ノーネームが黒の銃弾と交わるそうですよ?   作:海ぶどう

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こんにちは!

今回はなんとも言えず…
僕から言えることはただに一つ。
評価をしてください!(クソ野郎)

実際投稿してると気になっちゃうんですよね、評価…
お時間ありましたらよろしくお願いします!


序列不明

外は雲一つない快晴だった、本来十六夜はこんな日は近くの河原にでも行って昼寝をしているはずだった。

しかし今は茜を連れて防衛省まで来ていた。

 

「貴方が逆廻 十六夜さんですね?初めまして、私は…」

 

「そんな硬くなるなよお嬢様、せっかく可愛い顔してんだからもう少し笑顔でいこうぜ」

 

十六夜はヤハハと笑いながら聖天子に向かって言うが、聖天子は可愛いと言われて恥ずかしかったのか下を向いている。

 

「んで、このエリアのトップ様が俺みたいな一般人に何の用だよ?」

 

十六夜の質問をすると聖天子の後ろに立っていた天童 菊之丞が答える。

 

「フン、貴様が一般人だと?しらばっくれるなよ小僧」

 

「そんな怖い顔で睨むなよ、別に嘘はついちゃいねえよ。俺は民警でもなんでもないんだし」

 

そう言うと下を向いていた聖天子が顔を上げ口を開く。

 

「まあ確かにそうですね、では貴方は何者です?いえ、貴方とあの黒の少女は何者です?」

 

聖天子はモニターにリモコンを向け画像を拡大する、そこには先日ゾディアックと戦っている十六夜と、天の梯子の超電磁砲を一時的に止めていたペストの姿が映っていた。

 

「なんだ、撮られてたのか?」

 

「人工衛星ですよ、それより質問に答えていただけますか?」

 

聖天子は十六夜を真っ直ぐ見つめる、十六夜はその瞳を見て口からポロっとある少年の名前が出てきた。

 

「ジン……」

 

箱庭で非力ながらも心が広く十六夜達「ノーネーム」のメンバーのリーダーだ、聖天子の瞳はどことなくジンのそれと似ていたのだ。

 

「へっ?」

 

「いや悪い、なんでもねえよ。んじゃまあどっから説明するもんか…」

 

それから十六夜は自分達がいつの間にかこの世界にいた事、箱庭についてある程度話した。

途中でこんなにめんどくさいことをペストに押し付けたことを少し悪く思っていた。

 

「なるほど、大変驚きました」

 

「聖天子様、此奴の話を信じるのですか?」

 

菊之丞は驚くこともなくただ聖天子の判断を聞いている。

 

「信じ難い話ではありますが、宙に浮いていた黒の少女、民警データに載ってない人間がステージ5相手に素手で戦っているのを見せられては信じるしかないでしょう」

 

そう応えると菊之丞は軽く頭を下げ、御意にと言うと再び後ろに着く。

 

「それで逆廻さん、貴方に提案があります」

 

「なんだよ?他のステージ5の討伐か?」

 

十六夜は期待を込めて聞くが返事はまるで違った。

 

「いえ、それは無謀なのでお願いしません。貴方には民警になって欲しいのです」

 

「めんどくせえからお断り、って言いたいとこだが条件をのんでくれるなら構わないぜ」

 

そう言うと十六夜の手を握っていた茜が十六夜の顔を見上げながら首をかしげる、十六夜は茜の頭を撫でながら続けて言う。

 

「まずはイニシエーターを茜にする、次に外周区のガキ共に住まいは無理にしろちゃんとした食事の提供、教育を約束しろ」

 

それに対し後ろで菊之丞は眉間に皺を寄せるが、聖天子はすぐに承諾した。

 

「分かりました、では次に進みましょう。そこで序列なのですが、逆廻さんは実績というものがないので本来なら最下位からスタートさせたいのですが…」

 

聖天子は言葉を止めた後に菊之丞の方を向く、菊之丞がそれに気付き頷くと再び口を開けた。

 

「貴方には超高位序列の方々と同等かそれ以上の力があると見なし、序列不明(ナンバーアンノウン)の地位に就いて貰います。アクセス権限などは実績につれ上げていくつもりです。その他の地位については超高位序列者と同じだと思ってもらって構いません」

 

十六夜は序列不明というのを気に入った事から笑いながら答える。

 

「アンノウン、如何にもって感じで良いじゃねえか」

 

「気に入って頂けたなら良かったです、それと民警になるに当たって所属の会社を決めなければならないのですが…」

 

「あー会社な、まあ当てがあるから任せとけ」

 

十六夜が応えて聖天子もそれを承諾すると茜がウトウト眠そうにしている事から解散となった。

 

「改めてよろしくな茜、ちゃんと強くなれよ?」

 

十六夜が笑いながら頭を撫でると茜も嬉しそうに答える。

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

「おし、んじゃまず入社希望でも出しに行くか」

 

