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そろそろ評価が欲しい…
今回はケースを取りに行くお話ですね、少しくらいしかアレンジされてないけど許してください!w
翌日、十六夜は影胤からの連絡を受け感染源ガストレアの中に取り込まれているケースを回収しに外周区の森の中に来ていた。
ペストと茜は家で意気投合して天誅ガールズを見ている。
十六夜の歩いた後には数十匹のガストレアの死骸が積み重なっていた。
「ここら辺に居るって聞いたんだけどどれも違えじゃねえか…」
そう呟く十六夜の周辺にはもうガストレアの姿はなく、辺りは静けさに包まれていた。
ポケットから携帯を出し影胤に連絡しようとすると、空に何か浮いているのが伺える。
「なんだぁ……あいつクモか?…そういや感染者もクモって事だから感染源はクモだったな、忘れてたぜ…」
クモは糸で背中にハングライダーの様なものを作り、風に乗って飛んでいる。
「すげえ独自的な進化をしてるんだ……なっ!」
十六夜は木の上まで登り、木の枝がギリギリ折れない程度に力を込め跳躍してクモの背後を取る。
当然クモは当然対処する事が出来ずに未だに飛んでいるだけだ。
その間に十六夜はかかと落としを打ち込む、クモはそのまま垂直に下に墜落した。
クモが木っ端微塵にならないのは十六夜がケースを傷付けないよう手を抜いたからだ。
「さてと、んじゃまあこれで終わりっと…」
十六夜はクモの下に入り込み上に蹴り上げると、クモの体はボロボロに砕かれ中からはケースが出て来る。
「やべっ、あんなんで木っ端微塵かよ…ケースは…?」
クモの残骸からケースを見つけて無傷なのを確認し安堵していると2人の声と足跡が聞こえてきた。
「この辺のはずだぞ連太郎!」
「分かってる!必ずケースを取るん……お前…」
十六夜の前に現れたのは延珠と連太郎だった。
「なんでお前がこんなところに1人で居るんだ、そしてなんでケースを持っているんだ?」
連太郎は十六夜と争う事も既に頭の中に入っていたので身構えながら質問する、延珠もそれを確認すると力を解放し臨戦態勢を取る。
それに対して十六夜はケースを持ってない方の手をポケットに入れ戦う素振りを全く見せない。
「延珠…って事はやっぱりお前らが…」
十六夜は連太郎達の事など相手にせずに自分たちの睡眠を邪魔した犯人を突き止めてどうやって静かにしてもらうかだけを考えていた。
すると連太郎がしびれを切らしたのか大声で叫ぶ。
「この際お前が何をしていたかなんてどうでも良い!早くケースを渡せよ…!」
だが十六夜も仕事なので引くわけにもいかないので拒否する。
「悪いけど頼まれごとなんで渡せねえな」
「依頼主は誰だ!?聖天子さまか?」
「匿名だけど、そいつじゃないぜ」
連太郎は他に匿名で依頼しそうな人物を考えていると、最悪の人物にたどり着いた。
「まさか…蛭子 影胤か!?」
「なんだ知り合いかよ、そうだぜ?」
十六夜は笑いながら答えるが連太郎は目の色を変えて怒鳴り散らす。
「お前はあいつがどういう奴か分かって協力してんのかよ!東京エリアが滅ぶんだぞ!」
「ステージ5が来ても俺が倒すから問題ねえよ」
「ふざけてんのか?良いからケースを…」
と連太郎が言ってる最中に十六夜は再度抵抗する。
「だからやらねえってめんどくせえな」
「…だったら力づくで奪い取る!」
「ハハッ!良いぜそうこなくっちゃなぁ!」
すると連太郎と延珠は左右に分かれ挟み撃ちにする算段を立て間合いを詰めてくる。
通常の相手ならば2人の早さに追いつけず翻弄されるだろうが通常の相手ではない十六夜にとっては面白みに欠けた詰まらない作戦だった。
「…遅えよ!」
「いつの間に!?」
十六夜は延珠の前に走り込むと軽く蹴りを1発打ち込んだ、2人が到底自分には及ばない実力なのを認識していたのでかなり手加減はしたのだが、延珠は木々を倒しながら10メートルほど先まで吹っ飛ばされた。
「延珠!クソッ!」
連太郎は距離を取り、腰から拳銃を取り出し発砲するが全部手で掴まれる。
十六夜は詰まらなそうにしているが連太郎の方は影胤の時以上の実力差を感じ絶望していた。
「もう帰れよ里見、話にならねえ」
「うるせえ…ケースを渡せ!」
そう叫ぶと連太郎の足から軽い爆発の様な物が十六夜には見えた、すると次の瞬間十六夜の目の前には連太郎の拳が見えた。
