ゆるしてくださいなんでもしますから()
とまあ冗談はともかく、あのままボス戦後第二層、プログレッシブの話には進みません。飛ばして第8層です。
理由?書ける気がしなかったからです…。
待っていてくださった方がいるかはわかりませんが、またちょくちょく更新すると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
ボク達が第1層を攻略してから一ヶ月と少し。ボク達は今、第8層の主街区『フリーベン』にいる。
ギルド『ライジングナイツ』も無事設立されて、当初の予定通りキリトが団長、ボクは副団長になった。副団長、って言うほど偉そうなことは、ほとんどしてないんだけどね。
そんな中目を引くのは、やっぱりアスナの活躍かな。ボクもキリトも、人を率いるのはあんまり得意じゃないけど、アスナがいるおかげでかなり助かっている。実質的な指揮はほとんどアスナが取っているって言っても過言じゃないね。
さて、それなら団長と副団長たるボク達は何をしているのか。それは─
「キリト君、この後宿にアルゴさんが来るはずだから、対応よろしくね、団長」
「お、おう」
「ユウキ、あなたは私と一緒に来て。ギルドのメンバーとこの階層の情報共有、それと偵察に行くつもりだから」
「ちょ、アスナまた少人数でフィールド駆けまわるつもり!?いくら階層が上がるごとに狭くなるって言っても、この広いフィールドを数人で調査するのは無理があるよ!それに情報だって、キリトがいなきゃろくに…」
「大丈夫、ランもいるし、キリト君が知ってる情報も全部聞いて、メモ取ったから。どの道、主に調査するのはβ版との変更点。慎重に警戒して進むから、多少の情報の差異はあっても変わらないと思う」
─こんな感じで、団員のみんなと同じように、アスナに率いられてた。
あっれー…おっかしいなぁ…ボク達一応、上司なんだけど…。なんて、こうなるのは目に見えてたし、全然不満には思ってない。キリトもそれは同じみたいで、基本的に指示はアスナに任せていた。
ただ、このギルドが完全にアスナに依存してるかというと、そうじゃなかったりする。
勿論、さっきのボクみたいに、アスナに反対したりもすれば、ボクやキリトが指揮を執る時だってある。あと、得意分野では初期パーティ─姉ちゃんやシリカ、エギル─のみんながそれぞれ指示を出したりしてるし。
とまあそんなことを考えてはいるけど、基本アスナの言う事は適格だし、ボク達は補足、修正、あと前に立つのが主な仕事。それ以外は門外漢である事に変わりはないし、話は終わりにして、ゆっくりこの第8層の眺めを楽しむとしますか…。
そう思って、ボクが歩きながらこの欧州風の街を見渡していると、話は終わっていなかったみたいで、キリトがアスナに意見していた。
「アスナ、まあ情報の方は、俺がいなくてもなんとかなると思うんだが…少人数で行くのはやめた方がいい」
「何か理由があるの?」
「いや、戦力的には問題ないし、幹部連中も、8層に昨日着いたばかりでやることもないだろ。けど、ギルドに入ったばかりのプレイヤー、特にゲーム慣れしてない連中には、今のうちに探索に慣れておいて欲しい」
「どういう事?」
「今はまだ、俺やラン─つまり、βテスト時の情報がある。けどそのアドバンテージももうすぐ消える。だからその前、そして戦闘慣れして来た今のうちに、マップを探る時の感覚を覚えておいてほしいんだ。今ならまだ俺達がフォローに入れる余裕もあるけど、階層が進めば進むほどそれも難しくなるし…最終的には俺達だけじゃ手が足りなくなるからな。ボスも手ごわくなって来るだろうから、全体的にレベルアップさせて行きたい」
「なるほどね…。いずれは、ただついてくるだけじゃダメになる…か。…うん、わかった。なるべくβテスターとそれ以外が混ざるようにパーティを組ませて、各パーティに一人か二人、監督役を用意するね」
「ああ。それと、そういうメンバーを多めに動員する以上、疲れてるプレイヤーもいるだろうし…本格的に動くのは明日でもいいだろ。今日は通達だけにしておこう」
おお…なんかギルドのトップっぽい会話してる…。…ボクずっと空気だけど、忘れられたりしてないよね…?