そう言って2人は歩き出した。

それから数十分後、2人は天童民間警備会社の中にいた。

 

「んでお前ら2人がここで働きたいと…」

 

連太郎は頭を抱えながら十六夜の方を見る、木更は社長席に座りコーヒーを啜っている。

 

「まあ働くってか在籍だけ置かせてくれれば助かる、報酬とかは全部会社にやるから」

 

そう答えると木更が啜っていたコーヒーを吹き出しゴホゴホと咳をたててる、落ち着いた途端に十六夜の胸ぐらを掴みブンブン振り回す。

 

「今言ったこと!ホントなの!?」

 

「オイオイ落ち着けよお嬢様、まぁホントだぜ」

 

「採用!採用よ!」

 

木更の目は完全に金の形になっていて、連太郎は呆れていたが十六夜としてはどうでも良いことなので笑って受け入れた。

茜は苦笑いしながらもどことなく嬉しそうにしてる。

 

「んじゃまあ会社も見つかったことだし俺ん家で飯でも食うか?」

 

そう言うと今度は連太郎と木更と延珠の目が同時に輝き出す。

 

「十六夜、妾はお寿司が食べたいぞ!」

 

「十六夜君!私はすき焼きが良いわ!」

 

「ステーキ食わせてくれ!」

 

十六夜は3人の食いつき具合に若干引きながらも答える。

 

「俺が奢る前提なのな…まぁなら買い物行くぞ」

 

「十六夜さん、私は甘いものが食べたいです」

 

少し遅れて茜もねだってくる、どことなく一つ一つの動作が可愛い事から十六夜も茜にはあまくなってしまう。

 

「んじゃ最後にケーキも買ってくか」

 

 

 

近くのスーパーで食材を人数分買うと時刻は8時過ぎになっていた。

 

「まだらロリから絶対どやされるぜこりゃ」

 

十六夜は笑いながら帰り道を歩いていると連太郎がふと疑問に思ったことを口にする。

 

「十六夜ってどこ住んでんだよ、俺の家と近そうなんだが」

 

「そいや言ってなかったな、俺の家は里見のボロアパートの真後ろの一軒家だぜ」

 

「まじかよ…」

 

「毎日俺もペストもお前らのどんちゃん騒ぎのせいで寝かせてもらえないんだぜ?どうにかしろよな」

 

十六夜が不満を漏らすと連太郎と延珠は素直に謝ってくる、これでしばらくは安眠出来そうだと笑っていると十六夜の家に着く。

それから十六夜はご飯を食べながら自分とペストが箱庭に居たことなどを話した。

3人とも最初は驚いていたがさほど気にすることはなくそれぞれ食事に集中している。

 

それから1時間ほど経ち日付が変わろうとしていた。

十六夜の計らいから今日は3人とも泊まることになっていた、連太郎は帰ろうとしたが延珠がペストと茜と意気投合して天誅ガールズを見ていた為泊まることにした。

しばらくすると十六夜以外のみんなは寝ていた。

十六夜が毛布を被せると電話が鳴った、表示されている番号には見覚えがない。

 

「うぃ、もしもーし」

 

「もしもし十六夜?久しぶりね」

 

その声を聞いた瞬間十六夜は驚きのあまり電話を落としかけた。

なぜなら声の主はもう一生十六夜が会えないと思っていた、十六夜を育ててくれた人物、金糸雀だったのだ。

 

「流石に驚いたぜ、なんでアンタまでこの世界にいんだよ」

 

「私も十六夜もあの小ちゃな女の子も恐らくは時間軸の歪みに囚われたんだと思うわ、推測に過ぎないけど」

 

「なるほどな、んじゃもう一つだけ、あんた今どこにいんだよ?」

 

そう言うと金糸雀は軽く笑った後にからかう様に十六夜に聞く。

 

「あら、もしかして私に会いたいの?」

 

「別に気になっただけさ」

 

「照れちゃって可愛いわね、今私は海外にいるわ。時期戻るとは思うけど…」

 

「そうかい、んじゃ戻ってきたら一度くらい顔出せよ」

 

「そうね、久しぶりに十六夜の顔もみたいしそうしようかしら」

 

そう言うと金糸雀はそうそうと付け足して話を続けた。

 

「この世界、案外貴方にとっても退屈しなさそうよ?」

 

「へぇ、そりゃ楽しみだ」

 

「それじゃあね十六夜、しっかりしなさいよ?」

 

「あぁ、またな金糸雀」

 

電話が切れると十六夜はそのままベッドに直行し仰向けになる。

 

「ったく、この世界に来てから疲れさせられる事ばっかだな…まあでも……おもしれえ」

 

十六夜はこれからの期待に胸を膨らませながら眠りに就いた。




過去最大にグチャグチャですやん、すみません。

そろそろオリジナルストーリー入ります、お楽しみにしていただければ嬉しいです。

それでは!
誤字とかあったら教えてください

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