忙しいね!!!!
書類を奪って炎天下の中鬼ごっこをしてからしばらく後。あの期間中私は、な、なんと!グリンゴッツ不法侵入以外特にいたずらはしてない!!
ゴブリンさんが近づいて来てたから普通に帰ってきたんですけどね。不法侵入しただけだったよ本当に。
まあ何か盗むとかそんな必要なかったんだけどね。理由も特になく、ちょっとコンビニ行ってくるみたいなノリだったからね。一応私だって一般常識は知ってるからそれがちょっと常識から外れてるってことは知ってるよ。だがしかし私は常識に従わない。
「アリス」
「おう」
なんだねリドルくんとのんびりふり返る。最近また眠くなってきた。多分だんだん冬に近づいてるせいだ。まだ8月だけど。8月なんだけど!!
「…どこに行ってたんだっけ?」
「え?グリンゴッツ」
侵入がばれたかなーばれたら怒られるかな面倒だなー。まあいいや怖くないし!
適当で余計な事ばかり考えつつも話は進む。リドルは多分「こいつボケっとしてんな」くらいにしか思ってないんだろうな。
「君の金庫もあるのかい?」
「うん?うん。色々」
「色々!?」
色々な種類と深さを誇る金庫がたくさんありますよという意味だったんだけど、どう取られたんだろう。それとも普通にそうだと理解しての金持ちかよってリアクションなんだろうか。
「うんまあ。私専用の奴もあるよ」
「誰かと使ってるのもあるの?」
「いや、故人」
「えええ…」
創設者さんたちがさりげなくくれた金庫とか(多分こっちの時代に飛ばすから保険に、とか餞別だ!受けとんな!みたいなノリなんだろうけど)、私の金庫とか、あと貸した金が帰ってきたときの金庫とか、それとちょっと趣味で作ってみた石膏像とか、とにかく色々ある。
「まあお金だけじゃないよ、ものも入れられるからね」
「そうなのかい?」
多分、財産ならいけるんじゃないかなあ。多分。適当にうんと返して目をこする。ちょっと眠い。
「僕はそんなに入れられるほど持ってないから、ちょっと興味があるよ」
「今度ついてくる?」
「本当に?」
未来の闇の帝王様は目を輝かせて聞き返してきた。やっぱり子供っぽいところあるんだよね!まあ私にしか見せないみたいだけど!かわいい。
こいつこんな無邪気な顔して数年後には分霊箱つくるんだろうなとぼんやり思いながらまた返事をする。
「やった、約束だからね」
「おう」
「ところで荷物とかなかったけれど、銀行に何しに行ったの?整理?」
「ん?いや、不法侵入」
「えっ」
「あ」
話の流れでつい口を滑らせた。自分のことだしいっか!
「まって、なにそれ」
「いやんバレてないから犯罪じゃないのゆるして」
「いやいやいやいや」
「だから私はなんでもできるからって言ってるじゃん?不法侵入くらいちょちょいのジョイやで」
「なに言ってるか理解できない、本当に英語話してる?」
「話してる話してる」
「まったく」
けらけら笑って流すと横髪を上に引っ張られた。地味に痛い。なにするんだよとでこぴんをしたら避けられた。こいつ。
「明日からまた学校なんだから、服装違反なんとかしたら?」
「ローブもスカートも履いてるじゃん!先生も許してくれたからリドルも許してーおねがいー」
「うざったい」
「わかる」
「わかっちゃだめじゃないの」
「リドルこそ外で魔法使うのやめたらー?」
「え」
「ちょっとした魔法でなんとか掻い潜るの繰り返してるでしょーお姉さん知ってるよ!!」
ふふん。驚くというより嫌そうな顔をするリドルにドヤ顔をする。彼はまあバレないわけないよねとため息をついていた。私が悪いのこれ?ちがうよね?ちがう、オーケー!
「じゃあ共犯ってことで」
「なにがじゃーい。あ、明日出るって先生に言っておいたから」
「ああ、ありがとうアリス」
明日からまた学校、ダンブルドア先生に会うのが楽しみです。来るなって言われた気がしたけど気のせいです。
とりあえず下書きしてあったやつこれで出し切りましたね
またちゃんとかきだめします