こんばんは、明日から本気出します。
やっと…ダイアゴン横丁だよ…。
あれ、ダイアゴンでいいですよね?ダイヤゴンじゃないですよね?
(′・ω・`)ワタシノキンコ…オオスギ…
ダイアゴン横丁
「リドル起きて起きてー。」
「…ん、おはようアリス」
いつも通りアリスに起こされる。いつも起きられるけど、アリスの方が早起きだから結局起こされる。
そうだ、今日は買い物に行くんだ。でも、リストには杖とか大鍋ってあったけど…どこに行くんだろう。
とりあえず身支度を済ませて朝食も食べたところでアリスに案内してもらう。そういえばアリスって寿命あるのかな。
っていうかなんていう生物なんだ?
「アリス」
「あ、リドル。掴まって」
真っ黒な格好をしたアリスが手を差し出してきた。どうやらダンブルドアみたいに、いつもの格好の上にローブを着ているらしい。
「う、うん」
質問出来ないな。でもまあそのうちわかるしいいよね。
…わかるよね?
「…いっせーのー…」
せ、と言ったのは聞こえなかった。その代わりゴム管に詰め込まれて無理やり通されているような感覚。気持ち悪い…!
「…よ、平気?」
「…吐きそう」
「えっ」
「吐かないけどさ…」
本気で心配しそうだったから慌てて訂正した。変な言葉の綾に反応するから怖い。勢いで病院に連れて行かれそうだ。
「そう、じゃあちょっと休もう!あっ、店員さん」
「はい」
アリスが店員にバタービール?を頼んでいた。アリスお酒なんて飲むんだ。取り敢えず砂糖多めと言っていたのは無視しよう。ビールに砂糖とかどんな味覚してるんだ。
ことっとテーブルに二つのジョッキが置かれた。なんだこれ。暖かいけど僕のもあるの?
「はい、リドル。砂糖は普通だから飲めるでしょ」
「…えっ、いや…」
「? ああ、これジュース。ノンアルコール(多分)。見た目ビールみたいだからバタービールって言うんだ。」
「…ああ、そうなの」
とりあえずバタービールは僕が飲んでもいいらしい。甘いけど美味しい。じんわり暖かいし。
あれ、アリスこの甘さよりさらに甘いんじゃないの?それって甘ったるくないのか?…まあ平気か。
バタービールを飲み終わったら、店の裏に連れて行かれた。ゴミ箱がある赤煉瓦に囲まれた…閉鎖空間みたいなものだ。
「ねえ、あそこってなんだったの?」
さっきの店について聞いてみた。
「漏れ鍋って言う魔法使いが行くお店。ダイアゴン横丁への入り口がある」
「…へえ」
それならダイアゴン横丁に行けばよかったんじゃないのか?いや、アリスはきっと僕が気持ち悪くなるのを予想してたんだろう。もしくは見せたかっただけ。
予想してたのならもう少しマシな方法で移動してほしかった。
「順番覚えてね」
そう言ってアリスはレンガをつんつん突き始めた。
とりあえず場所と順番を覚えておく。多分入るためのものだろうから、覚えておくに越したことはない。
突き終わったあと、ガラガラとレンガが動いてあっという間に入り口になった。魔法か。
感動しているとアリスがあっと声を上げた。
「リドルは指じゃなくて杖でやってね」
…なるほど、アリスは論外なのか。普通は杖でやるらしい。さすがアリス人外。
そのあとアリスの案内でまずグリンゴッツという魔法使いの銀行に行った。アリスはポケットから鍵を取り出すと小鬼という生物に何か話して、僕を連れてトロッコに乗った。
「リドルまた気持ち悪くなんないように魔法かけようか?」
「うん」
とりあえず即答しておく。もう気持ち悪くなるなんてこりごりだ。やめてほしい。
それにしてもトロッコに酔うわけでもないのに、どうして気持ち悪くならないようになんだろう?
答えはすぐにわかった。このスピードはすごい。こんなの僕が知ってるトロッコじゃない。僕はこれをトロッコとは認めない。これはジェットコースターの方が近い。乗ったこと無いけども。
「着いたよリドル」
あんなスピードで進んでいたというのにアリスは髪をちょいちょい直しているだけだ。おかしい。あのトロッコも大概おかしいけど、アリスも(まあわかってたことだけど)おかしい。
そこから歩きで暫くすすんだ。開けたところには傷だらけの…なにこれ。
よくわからない生物は襲いかかるでもなく大人しくしている。
小鬼も…何かよくわからない生き物を大人しくするための道具らしきものをもったまま固まっていた。どうやら予想外らしい。
「…………え、これは………?」
「ゴーブリンさんー。行こうよー」
にこにこと笑いながらアリスはいう。あ、絶対アリスだ。アリス以外にできる人なんて居ない。多分居ない。
「何したの?」
一応聞いてみた。アリスは人聞き悪いなあと笑った。人聞き悪いとかじゃなくてそのくらいの異常なことを平然とやってのけるのがわるいんじゃないかな。自重してくれない?
「別に、ちょっと笑っただけだよ?」
無言の威圧か。もうやだアリス。
「小鬼さん、アリスが大人しくさせただけなので進みましょう」
深いため息を吐いて小鬼に言う。小鬼はお腹をさすっていた。…人間以外も被害に遭うんだ。アリスもう生物兵器じゃないのかな。ああ、なんか胃が痛くなってきた。キリキリする。
「……そうですね…。では、こちらになります…」
正直言って、別に金庫くらい一人で行けるんじゃないのかな。それをしないのはなぜか聞いたら「場所忘れた」だそうだ。…行けるんだね。それは否定しないんだね。
でも場所くらいきっとわかってしまうんだろうな。面倒臭いだけなんだろうね、とんでもないこと思いついたけど、アリスが世界征服を考えたら一瞬で世界終わらないかな。
いや、もう考えるのはやめよう。知らない方が良いこともあるんだ。
金庫の扉を開けると入れないくらいに金貨で埋め尽くされていた。アリスは一山くらい崩して小さな袋にいれていた。入るの?魔法なの?それともいつものチートなの?