そんな事を考えてる間に話はまとまったみたいで、キリトは東側にあるボク達の宿屋を目指し歩き出そうとしていた。
「それじゃ、私はエギルさんのところで生産職の人たちの様子、見てくるから」
アスナもそう言って、ボク達とは反対側、街の西側に向かった。それを追いかけようとボクも足を踏み出……そうと思ったところで、キリトに襟をつかんで引き寄せられた。
「ああ…アスナが遠ざかっていく…」
未練がましく両手を突き出してアスナを求めるボクと、それを邪魔するキリトの図。どう見てもキリトが意地悪しているようにしか見えない光景だけど、まわりをちらほら歩いているうちのギルドのプレイヤーも、見慣れたのか特に誰も突っ込まない。むしろ微笑ましそうに見てくる。…むぅ。副団長として不満だよ!
「あのなぁ…同じ宿なんだから、最悪夜には会えるだろ?」
「そうだけど…そもそもなんでボクキリト側にいるの?偵察に行く時は付いてきてって言われたのに…予定が変わったらさらりと置いて行かれるし…」
そもともとボクはアスナと一緒に行動する予定だったのに、どうして邪魔するのさ。
そう内心で言いながら、襟をつかんでいる手を振り向きざまに払い、腰に手を当て異議申し立てをする。
だけど、キリトは呆れ顔をしながら反論してきた。
「さっきの話聞いてたか?これからアスナがやるのは、団員達へ明日の予定の通達をすることと、生産職プレイヤーの様子見だ。つまり戦闘は無し、エギル達との会議のみ。…副団長らしく団員達とバチバチ討論したいなら止めなかったぞ?」
肩をすくめながら、諭すようにボクに説明するキリト。…ああそれは無理かなぁ…ボク会議とか向いてないし…。特に生産職の人たちとの話って、大体ギルドの予算云々の話だし…。
うん。これからもボクは戦闘面で頼りになる副団長で行こう。難しい話はアスナに任せた。
そうしてうんうん頷いて納得しているボクを見て、またも呆れたような顔をするキリト。でも今度は諦めたように一つ息をつき、ボクに向かって一つのウインドウを表示してきた。
「ほら、これを見ろ、ユウキ」
「ん?何これ、クエスト?」
「ああ。ここに来る途中、少し遠くに見えた森があっただろ?そこで受けられるクエストだよ。因みに戦闘系クエスト。昼過ぎたらこれに連れて行ってやるから、今は我慢して俺に付き合ってくれよ、副団長さん」
「む、餌付けみたいで尺だけど…その話乗った!」
まあよくよく考えてみれば、アルゴが来るって事はおそらくギルドの新メンバー候補が来るってことで…つまり面接だ。ボクもいた方がいいのは当然か。
それでもアスナについてきてと言われたのは、単純に戦力の問題だね。基本、このギルドはキリト、姉ちゃん、ボク、アスナが最高戦力だし。ただしこれは技術どうこうもあるけど、単純にレベル差の話だ。
「餌付けみたいって…クエストは餌かよ。…ま、いっか。納得したなら行くぞ、ユウキ」
「はーい」
ボクは元気よく手を上げて返事をし、踵を返したキリトの後に続いた。
「ふぃー。…おわったぁー」
「おつかれさん。少し休憩して、昼飯でも食ってからクエスト行くか」
ギルドに加入したいという人たちとの面談…面接?を終えて数分。ボクとキリトは宿のソファーにぐったりと体を預けていた。
いやー、特に加入条件とかないから断ることなんてないんだけど…一応、副団長だし、それっぽい雰囲気出してなきゃいけないって、姉ちゃんやアスナに言われたしなぁ。
ともあれ疲れる時間も終わり、これからは楽しい時間の到来!ってね。
「うん。そうだね。あ、でもちょっと待った、一応、姉ちゃんに連絡入れてくるから」
「ランに…?ああ、心配するからか。相変わらずシスコンだな、あいつは」
ホントだよ…ボクももう子供じゃない…いや子供だった。しょうがない、後で説教くらい覚悟して、メッセージだけ残して行こう。流石に連絡なしはちょっとマズイしね。不測の事態があった時とか。
「これでよし……っと」
「なんて言い訳したんだ?」
「言い訳だなんて失礼だなぁ。ちゃんとした連絡だよ!…ちょーっと誤解を招く書き方をしたかもしれないけど」
「はぁ…。…まあ、あとで一緒に怒られてやるから、ちゃんと説明しておけよ」
「ホント!?ありがとう!やっぱり持つべきものは頼れる団長だよね!」
キリトがいれば姉ちゃんの怒りも和らぐだろうし。キリトと姉ちゃんの仲が良すぎるのも複雑だけど、背に腹は変えられない。…キリトも姉ちゃんがどれだけ怖いか知ったらドン引きするんじゃ…おっと寒気が。この辺にしておこう。
「オッケー。じゃあ、今度こそ行こっか」
そうしてボク達は、8層の入り口付近から見えた森へ向けて繰り出すこととなった。
キリト曰く、そのフィールドダンジョンの名前は『聖獣の墓』。
あれ、森じゃなかったっけ?墓……?