「危ねえじゃねえかオイ!そんな隠し球あんならさっさと使いやがれ!」
連太郎の方に視線を向けると連太郎の右手と右足からは黒い塊が剥き出しになっており、左眼は機械の様なものになっていた。
「へえ…それが新人類想像計画ってわけね」
「あぁ、いくぜ!」
この時連太郎は僅かながらにも自分に勝機があると思っていた、しかしこの後すぐにそれが愚かな思い違いだと理解する。
「話にならねえ、せめて傷一つくらいは付けられると思ってたんだがな」
十六夜はポケットに手を突っ込んだまま詰まらなさそうにしているが連太郎の方は蹴りを1発貰っただけで戦闘が続けられないくらいのダメージを負っていた。
血を吐きながらも立ち上がると延珠が十六夜に向かって走って行ったが連太郎はそれを力を振り絞って阻止する。
「延珠、逃げろ…」
「連太郎も早く!」
「俺が足止めしてるうちに早く逃げろ!」
そう叫ぶと延珠は唇を噛み締めながら森の中を走って行った。
「お前は逃げなくて良いのかよ?」
「そんな簡単に逃がしてくれる…のかよ」
連太郎はダメージが余程重く膝をつきながら、やっとのことで言葉を振り絞っている状況だ。
「別に弱え奴に興味ねえから邪魔しなければ良いって最初から言ってたぜ?」
そう十六夜が笑いながら言うと連太郎も力のない笑みを向け答える。
「なんだよ……ミスっ…た……ぜ」
そこまで言うと連太郎は限界が来たのかその場にばたりと倒れてしまった。
十六夜はそれ確認すると電話をかける。
「あぁ、影胤か?ケースを確保した、この間の公園で渡す、それじゃあな」
電話を切ると十六夜は連太郎を抱えて街の病院へと向かう。
病院に入って医者に医療費と連太郎を投げつけるとすぐあとにして公園へと向かった。
「やぁ、少し遅かったじゃないか十六夜君」
「里見を病院に置いてきたからな」
「おや、彼とやったのかね?して感想は?」
「詰まらねえ、が、面白い隠し球があったからそれをどう使ってくるかによってこれから変わるんじゃねえか?」
戦闘中は詰まらなそうにしていたが連太郎の潜在能力を考えると口元から笑みが溢れてしまっていた。
「ほう…実に楽しみだね、とりあえずご苦労だったね」
「あぁ、じゃあな」
別れを告げると影胤は次の準備に取り掛かるためすぐに姿を消した。
それを見送り十六夜も家へと帰った。
「帰ったぜ〜、ん?」
玄関のドアを開けると茜とペストが何やら色鮮やかなコスプレ姿で出迎えてきた。
「「貴方のハートに天誅♪天誅♪」」
「……お前ら何してんだ?」
十六夜が若干引きながら聞いてみると茜が嬉しそうに答えた。
「どうですか十六夜さん!可愛いでしょ?」
するとペストも続いて答える。
「この世界なら私子供に見えるから問題ないわよね?マスター」
「ま、まあロリっぽくて良いんじゃねえか二人共…」
茜に対しては素直に、ペストに対しては9割嘘の感想を述べると2人は機嫌を良くしながらリビングへと戻っていった。
「ったく…まあこういうのも悪くはねえよなやっぱり…」
その頃病院では木更と延珠が担当医と話していた。
「それで、里見君をここまで連れてきてくれた上にお金も払ってくれた人って誰なんですか?」
木更が血相を変えて聞いてくるので医者はたじろぎながらも答える。
「いや、僕も名前は聞いてないんですよ。ただ学ラン姿の金髪の少年でした」
「多分十六夜って奴だぞ木更!」
と延珠が叫ぶと木更は間抜けた声で疑問を浮かべた。
「へっ!?十六夜君?なんで彼の名前がここで出てくるのよ?」
それから延珠は今日あった出来事を全て木更に伝えた。
「そう…まさか彼がそんなに強かったなんてね…」
「だが妾に対しても手を抜いて戦っていたのだ、悪い奴ではない気がするのだ!」
「私も彼は敵では無いと思うの、でも次会ったら戦う覚悟もしないと…」
そして延珠と木更が覚悟を決めてから丸一日と約3時間後に連太郎は目を覚まして影胤を阻止するために動き始める。
外周区の寂れた教会の中で影胤はケースを見つめながら笑っていた。
「絶望したまえ人類達よ!これが終わりへの序章だヒヒッ!」
オリジナル展開は書くのがむずい!
はっきり分かりました、気合いで頑張ります。
次回からは話が少し飛びます。
ブラブレ原作知ってる人しか読んでない前提で書くのでご了承ください!
ではでは!