ブラック・ブレット 星の後継者(完結)   作:ファルメール

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登場人物紹介

 

◆将城綾耶(まさきあやや)

 

年齢:9歳

性別:女性

身長:128cm

体重: 29kg

スリーサイズ:子ども体型

血液型:A

モデル:エレファント(象)

 

・容姿

前髪をぱっつんに切り揃えた長い黒髪で、眼鏡を掛けたタレ目の少女。

 

・服装

修道服の上に、改造が施された聖室護衛隊の外套。

 

・所属

聖室護衛隊特別隊員

 

・序列

無し(正規のイニシエーターではないため)

 

・能力

大型陸上動物の因子によってもたらされるパワーと、流体を操る力。

綾耶の両腕はガストレアウィルスによる変異で象の鼻のように水や空気といった流動する物体を吸い込める構造となっており、吸い込んだ空気に圧力を掛けて噴射し、カマイタチのような空気のカッターを発生させる、ジェット噴射で空を飛ぶ、壁状に噴射してバリアを作る、空気の吸引で掃除機のように物体を引き寄せるなどといった使い方がある。吸い込んだ空気を一気に放出すれば、瞬間的かつ直線的な軌道限定ながらスピード特化型イニシエーターをも凌駕するスピードを発揮出来る。

また周囲に大量の水がある環境下では、その水を吸い込んで圧力を掛けて放出、洪水のように相手を押し流す戦法によって戦闘能力を通常時の4倍近くにまで上昇させる。

 

・備考

本作の主人公。

外周区の教会出身で、呪われた子供たちとしては珍しく、両親から愛情を注がれて育った。

しかしその両親も反ガストレア団体が起こしたテロによって死亡し、それ以降綾耶は一人で生きていく事になる。

だがその為に誰かを傷付けたり何かを奪ったりという選択肢は存在せず、外周区の人々から頼まれた事はどんな事でも引き受ける事から初めて、次には清掃会社に就職する。その後配置換えが行われて聖居での清掃作業を担当していた時、聖天子に声を掛けられて直轄のイニシエーターとして抜擢される。

それ以降はガストレア退治や聖天子の護衛など正規のイニシエーターにも引けを取らない働きぶりで、奪われた世代の中にも少しずつだが彼女を認める者も現れ始めていく。

そして聖天子のイニシエーターとなって半年後の2031年4月、物語は始まる。

延珠とは外周区の教会で一緒に暮らしていた親友同士。延珠が無茶をする度に止めに入ったり一緒に逃げたりしていた為、延珠のウィルス浸食率は原作よりもかなり低めに抑えられている。

 

 

 

 

 

◆エックス

 

年齢:10歳

性別:女性

身長:127cm

体重: 65kg

スリーサイズ:子ども体型

血液型:AB

モデル:ウルヴァリン(クズリ)

 

・容姿

短めの黒髪に、獣のように鋭い目をした褐色の肌の少女。

 

・服装

タンクトップにカーゴパンツ

 

・所属

一色民間警備会社

 

・序列

30位

 

・二つ名

鉤爪(クロウ)

 

・能力

獰猛且つ凶暴な肉食動物の因子による非常にバランスが良く高い身体能力と、両手から出てくる三本の超バラニウム製の鉤爪。発達した五感。バラニウムによる再生阻害の無効化。

 

・備考

東京エリア最高位序列保持者である一色枢のイニシエーター。

五翔会によって研究されていた抗バラニウムガストレアの研究をフィードバックされた抗バラニウムイニシエーター実験体の、唯一人の生き残り。五枚羽として潜入しているルイン・メラクによってもたらされた情報を元に他のルイン達が研究所を襲撃し、救出された。その後、民警として表の顔を持つルイン・ドゥベのイニシエーターとして働く事になる。

研究所で行われた非人道的な実験によって過去の記憶は殆ど失われており、それ以前の事は名前も含めて本人にも分からない。エックスという名前はルイン・ドゥベによって名付けられたもの。これは彼女が十番目の実験体であった事に因む(№Ⅹだから、エックス)。

綾耶と同じくガストレアウィルスによって肉体が変異しているタイプのイニシエーターであり、両腕の筋肉の操作によってスパイク状の骨が指の付け根の間から各3本ずつ飛び出してくる。その時、彼女の皮膚も傷付いているが、呪われた子供たちが持つ再生能力によって修復される。

