ノーネームが黒の銃弾と交わるそうですよ?   作:海ぶどう

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こんにちは!

感想が増えてきて嬉しい限りですo(`ω´ )o
しかし評価はされない、何故なのだ…

評価よろしくお願いします!

今回はあれだよ…あれ。まあ読めば分かるさ!


天の梯子

十六夜と連太郎が戦い終わってから約2日経ち、十六夜はペストを連れて外周区に来ていた。

茜はまだ危険というわけで家に置いてきている。

 

「それでマスター、こんな所に来て何しようってわけ?」

 

「ま、すぐに分かると思うぜ……ほら」

 

そう言って見渡しが良いところまで来ると山の麓を指差す、するとそこにはかなりの数の民警が集結していた。

 

「なんでも影胤を阻止するらしいぜ?あいつら全員で出来るか見ものだな」

 

「そんな下らない事見に来たなら私は帰るわよ」

 

ペストは全く興味が無さそうに帰ろうと浮遊し始めるがそれを十六夜が止める。

 

「まあ待てって、どうせ暇だろ?」

 

十六夜がそう言うとペストは嫌そうにしながらも地に足を付け再び民警の方へと目を向けた。

 

「んじゃまあしばらくはここらで様子見だな…あ?」

 

後ろから物音がしたので振り向いて見るとそこには鱗がびっしりとついた体長10メートル程の二足歩行のワニ、いやどちらかと言うと恐竜の様な生物がこちらを凝視していた。

 

「おっ、これがもしかしてステージ4なのか?初めて見たぜ」

 

笑いながら手首を鳴らしているとステージ4のガストレアは十六夜目掛けて一直線に走ってきた。

 

「んじゃまあとりあえず一発!」

 

十六夜も跳躍しステージ4の胸部に目掛けて軽くパンチを打ち込む、するとその10メートルはある巨体には大きな穴が開いて動かなくなった。

しかしガストレアの完全体とも言えるステージ4はそんなに甘いものではなくすぐに再生を終え、十六夜を視界に捉えると再び突っ込んでくる。

 

「おっ、じゃあ次はほんの少し力入れるから耐えろよ」

 

十六夜は跳躍してガストレアの顔の目の前まで瞬時に移動し回し蹴りを打ち込む、ガストレアはそのままボールの様に何回かバウンドして30メートル以上先まで飛んで行った。

様子を見に行ったが顔の部分どころか身体の至るとこのパーツまで崩壊し原型を留めておらず、再生の見込みはなかった。

 

「つまんねえ、結局どれも同じじゃねえかよ」

 

ボヤいているとペストが近寄って来て話しかけてくる。

 

「さっき向こうで爆発があってからこの辺の奴らの活動が活発になってるみたいだから纏めて殺しちゃっていい?」

 

「あぁ、人間は殺すなよ」

 

承諾するとペストは空高く浮き上がり両手を空に上げる、するとペストの手の上には大きな黒い球体が出来上がっていた。

ペストはそれを思いっきり地面へと投げつけた。

地面に付いた球体は黒い霧になり辺りをドンドン包んでいった。

十六夜は近くにいたガストレア2匹に目を向けて見る、ガストレア2匹は霧に包まれた瞬間苦しみもせずにバタリと倒れていった。

 

「はぁ、疲れたわ」

 

「黒死病ってガストレアにも効くのな」

 

十六夜が笑いながら感心しているとペストはやれやれと首を横に振っている。

 

「効くわけないじゃない、あれは人間にしか効かない病よ。今のは死のギフトを直接霧に乗っけたのよ、対象を人にしないのが凄く疲れるのよ」

 

ペストはめんどくさそうに木によたれかかっている、余程の技なのだろう。

技の凄さはあたりからガストレアの鳴き声が聞こえなくなってることで証明されていた。

 

「そんじゃ少し休んだら民警達が向かった方に行ってみるか」

 

 

 

 

 

 

 

時間は少し進み連太郎と延珠は蛭子親子との戦闘を終えていた。

 

「やったぞレンタロー!」

 

