ユウキが行くSAO   作:雪零

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やっと攻略会議入った…(それでも進んでないとか言ってはいけない)


攻略会議に行く

sideユウキ

 

 

「ついに…ついにこの日が来たよ!」

「ん…ふぁ…。…朝っぱらから声がでかいぞー…。ってか、まだ4時かよ…」

 

横にいるキリトが寝起きの眠そうな声を上げる。

今日はアルゴからギルド設立の依頼を受けた日から一週間、つまり第一層フロアボス攻略会議の日。そう、ボスの攻略会議の日なのだ。大事なことだから二回言ったよ!

 

「今日はただの会議だろ…?実際に戦うわけでもないのに、よくそこまではしゃげるな…ふぁ…ねむ…」

「ボスの部屋はもう見つけてたのに何も進展がない状態からやっと解放されるんだよ!?一歩前進した!って感じられるのが大事なんだよ」

「…ボス戦の準備ならさんざんしてきただろ…それはもう、ほんとイヤってほど」

 

確かにあれからボクたちは、ボス戦の為にいろいろやった。戦闘における連携の確認から、個々人の技量やレベルのアップ。…ギルド設立(予告)の情報があるから危険性はだいぶ減るだろうけど、PKを警戒しての対人戦の訓練とか。

おかげでボクたちのレベルはキリトが14、ボクが13、アスナが11まで上がっている。このデスゲームが始まって、しばらくははじまりの街に籠っていたらしいアスナは、ボクとキリトよりかなりレベルが低かったので重点的にレベルを上げた。プレイヤースキルも勿論大事だけど、それ以前にレベルを上げないと話にならない。それがMMOだ…ってドヤ顔でキリトが言ってた。あと、レベルが上がりすぎてこの辺のモンスターはほとんど相手にならないし、経験値もほとんど入らないから戦うだけ損だ、とも言ってたかな。

確かに、キリトが言う安全マージンの目安(現在の層+10)は超えてるし、一応安全だと思う。でも挑むのはボス戦。何があるかわからないよね!ってことで、4日で今のレベルまで上げたにも関わらず、残り2日をプレイヤースキルの向上…というかボクによる対人戦指導(デュエル)に費やされた。伊達にALOで辻デュエルなんかやってない。対人戦(PvP)には一日の長…いや一生の長?があるからね。

 

「いやー楽しかったなー。二人とのデュエル!」

「プライドはズタズタにされたけどな…なんであんなに強いんだよ…」

「人には向き、不向きってものがあるんだよきっと。ほら、対モンスター戦はキリトの方が強いし」

 

これはキリトと一緒にたくさん狩りをしているうちにわかったことなんだけど、どうやらキリトの方が対モンスターには優れているみたいなんだ。ボクが対人戦ばっかり得意なだけとも言う。ALOのときは、メディキュボイドを使って仮想世界で過ごした三年間、そしてそれによって培った異常とも言える反応速度があったから戦えたけど、今のボクの反応速度は恐らく人並み…とは言わなくても、キリトとあまり変わらないくらいだと思う。

 

「だからもっと特訓して力を付けないとね!反応速度も、今のままじゃ物足りないし」

「どう考えたらあれ以上に特訓しようとか思えるんだ…。それに、今のままで十分ユウキは速いと思うぞ?」

「え?そうかな?」

 

そんなことないと思うんだけどなぁ。前世?のボクは例外にしても、あの時魔法さえ斬って見せたキリトの速さにはまだ追いつかないし、それに姉ちゃんはもっと速かった。多分、今のボクたちより初めてフルダイブしたときの姉ちゃんの方が速い。

 

「いや、仮にも俺はβテスターだぞ?ログイン時間は圧倒的に俺の方が長いはずなのに、そんなに速度に差がないんだ。伸びしろを考えれば十分すぎるだろ」

「ところでキリト」

「それに反応速度なしでも十分ユウキは強「いい加減現実を見よっか?」…物凄く直視したくないんだが…なんで俺がユウキやアスナと同じベッドで寝てる(・・・・・・・・・)んだ?」

 

キリトの言う通り、さっきからボクとキリトは同じベッドの上で会話している。ついでにアスナもまだ眠ってるけどいる。アスナ、ボク、キリトの順に川の字になって寝ている状態。

ちなみに、キリトと二人きりだったときは節約のために同じ部屋に泊まっていたけど、アスナが加わってからはもう一部屋取ってボクとアスナで一部屋、キリトがもう一部屋、という風に割り振っているから、普通は同じベッドで寝ているなんて現象起こらない。まあ今回は例外だけど。

 

「昨日、いつもみたいにボクとアスナの部屋で一日の反省会(ミーティング)しようとしてたら、疲れ果てたキリトがボク達が使ってるベッドで寝ちゃったんだよ。で、キリトの部屋に入ろうにもキリトは寝ちゃってるし、かといって床とかソファーで寝るのも嫌だなーって話になって、相談した結果この構図になったってわけ」

「あー…。言われてみれば確かに、この部屋に入ってからの記憶がない…」

「まあ、アスナが起きるまでに早くベッドから出た方がいいんじゃない?」

「…そうするか」

 