抗バラニウム能力の試験の為、彼女の全身の骨格には超バラニウムが接合されており、体重が異様に重いのはこれが原因。この処置によって本来は骨の爪であった彼女の鉤爪は超バラニウムでコーティングされている。

この特性の為、磁力を使うソニアには金属骨格を操られてしまい手も足も出ないので苦手としている。

 

 

 

 

 

◆ソニア・ライアン

年齢:10歳

性別:女性

身長:141cm

体重: 34kg

スリーサイズ:子ども体型

血液型:B

モデル:エレクトリックイール(デンキウナギ)

 

・容姿

ボリュームのある青髪のポニーテール。青色の瞳をした白人の少女。

 

・服装

白と黒のツートンカラーを基調としたお嬢様風のドレスに、胸元には大きな宝石をあしらったブローチ。

 

・所属

無し(ルイン達とは協力関係)

 

・序列

元11位

 

・二つ名

星を統べる雷帝(マスターオブライトニング)

 

・能力

デンキウナギ因子による発電能力と、それを応用した電磁力。

発電能力はガストレアを容易く黒コゲにしてしまい、周囲数キロの砂をガラス化させてしまう程の電熱を発生させる事が出来る。磁力は主に金属に作用させてコントロールする事が可能で、拳銃を奪い取るぐらいは朝飯前、車を宙に浮かせたり弾丸を曲げたり、その気になれば金門橋を引き千切って空中を移動させる、原子力潜水艦を海中から引き上げる、スタジアムを丸ごと空中へと持ち上げるほどのパワーを生み出す事が出来る。

また、地球はそれ自体が一個の巨大な磁石である為、地磁気からエネルギーを引き出して電磁誘導により発電機のように磁力を電力に変換し、単独で作り出せる限界を超えた電力を発生させたり、適正な条件さえ整えれば作り出した磁界を地球の磁場とシンクロさせ、世界中のどこからでも世界中のどこへでも大規模な地殻変動を発生させたり、特定のエリアのモノリスをバラバラに分解して大絶滅を引き起こす事すら出来る。

 

・装備

シェンフィールド。基本的にはティナが使うのと同じ物。ただしソニアのシェンフィールドは推進機構がオミットされており、プラズマエンジンやその推進剤を積む為のスペースにセンサー類が余分に搭載されている為、ティナの物よりも情報収集能力に優れる。ソニアは自身の電磁力によってこの偵察機を遠隔操作する。この為、ソニアの脳内に埋め込まれたマイクロチップにはシェンフィールドに動作指令を出す機能が存在せず、収集した情報を受信する機能しかない。よってチップの発熱も抑えられており、10機以上を同時に操作する事が出来る。

 

・備考

元は四賢人の一人であるエイン・ランドのイニシエーター。イニシエーターとなる以前は他の呪われた子供たちと同じように貧しい暮らしを送っており、生きる為にあらゆる犯罪行為に手を染めていた。だがある時ティナと出会った事を切っ掛けにそうした生活からは脱却し、ティナの生活費を稼ぐ為にエイン・ランドの実験体に志願し、ハイブリットとなる。

単身で数百体のガストレアを全くの無傷で討伐するなど鮮烈なデビューを経ていきなり千番台へと登録され、その後も序列の階梯を駆け上がり、イニシエーター単独の力で序列11位にまで上り詰める。だがその前後にティナがエインの機械化兵士となってしまう。庇護対象であった彼女が自分と同じ世界に踏み込んでしまった事にショックを受け、それ以降暫くは機械的に任務を果たすだけの生活を続けていく。その頃、ルインの一人であるルイン・ミザールと出会い、彼女達の理想と目的に賛同。ゾディアックガストレアの一体である天秤宮(リブラ)と交戦して相打ちになったと見せ掛けてエインの元から離れ、ルイン達の元へと身を寄せる。彼女の新しい目的はティナを含むハイブリット達を、エインの手から解放する事。その後しばらくはルイン達の元でガストレア退治や要人暗殺を行っていたが、ルイン・フェクダからの依頼によってティナが聖天子暗殺を目的として東京エリアを訪れるのを知り、動く。

 

 

※SR議定書

Sonia Ryan議定書の略称。ソニアの力を一国の軍事力をも遥かに超える脅威だと認定したIISOが、彼女の取り扱いについて国際的に定めたもの。具体的にはソニアが操れないプラスチック・セラミック製の武器を各国が一定数配備する事や、ソニアを拘束した際に彼女を閉じ込めておけるオールプラスチックの牢獄を、1エリアに最低1箇所は設置する事などが取り決められており、他にソニアと対峙した際の対応マニュアルも存在する。

