ながくなるぞー
…日付またぐぞー…
(′・ω・`)ナニハトモアレシリアスブレイク
「アリス!」
風呂を出てアリスの元へ向かった。そういえば新学期に向けて買い物をしていない。
「ん?」
アリスはなんとかなるかもしれないけど僕はならないんだ。特に杖は。
「買い物行ってないよ僕ら」
「あーうん、そうだったねそういや…。んー、じゃ、明日行こうね」
「へっ?外出許可は?」
確か孤児院から出るには外出許可がいるはず。いくらアリスでもそのへんはちゃんと…
「そんなものダンブルドアに全責任投げるから気にしなくていいよ」
わきまえてなかった。先生すみません、僕やっぱり自分で買い物とかしてみたいので胃薬飲んで耐えろ。
「そう…なんだか疲れたから寝るよ…」
「そう。っと、リドルおいで」
椅子ごと体をこちらに向けたアリスに近づく。何だろう、また傷の確認かな。
そんなことを考えていたらそこまで身長は変わらないのに(5cmとかしか変わらないよ)アリスの膝に乗せられた。気恥ずかしいからじたばた暴れて降りようとしたけど力が強い。さすがアリス。いやさすがじゃないよ僕。
「はいはいじっとしてーじっとしないと禿げるよー」
その言葉にピタッと動きを止める。アリスならやりかねない。僕が可愛いからそんなことしないと思ったら大間違いだ。『美形だとスキンヘッド似合うねかっけえ!』とか言い出すに違いない。この間未来の僕だとか言って蛇顔のハゲの写真を見せられた。あいつ人間じゃないだろ。
そもそも美少年の分類に入る僕があんなクリーチャーになるわけ無い。禿げてもかっこいいはずだ。そう信じたい。
わしゃわしゃと頭をタオルで拭かれる。あ、まだ乾かしてなかった。
アリスにこんな事されるのって新鮮だなあ、というかアリスがやること全て新鮮だな。あ、日記…まだ書いてない。まあ後でいいか。
わしゃわしゃ、拭かれるたびぐらぐら頭が揺れる。人に髪拭かれるのってこんな感覚なんだ。慣れたら良いかもしれない。
それに膝っていうか太ももの上って割と広いんだ。アリスの足が長いだけかもしれないけど。
何より人ってこんなにあったかいんだ。アリスの体温は低いけど、なぜか僕に触れてくる時は暖かくなってる。きっとアリスなりの気遣いなんだろう。
うとうとしてきたら丁度頭を拭き終わったようだ。ごしごしと目をこすりベッドに潜った。
「おやすみーリドル」
「……ん、おやすみ」
にへら、と気の抜けるような眠そうな笑顔を向けられる。余談だけど、僕は結構この表情が好きだ。
「……」
「私も明日に備えて寝るか。夕飯なら食べたよ」
僕にそう言うと部屋の電気を消してアリスもベッドに潜っていった。明日は…ダンブルドアの胃を気遣うことなく買い物に行くんだ。
僕は特別。
それが証明されるようで、アリス関連以外では久しぶりにうきうきしながら眠りについた。
リドル「予想の範囲内に収まってくれ」
そりゃ無理っすよリドルさん。
次回、多分ダイアゴン横丁へ。