

同時にアスナも両の肩甲骨いっぱいに狭めて、翅消去のアクション・コマンドを入力し、背中でちりりんと微かな音がして、自身の翅を消えた事を知らせる。

ボクたちの頭上に、デュエル開始のカウントダウンが表示され、ボクとアスナは右手で剣の柄を握り、勢い良く抜剣した。

ボクは片手剣を中段に構え、アスナは右手を体側に引き付け、細剣をほぼ垂直に構える。

ボクたちは集中力を高める事で、周りの歓声が徐々に遠ざかっていく。

それが完全に消えた所で、【DUEL!!】の文字が飛散したと同時にアスナは地を蹴り駆け出した。

アスナは細剣を真っ直ぐ突き出し、神速と言うべき突きを二発繰り出した。

一発目を通常に放ち、二発目はタイミングをずらして放った。ということは、一発目を避けると、二発目の回避は実質不可能。

アスナの思惑通り、ボクは一発目の突き攻撃を、身体を右にずらして回避する。

二発目の剣先ボクの胸元へ吸い込まれていくけど、その直前に右手を煙るように動かして、二発目の軌道を微妙にずらし、鎧を掠める程度に留めた。

アスナはすぐに細剣を引き戻し、二、三歩バックステップをし、ボクから距離を取った。

アスナは追撃することなく、再び細剣を構えて仕切り直した。

 

「あ、あぶなかった。 ぎりぎりでパリィ出来たよ……。 やっぱり、アスナの剣は速いよ」

 

「ゆ、ユウキちゃん。 今の攻撃、よくパリィ出来たね……。 凄いよ」

 

アスナの言う通り、先程の攻撃は、並のプレイヤーでは躱ことが不可能な攻撃だったのだ。

そして、自分に向かって飛んでくる突き攻撃の軌道というのは、小さな点でしかないのだ。

 

「ありがと、アスナ♪――じゃあ、再開しようか?」

 

「うん。 それじゃあ、行くよ!」

 

ボクとアスナは同時に地を蹴り、神速で攻撃を繰り出す。

繰り出される剣がぶつかり合い、高い金属音を響かせ、会場を沸かせる。

ボクもアスナも、システム外スキル先読み(・・・)を使用し、凄まじい攻防戦へとなった。

時折掠める剣でじりじりとHPが削られていくけど、クリーンヒットは一度もない。

凄まじいスピードで切り返し、次々に撃ち込んでいく。

ボクが振り下ろした剣が細剣とぶつかり、鍔競り合いとなり、火花を散らした。

鍔競り合いをしながら、ボクは笑顔でアスナに話し掛けた。

 

「こんなに嬉々とするデュエルは久しぶりだよ!!」

 

「私もだよ。 ここまで熱くなったデュエルは、SAO以来かな」

 

ボクとアスナは、久しぶりの強者の戦いに心が躍っていた。

アスナは一瞬の隙を付き、通常攻撃では無く、細剣ソードスキル《カドラプル・ペイン》計四連撃を繰り出した。

通常攻撃ではダメージを与えられないと考えたからだろう。

そして、そのソードスキルは稲妻のようにボクに迫ってくる。

この攻撃は、先読みを使用しても避けられず、パリィも間に合わない攻撃だ。

なのでボクは、先読みの()を予想し、剣を衝突させ、突き攻撃を弾き軌道をずらす。

鎧に掠りはしたが、アスナが放つソードスキルは、一撃もボクにクリーンヒットする事はなかった。

ソードスキルには技後の硬直時間が設定されているので、硬直後が絶好のチャンスとなる。

ボクは後方に数歩バックステップをし、突進を開始した。

 

「(今ならカウンターで、ソードスキルが入るはず!)」

 

ボクは片手剣OSS、《メテオ・ストライク》計五連撃を繰り出した。

回避が不可能な直突きがアスナの左肩を捉えて、そのまま斜め右下へと放たれる。

全ての攻撃が綺麗に入り、アスナのHPバーを黄色まで減少させる。

アスナは、「次は私の番だね」、と眼で語りかけながら、細剣OSS《スターリィ・ティアー》計五連撃を放つ。

アスナの細剣はボクを捉え、小さな星型の頂点を辿りながら、五発の突き技が黒いアーマーを貫いていく。

この攻撃を受けて、ボクのHPも黄色まで減少させる。

五連撃のソードスキルの交換がし終わり、一瞬の静寂が訪れた。

ボクは大きく息を吐き、次のソードスキルを放った。

ボクは片手剣OSS、《エンド・オブ・ハート》三連斬+七連直突きの計十連撃を放つ。

アスナは三連斬を紙一重で回避し、渾身の突き攻撃、細剣OSS《スター・メモリー》計七連撃を放ち迎撃に入った。

赤と青の閃光が眩く交錯し、最後の攻撃がボクは右肩に、アスナは左肩にクリーンヒットとなり、数メートル吹き飛ばされた。

これにより、ボクとアスナのHPは残り二割程度しかない。

硬直時間が解除され、再びボクは片手剣を中段に構え、アスナは右手を体側に引き付け、細剣をほぼ垂直に構えた。

観客の歓声も、ぴたりとやんでいた。

緊張が走る中、ボクとアスナは同時に駆け出した。

 

