ちょっと抜けてる神様   作:本気は後で出す

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前回シリアスだったから真面目にふざけます。明日といわず今日から本気出すものです。

こういう事にしか、本気って出せないんですよね…!まあいいや!

評価、感想ありがとうございます、やる気とテンションが上がります!

(′・ω・`)オジイサンハイタワリマショウ


肩たたき

 

side Dumbledore

 

校長室でディペット校長と話をする。内容はもっぱらあの最悪最恐の問題児(?)についてだった。

 

最近では教師の間で『被害者友の会』というものまで開かれている。本人は一応わかっていても殆ど無意識にイレギュラーを普通だと言ってやってのけるからタチが悪い。

 

わかっているとは言っても事が終わってから理解するのであって、辞める気も控える気も毛頭ないのだが。

 

そんな彼女が何時も一緒にいるのは優等生のトム・リドルである。教師間でも何故二人が一緒にいるのか、何故彼女は優等生のトム・リドルを気にかけ特別扱いするのかと疑問の声が上がっている。

 

確かにわざわざ孤児院にまで入り、彼を守る為に来たのではと思うくらいに色々なことを教えたりしている。彼はへいきなのかと教師がたまに声をかけるが、けろりと不思議そうに『え?』と言うのだ。どうやらわしが思った通り思春期の生徒にとっては「面白い人」というだけで済んでいるようで、本当に羨ましい。

 

「そういえばこの間は大広間のシャンデリアのガラスを全てダイアモンドにしてました」

 

思いつきでぽろりと零した言葉はどうやら予想以上に校長の胃を刺激したらしい。最近ではアリスを見かけるだけで「ヒッ」と声をあげ逃げ去る校長を、これ以上刺激してはいけないだろう。

 

だがしかし、わしらは常にあの問題児と接しているのだからそれなりに校長にもわかってもらいたい。そのため教師はわざわざ「そういえば〜」と校長に話をする。いつの間にかちょっとした八つ当たりの相手になってしまっている。なんということだ。

 

それを知ってか知らずか、校長は変わろうと躍起になりわざわざアリスに話しかけに行ったりするらしいが、通常の話なら大体「ふつう」の会話が成り立つのでホッとしたように帰ってくる。

 

通常の会話が成り立っただけでホッとする、まあアリスだから仕方がないのだろうが…。

 

ただ、最近気になることが一つ。クリスマス休暇だというのにリドルがアリスと離れ学校を探索しているのだ。話を聞くと「探し物」と言うのでアリスに聞けばいいではないかと思ったが思春期特有の人に見られたくないものかもしれないので放っておくことにした。

 

一度成人向け雑誌が落ちていたことがありもしやと思って届けると顔を真っ赤にして「違います!」と言われた。たしかに他寮の上級生の名前が書いてあったのでそっと部屋に届けておいた。

 

アリスはというとその話をどこから仕入れたのかわざわざわしに話しかけてきて、「そんなわけないじゃないですかーやだー!」と大爆笑して去っていった。あの反応からは確かにそうだろうが、アリスの場合完璧にからかい面白がっていた。

 

「そういえばの、この間アリスが訪ねてきて…」

 

「そうなんですか?で、なんと?」

 

「うむ、たいそう何か思いつめていたようだがそれとは無関係な話をして去っていった。」

 

「思いつめて…?」

 

「で、関係ない話は…、なんとクラブをたてたいらしくて…」

 

「え…」

 

「行き場のない趣味を持つものが集う場所だそうだ。断ろうにも断れず許可してしまった」

 

それでイヴは姿が見えなかったのか?

 

「ちなみにいつの話ですか?」

 

「ん?クリスマスだ」

 

「えっ、あの…」

 

昨日は26、プレゼントを開けてからアリスが剣でいたずらしていたのはきっともう忘れないだろうが、その後校長が剣を見て「グリフィンドールの剣!?」と言ったきり泡をふいて倒れてしまったのは記憶に新しいが、忘れたい。

 

ではイヴは何をしていたのだろうか。

 

「その…」

 

こん、こん。

 

重いノック音が響いた。このノックのしかたは誰か教員か?ディペット校長もそう思ったようで「入れ」と言った。

 

だが、予想は外れ入ってきたのはアリスだった。

 

「呼ばれて飛びでるアリスです。こんにちはー」

 

眠そうに目をゴシゴシ擦りながら言った。

 

「今日は校長をいたわりに来たよ」

 

語尾に☆が付くようなレベルのお茶目な声でアリスは言う。だが騙されてはいけない。こいつがいたわりに来るはずがない。

 

「肩たたきと肩たたきと暴言どれがいい?」

 

おい、最後は何なんだ。キャンセルはないのか。できれば存在からキャンセルするボタンはないのか。

 

「…か、肩たたき…」

 

「オッケー一番目の肩たたきね!」

 

まさかこれが人生を分けると誰が思っただろうか。

 

ぽん!と肩にアリスが手を置いた。

 

…聞いた事がある、日本で言う、そう、これは…

 

「肩たたきは肩たたきでもリストラってね♪」

 

リストラだー!?何故!?いや権限とかあるのか!?

 

そもそも校長がリストラってないだろ?

 

あるのか?ないだろ!?ないと言ってくれ!

 

「リストラ、え、リス………!?アリス、ど、どういう…」

 

「あなたは6年後校長職から退くことになりました!めでたしめでたし!」

 

「ええっ!?」

 

「大丈夫、生活なら保証するし別の学校の先生に派遣されるよ!」

 

「えっ」

 

「これ書類ね」

 

「えっ」

 

「ついでだから家もあげるね」

 

「え!?」

 

「じゃあね」

 

色々まくしたててアリスは去っていった。今起きたことを整理しよう。

 

「…6年後校長じゃなくなって、ついでに家がプレゼントされた……?」

 

余計頭が混乱してきた。なんということだ。校長が崩れ落ちた。

 

「…ぐっ…」

 

 

 

 

後で聞いた話だが、校長職から退くことは話に出ていてそこにアリスが介入して「6〜7年後でよくない?」と言ったことからトントン拍子に決まったらしい。魔法省はいつの間にかアリスの手の内にあったようだ。

 

そして二番目の肩たたきは普通の肩たたきだそうだ。その場合校長職から退かせることはなしになり、校長のままだったそうだ。なんということでしょう。

 

 




(′・ω・`)キミノコトハワスレナイヨ!サンビョウクライハゼッタイニ!

校長ー!どうしてこうなった、本当に。

最初アリスさんが肩たたきをリストラの方にしてやるのを考えて、書いて、伏線ばらまいて、「あれっアリスさんならリストラを本物にするよね」となって、なんとか6年後にのばしたものの校長がリストラされました。

どうしてこうなった。

リストラなの?これリストラなの?形だけリストラだけどリストラなの?

本気でふざける→誰か犠牲になる

校長御愁傷様です。リドルが就職に来た時一回目も二回目もダンブルドアになりました。本当にありがとうございました。じゃないよ、本当に。

物語を根本から改造されてますね。アリスさん怖い。


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