延珠は思いっきり連太郎の胸に飛び込む、連太郎もそれを受け止め頭を撫でている。

すると連太郎の携帯が鳴る、木更からだ。

 

「木更さんか?俺、やったよ…」

 

「ええ、見てたわ里見君。でもね、悪い知らせがあるの」

 

木更は数秒置くと落ち着いて聞くように連太郎に促すが次の瞬間連太郎は心臓を貫かれたような衝撃に身をおそわれる。

 

「ステージ5が…東京エリアに現れたわ」

 

「なっ、なんで…」

 

「落ち着いて里見君、まだ希望は残されているの。君のいる位置から後ろを見ると…分かるでしょ?」

 

「天の…梯子……」

 

そこには奪われた世代の憎悪の塊の代表とも言われる兵器が立ち聳えていた。

 

 

 

 

 

「あれがステージ5か、なんてデカさだ…」

 

「あら?マスター怖いの?」

 

ペストは十六夜にからかう様に質問をしてみるが十六夜はそんなのお構いなしに笑っている。

 

「良いぜ良いぜイイなぁオイ!やっとマトモなのが出てきやがった!」

 

そう言うと十六夜は物凄い勢いで東京エリアに走り出した、廃墟からは軽く50キロ離れていたが、今の十六夜の速度なら30分もしない内に着くであろう。

ペストもそれに付いて行く、めんどくさいと言いつつもペストも元魔王と言うこともありかなりの戦い好きである、参加したいのは当然だろう。

 

 

 

 

 

それから25分後、連太郎は天の梯子のコントロール室で聖天子達と連絡を取っていた。

 

「里見さん、貴方の手に東京エリアの未来は託します」

 

「里見君、お願い!貴方の手で東京エリアを救って!」

 

連太郎は混乱のあまり誰の声も聞こえてない、一つのエリアの住民全ての命が自分の手にかかっているわけだ。

当然の反応である。

すると通信機の向こうから驚きの声が聞こえてくる。

 

「何っ!?ステージ5が後退しているだと…?」

 

映像が拡大されたので画面を見てみるとゾディアック・ガストレア「スコーピオン」の身体が物凄い勢いで凹んでいくのだ。

聖天子達には何が起こっているか分かっていなかったが、連太郎にはおおよそ予想できた。

 

「十六夜……」

 

 

 

 

 

「ハハハハハハハハハハ!!!」

 

十六夜は大声で笑いながら次々とステージ5の身体に思いっきりパンチを打ち込む。

 

「良いじゃねえか!再生スピード、タフさ、どれをとってもステージ4なんかを圧倒してるじゃねえか!」

 

十六夜は蹴りを思いっきり打ち込むと一度地面に着地する、そして足が付いた瞬間に横から巨大な触手に弾かれてビルを貫通しながら50メートル近く飛ばされた。

ビルの瓦礫を蹴り上げ笑みを浮かべながら再びゾディアックに走っていくがペストがそれを止めた。

 

「んだよ、邪魔するんじゃねえよ」

 

「可笑しいわマスター、さっきまで居た軍隊やヘリが消えてるの、何かヤバいのが来るわ…」

 

十六夜はこの化け物を倒すようなヤバいものを影胤から聞いた情報の中から弾き出した、そしてそれと同時にペストを抱えてゾディアックに背を向けて走り出す。

 

「ちょっと、離しなさいよ!」

 

「早くしろ!今回ばかりはヤバいぞ!」

 

天の梯子から発車されるバラニウムの超電磁砲、十六夜は止められないわけではないが必ずしもという保証はない。それにゾディアックと戦っている最中に超電磁砲が外れて爆風に巻き込まれて死ぬなんて事は御免である。

それを避けるために十六夜は一時的にゾディアックから5キロ程距離を取った。

 

遠目からゾディアックを見てみると、あれから1歩も動いている様子がない。

しばらく観察しているとゾディアックは耳が壊れるほどの音量で奇声を上げた。

 

「キュアォォアアアアアアアア!!!」

 

「うるせえ!ってやべえ、ペスト!構えろ!」

 