パニックになってキリトのことを吹っ飛ばすだろう未来を回避させてあげるボク偉い!なんてことを考えながら朝の支度(と言っても装備を整えるだけなんだけど)をする。

 

「もう行くのか?まだ早朝だぞ?」

「うーんなんか落ち着かなくて。ちょっとその辺でモンスター2、30匹狩ってくるよ」

 

そう言ってボクは宿屋を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…で、なんで『ちょっとその辺で2,30匹』とか言っておいてレベル上げて帰ってくるんだよ…」

「えへへ。テンション上がっちゃってつい」

「つい、で狩られた推定100匹以上のモンスターが哀れだ…」

 

キリトはこめかみを抑えながらそんなことを言う。しょうがないよね?だって早朝だから誰もいなかったし、ソロだったからどんどんモンスターがリポップしてくるのが楽しくて、気が付いたらレベルが上がってたんだから。

そんなやり取りをしていると、横合いからアスナの声が。

 

「それで、もう10時になるし人も結構集まってきたけど、えーっと、ディアベルさん?はまだ来てないのかな」

「そうみたいだな…って言いたいとこだけど、噂をすれば、ってやつみたいだ」

 

キリトが目を向けた方向には、三人ほどの人影が見えた。先頭に立っているのは騎士風の鎧装備をした青い髪の男の人。多分、あの人がディアベルさんだ。

ディアベルさんはステージに立つと、集まったボク達を見回しつつ話を始めた。

 

「じゃあ、そろそろ始めさせてもらいまーす!今日は呼びかけに応じてくれてありがとう!俺はディアベル。職業は…気持ち的に、騎士(ナイト)やってます!」

 

騎士かぁ…思えばボクはALOでも今でも騎士って名前がつくギルドに入ってるけど、全然騎士っぽくないよね。キリトもそうだけど、鎧とか着ない派だし、片手剣だけど盾とか使わないし。あ、でもアスナは騎士って言われても違和感ないかな。

なんて考えてるとアスナからデコピンが一発。

 

「こら。話はちゃんと聞かないとダメでしょ」

「はーい」

 

アスナに言われてディアベルさんの方を見ると、ちょうど話が再開された。

 

「先日、とあるパーティがあの塔の最上階でボスの部屋を発見した。俺たちはボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームも…いつかきっとクリアできるってことを、はじまりの街で待っている人たちに伝えなくちゃならない。それが!今この場所にいる俺たちの義務なんだ!そうだろ、みんな!」

 

そのセリフにあちこちから拍手や歓声が上がる。ディアベルさんはみんなを先導するのがうまいね。士気も上がって、いい感じにまとまってる。

 

「オッケ。じゃあ早速、攻略会議を始めたいと思う。まずは、6人のパーティを組んでくれ。フロアボスは、単なるパーティじゃ対抗できない。パーティを束ねた、レイドを作るんだ」

 

6人パーティかー。ボクとキリトとアスナで三人。後の三人は…どうしよ。

 

「キリト、メンバーに当ては?」

「あるわけないだろ?」

「自慢げにいう事じゃないわよ…」

「そういうアスナは?」

「私は…ほら、二人に会うまでずっと戦ってばかりだったから…」

「つまりアスナもダメ、と」

 

困ったなー。3人パーティだと、ボスをメインに相手する役割がもらえないよ…

実際、ボク達なら3人で6人以上の働きができると思うけど、それがわかるのはボク達自身だけだし…ホント困ったどうしよう。

と、なかば諦めていると…

 

「あ、あの!」

「「「ん?」」」

「わ、私を、パーティに入れてもらえませんか?」

「君は確か…」

「この前キリトが助けた…」

 

「シリカちゃん?」

 

「あ、アスナさん!お久しぶりです!」

 

 

え?…二人とも知り合いだったの…?

 

 

 

 

 

 

 




ユウキ「え、シリカ出てくるの早くない?」
キリト「なにが早いんだ?」

ユウキ「いや、シリカって本来キリトのレベルが70とかになってから出てくる人だし…」
キリト「一層でそんなにレベルが上がるわけないだろ?何言ってるんだ…?」

ユウキ「…まあいっか。すべて作者のせいってことで」
キリト「いやよくないだろ」

ユウキ「いいの!…それより、なんか思わせぶりに反応速度とか出してたけど、作者あんまり伏線上手じゃn」
作者「ストーップ!ネタバレも作者批判もストップ!もうキリトに頼んであとがき終わらせるよ!?」

ユウキ「頼むっていうかあやつ「それじゃあまた次回!」…ネタが思いつかないから終わらせ「また次回ったらまた次回!」はあ…しょうがないなー。それでは、また次回!感想もらえると作者が喜ぶからどんどん批判「あんまりされると耐えられないからほどほどで」…さっきから作者のセリフ改変が酷いです。訴えたら勝てるよ!それじゃあ今度こそまた次回!」

作者「あ、〆はきっちりやってくれるのね」
ユウキ「読者の為だからね!」

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