ちょっと抜けてる神様   作:本気は後で出す

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1日二個目を投稿!とか思ってたら怪物の方投稿してる間に日付跨いでた明日から本気出すものです。

感想が書いてあったので投稿。本当にありがとうございます。

(′・ω・`)コンナニタベラレナイヨ



ハロウィンの悪夢

 

 

大分ここの生活にも慣れてきた。それなりに『友達』もできたし、《配下》もできた。

 

アリスの方は男女問わず人気で、きっとクリスマスにはすごいプレゼントを貰うんだろうなと予想できる。だが、アリスは変わらない。僕が起きると談話室でレストレンジに勉強を教えているし(最近時々アブラクサスが混じってる)、よく話すし授業では大抵一緒だ。

 

移動ともなると二人して囲まれてしまうから一緒に行けないこともある。誰から見ても僕らは兄妹レベル(姉弟レベル)で仲がいいと言えるだろう。

 

自覚したくない事は無視しているけど、気持ちが大きくなったら流石に何も出来ない。今日はハロウィン、アリスは仮装したりするのかな?

 

 

 

 

「おっはよーリドル」

 

「おはようアリス」

 

「…おはよう」

 

レストレンジも挨拶してくれるようになったし、敵なんてあまりいないと言っていいだろう。

 

「アリス、その格好は?」

 

「魔法使い!」

 

それ以前に僕ら魔法使いなんだけど。一風変わった魔法使いの格好に、どういうことか聞くと…ま……ま……、何だっけ?誰かのコスプレだそうだ。

 

発音が変わっていたから、きっと外国の人なんだろう。

 

いつも通り大広間で食事をしに向かう。大分気温が下がってきて、地下にある寮付近は寒い。そういえばアリス、髪の色まで変わってるんだけど何で?本格的なコスプレなのかな、髪傷んじゃうよ。

 

「…?」

 

大広間に近づくにつれ甘ったるい匂いがするようになってきた。これは…カボチャジュースよりもっと濃厚な、カボチャの匂いだ。

 

大広間に入るとカボチャのランタンが浮かんでいて、いかにもハロウィンといった感じだった。

 

「リドル」

 

「?」

 

「trick or treat!

 

逃げるなこら、お前もだ」

 

レストレンジのローブのフードをがしっと掴んで引き止めつつ言ってきた。ああうん、そういえばそんなのあったね。

 

廊下を歩くうちに忘れていたよ。ポケットから飴を取り出して渡す。レストレンジは可愛らしい小包を渡していた。中身はクッキーだそうだ。

 

「うわぁぁ料理ほとんどカボチャ入ってる甘ぁっ!!」

 

「甘いの好きじゃないか」

 

「そうなんだけどお菓子的な甘さじゃないものを延々と食べる事は好きじゃないしそれに…」

 

つらつらとしゃべるアリスの口にカボチャパイを突っ込んだ。一瞬で消えた。なにがあったのかわからなくて戸惑っていると「食べた」だそうだ。

 

そんな光速で食べなくてもいいのに。すっとアリスが席を立って教員テーブルの方へ行った。

 

ちなみに今までアリスに耐えた人物はスラグホーンだけだ。「素晴らしい!」を連発して才能があるからとパーティーに呼んだりしている。アリスは「面倒だから」とほとんど欠席、だがスラグホーンはそこがいいと言って懲りずに誘い続ける。ウザい。

 

「おはようございます!trick or treat!」

 

先生方はお菓子をさっさとアリスに渡してしまう。悪戯が怖いからだろう。僕も正直言うとアリスのイタズラとか受けたくない。

 

「先生trick or「もうあげたじゃろ」食べた。なかったことになったよ。trick or treat」

 

優しい笑顔でアリスは悪魔のような発言をした。なんと言う自己中心論。アリスの場合面白がってるだけだからタチが悪い。

 

しかしダンブルドアも予想していたのかお菓子を渡す。だがアリスは光速で食べる。

 

「trick or treat」

 

流石に3回目は予想していなかったようで杖をふり出そうとする。しかしすぐ取り上げられてしまっていた。

 

…今や大広間にいる人全員が哀れみの目を向けていた。恐らくアリスは何回あげても光速で食べてしまうだろう。

 

「……もう、ない」

 

「イタズラですね先生」

 

笑みを深くしたアリスが杖を振った。「ビビディバビディブー」的な事を言って。……シンデレラだっけ、それ。

 

ピンクの煙に包まれたダンブルドアは、煙が晴れた時フリフリのドレスに身を包んでいた。ヒゲはピンクでカールしており、さらにリボンがついていた。

 

「おしゃれじゃがドレスかのう。わしは落ち着いた色の方がいいと思うんじゃが」

 

さすが偉大な魔法使い、しっかり左手を腹に当てつつ笑って言う。

 

「えい」

 

そのリクエストに答え、アリスが淡いブルーにした。ピンクよりはましだがヒゲまで淡いブルーだと笑ってしまいそうだ。

 

その日アリスに「trick or treat禁止令」が出た。当たり前だけど、全校生徒がお菓子を搾り取られた後だったのでもう少しはやくして欲しかった。

 

昼食後僕はダンブルドアと同じやり取りをし、真っ黒な猫耳と尻尾をつけられた。アリスが可愛いを連発していて少し複雑だった。

 

 




(′・ω・`)トリックアンドトリート

光速は字が間違っているのではありません。すごい光の速さだから合ってます。

ダンブルドアェ…

リドルの猫耳…似合うな。

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