「検知不可能拡大呪文。魔法だよ」
思考を読まれた。何度でも言おう、もう嫌だ。
銀行を出るとまず洋服屋に行った。二人並んで採寸してもらって、制服と、ついでに普段着も買った。
ネクタイは真っ黒で、これは寮が別れた後その寮の色になる、らしい。
そして次ははかりなどの小物など。これはアリスのよくわからない空間にしまわれた。取り敢えず目玉が蠢いていた事くらいしか空間についてはわからなかった。アリスに聞いたら「スキマ」と言われた。なんだそれ。
次に杖を買いに行った。アリスによると、杖とは力をうまくコントロールするためのものらしい。そういえば杖がなくとも魔法は使えた。
「杖腕はどちらですか?」
「?……右」
杖腕?利き腕のことか?
取り敢えず利き腕を言うとどうやら正解らしい。腕や身長などをはかられ、その間に店主は店の奥に引っ込んでいった。
変なところをはかろうとしていたので叩き落とした。それからはっとしてアリスの方を見ると大丈夫だと笑われた。まあ正当防衛か。
「これはどうかな?桜にユニコーンのたてがみ。14センチ、よくしなる」
手にとって振ってみた。ガラスが割れた。
どうしよう。不安になっているとアリスが爆笑しながら大丈夫だと言った。なんとなくムカついたから叩いておいた。それでも爆笑していた。
「では、これは?」
数本目の杖だ。手に取ってみる。
「イチイに不死鳥の尾羽。34センチ、とても強い」
クスッと後ろで笑う気配がした。そうか、これが僕の杖?
振ってみるとじわりと手に馴染んだ。
「おお、素晴らしい!貴方はきっと偉大なことを成し遂げる。さて、お嬢さん…」
「左。」
「ではこれを」
今度ははからないらしい。なんでだろう。
「桜に…」
「違う、違う。作者不明材質不明の真っ黒な杖。引き取りに来た。お代は杖のではなくて預かっててくれた分だから受け取って」
「えっ…し、しかしあれは」
「何?」
何だろう、アリスが怖い。黒い笑みを浮かべている。それより材質不明作者不明ってどうなの?
「…わ、わかりました…」
引っ込んでガタゴトと音がして、また戻ってきた。
手には真っ黒な杖。
「あ、これこれ。おお、ありがとう。リドルの合わせて50ガリオンね」
金貨を掴んでテーブルにおくアリス。真っ黒な杖からは嫌な感じがしたけど、きっと気のせいだ。アリスがそんなものもつはずないもの。
その後はペットについて聞かれた。猫・ふくろう・ヒキガエル、だそうだ。
蛇はダメらしい。でもアリスは買ってた。いいのかホグワーツ。
僕はというと、アリスがお金を払ってくれるのでふくろうを買った。郵便に便利だし。ヒキガエルは魔法薬の材料になるくらいじゃないのかな?
これまたよくわからない空間にしまわれた。生物が入っていいところなの?あそこ。
最後に本屋に行った。アリスが予約していたらしい本を受け取り、またよくわからない空間に放り込んでいた。何故かしっかり積み上げられていたのを見たけど、アリスなら仕方ない。
「店員さん、この棚の一種類ずつとこれとそれとあと…」
…。そういえばアリスって本好きだったな。
「106ガリオンになりますが…」
「ああうん、はい。」
よくわからないけど、あの量で106ということはきっとガリオンは一番高い単位なんだろう。そしてその一番高い単位で106なんていう値を叩き出して挙げ句の果てにほいと出してしまうアリスはやっぱりおかしい。
「あとは…あ、リドル。悪いんだけど、先に孤児院居てくれる?私ちょっと行きたいところあるの」
「え?僕も付き合うよ」
「リドルは危ないからダメ。」
「………何で」
「治安最悪だよ。いいの?軽く誘拐されて軽く売られるよ」
「アリスだっていっちゃだめだろう」
「リドル、それを私に言うのか。私なら平気」
「………。でも、アリス…」
「………。ここに待機s「帰るよ」」
さっきのよくわからない空間を開けて言ってきた。冗談じゃない。沢山の目に見つめられるなんて真っ平御免だ。
「………そ、じゃあ送るね」
そういって満足げににっこりわらったアリスを見た瞬間、僕は孤児院の自室にいた。
アリスはきっと行きたいところに行っているんだろう。どさっと部屋に教科書が落ちてきたのでそれを読んでいることにする。
(′・ω・`)ノクターンチアンワルスギ
やったー、ダイアゴン横丁終わったー。
ノクターンは面倒臭いから書きません。リドルを連れて行く気もありません。トンデモ人外サイドをやる気はありません。
裏設定:
アリスさんの金庫100くらいある。勘弁してくれと言われたからスキマに没シュートしてあります。蛇は白。目は赤い。ふくろうは茶色。コノハズク的な何か。
ノクターンでは闇グッズとか本を買い漁りました。お得意様になりました。
絡んできた輩が見せしめになったので全員アリスさんの存在を認識して、さらに恐れおののきました。
…嫌な…事件だったね…。