「はああぁぁああ!!」

 

「やああぁぁああ!!」

 

防御、回避は捨て去り、すれ違う瞬間に剣が交錯し、互いに場所を変わるように停止した。

刹那、アスナの身体が青いリメインライトに包まれ、ボクの頭上に【Winner yuuki】とウインドウが表示された。

 

「か、勝った……」

 

これを見ていた観客が沸いた。

ボクの残りのHPは数ドットしか残っていなかった。

ボクは、数回左右に剣を振ってから腰に装備している鞘に剣を納め、青いリメインライトの前まで移動し、アイテムストレージから世界樹の雫を取り出し、左手でビンの蓋を抜き振りかけた。

青いリメインライトは、徐々に人型を取り戻していく。

それから、アスナは大きく伸びをした。

 

「負けちゃったか……。 でも、楽しかったね」

 

「うん、楽しかった!」

 

アスナはアイテムストレージから回復結晶を取り出し、「ヒール」と叫び結晶を使用し、ボクのHPを全快にしてくれた。

 

「ありがと、アスナ」

 

「どういたしまして。 それじゃあ、みんなの所に戻ろうか?」

 

アスナはニッコリと笑ってくれた。

アスナの笑顔は、春の陽だまりみたいだよ。

 

「うん、戻ろう」

 

ボクとアスナは観客に手を振ってから、それぞれ控え室へ戻り、皆が待つ場所へ戻った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「戻りました」

 

「戻ったよー」

 

ユウキとアスナは、それぞれの指定席へ座った。

リズが後ろに身体を向けた。

 

「……解っていたことだけど、あんたらの試合、最早次元が違うわね。 てか、三位決定戦はやらないんでしょ?」

 

「ああ、今大会はやらないそうだ。 アスナとランは、今大会のベスト4だな」

 

「ありがと。 キリト君」

 

「ありがとうございます。 キリトさん」

 

リズが呆れたように言った。

 

「今回のトーナメントレベルは異常よ……。 前大会の優勝者ユージーン将軍、二位のシン、三位のクライン、四位のリーファが全員予選落ちだもの……。 あんたらの二つ名は、ALO内じゃ知らない人は居ないからね。 まぁ、この結果は妥当ちゃ妥当だけどさ。――これで決勝戦のカードが揃ったのね」

 

屋台で買ったと思われるビールを一口飲んでから、クラインが言葉を発した。

 

「キリの字とユウキちゃんは、攻略組のトップスリーに入るプレイヤーだからな。 これは、すげぇデュエルになるぜェ」

 

俺とユウキはクラインの言う通り、攻略組一、二、三位を争うプレイヤーだったのだ。

そして、もう一人のプレイヤーはヒースクリフのことだ。

 

「んじゃ、そろそろ行こうかな」

 

「ボクも一緒に行くよ」

 

そう言ってから、俺とユウキは席から立ち上がった。

 

「お兄ちゃん、お義姉ちゃん。 頑張って!!」

 

「キリトさん、ユウキさん。 頑張って下さい!!」

 

「二人共頑張ってね」

 

「応援してるよ。 キリト君、ユウキちゃん」

 

「頑張って下さいね。 キリトさん、ユウキ」

 

「良い勝負を期待してるぜぇ」

 

「応援してるわよ」

 

「パパ、ママ。 頑張って下さい!!」

 

上から順に、リーファ、シリカ、シノン、アスナ、ラン、クライン、リズ、ユイだ。

会場も、今まで以上に盛り上がっていた。

 

「ああ、任せろ」

 

「うん、良い勝負をするね。 みんな期待しててね」

 

それから、俺とユウキは歩き出し、階段を上り決勝となる会場を目指した。

それぞれの控室に別れる際に、俺がユウキに話し掛けた。

 

「ユウキ。 これで勝負が決まるな」

 

「そうだね。 ボクたちは、一勝一敗だからね」

 

「おう、良い試合をしような」

 

「うん!」

 

それから、俺とユウキは手を振り、それぞれの控室に入って行った。

決勝戦のカードは、《黒の剣士キリト》vs《絶剣ユウキ》だ。




ふ、二人とも先読みとかチートやん(笑)
それにユウキちゃん。回避不可能な突き攻撃をパリィするとか……。
凄すぎでしょ!!
てか、キリトくんとランちゃんもそうだけど、OSSのオンパレードやね(笑)
あと、今回のデュエルは、マザロザのデュエルを参考にしました~。
さて、次回は、《黒の剣士vs絶剣》ですね。
あ、SAOの時のアスナさんは攻略の鬼ではなかったですよ。

ご意見、ご感想、評価、よろしくお願いします!!


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