ユウキ「久しぶり!」
キリト「実に一年ぶりだな」
ユウキ「遅すぎるよね。さすがにそれは無いよ、作者」
キリト「まあいろいろあったんだろ」
ユウキ「そういう自己弁護はいいから素直に書かなくてごめんなさいって謝ろっか」
作者「更新を待ってくれていた皆さん本当にすみませんでした!!1」
キリト「イメージはジャンピング土下座でいいか?」
ユウキ「五体投地でも足りないと思うけどね」
ユウキ「それよりキリト、もうすぐホワイトデーだけど…ボクには何かくれないの?」
キリト「お返しもなにもバレンタインに何も貰ってないんだが」
ユウキ「それは作者に言ってよ!バレンタインなんてネタにしやすいイベントを見事にスルーしたせいでボク達何もできなかったんだから!」
キリト「縁がないから気づいたら終わってたとは作者の弁だが」
ユウキ「そんなものなのかなぁ。女の子にとっては結構大事らしいけどね」
キリト「らしいってなんだ、ユウキも女の子だろ?」
ユウキ「ボク恋愛より遊んでる方が好きな子供だったし…やりたいことが多くてそれどころじゃなかったのかもね」
キリト「よくわからないな。俺はやることなんて、もっぱら機械いじりかゲームだけだったし。遊びが好きって意味では似てるのかもしれないけど」
ユウキ「ボクはアウトドアがほとんどだったけどね。もう楽しくて。旅行とか旅行とか旅行とか」
キリト「旅行ばっかりかよ…親御さんも苦労しそうだな」
ユウキ「姉ちゃんも『こっち側』だから大丈夫大丈夫」
キリト「あのシスコン…目に浮かぶようだな」
ラン「シスコンで悪かったわね」
ユウキ・キリト「「!?」」
ユウキ「久々の更新でいきなり…」
キリト「三人目のゲスト…だと…?」
※ただのネタ切れです
ユウキ「でどうしたのさお姉ちゃん」
キリト「シスコンは事実だろ」
ラン「シスコンの何が悪いの?いいじゃないシスコン。誇ることよシスコン。妹を大事にして何が悪いのかしら」
ユウキ「ボクは結構恥ずかしいけどね…」
キリト「日常での苦労が伺えるな」
ラン「そういえば、放課後クラスのみんなの前でシスコンの何が悪いか力説したときユウキが…」
ユウキ「わー!ちょっとストップストップ!それ以上はダメ!語るの禁止!あの後しばらく学校行きづらかったんだから!」
キリト「詳しく」
ラン「流石キリト。気が合うわ。でね…」
ユウキ「これ以上はホントにダメ!もう切り上げるからね!久々の更新で後書き千文字とかそのやる気本文に回してよ!それじゃ、また次回ー!」
ラン「あ、ちょ、勝手に切り上げないでよ!それ言いたかったのにー!」
作者「更新1年もあけてしまい本当にすみませんでした!ではまた次回!」