 

 

 

 

 

◆ルイン

年齢:不明

性別:不明(ベースは女性)

身長:自由自在(ベースは181cm)

体重:自由自在(ベースは69kg)

スリーサイズ:自由自在(ベースはB88/W58/H89)

血液型:自由自在

モデル:ブランク(無し)

 

・容姿

自由自在(ベースは白い長髪に、アメジストのような紫の瞳をした20代ぐらいの美女)

 

・服装

自由自在(ベースはきめ細やかな造りの、白い衣)

 

・能力

無型(モデル・ブランク)のガストレアウィルスによる進化。つまり環境や天敵という負荷に対応して、それを克服する為の耐性を肉体に付与する能力。この特性を持つルインに対してはいかなる攻撃であっても二発目からは通用しなくなり、戦闘中であってもパワーで勝る相手にはそれを上回るパワーを発揮し、スピードで上回る相手にはその上を行くスピードを出せるようになる。同じように身動き出来ない空中では飛べるように背中に羽が生えて、相手が攻撃の届かない遠距離に居れば届かせる為に遠距離を攻撃する手段を獲得する。ただしこれらの耐性や上乗せされた能力は、長時間維持する事は不可能。トレーニングを怠っていると人間の筋肉が脂肪に変わるように、負荷を受け続けていないと耐性は消滅する。これは退化もまた進化という事象の一側面である為。

また、ルイン達が保菌するガストレアウィルスは感染源という”方向性”を持たないが故に、形象崩壊を応用してどんな姿にでも変身出来る。

 

・備考

同じ顔、同じ声、同じ姿の”ルイン”が全部で8名居て、それぞれが北斗七星を構成する星のコードネームと個別の役割を持っている。役割によっては表の顔を持つ者も居る。

 

”七星の一”ルイン・ドゥベ

民警として表の世界での発言力や立場を確立させる事が任務。一色民間警備会社社長・一色枢(いっしきかなめ)という表の顔を持ち、エックスのプロモーターでもある。

 

”七星の二”ルイン・メラク

五翔会の五枚羽を暗殺し、変身能力によってそのまま五枚羽に成り代わり、機密情報をリークしている。斉武宗玄が聖天子暗殺を依頼したという情報も、メラクからフェクダへともたらされた。

 

”七星の三”ルイン・フェクダ

蛭子影胤・小比奈ペアを従え、『七星の遺産』を強奪して東京エリアに大絶滅を引き起こそうとしたテロリスト。影胤達のようなアウトローを指揮しての非合法活動が任務。ソニアに聖天子の警護を依頼したのも彼女。

 

”七星の六”ルイン・ミザール

ソニアに接触し、仲間に引き込んだルイン。

 

”七星の七”ルイン・ベネトナーシュ

教師として呪われた子供たちを教導する事が任務。琉生(るい)という表の顔を持ち、東京エリア第39区第三小学校で教鞭を執っている。綾耶とも面識がある。

 

”七星の番外”ルイン・アルコル

科学者としての研究活動が任務。機械化兵士の装備を強化したり一から作り出す事は出来ないが、修復する事は出来るレベルの技術を持つ。元デビルウィルスの研究室室長。

 

 

※ガストレアウィルス適合因子

ルイン達が持つ、その名の通りガストレアウィルスに適合する遺伝的な素質。呪われた子供たちが持つ抑制因子とは異なり完全に浸食率の上昇を抑え、ウィルスとの共存を可能とする。これを持つ者には形象崩壊・ガストレア化が起こらない(正確には形象崩壊を自分の意思でコントロールする事が可能となり、訓練次第では人間とガストレアの姿を自由に行き来する事も出来るようになる。ルイン達の変身能力もそれを応用したもの)。よって身体能力の向上や高い再生能力といったウィルスの恩恵をノーリスクで享受出来る。この適合因子はルイン・アルコルが開発した技術によって他者に移植する事も可能で、作中では小比奈、エックス、ソニア達が移植手術を受けている。

 

※星の後継者

ルイン達が考えている、現行の人類に代わって地球を支配する新たな種を指す。具体的にはガストレアウィルスによって肉体・精神共にホモ・サピエンスよりも進化した人間であり、この『星の後継者』を誕生させる事こそがルイン達の最終目的である。ルイン達は、呪われた子供たちは人間と星の後継者との過渡期に当たる存在であると見ている。

 


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