十六夜の視線の先には天の梯子がある、そして先端部分がチカチカと光り始めている。

恐らくはもう発射されるだろう、十六夜とペストは外れた時の為に身構える。

 

それから数分経ち辺りが静寂に包まれた時その時はやってきた。

50キロ離れた天の梯子が光輝くと同時に海の表面が割れ、超電磁砲がこちら目掛けて飛んできた。

だが十六夜の予想を良い方に裏切り、超電磁砲はゾディアックに直撃した。

そしてここからが誰も予想していなかった最悪の事態である。

超電磁砲は勢いを殺さずにゾディアックの身体を突き破り東京エリアの中心部に向かっていこうとしてた。

 

「なっ!?ふざけんなよ!」

 

十六夜は超電磁砲の進路に立ち塞がり右手を前に出す、するとそこからは光の柱が出てきた。

 

「ったく、めんどくせえな」

 

そう呟きながらも身構える、もう超電磁砲は目の前まで来ている。

 

「ハッ!しゃらくせえええ!!」

 

十六夜はフルパワーで殴るが、流石にこの世界最強の兵器というだけあってすぐにははね返せなかった。

 

「クソ、このままだとやべえ…」

 

「仕方ないわね、5秒だけ稼いであげるからしっかりしなさいよ、マスター?」

 

そう言うとペストは黒い霧のカーテンを作り十六夜と超電磁砲の間に入り一時的ではあるが壁となった。

 

「お前連れてきて良かったぜ、サンキューな」

 

「御託は良いわよ…」

 

ペストは照れたのかそっぽを向いている。

十六夜はその間に光の柱を再形成し、超電磁砲に向かって拳を向ける。

 

「こいつで…終わりだっ!」

 

十六夜のパンチは超電磁砲に直撃し、辺りは眩い光で包まれた。

 

 

 

 

 

 

それから数日後、連太郎は聖天子直々に昇格を伝えられ序列1000位になる。

十六夜は連太郎以外には正体はバレなかった為、また家でグタグタする生活をしている。

 

「ふぁ〜、やっぱり暇だよなぁ」

 

「なら十六夜さんも一緒に天誅ガールズ見ましょうよ!」

 

と茜は十六夜の服を引っ張るが十六夜は興味ないねと断る、昼寝でもしようかと目を閉じると携帯が鳴る。

 

「お前生きてたんだな影胤」

 

「まだしばらくは安静だがね、なんとか一命は取りとめたよ…それにしてもあの超電磁砲を相殺させるなんて君はホントに私の予想を上回るものを見せてくれる」

 

「つまんねえ事しか話さねえなら切るぞ?」

 

「あぁ、今日は挨拶程度の物だったから構わないよ」

 

そう言い残すと電話が切れた。

携帯をポケットにしまい今度こそ寝ようとすると今度は家の電話が鳴る。

 

「はいもしもーし」

 

「逆廻 十六夜さんですね?お話があるのですが…」

 

その声は十六夜は良くテレビで聞いたことあることから聖天子と察していた。

 

「あぁ、とりあえず後日でも良いか?今はめんどくせえ」

 

「めんど!?えぇ、問題ないです。では」

 

電話が切れたのを確認すると十六夜はめんどくせえと呟いて昼寝を始めたがこの後すぐにここが不良物件という事を思い出させられた。

 

「里見君、すき焼きよ!すき焼き!」

 

「レンタロー!肉だぞ!いつぶりだろうな!」

 

「そんな慌てなくても…いや良い!食え!」

 

そんな大声が十六夜の耳から離れなく十六夜は無理やり起こされた。

 

「そうだ、まずはこれを解決しねえとな…」

 

人類最強の問題児は打倒ステージ5よりも先に近所のアパートの住人を黙らせることを密かに目標にしていた。




文章うまく纏められなくてグダグダで申し訳ないです。

次回からかなりオリジナル展開にする予定です。
色々纏めないといけないから更新遅れるかも……

評価してくれちゃっても良いのよ?(してくださいお願いします)

ではではまた!

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